13032◯26番(深沢達也君) 意見書案は机上に配付された議案書に記載のとおりであります。つきましては、本案を提案した趣旨を申し述べ、提案とさせていただきたく存じます。
ミャンマーは旧ビルマであります。戦後2度にわたって映画化された竹山道雄作「ビルマの竪琴」の舞台でもあります。2010年の総選挙で軍事政権が解散し、2011年、文民政権が発足しました。ビルマ建国の父と呼ばれるアウン・サン将軍の長女であり、長きにわたる民主化運動の指導者、アウン・サン・スー・チーさん──その後の国家顧問でありますが──の釈放とともに、貿易を含め、対外関係は改善され、国名はミャンマー連邦共和国に改名されました。長い苦難の歴史を経てようやく民主化への道が開かれた中にあって、2021年2月、軍事クーデターが起こり、再び軍事政権となりました。
我が国では、同年6月、衆参両院において、ミャンマーにおける軍事クーデターを非難し、民主的な政治体制の早期回復を求める決議を全会一致で議決をしました。政府は、国会決議の意を体し、国内被難民や困窮世帯に人道支援を行うなど努力してきた中で、ミャンマーの国情は軍政下にあって、我が国をはじめ、国連・国際機関が懸念する惨状が打開されない現実が、これは国会でも指摘をされ、政府に実体的な支援の進捗が求められています。
ミャンマーと我が国との関係について振り返ると、決してこれは悪い関係ではないが、さきの大戦を経た歴史的総括からも、一日も早い民主化と平和の早期回復へ向けた政府の取組を後押しすべきと考える立場から、本意見書の提案をするものであります。
どうかよろしくお願いをいたします。