5334◯教育長(竹内道則君) 私からは、4月14日に情報提供を行わせていただいた後の進捗状況の詳細についてから答弁申し上げます。
市から入札予定事業者に辞退理由についてヒアリングを実施し、設計委託業者である佐藤総合計画と市において、原因の分析及び今後の対応策について協議を実施しております。現在、再入札に向け、入札方法、事業費及び工事日程の見直しを行っているところでございます。
そして、原因分析及びその対策についての御質問ですが、まず、原因分析についてです。市から入札予定事業者に対し、先ほど申し上げたとおり、辞退理由をヒアリングした結果、事業費及び工期が合わなかったことを確認いたしました。具体的には、事業費については、工期延伸による経費の増、作業員確保等による増、工期については、くい工事の製作期間や搬入路の道路事情に関する評価でずれがあったものと分析をしております。
そして、具体的な対策として、今後の影響を最小限にとどめるよう努め、今後は不調が起きないよう対策を講じていきますが、具体的な対策として、最新の社会経済情勢を加味し、事業費の精査、工事期間の見直しを行いました。また、入札の可能性を高めるため、広く建設会社に再入札の情報提供を行ってまいります。
そして、第一中学校の学校教育における影響についての御質問です。工期の見直しにより、予定していた令和7年4月からの新校舎での学校生活が、令和8年1月の3学期からの使用開始となり、仮設校舎での生活期間が延びるといった影響が発生します。また、校庭利用について、仮設校舎の解体時期が1年遅れることにより、体育の授業や運動会、部活動、プール利用について、本来の形での校庭利用の時期が遅れることとなります。
次に、今後の具体的なスケジュールについての御質問です。第一中学校については、現在の中学校1年生が3年生の新学期から新校舎利用を想定しておりましたが、今回の不調で完成が遅れるのが、3学期の1学期間は新校舎で生活を送り、卒業式を迎えられるよう、改築事業を進めてまいります。
第一中学校の不調により、仮設校舎を共用する井之頭小学校においては、その影響を受けて、事業期間が1年ずれることになりますが、発注方式の検討、建設会社へのヒアリングにより、さらなる遅延が生じないよう努めてまいります。
本市の学校施設全体の改築スケジュールについては、今回の不調による直接的な影響はないと考えております。
令和8年度に予定している学校施設整備基本計画の改定については、第1グループの改築事業で得た知見や経験を踏まえ、また、昨今の社会経済情勢を注視し、慎重に検討を行いながら作業を行ってまいります。
そして、改築工事入札の不調発生時から今日に至るまでの情報発信についての御質問です。入札結果については、管財課において、他の入札案件同様、4月4日の開札後、管財課窓口カウンターと、東京都電子自治体共同運営電子調達サービスで入札結果を公表するとともに、建設新聞社へもファクスで入札結果をお知らせしております。
保護者の皆様への周知については、第一中学校保護者会の席で、校長より、4月17日、入札不調について報告をし、井之頭小学校については、影響を受ける学年の保護者会の席で、校長より、4月17日及び18日に、第一中学校の入札不調について及び井之頭小学校の改築事業が遅れる旨、報告を行うとともに、井之頭小学校の建て替えニュースで不調について情報提供を行っております。
なお、4月14日に議員の皆様に御案内した通知及び井之頭小学校の建て替えニュースにおいては、不調という言葉は記載をしております。
次に、市民周知について、自治基本条例への適合についての御質問ですが、一括してお答えいたします。先ほど来御答弁申し上げているとおり、直接影響のある保護者へは、不調について情報提供したところでございます。その他の学区内の関係者については、今後のスケジュールを含めて、適切な時期に説明会などを行い、適宜の内容の情報提供を行っていく予定でおります。これらのことを通じ、必要な情報をお伝えし、説明を行う責任を果たしてきたものと考えております。
次に、質問3の1)と2)の影響と責任については、関連する御質問のため、一括してお答えいたします。
不調により影響を受けることとなる子どもたちには大変申し訳なく思っております。今回の入札に当たっては、プロポーザルで選定した業者により設計が行われ、昨今の社会経済情勢も見極めながら、事業費の算定、工事工期の設定を行ってまいりました。その上で、庁内での調整や連携を図りながら進めてまいりましたが、施工事業者の状況を含めて、予見・予測のできない事情も生じ、誠に遺憾ではありますが、不調という結果になりました。入札不調となった結果については、その第一義的な責任は教育委員会にあると考えております。
以上でございます。