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令和6年第1回臨時会

5月9日(木曜日)

令和6年第1回臨時会
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山本ひとみ
山本ひとみ
無所属むさしの現職

映像ID: 2707

14307◯22番(山本ひとみ君)  ただいま議題となっております議案第46号 武蔵野市長及び副市長に支給する給料の特例に関する条例に関して、賛成の立場で討論をしたいと思います。
 この条例は、提案理由にありますように、教育長の任命における対応、及び教師用指導書の買入れについて追認の議決を求めることになったわけなのですが、これが市政運営に影響を与えたということに鑑みて、市長の給料を100分の20、副市長のお一人の給料を100分の10、6月分減額をするということに対して条例として提案されたものでございます。教師用指導書の買入れに関しては先ほど議案提案があり、可決されましたので、主に教育長の任命における同意に関することに関して私の意見を申し述べたいと思います。
 今回の事案は、1年以上前、他市でハラスメントの行為を4月から教育長になった人が教師に対して行って、それを3月15日の段階でその該当者が所属した組織でハラスメント行為だということで懲戒処分を受けたということであります。このことは、議会を通して、つまびらかにしなければいけないし、市民に対してもその事実が公開され、そして責任ある立場の人が自覚をして対応を改める、責任を取るということが必要であると思います。その上では、今回市長が自ら給料減額を提案されたということに関しては、一歩前進であるというふうに私は理解をしております。その上で、私自身の考えをもう少し述べたいと思います。
 教育長は、武蔵野市の教育行政の責任者として、児童生徒、学校の教職員、保護者、地域住民と接する立場でありますし、また、この議会でも、一般質問で教育関係の事案に関しては答弁をする立場にある方であります。こうした方がハラスメント行為を行っていたということは、誠に遺憾な、重大な事実であると考えています。このような事実を市長や副市長が、人事の議案を議会に提出する前に、3月22日に知っていたにもかかわらず、そして3月25日、議会運営委員会で議案提出の説明があったにもかかわらず、その際にも明らかにしなかったということは、これは重要情報を隠していたということでありまして、議会との信頼関係を傷つける極めて残念な行動と言わざるを得ません。本来ならば、事実を知った時点でこの人事議案は変更する、取り下げるという対応を取るべきだったと私は思いますが、それが遅くなってしまったということは、その背景に、ハラスメント行為に関する認識が曖昧で不十分であったというふうに私は感じています。
 ハラスメントとは何か。今日も様々議論がありましたし、私も意見を言いました。仕事上、職責で上位にあったり、あるいは力があるという人が、それを背景にして、対象者に対して大声で叱責を続ける。こうした行為はハラスメント行為ということで、対象者の人格を傷つける行為であるということをこの場でも確認をしておきたいと思います。言い換えれば、明らかにパワーバランスで優位にある者が大声を出して叱責をする、長時間続けるということは、そこにたくさんの人がいるか、いないか、自分がそれを見たかどうかということにかかわらず、ハラスメント行為であると言わざるを得ません。もちろん、仕事上の指摘とか意見交換ということは当然必要でありますけれども、お互いに人格を尊重する姿勢ということが求められているのではないでしょうか。近年、こうした認識は社会的にも広がっておりまして、国政においては2020年6月1日に改正労働施策総合推進法という名前の法律、これはパワハラ防止法というふうに一般的には言われておりますけれども、この法律でパワーハラスメントの基準を定めることによって具体的な防止措置を企業に義務化をしているものが既にあります。最近では、他の自治体で責任がある立場の人がパワハラを行っていたということが明らかになって、身を引くということもあるわけですけれども、こうしたことを考えても、パワハラとは何かということを、ぜひこの場にいらっしゃる皆さん、市長や副市長をはじめ、私もそうですけれども、みんながもっと考えなければいけない。今日のを聞いていると、目撃をしないと分からないとか、話を聞かないと分からないとか、そういうことではありません。所属組織で処分が出たということに関しては、これは事実でありまして、それに不服申立てもしなかったわけです。先ほど市長は、教え子と争いたくなかったことが不服申立てをしなかった理由であるみたいな、そういうことをおっしゃいましたけれども、どのような考えがあったにせよ、不服申立てはしなかったわけですし、被害者の話を聞かなければ分からないというものでもないのです。ハラスメントというのは、場合によっては閉ざされた場所であったり、自分が被害を受けてもなかなか言えなかったり、そういうこともありますから、本人から話を聞かないと事実は分からないと言っているだけだったら、ハラスメントに対する認識が、やはりこれは不十分だということを私としては申し上げたいと思います。
 さて、次のことに移りますが、重要な情報を隠していたということに関して申し上げましたけれども、このことに関して、市長は反省をしているというふうにおっしゃいましたが、重要情報を議会に対してきちんと公開をしていくというのは、これは議会を通して市民みんなに大切な情報を伝えているということがあるからでございます。これをまず訴えておきたいと思います。
 そして、給料の減額の幅についても申し上げておきます。このたび、給料減額条例が出たことはもちろん一歩前進だということを申し上げましたが、私はあの横領事件があったときにも議員をやっておりましたけれども、そのときに関して市長は減額をしたわけなのですけれども、それに近いぐらい考えるべき事柄だと私は思っています。減額の幅についてはもう少し踏み込んだ厳しい対応をすることが必要だったのではないかと私は思っています。
 最後に、繰り返しになりますが、私としては、市長、副市長をはじめ、理事者の皆様にはぜひ今回、ハラスメント行為が何を意味するのか、ハラスメントということについて認識を深めていただきたいというふうに思います。また、市長は、選挙のときに、それこそ隠し事がない市政ということをおっしゃっていたわけですけれども、今回の事例は、3月25日の議案提出の際に、その前に知っていたことに関して、重要ではないと判断したのか、隠していた、言わなかった。私も、3月25日の議会運営委員会に出て、26日の人事案件に関して賛成の手を挙げました。そして、その翌日すぐに分かった。手を挙げてしまったということを大変反省はしましたが、しかし、元に戻すことはできない。だから、こういったことを行ったことに関しては、私としては強く抗議をしたいと思います。隠し事のない市政、市民に対して事実を明らかにする市政、そして、あらゆるハラスメントを許さない市政、それを一緒につくっていきましょうと申し上げまして、賛成討論といたします。
             (4 番 深田貴美子君 登壇)(拍手)