
下田ひろき
映像ID: 2570
6280◯23番(下田ひろき君) 議案第77号、令和4年度武蔵野市決算の認定について反対、議案第78号、第79号、水道事業会計決算及び下水道事業会計決算の認定については賛成の立場で討論いたします。なお、議案第77号の中には、3特別会計については賛成でありますが、一般会計には反対のため、令和4年度武蔵野市決算の認定に反対ということを冒頭申し上げておきます。
まずは決算特別委員の皆様、決算審査に真摯に向き合い、様々な視点から自由闊達な議論を通じて審査に臨んでいただき、感謝申し上げます。本当にお疲れさまでした。また、市長をはじめ理事者、職員の皆様には、新型コロナウイルス感染症など、まだまだ収まる気配がなかった中、様々な対応に追われた1年であったと思います。日頃から市政運営に御尽力いただいていることは感謝申し上げます。
令和4年度は、「誰もが安心して暮らし続けられるまちへ くらしと地域を守り育む予算」と位置づけ、長期計画の各分野に掲げた施策を着実に推進するとともに、新たな課題にも対応しながら、持続可能な市政運営を行っていくため、限られた財源を重点的かつ効率的に配分することを基本とし、市民福祉の向上に努めた予算編成でした。この予算案に関しては、当時私は反対させていただきました。その後、動議が出された付帯決議に関しては賛成させていただきました。付帯決議の内容は、「令和4年度一般会計予算中、第4款衛生費、保健センター増築及び複合施設整備検討に係る予算について、現在の基本計画(素案)は、保健センター及び子どもと子育て支援施設の今後の在り方について、総合的な整備再編となる可能性もある。保健センターの設備については早急な大規模改修が必要であるが、事業の在り方については精査を行い検討する必要があると考える。よって、市民の生命と健康を守る保健・地域医療の充実に向けて、専門的知見の活用を含めた検討を重ねるとともに、基本設計の予算執行に当たっては、基本計画案の議会への報告等、議論を尽くす場を求める。」という内容でした。この間、全員協議会で2度意見聴取の場を持ったことや、武蔵野市保健センター機能充実検討有識者会議を設置したことは評価しますが、本当に議論は尽くされたのかという疑問もあります。まだまだ市民を含め、議論をしていかなければならないと考えます。素案が上程された武蔵野市立保健センター増築及び複合施設整備基本計画は増築ありきで進んでおり、全協での意見聴取も含め、まだまだ議論が必要だと思います。増築ありきで、そして基本設計で示された機能は本当に必要なのか。子ども子育て機能の複合化に関しても、メリットなどある一方、コストパフォーマンスで考えるとメリットを感じられません。4,500平米の増築で、昨今の物価高、社会情勢の変化によって、今後、総事業費40億円が、50億円、60億円と、建築費がかかってくる可能性も容易に推測できます。
公共施設等総合管理計画の冒頭には、少子高齢化の進行に伴い、生産年齢人口の減少により税収の増加が望めないことや、社会保障関連費が増加することなど、将来は厳しい財政状況になることが予測され、全ての公共施設等をこれまでどおりに整備・更新することは困難であるとあります。こうした市の基本方針と今回の保健センターの増改築案は矛盾していると考えます。
今現在、武蔵野市保健センター機能充実検討有識者会議などで機能の中身などが議論されておりますが、他の委員からも指摘されたように、本当に必要な機能なのかどうか、4,500平米の床面積は本当に必要かどうか、昨今の社会情勢を鑑みても、いま一度立ち止まり、全市的に丁寧な議論が必要だと考えます。建築費高騰で、今後も入札不調なども予想される中、当初見込みの40億円が幾らまで膨らむか不透明でもあります。このような事業は一度立ち止まることが市民の願いだと考えております。
付帯決議に、「事業の在り方については精査を行い検討する必要があると考える。」とあるとおり、まだまだ議論が必要であり、このまま進めていいのか、この付帯決議がついた予算は、到底決算の認定をすることはできません。
次に、外郭団体に支出している委託費139億円についてです。武蔵野市は14の外郭団体があり、多くの部長職職員が定年後に天下りをしている事実があります。市の見解としては、人材活用という認識ですが、市民感情からすれば天下りだと考えます。14団体の正職員給与の体系は、多くが国、東京都に準拠しており、700名前後の正職員を擁しております。第二市役所とやゆする市民もおります。一番おいしいポストは武蔵野市開発公社であり、退職金も支給され、今の理事長は元副市長であり、職員の退職金、副市長の退職金、開発公社の退職金と、天下りと言わざるを得ないと考えます。このような原資が市民の血税であり、委託費から捻出されており、近隣他市の外郭団体を確認してみますと、西東京2、小金井3、小平4など、外郭団体も少なく、職員数も多くありません。今後は指定管理者制度の活用などをし、事業の見直し、外郭団体の整理統合による職員数の減少などを求めます。また、天下りを禁止し、少しでも委託費を下げていくべきだと提言させていただきます。
最後に、武蔵境南口公衆トイレの移設に関して申し上げたいと思います。この移設に関しては、市民からも様々な要望もあり、反対の陳情もありました。決算審査の中で、市町村総合交付金を活用し4,093万円の補助金を活用したことは評価するべきところです。また、他の委員からトイレの評価に対して、何も問題がないような答弁がありましたが、以前一般質問でも指摘させていただきました深夜のごみの放置問題や、時期にもよると思いますが、ユスリカの大量発生による100匹は超えるだろう死骸など、問題は私のところには届いていることをお伝えします。清掃も2回から3回にしていることは評価しますが、あたかも問題のないような発言があったことは苦言を呈しておきます。しかし、マスコミなどにも取り上げられ、おおむね市民から好評を得ているのは事実なので、今後の深夜帯の維持管理方法など、私自身知恵を尽くし、いろいろと提言できればと考えています。市民に愛されるトイレになることを願い、議案第77号に反対し不認定、第78号、第79号には賛成し、討論を終わらせていただきます。
(13番 さこうもみ君 登壇)(拍手)