13329◯14番(藪原太郎君) 14番、立憲民主ネットの藪原太郎でございます。通告に従いまして一般質問をいたしますので、答弁のほうよろしくお願いいたします。今回は、幼少期における吃音や弱視等の早期発見と3歳児健診等についてということで、ほかにも幅広のテーマを質問させていただきます。
ではまず1つ目、幼少期における吃音や弱視等の早期発見と3歳児健診について伺います。
幼少期における吃音や弱視等の早期発見について伺います。まずは弱視についてお伺いをします。今回、弱視について取り上げるきっかけになったのは、実際に弱視のお子さんを持つ保護者の方からお話があったためということを最初に申し添えておきます。
公益社団法人日本眼科医会のホームページには、弱視について次のような趣旨で記載されています。幼少時の目の代表的疾患は斜視と弱視である。斜視はその名のとおり、片方の眼球が外側や内側に向くため、素人の親でもすぐに気づくことができる。中には撮影した写真を見て、うちの子どもの目の位置がおかしい、右の目が内側を向き過ぎているようだといって、眼科を訪れる親もいる。このように斜視は比較的発見されやすい。発見されやすいということは対応も取りやすいことを意味する。
しかし問題は弱視であり、特に遠視性不同視弱視が厄介である。不同視弱視とは、一方の目がよく見え、もう一方の目が見えない状態である。これが一番の問題である。子どもは片方の目がよく見えるため、生活に不自由を感じない。それにより親も気づかず、これが最も困るケースである。こうしたことを考慮し、3歳児健康診断に視力検査が加わり、全国的に健診が行われる制度が平成2年秋から実施されるようになった。必ずこの3歳児健診、3歳児健康診断を受けてもらいたい。
このような趣旨で記載されており、もちろん本市でも、3歳児健診で視力検査が行われていると伺っています。
子どもの弱視は50人に1人と言われており、例えば本市では毎年約1,000人の子どもが生まれていることから、割合的には約20人が弱視ということになります。ではなぜ3歳児健診で弱視を発見することが重要なのでしょうか。それは、早期治療によって弱視が治る可能性が高いからです。弱視は4歳までに治療を開始すれば95%、7歳までであれば75%以上が治るとされています。治療開始の年齢が低いほど効果が大きく、早期発見、治療が何より重要です。以上を踏まえて以下の質問をさせていただきます。
1、保護者への弱視に関する情報提供や早期発見、治療の重要性についての啓発の現状を伺います。
2、子どもが弱視と診断された際、保護者への説明はどのように行われているのか、確認のために伺います。
3、3歳児健診で弱視が確実に発見され、治療に結びついているかどうか、本市の現状について伺います。
4、何らかの理由で3歳児健診を受けない、もしくは受けられないケースが発生した場合の対応について伺います。これは保護者の事情というのも含めてのお話です。
続いて、吃音について伺います。これは報道などでも取り上げており、御存じの方も多いかと思いますが、国立障害者リハビリテーションセンター研究所などのチームが、幼児健診の機会を利用して約2,000人の3歳児を調査した結果、吃音の症状がある子どもは6.5%に上ることが分かりました。またこれは、これまでに吃音の症状が出たことのある子どもと現在も症状がある子どもを合わせると、全体の8.9%、約10人に1人に上りました。これまで日本の研究で示された割合は約5%前後とされていたため、今回の調査結果はそれよりも約2倍の数字となっています。
この発表を受けて、3歳児健康診査の問診票における「吃音項目の見える化」超党派議員ネットワークが、10都県の計343自治体が作成する問診票を収集し、吃音の項目が明記されているか調査したところ、明記されている自治体は僅か1.2%にとどまりました。このことが要因となり、吃音が十分に発見されていないおそれがあることが明らかになりました。
吃音は七、八割のケースで自然に治るとされていますが、治る子どもと症状が固定化する子どもを見分けることができません。そのため全ての対象者に対して適切な対応が必要だと考えます。そこで以下の質問をさせていただきます。
5番目の質問です。吃音について本市の3歳児健診ではどのように扱われているのか、検査項目に含まれているのかどうかも含めて伺います。
6、吃音のある子どもに対する本市のサポートや対応の現状について伺います。
7、保護者や保健師、医師に対する理解促進はどのように行われているのか伺います。
また必要に応じて理解促進のためのリーフレットなどを作成し、配布することも必要だと考えますが、見解を伺います。
続いて、大きな2つ目の項目です。メタバースの活用について伺います。
メタバースとは、インターネット上に存在する仮想空間のことです。現実世界を超えた体験は、コミュニケーションを通じて様々な活動が可能です。ユーザーは三次元で構成された仮想空間内で、自分自身の分身であるアバターを介し、自由に動き回ったり、他者と交流したり、旅をしたり、様々な経験や体験をすることができます。現在様々な業界がメタバースに注目しており、小売、観光、医療、教育などの分野に加え、自治体でもその活用が進んでいます。
例えば江戸川区では、自宅や職場から手続や相談を行える来庁不要の区役所を目指し、電子申請化やオンライン相談を推進しています。その一環として、メタバース上で全ての手続や相談を行うことのできるメタバース区役所の実現を目指しています。昨年9月から区内障害者団体の協力を得て実証実験を実施、課題の抽出を行いました。そして今年の4月から運用を開始しています。
東京都では、VLP(バーチャル・ラーニング・プラットフォーム)事業が行われています。VLPは、不登校の児童生徒や日本語指導が必要な児童生徒に対して、オンライン上の仮想空間を活用し、新たな居場所や学びの場を自治体等に提供する取組です。同様にさいたま市でも、3D教育メタバースを活用した不登校児童生徒支援が行われています。さらに、メタバース空間に地域の名称を再現している自治体も多くあります。これはメタバース空間で地域の魅力を発信し、その後、現地訪問へのきっかけとする取組です。
民間企業による取組としては、広島県で子育て中のママの悩みを相談できる場や居場所を提供する、子育て応援メタバースのサービスがあります。また埼玉県にある就労移行支援施設では、コロナ禍で職員と利用者の雑談の機会や企業での実習が制限される中、新たなアプローチとしてメタバースを活用し、様々なトレーニングを行った例もあります。
このように具体例を挙げていくだけで質問の持ち時間の30分ではとても足りないほど、メタバースの活用例は豊富に存在します。メタバースの大きなメリットとして、外出せずに外出できる、つまり外出が困難な人へのバリアフリー化が進むことも挙げられます。本市としても、メタバースの活用についてはスピード感を持って進めるべきだと考えます。以上を踏まえて以下の質問をさせていただきます。
1、市役所業務の中で、メタバース空間でも実施可能と考えられる業務はあるか、見解を伺います。
2、不登校の児童生徒への支援として、メタバースの活用についての見解を伺います。
3、障害者支援としてのメタバースの活用について見解を伺います。
4、高齢者支援としてのメタバースの活用について見解を伺います。
5、本市の魅力を発信し、観光戦略としてメタバースを活用することについて見解を伺います。
6、本市には様々な居場所がありますが、メタバースもその一つになり得ると考えますが、見解を伺います。
7、本市における今後のメタバースの活用について、市長のお考えを伺います。
続いて3つ目のテーマです。公共工事とそこで働く人を取り巻く環境、人件費について伺います。このテーマは過去にも何度か一般質問で取り上げたことがありますが、引き続き課題であると感じているため、今回も質問をさせていただきます。
現在、本市の大きな公共工事といえば、学校の建て替え工事だと認識しています。昨今の資材高騰や人件費高騰の影響も受け、入札が不調になるなどの問題も発生していました。入札を行うに当たっては、本市も都の算定基準に基づいて金額の概算を算出していると認識しています。しかし人件費の高騰を理由に入札が不調となる一方で、実際に働いている技能者の賃金がそれほど高騰しているのか疑問です。人件費が高騰しているということは、働いている人の賃金が上がっているとも考えられますが、実際にはそうなっていないという話も耳にします。もしそうであるならば、上がった分の人件費はどこに消えてしまうのでしょうか。
また、建設業界では週休2日制が導入されました。本市でも武蔵野市週休2日制確保工事実施要領が定められています。例えば、固定給で働く人であれば週休2日になっても固定給が変わらないので、単純に休みが増えるということで、特に問題はありません。しかし、建設業界では日給月給で働く方も少なくないと認識しています。さらにこの週休2日制は、働く人が現場を変えれば対象外になる可能性があり、つまりは、週に5日は武蔵野市の工事現場で働き、残りの2日は別の現場で働くといった抜け道があるとも聞いています。そこで以下伺います。
1つ目、見積りにおける人件費と実際に支払われている人件費──これは働く人の給料を示しています──の乖離はあるのか、ないのか。あるのであれば、そのことに問題はないのか、市の見解を伺います。
2、武蔵野市週休2日制確保工事実施要領により、働く人の給料にどのような影響があったのか、またはあると想定されるのか、市の見解を伺います。
3、武蔵野市週休2日制確保工事実施要領によって、働く人が現実的に2日間の休みが確保されているのか、市の見解を伺います。
公共工事における建設現場には様々な掲示物があります。建設業許可証、施工体系図、労災保険関係成立票及び建退共適用事業所など、これらの掲示物は必要なものであるのが当然なのですが、例えば働く人がけがをした場合、現実的に労災が適用されているのか、建退共の共済証紙が働いた人の手に渡っているのかなど、確認してもよいと考えます。というのも、建退共の共済証紙が、とても個人が売っているとは思えない単位でネットオークションやフリマアプリで販売されています。そうしたことを踏まえて以下質問します。
4つ目です。労災や建退共などが適切に運用されているのか、発注者として確認しているのかを含めて伺います。
5、市長は民間にお勤めの頃は建設業にお勤めだったと伺っています。日本の建築業界を支えるためにも、現場で働く技能者の労働環境改善は必要だと考えますし、公共工事を発注する自治体としての責務があると考えますが、市長の見解を伺います。
続いて4つ目のテーマです。猛暑での学校活動、教室等におけるエアコンの必要性について伺います。
ようやく涼しくはなってまいりましたが、この質問を書いているときにはまだ真夏日が続いておりました。連日暑い日が続いております。気象庁のデータによれば、今年の7月に東京都で記録された最高気温は37.3度とのことです。正直なところ、日常生活にも影響があるレベルの気温ではないでしょうか。こうした気温の中でも当然ながら各教室では授業が行われ、体育やクラブ活動、部活動なども学校施設内で実施されています。学校での様々な活動を行うに当たり、児童生徒がどのような環境で活動を行っているのか、安全のためにも確認が必要だと考えます。そこで、以下質問をさせていただきます。
1、本年度、学校活動における児童生徒の熱中症や気温に起因する体調不良はどのような状況で発生しているのか伺います。
2、本年度、児童生徒やその保護者から、学校活動における暑さに関する問合せや要望、クレーム等があったかどうか、あった場合にはどのような内容であったか、またそれらに対する回答を伺います。
3、体育の授業やクラブ活動、部活動が、エアコンのない屋内で行われるケースはあるのか、ある場合にはどのような状況で、どのような活動が行われているのかを伺います。
4、各校とも学校建て替えが控えていることから、新たなエアコン設置に対して消極的な判断をしかねない状況にあるかもしれませんが、どのような状況においても優先すべきは児童生徒の安全であり、必要に応じてエアコンは整備する必要があると考えます。この点について、本市の見解を伺います。
5、学校における暑さ対策についてのお考えを伺います。これは指導方針としての暑さ対策に加えて、学校設置者としてのお考えも伺いたいと思います。
5、吉祥寺エリアの病床数について伺います。
家の近所を歩いていると、顔見知りの、特に御高齢の皆様からは、吉祥寺南病院について聞かれ、御意見を伺うことがかなり多いです。武蔵野市は北多摩南部医療圏に含まれており、この医療圏全体での病床数が適切かどうかということで判断されます。吉祥寺エリアの病床数不足は大きな課題であり、武蔵野市として解決しなければならない問題です。そこで以下伺います。
1、病院維持のために、市がある程度の支援をするべきだと考えますが、見解を伺います。
2、二次救急病院がなくなってしまうことについて、見解を伺います。
3、市民病院を望む声を耳にしますが、市長にも届いておりますでしょうか。伺いたいと思います。
続いて6つ目のテーマ、SHIROBAKOのマンホールについてです。
先日の定例の記者会見で、いよいよSHIROBAKOマンホールがすきっぷ通り周辺、武蔵境に設置されることが公表されました。議事録を遡りましたが、私が初めてSHIROBAKOについて質問を行ったのが平成29年ですので、長い時間が経過しましたが、これまでの間、SHIROBAKOでの地域活性化に取り組んでくださった皆様、職員の方々、そしてファンの皆様には、心よりの感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
それで記者会見の資料によると、回遊イベントやマンホールカードについては検討中とありました。これはぜひやるべきだと思いますので、以下、質問をしたいと思います。
1つ目、SHIROBAKOマンホール設置の記念イベントや回遊イベントについて、すきっぷ通りや武蔵境の魅力発信にもつながるイベントとして実施、または実施する団体への支援や後援を行うべきだと考えますが、見解を伺います。
2番目、同様にSHIROBAKOのマンホールカードの発行についても、ぜひこれは進めていただきたいと考えておりますが、御見解を伺いたいと思います。
3つ目です。これで本市にはデザインマンホールが、吉祥寺に7か所、武蔵境に3か所設置されることになりますが、チャンスがあれば今後も様々増やしていくべきだと考えますが、市の見解を伺います。
以上で壇上での質問を終わります。御答弁よろしくお願いいたします。