令和5年第3回定例会

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さこうもみ
さこうもみ
無所属むさしの現職

映像ID: 2570

6281◯13番(さこうもみ君)  おはようございます。さこうもみです。会派みらいのムサシノを代表し、2022年度一般会計、3特別会計、水道事業会計、下水道事業会計の決算の認定について、賛成の立場で討論をいたします。
 2022年度は、コロナウイルス感染症の流行が始まって3年、自宅療養者支援センターやワクチンの接種など、コロナへの対応が継続する中でのウクライナ侵攻によるエネルギー価格の高騰、物価の高騰なども発生し、先を見通すこと、予測することが非常に困難な年だったと思います。特に、物価高騰については今後も続いていく見込みであり、入札の不調に象徴されるように、市政運営にも大きく影響がある部分で、今後も臨機応変な対応が求められていくものと考えます。
 市税収入については、減少するのではないかというおそれもありましたが、市民の方々の担税力に支えられ、この厳しい社会情勢の中でも、市税収入が8%増と非常に順調でした。一方、ふるさと納税による流出は拡大する一方で、国へ制度の見直しを求めるなど、根本的な対策が必要だと考えます。
 コロナウイルス感染症の感染対策は引き続き必要な中、対面のイベントなども徐々に再開され、コロナ禍で広まったオンラインイベントとの併用開催など、新しい試みも多い1年でした。コロナ禍で得た様々な学びは、ぜひ今後の市政運営に生かしていっていただきたいと思っております。
 子どもの権利条例の施行や気候市民会議の開催など、市民の声を丁寧に聞く施策や、武蔵野市らしい新しい事業も実施され、それらが大きな成果につながったことが、委員会での質疑を通じて分かりました。厳しい社会情勢の中、格差の拡大、二極化という問題も広がっており、公の役割として、丁寧に、誰一人取り残すことなく支援等取り組んでいく必要もあります。
 相談事業等においては、様々窓口を設けながら、きめ細やかに対応をいただいていること、評価をいたします。引き続きよろしくお願いいたします。
 続いて、各款別に述べたいと思います。
 まず、人件費について、市政運営における一つのリスクとして、女性の管理職比率について伺いました。ボトルネックとして、産・育休や介護などとの両立が背景にあり、なかなか手が挙がらないという状況があるという答弁がありました。また、管理職の登用については、男性や女性ということではなく、能力や適性を公正に判断して登用するというお答えもいただきました。登用の人数、割合にここまで大きく差が表れている理由は、能力や適性の差ではなく、構造的な性差による格差だと考えます。課題になっている産・育休や介護、子どもを産むということ以外は、本来は男性にも担うことのできる部分のはずです。それが多くの場合は女性にとって仕事をしていく上でハードルになってしまっている。そのような構造的な課題がある中で、公正に判断をするというのはどういうことなのか。スタートラインが全く違う現状がある中で、男女同じ支援、同じ条件で公正に判断をすること自体が非常に難しいのではないかと思います。特に、家庭内のケア労働において大きな格差があることを認識し、その格差是正に取り組み、一歩踏み込んだ女性管理職比率の改善の取組、ぜひ行っていっていただきたいと思います。
 次に、総務費です。2022年4月にスタートしたパートナーシップ制度について、年間17件の届出があり、申請の書類において性別を問わずに利用できる制度であることから、性別の記入欄を不要としていることや、制度についてしっかり個室で御案内をいただいているなど、とても丁寧に運営をいただいていること、非常に高く評価をいたします。また、にじいろ相談の相談件数は増え続けており、性的指向や性自認についての悩みを抱えている方が多くいらっしゃるということが、ここに表れているなと感じています。ぜひ今後も丁寧に御支援をいただきたいです。
 私立幼稚園の一時預かり事業について、幼稚園を使用しながら働く保護者が増え、推計より多く利用者が出たというところでした。子育て世代のライフスタイルも変わっている中で、多様な働き方を支援するという観点からも、子どもに対してひとしく権利を守っていくという観点からも、保育園と幼稚園については、同じ子どもの支援というところで、ぜひ境目なく支援をいただきたいと要望をいたします。
 次に、民生費です。相談事業について、福祉総合相談窓口については、2022年度も引き続き多くの方、ひきこもり関連、多様かつ複合的な課題に直面している方に利用いただいているという状況で、本当にニーズのある大切な事業だなと思います。今後も必要な方に届けられるよう、関係機関との連携を含めて進めていっていただきたいと思います。
 生活困窮者自立支援事業については、コロナの影響を受けて失業した方など、生活保護の手前のセーフティネットとしてしっかり役割を果たせたというところで、本当に高く評価したいと思います。今後、物価高騰も続きますが、生活が苦しくなったときに支援を受けられる場として、力を発揮していっていただきたいと思います。伴走支援については、相談員4名という少数精鋭で担っていただいているとのことでしたが、今後も必要な人数をしっかり配置いただきたいと思います。
 次に、衛生費についてです。全国の自治体に先駆けて気候市民会議を実施、公共施設の大更新時代に入るというこのタイミングで、公共施設の環境配慮指針を策定いただいたことなど、気候危機の対策について、踏み込んだ事業を実施いただいたことを非常に高く評価をしています。多くの公共施設の改築が行われていく中で、今後の光熱費の高騰への対策としても、まずはハード面、建築の省エネというところを進めていっていただきたいと思います。
 市民の方への適合状況の公開について前向きに御答弁をいただきました。啓発という意味も含めて、ぜひ分かりやすい形での情報公開にしていっていただきたいと思います。
 若者の健康という分野で健康診査について伺いました。30歳、31歳、38歳、39歳になる全ての方に勧奨のはがきを送付いただいているということでしたが、16歳から対象になっている事業ですので、高校に通えていない10代や20代も含めて、丁寧な御案内をいただきたいと思います。
 また、体の健康だけではなく、心の健康という観点でも、予防的な施策をぜひ検討いただきたいとお伝えをいたしました。2022年にスタートをした自殺対策広告支援事業については、まだ初年度ではありましたが、16歳から39歳の死因の1位は自殺です。非常に重要な事業だと思いますので、ぜひ反応を見ながらページの改善を含めて取り組んでいっていただきたいと思います。
 土木費については、保存樹木について伺いました。指定本数に対して解除の本数が非常に多く、指定本数自体は減少傾向にあるとお答えをいただきました。どうしても相続に伴う不動産売買で解除になってしまうことが多く、その多くは伐採になってしまっているとお答えいただきました。指定して維持管理の補助を数年間支出した結果、相続によって解除、伐採になってしまうというのは、事業の費用対効果という観点からももったいないなと思いますので、ぜひ引き続き対策を検討いただきたいと思います。
 教育費です。不登校の支援については、学校、SSW、チャレンジルーム、クレスコーレなど、広く支援体制を整備いただいていることを評価いたします。中学卒業後も半年程度はSSWの方が継続的に支援をいただいているとのことでした。学校が変わるタイミングなど、ぜひ切れ目なく、きめ細やかな支援をお願いしたいと思います。
 最後に、下水道事業において、気候変動によって引き起こされる水害、浸水の被害の拡大を想定し、ぜひ雨水浸透施設の助成事業の拡大を含め、事業を進めていっていただきたいと思います。気候変動の対策は、気温の上昇を抑えるなど、これ以上悪化させないための対策と、既に起こってしまっている被害に対する対策、両輪で進める必要があるとお伝えをいたしました。気候危機対策は命の問題です。啓発も含めて、下水道事業としても、気候危機の対策に取り組んでいっていただきたいと思います。
 全体を通しまして、コロナ、ウクライナ侵攻に伴うエネルギー価格の高騰など、先を見通すことも難しく、対応に苦慮される場面も大変多かったと思います。そんな中で、職員の皆さん、関係機関の皆さんが市民の命と暮らしを守るために奮闘してくださったことを高く評価いたします。ありがとうございました。今後も市民一人一人の声に寄り添った、武蔵野市らしい市政運営をお願いしたいと思います。
 最後になりましたが、職員の皆様の御尽力に感謝を申し上げ、賛成の討論とさせていただきます。
             (4 番 深田貴美子君 登壇)(拍手)

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