
深田貴美子
映像ID: 2532
9074【深田委員】 駅前が騒然となるということを、この近年、武蔵野市のこれまでを振り返ると、三鷹の駅前にパチンコ店ができるということで大きな問題になったのを記憶している方は何人かいます。この委員会の中で、あの新聞報道にまで取り上げられて大きな騒ぎになったことを知っているのは、与座委員、私、深沢委員、橋本委員なのです。
あれは、今500世帯に上るタワーズができる、まさに竣工間近の出来事だったのです。駅の目の前に大きなパチンコ店ができるということで、まちづくり条例の手続上、高さ掛ける2倍の範囲に住民もいないではないか。マンションの住民は文句を言いたくても言えないではないか。大変な騒ぎになったのです。加えて、横の道路が文化会館につながる、かたらいの道と私たちが呼んでいる、文化の道だったわけです。駅の前の景観や環境というのは、事ほどさように住民の方にとっては大切な場所だということを、あの騒動で私たちは十分理解した経験になっていたと思います。
吉祥寺も同じ。駅の前だからパチンコ店があるのはお約束。駅の前だからキャバレーや歓楽街があるのは当たり前。これはこれまでのまちの発想ではなかったかと思います。そうした過去の大きな騒動、住民の方のお怒り、こうした経験を踏まえて、今回のことも、私たち議会は、一部反省も踏まえて取り組まなければならないこと。
昭和58年につくった条例のその後のブラッシュアップや、上位法令である、国や、そして東京都の条例、国の風適法の改正、規制緩和、こうしたことにきちんと対応してこなかったのは、行政のみならず、私たち議会も同じです。この不作為をどう挽回するのかが問われている陳情であって、1つ目の陳情はまさに、環境浄化の条例に基づき、所管は生活安全。そして、この2つ目の陳情は、説明会を越えて、まちづくり条例の手続に入り、まさに崖っ縁になっている状況の中で、まちづくり推進課を先頭に、もちろん法令、それから市の計画、そして方策を駆使して、この40年の市民の皆様の思いにどう報いることができるかを、私たち議会は問われていると思っています。
前回の審査と続いて、今御回答いただいた中で、条例上の説明会の内容を十分に実現できていないということで、もう一度説明会を求めているという、ある意味導きであり指導、これを事業者の方にお願いしているという点は大いに評価します。
1つ前の南町のラブホテルの件のときには、事業者さんはきちんと説明会に出ました。内容はどうであったかは別に、やはりああした姿勢が企業の代表者の責務であります。そしてそうした態度が一定の信頼となるのです。いいか、悪いかは別にして、商店街、町会等の会員にもなり、対話をする努力を双方で取っている。これができるかどうかが、一番最初のこの説明会の事業者さんの姿勢に問われるのだと私は思います。
ですので、もう一度説明会を開いて、できれば前回同様、説明責任をきちんと果たせる立場の施主さん、もしくはその代表の代わりになる方が説明会に出てくださることを、これはもう一度重ねて。法令にはないとはいえ、市民はそうした状況の中で要望を求めている、陳情を出しているのだということを、お伝えいただくことはできるのではないですか。あとはあちら側、事業者さん側の判断です。
けれども、このまちに暮らしていらっしゃるという情報を得ています。ならば地域のステークホルダーとして、やはり地域の方と一定の連携、信頼の関係をつくっていく努力を、ぜひお願いしていただきたいのですけど、まずはいかがでしょう。