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令和6年第1回定例会

3月12日(火曜日)

令和6年第1回定例会
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きくち由美子
きくち由美子
自由民主・市民クラブ現職

映像ID: 2681

12334◯2 番(きくち由美子君)  自由民主・市民クラブを代表して、議案第11号 武蔵野市介護保険条例の一部を改正する条例について、賛成の立場から討論いたします。
 我が国における高齢化率は、ここ十数年にわたり上昇を続け、令和4年10月1日時点で29.0%に達し、令和19年には33%に到達、国民の3人に1人が65歳以上という超高齢化社会を迎えます。武蔵野市第9期介護保険事業計画においても、総人口の減少と高齢者の増加に関しては進み続けることが予想されており、1、計画期間中に団塊の世代が全員75歳以上となる2025年を迎える。2、高齢者人口がピークを迎える2040年に向け、85歳以上の人口が急増し、医療、介護双方のニーズを有する高齢者など、様々なニーズのある要介護高齢者が増加する。3、要介護高齢者の増加に対し、生産年齢人口の急減が見込まれている。4、不足する介護人材の確保と定着に関する取組が求められている。5、現有する介護力の効率的運用を意識し、介護現場の生産性を高める必要がある。大きく上記5点について着目する必要があると考えます。
 武蔵野市は、我が国初のリバースモーゲージや武蔵野市福祉公社による有償在宅サービス、全国初の都市型小規模特別養護老人ホームの整備など、全国に先駆けた様々な高齢者施策を展開するとともに、在宅介護支援センターを中心とした従来の小地域完結型の福祉サービス提供体制の構築や、平成12年の介護保険制度施行時に制定した武蔵野市高齢者福祉総合条例に基づき、高齢者が住み慣れた地域で安心して生き生きと暮らせるまちづくりを総合的に進めてきました。
 第9期介護保険料基準額は月額6,600円となります。第9期は、歳入においては調整交付金の交付率が下がり、交付額が減少することが見込まれていることと、歳出については、高齢者の増加、介護職員の処遇改善を求めた報酬改定、新たに整備する小規模多機能型居宅介護事業所1か所、認知症対応型共同生活介護事業所1か所の整備等による給付の増額が見込まれ、保険料基準額7,324円と、第8期比1,084円上昇が見込まれましたが、介護給付費等準備基金9億6,248万8,000円を取り崩して、6,600円としました。
 国の介護保険料の基準では、年間所得等に応じて9段階の区分を設けています。現在320万円以上に設定している最も高い区分を細分化し、新たに4段階を設け、年間所得420万円以上の所得の高い高齢者については、これまでよりも高い介護保険料を負担してもらうこととなりました。武蔵野市では、国の示す1号被保険者の所得分配機能の強化、高所得者の標準乗率引上げ、低所得の標準乗率の引下げを踏まえつつ、低所得者への対応として、第1から第4段階は、国の示す公費軽減割合以上の乗率の引下げを行い、さらに第5から第7段階までの課税層の一部についても、第8期と同額の保険料に据え置きました。
 第15から20段階を区別する合計所得額が高所得の累進性も高めて設定しています。全国的に見ても、所得段階を20段階とし、累進性を高めているのは、全国1,571保険者中、4自治体ほどで、本市は低所得者の保険料上昇を抑制するために、被保険者間の所得再分配機能を強化していると言えます。また、応能負担の強化で、介護保険料所得段階の第15段階から第20段階の方においては、基準額の約2倍から4倍の保険料を支払っていただいています。
 3月6日、厚生委員会の他の委員の発言の中に、第8段階、住民税課税で合計所得金額125万円以上160万円未満の方の年間介護保険料が7.22%で9万3,000円に対し、第20段階、住民税課税で合計所得1億円以上の方の年間介護保険料は0.31%で30万5,000円と、単に数字を割っただけの発言がありましたが、数字の根拠が不明で、整合性がない数字です。
 介護保険は市区町村が運営し、40歳以上に加入が義務づけられている公的な社会保険制度です。一般の保険料などと違い、高額な保険料を支払っても、所得に関係なく、介護保険サービスの内容は平等になります。本市では団塊の世代が75歳以上となる2025年が目前に迫る中、団塊ジュニア世代が65歳以上となる超高齢社会の2040年に向けて、様々な制度を構築しています。段階的な介護保険料の改正は、経済状況の変化などに対応した金額と言え、武蔵野市介護保険条例の一部を改正する条例について、賛成いたします。
 以上、壇上での討論を終了します。