16726【小林委員】 今回の陳情に関しまして、自由民主・市民クラブを代表して、不採択、反対の討論をさせていただきます。
3つ理由があります。1つ目は、子どもたちが性に関して正しく理解をして適切な行動が取れるためには、学習指導要領に基づいて着実な指導に努めていく、そして「生命の安全教育」の推進などに取り組んでいくことが市として重要であると考えられます。文部科学省は、子どもたちが性暴力の加害者、被害者、傍観者にならないため、「生命の安全教育」の教材及び指導の手引を作成し、全国の学校での取組を推進しています。今年度は初年度ということですが、しっかりと今後これに注力していただきたいと思います。そして、先ほど市から、指導要領に従ってしっかりと自他の尊重、自己指導能力を育むための人権教育、道徳教育、情報モラル教育、「生命の安全教育」を強く推進するということが確認できているというように考えております。
2つ目ですが、包括的性教育の実施について、保護者からの意見、こういったところを確認してみたところ、私個人的にも、また、市民の意見としても、様々意見がある中で、これについて現状理解が得られなく、合意形成を図ることが難しい、こういうふうに考えられるというところが2つ目の理由でございます。
3つ目は、国によって価値観や文化が大きく異なっているということで、性に関する指導についても価値観は国によって異なる。日本においては中央教育審議会の議論を経て策定された学習指導要領に基づいて、児童の発達段階に応じて学校教育全体で必要な教育を行っていく、こういったことが今後も重要だというように考えます。
以上の観点から、陳情の記書きの2にある、発達段階や子どもの実態に応じた性と人権に関する指導(包括的性教育)を一層充実させるということについて、メリットもデメリットもあるというようには考えられますが、現状においては時期尚早と考えられ、最終的に子どもの最善の利益とならないのではないかというように考えられます。学校、家庭、地域の連携をしっかりして、今後もしっかりと子どもの命を守る、安全を守る教育を進めてもらいたいというように思います。
以上です。