令和5年 文教委員会

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大野あつ子
大野あつ子
市議会公明党現職

映像ID: 2421

332【大野委員】  それでは、修正案に賛成、原案に賛成の立場で討論します。
 条文の修正については、子どもにとって、父母、保護者が唯一無二の存在であり、父母、保護者からたくさんの無償の愛情を受け取ること、アタッチメントが十分に受けられることが、子どもの成長に大変大事であると考えます。ゆえに、条約の第5条や第18条に書かれているように、父母、保護者が子どもの養育、発達について第一義的責任を負うことは、心にとどめておかなくてはならない。その上で養育が困難な場合、重層的に支援をしていくことが大事であると考えます。手厚い支援の中で、父母、保護者が子どもへの愛情に目覚めてくれることが、子どもにとっても、父母、保護者にとっても幸せなことだと考えます。ゆえに、条約や子どもプランにあるとおり、「保護者は、子どもの主たる養育者であり」の文言は必要であると考えます。
 この条例全体については、思い起こせば、令和元年第4回定例会において、こちらの「Internal Notebook」という写真集を紹介し──壮絶な児童虐待の痛みを写真という形で可視化した作品で、内外から高い評価を受けているものです──こちらについて、子どものことを大切に思ってくださる市長であれば、必ず条例設置はできるという思いを語らせていただきました。本当にあれから3年という思いがあります。
 しかし、この3年の間にも、子どもが死に至るような児童虐待のニュースが繰り返されています。また武蔵野市においても、全国においても、不登校の子どもたちの数は増え続けています。さらに昨年1年間で自殺した小・中学生や高校生は、暫定値で512人と過去最高となったという報道もありました。コロナ禍において保護者の収入が減ったり、家庭が孤立したりと、子どもを取り巻く環境はさらに深刻になっていると考えざるを得ません。
 しかし、頼りの児童相談所も一時保護施設もいっぱいの状態で、十分な対応ができるかは心配であります。東京都は児童相談所を4か所から7か所に増やす計画を示していますが、人材育成など、施設をつくったからすぐにフル稼働できるわけではないように見えます。
 その中で、子どもたちを守るために基礎自治体の役割は大きいと考えます。保育園や学校、母子面接などを通して、早い段階で危険を察知し、支援につなげる細やかさこそ、求められているのではないでしょうか。一日も早く武蔵野市子ども人権条例を設置し、この条例を根拠として、子どもたちを人権侵害から守ってくれることを強く望みます。
 それから、いじめ防止対策推進法を根拠とする第24条から第26条について、設置を急ぎ、いじめ防止対策を進めたいというお気持ちは理解するところでありますので、よしとしますが、この部分だけが武蔵野市の市立学校の話になってしまわないかというところで、質疑の中でも申し上げましたとおり、私学の子どもたちの混乱を招く要因となりますし、子どもの権利条例全体を考え、早期にいじめ防止対策推進条例をつくり、子どもの権利条例から削除していただくことを強く望みます。
 以上です。

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