14147◯22番(山本ひとみ君) ただいま議題となっております議案第85号 武蔵野市地域包括支援センターの人員及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例及び議案第86号 武蔵野市指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準を定める条例の一部を改正する条例、この2つの条例に賛成ですので、賛成の立場で討論をしたいと思います。
今回の条例は、介護保険法の施行規則の改正等に伴って行われますが、今日、厚生労働省は、介護保険制度の見直しの方向を、介護費用を抑制する、あるいは人手の不足を機械の導入や基準の緩和などで進めていく方向が取られておりまして、これが介護の質の低下につながるおそれがないのか、私としても懸念があり、注視をしております。
この条例は、85号のことで言えば、地域包括支援センターにおいて、非常勤の職員が何人かいれば、それを時間数によって常勤職員とみなすということを可能にしたり、また、保健師、主任ケアマネジャー、社会福祉士の3職種が1か所で全てそろっていなくても、もう少し幅を広げて融通し合うということを可能とする内容となっています。すなわち、地域包括支援センターにおいても人手不足の影響というのは全国的に顕著なものがあり、これまでの人員体制が難しくなってきているということを背景に、人員体制を変更してもよい、それを認める、言わば現状を追認するという面もある条例だと思います。
この条例に関する市の説明では、先ほどの委員長報告にもありましたが、地域によって人員の充足には差があり、本市においてはこの制度を使うことはない、これまでどおり運用するということでした。
今年3月、ケアマネジャーの業務の基準の緩和に対する会派としての討論の中でも、人が足りないから1人でできる業務量を増やす基準の緩和ではなく、介護の質を上げ、よりよいケアを届け、働きがいのある職場をつくるための効率化ということを要望いたしました。今年4月からは訪問介護の報酬単価の引下げがあり、これはヘルパーさんの仕事への評価が低いということにほかならず、全国的には、訪問介護が継続できない地域も生まれております。大変残念な事態と言わざるを得ません。
武蔵野市においても、介護の質を向上させるには、現場を担っている職員、ヘルパーさんが大切にされているという実感を持ち、職場から去ることのないような処遇をお願いし、厚生労働省にも現場の声を届けていただくようにお願いをいたしまして、賛成討論といたします。