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令和6年第3回定例会

9月5日(木曜日)

令和6年第3回定例会
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与座武
与座武
自由民主・市民クラブ現職

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13384◯総務委員長(与座 武君)  ただいま議題となりました議案第57号 グランドピアノの買入れについての総務委員会における審査の概要と結果について御報告いたします。
 本議案は、令和6年6月18日に本委員会に付託されて以来、継続して審査を行ってまいりました。この間の主な質疑は次のとおりでした。
 1)現在、スイングホールにあるピアノの状況について伺う。答え、1996年の開館以来、28年間使用されている。スタインウェイD274というフルコンサートサイズのグランドピアノである。年間約400こま以上利用されており、他施設のピアノに比較すると2倍から3倍の使用頻度である。全体的に消耗劣化が進んでおり、2年ほど前から、利用者より、本番前の段階で、音程がずれたり異音がするとの話が出ている。2)ファツィオリ製のピアノを選定した経緯と理由を伺う。答え、市の担当部署である市民活動推進課と、長年にわたってこのピアノを見てきた文化生涯学習事業団の担当者と話合いを進めてきた。ファツィオリ製のピアノを選定した理由としては、1点目にイニシャルコストが、ファツィオリは約3,230万円、スタインウェイは約3,910万円、そして国産メーカーが約1,990万円であったこと。2点目に、ランニングコストは、現在の保守点検費用は年間50万円程度であり、どの社のピアノでも保守点検費用は大きく変わらないこと。3点目に、使用料収入の見込みはファツィオリもスタインウェイも遜色がないが、国産メーカーだと外国製の使用料より5割から6割安い設定であるので、仮に10年使い続けると、海外製で3,000万円以上、国産メーカーだと1,800万円程度と見込んだこと。4点目に、利用者にとって望まれるピアノは何かを考えたとき、現状国産メーカーを選ぶ利用者は、スタインウェイを選ぶ利用者の5割から6割程度であることを考慮した。3)これまでピアノを利用した方々など、市民意見を聴取しなかったのか伺う。答え、スタインウェイは非常に知名度が高く、ブランド力もあり、国内に多くの台数があるが、ファツィオリはこの10年ぐらいで知名度が高くなり、国内に台数が少ない。まだ弾き比べができない状況でのアンケート調査は難しいと考えた。4)手狭なスイングホールにフルオーケストラ仕様のF278を選んだ理由を伺う。答え、スイングホールは単なる伴奏用ピアノではなく、メインの楽器として使われる用途が多く、その主役となり得るフルコンサートサイズのピアノを選んだ。5)メンテナンスについて伺う。答え、現時点においてファツィオリの代理店等と契約を結ぶことは考えておらず、基本的には国内で保守や調律を行っている業者に依頼する予定だ。6)価格の妥当性と購入時期のタイミングについて伺う。答え、為替市場の影響で円安が進み、価格が高騰傾向にあることは認識している。しかし、今のピアノの状況を鑑みると、今が買換えのタイミングであると判断した。7)ファツィオリ製のピアノはファツィオリジャパン株式会社のみが販売しているため、随意契約となるが、その判断をしたのは誰か。答え、市民活動推進課と文化生涯学習事業団の担当者で協議し、進めてきた。最終的には、財政課等の予算査定の中での理事者の判断だと理解している。
 結論を出しました8月19日の本委員会での主な質疑は次のとおりでした。
 1)ピアノ選定に当たって第三者委員会の設置が必要であったと考えるが、見解を伺う。答え、選定の過程は、さきに述べたとおりであり、適切な選定ができるとの見込みであった。意見を踏まえ、今後についてはどのような選定プロセスが望ましいか検討していく。2)ピアノの保管庫など、文化施設での保管状況が芳しくないと思うが、見解を伺う。答え、現状、温度湿度管理については、空調機や加湿器等でできる限りの管理を行っているが、今後は施設全体の改修に合わせて検討していく。3)指定管理者の変更に伴い、ピアノの活用方法等に影響はないのか伺う。答え、新たな指定管理者からは、要求水準書の中にあるピアノを活用した事業の提案として、鑑賞事業や体験イベント等の提案が出てきているため、引き続きピアノを活用した市民向けの効果的なイベントが行われるものと理解している。また、保守については、過去の経過も踏まえ、調律師の継続等も含めて今後検討していく。4)今回の案件は予算特別委員会で議論する内容であったと考えるが、見解を伺う。答え、予算参考資料の新規レベルアップ事業に掲載するか検討したが、買換えであるため掲載に至らなかったという経過がある。具体的な名称等が示せず、審査のための材料が少なくなったということは反省し、今後はそういったことがないようにしていきたい。5)物価高騰が続く中、購入価格の変更はないのか伺う。答え、3月に予算が議決された後、予算額に沿った金額で仮契約をしており、本契約時期が少し延びても、仮契約の金額で本契約が締結できることを確認している。
 以上で質疑を終了し、討論に入りました。討論者は2名で、反対討論1名、賛成討論1名でありました。
 まず、反対討論の趣旨を御紹介しますと、予算特別委員会での説明資料が不十分で審議できなかったこと、保管管理状態に課題があること、そしてスタインウェイからファツィオリに変わるのに調律師の変更がなく、運用に疑問が残るため反対するというものでした。
 次に、賛成討論の趣旨を御紹介しますと、今後は選定過程を明確化することを強く求めた上で、喫緊の課題として、ピアノ演奏中の事故は回避しなければならないので賛成するというものでありました。
 以上で討論を終わり、採決に入りました。採決の結果、賛成多数で原案のとおり可決すべきものと決しました。