19160【山本委員】 それでは、ただいま議題になっておりますこの陳情に関しては賛成でございますので、賛成の立場で討論をしたいと思います。
「当面の間、現行の保険証とマイナ保険証の両立を求める意見書」を政府に送付することを求める陳情であります。この陳情は、マイナ保険証という制度をやめたほうがいいというものではありません。マイナ保険証が便利で使いたいという人に、それをやめたほうがいいということを言うものでもありません。今使っている健康保険証に関しては今後もずっと使えるように当面の間考えるということを政府に要請するものでございますので、私としては、今の国民の意識に沿った、大変妥当なものであるというふうに考えております。
私自身は、今日、議案の点でも、この陳情でもいろいろ申し上げましたけれども、やはり現状で一人も取り残さないような制度になるかということに関しては疑問がございます。やはり施設に入居している人、それから災害が起きて、カードリーダーをはじめ電源が全く使えない状態になる場合もあること、そういうことを考えますと、これが果たして誰も取り残さないというふうに言えるのかどうかというと、そうは言い切れないということを私としては申し上げたいと思います。
2点目は、やはり負担があるということです。現場の負担、自治体の職員の方の負担はもちろんですけれども、医療機関や、それから薬局に関しても、やはり負担というのは否定できない、このことは直視しなければいけないというふうに思います。
それから、国民の世論ということを3番目には挙げたいと思います。現在のところ、マイナ保険証を作っていても、それを使っている人が7月段階の調査で11.1%で、多くの人が不安を持っている状況は、アンケートの上からでも明らかになっています。ですから、こうしたことを見て、今の政権政党である自民党の総裁選挙の中で立候補しようと思っている方の中でも、ちょっとこの制度は見直したほうがいいという声が上がっているのは、このような世論を受けている、これがどのような形で決着するのか私には分かりませんけれども、国民世論の中で、マイナ保険証があっても、それをみんなが使っているわけではないということに関しては、情報漏えいの点など、様々な点でやはり不安は拭い去れないということの反映であると私は思います。
ですので、こうした点を考えますと、この記書きにあります「当面の間、現行の健康保険証とマイナ保険証の両立を求める意見書」を政府に送付することというのは大変適切なものだと考えますので、この陳情に対して賛成討論といたします。