12625◯20番(三島杉子君) 通告に従いまして、大きく3つの柱で質問いたします。
1つ目の柱です。1、バリアフリーの推進を求めることについて。
国の鉄道駅バリアフリー料金制度を活用した値上げをJR東日本が実施してから1年以上たちました。京王井の頭線はホームドアが設置されていますが、階段脇など狭い場所も多く、混雑し、危険を感じるJRの吉祥寺駅、三鷹駅、武蔵境駅にはホームドアはまだ設置されていません。先日も三鷹駅で事故がありました。多くの市民の方から、まだできないのか、早く設置をしてほしいという御要望をお聞きします。私自身も、ホームの端でふざけていた小学生に危険を感じ声をかけたり、視覚障害がある方に声をかけ、お手伝いしたりしたことがあります。御高齢の方、ベビーカーの方からも、危険で怖い、混雑する通勤通学時にはホームいっぱいに人があふれ返り、一番前で並ぶのは怖い。かといって、後ろのほうに並ぶのも、ホームから後ろに押し出されないか心配とのお声も伺いました。先日伺った視覚障害者福祉協会の総会でも、ホームドアが早く設置されるようにとの切実な思いを伺いました。市民の命を守る、安全性を高めるために、JR中央線の吉祥寺駅、三鷹駅、武蔵境駅へのホームドアの早期設置を求め、以下質問いたします。
(1)JR東日本ニュースの2024年度の計画には三駅のホームドア設置は入っていません。2023年度の武蔵野市バリアフリーネットワーク会議要録では、中央線グリーン車導入によりホームを延伸し、それに併せてホームドアを設置する計画と聞いているとの発言がありました。ホームの延伸工事は三駅とも完了しているように見受けられます。以前より計画が遅れているようにも思いますが、武蔵境、三鷹、吉祥寺三駅のホームドア設置の進捗状況、今後の予定、見通し、現状の課題を伺います。
(2)共産党市議団として今までも要望しておりますが、早期のホームドア設置のために、市はどのようなことができるのか、また、してきているのか伺います。
(3)命を守る、安全性を高めるために、JR中央線の吉祥寺駅、三鷹駅、武蔵境駅へのホームドアの早期設置を求めますが、見解を伺います。
信号機の移設で視覚障害者誘導用ブロックが必要な場所に整備されていないことがあります。新たに設置してほしいとの御要望を伺うこともあります。当事者が手がかりにするとおっしゃっていた路側帯がこすれて整備が必要な場所もあります。歩道の段差や傾斜について、ベンチについて、信号の長さについて、紙のバリアフリーマップについての御要望も伺います。信号の長さに対応できる高齢者等感応式信号の設置、交差点名称や信号機の色などの情報が音や振動で伝わる高度化PICS、歩行者支援システムの導入など、様々な視点でバリア解消について考え、進めていくことが必要です。
武蔵野市バリアフリー基本構想2022の67ページ、「基本構想の継続的な発展」には、「多様な市民の意見を取り入れて取組みを改善・充実するとともに、広く市民一人ひとりの意識に「理解と協力」の必要性を浸透させることで、全ての人にやさしいユニバーサルデザインのまちづくりを進めます」とあります。どこにどんなものが求められているのか、市民参加のバリアフリーマップの更新作成は、現状把握とバリア解消をつなぎ、取組を充実させる、理解と協力の必要性を浸透させる大きなツール、そういうものになると考えます。
2023年第3回定例会で、市民参加のバリアフリーマップ作成の活動を進めることを求めました。今後はお出かけサポートマップの検証を行うとともに、既存のウェブ媒体としてのバリアフリー情報を集約したポータルサイト等の活用による代替の可能性など、地域の実情や利用者の使い勝手を踏まえ、バリアフリーマップの作成については関係機関と検討してまいりますとの答弁がありました。
東部福祉の会の方々が、まちの方の御要望から、まちにベンチをとの取組で、置く場所を検討しながらまちを歩く活動をなさっています。先日、御一緒させていただきました。実際に歩くことで、例えば、横に抜ける道がなくぐるっと回らなくてはいけない状況を共有でき、途中に休めるベンチが欲しいという御要望の切実さを体感できました。バリアフリーマップ作成に市民が参加し、気づきや要望を反映できる継続的な活動を通して、また、バリアフリーマップの定期的な更新と、ネット上と紙との両方での発信を目にすることを通して、日常的にバリアフリーの視点を持ってまちづくりを考えていく方が増え、バリア解消の推進にもつながっていくのではないでしょうか。ガイドヘルパーなどの担い手となる方が広がるきっかけにもなるのではないでしょうか。
持ち歩きできる紙のバリアフリーマップが欲しい。障害がある方の団体の方と昨年お話ししたときに、そういう御意見があるのだと伺いました。ネットでできるだけ最新の情報が欲しいというお声にも応えることになり、それが一つのバリアフリーにもなります。バリア解消やバリアフリーマップ作成に市民が参加し、気づきや要望を反映できる継続的な仕組みをつくること、バリアフリーマップの定期的な更新と、ネット上と紙との両方での発信をすることで、バリアフリーの意識の向上、バリアフリーの推進を図ることを求め、以下質問します。
(4)お出かけサポートマップ2016について、どのような検証がされたのか伺います。
(5)お出かけサポートマップの更新・発行の見通しを伺います。
(6)武蔵野市バリアフリー基本構想に基づく中間評価(2026・27年度予定)や、武蔵野市バリアフリーネットワーク会議(年1回開催)はあると思いますが、日常的に要望や気づきをバリアフリーに反映するような仕組みがあるのかを伺います。
(7)中央区では、バリアフリーマップ更新ボランティア講習会が定期的に開かれ、受講者が気づいたバリアに関わる情報を日常的に投稿し、バリアフリーマップに反映できる仕組みがあります。講習会の中で、まちに出てのバリアフリー調査も行われます。ネット上のバリアフリーマップは常時更新され、区を4つの地区に分けて発行している紙のバリアフリーマップは、毎年1地区ずつ更新するので、4年で必ず更新されて発行されるそうです。市民参加の取組から、まちのバリアの解消につながることもあるそうです。中央区で行われているような市民対象のバリアフリーマップ更新ボランティア講習会の定期的開催、バリアを感じる方を含む市民の参加によるまち歩き調査、常時気づきや要望を投稿でき、バリア解消やバリアフリーマップ作成に反映できる継続的な仕組みをつくること、バリアフリーマップの定期的な更新と、ネット上と紙との両方での発信をすることで、バリアフリーの意識の向上、バリアフリーの推進を図ることを求めますが、見解を伺います。
2つ目の柱です。2、武蔵野東学園友愛寮の入寮者の人権を守ることを求めることについて。
2007年、友愛寮を武蔵野東学園で運営できることになり、OB会会報「むらさき草」には、多くの先生方の大きな情、人情を感じた分、必ずや友愛寮をすばらしいものにします。本学園の自閉症教育は3歳から18歳の教育カリキュラム、卒業後のフォロー指導体制、余暇活動への支援、そして、親亡き後の自立のためのグループホームの開設と、学校法人としてはほかに例のない体系をつくり出してきましたとの当時の清水校長先生の決意と喜びの言葉があります。その武蔵野東学園運営のグループホーム、卒園生が自立へのスキルを学ぶ生活の場、自閉症の方の生活の場であるそのグループホーム友愛寮の事業終了のお知らせが突然武蔵野東学園から出されました。9月末までに退去をお願いしますの通知に、入寮者、保護者の方々がどんなに驚き、衝撃を受けられたことかと思います。生活の場が奪われるという切迫した御不安の声も伺いました。私立の学校法人の案件であり、東京都の所管であることは承知しておりますが、これは、武蔵野市のグループホームの問題であり、市民の生活の場を守る、人権を守るという問題です。市ができることを可能な限りしていただくことを求めて、以下質問いたします。
(1)東京都福祉局が武蔵野東学園のグループホーム事業終了の届出を受理しなかったと聞いています。障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律の第43条の4項に、事業者の責務として、指定障害福祉サービス事業者は──ちょっと飛ばします──廃止または休止の日以後においても引き続き当該指定障害福祉サービスに相当するサービスの提供を希望する者に対し、必要な障害福祉サービスが継続的に提供されるよう、他の指定障害福祉サービス事業者、その他関係者との連絡調整その他の便宜の提供を行わなければならないとあります。最後の一人の方の生活の場が見つかるまでは事業終了はできないものと考えますが、市の見解を伺います。
(2)市が把握している友愛寮の譲渡や移転先についての状況や見通し、入寮者、保護者の御意見、御要望を踏まえての市の対応を伺います。
(3)第1・第2友愛寮について。
1)福祉的就労の方は、武蔵野市と西東京市の作業所に通われている方が多いと伺っています。現在の作業所にそのまま通えるということは、生活の質の維持、生活の保障という点で大変重要なことであると考えますが、見解を伺います。
2)一般就労の方も含めて、安心して就労し続けられるという生活の質を維持した生活の場の保障がされるまでは、9月末になったからといって、現在の寮から出されてしまうことがあってはならない、不本意に寮から出されることがあってはならないと考えますが、見解を伺います。
(4)友愛寮があることに希望を持って武蔵野市に転居され、東学園に入園する方も少なくないとお聞きします。友愛寮は、現在の入寮者だけのものではないのです。待機者、これからの卒園生という将来の入寮者も含めて、未来の生活の場の保障は市としても考えていかなくてはならないことであると考えますが、市の見解を伺います。
(5)武蔵野東学園の友愛寮の事業終了の問題は、市民の生活の場を守る、人権を守るという問題です。市ができることを可能な限りしていただくことを求めます。見解を伺います。
3つ目の柱です。3、地域医療を守り、吉祥寺地域の病床を増やすことを求めることについて。
小美濃市長公約の「吉祥寺地区の病院のベッドを増やす」について、予算委員会で、相当な確率で増床できないと思っている、相手がいるからはっきりしたことは言えないが、一床でも多く、減らないように確保、(増床は)ということだと思いますが、物理的にも厳しいとの答弁がありました。2017年には、吉祥寺地区の医療と病院機能の維持に関する陳情が全会一致で採択され、2020年には1万4,442名の方々が署名した、吉祥寺地区の地域医療を守るために都市計画変更を求める署名が提出されています。
吉祥寺地域は、高齢の方の割合が高い地域です。転倒、脳卒中等による入院のお話もよく伺います。身の回りのものを届けることができた、様子が分かった、退院後のリハビリも続けられたなど、地域に病院があるありがたさ、吉祥寺南病院建て替えへの期待の声を身近でお聞きします。
一方、産科の病院も含め、廃院や入院病棟の減少への不安、このままでは吉祥寺地区の救急病院、災害拠点連携病院がなくなってしまうのではという心配の声、病院を守ってという切実な声も伺います。築50年、吉祥寺南病院建て替えが実現し、1床でも2床でも増床できるように、市民の医療を守っていくことを求めて、以下質問いたします。
(1)吉祥寺地域医療拠点地区まちづくり協議会からの地区計画の提案については、2020年9月に、新型コロナウイルス感染拡大の影響により事業計画の見直しを図る必要が生じたことを理由に、協議会側から地区計画の住民原案に係る申出の判断留保のお願いの文書が提出され、手続は止まっているということですが、1)住民原案の判断留保が解除された場合に、市が地区計画を採用し、用途地域の変更をしていくことは十分可能性はある。受皿はできていると考えてよろしいでしょうか。見解を伺います。
2)定期的に啓仁会側に連絡を取っていらっしゃると思いますが、現在の状況、方向性、見通しについて伺います。
(2)基準病床数について。
1)武蔵野市第5期健康推進計画・食育推進計画・自殺総合対策計画専門部会の第5回の資料にある、武蔵野市が含まれる北多摩南部保健医療圏の2025年の医療推計では、今後、急性期・回復期病床が不足すると推計されています。特に、回復期病床は1,700床以上不足するとあります。そのような現状でも、基準病床数を既存病床数が上回っていると病床数を増やすことが難しいとなると、地域の医療を守れなくなってしまうと考えますが、見解を伺います。
2)武蔵野市第5期健康推進計画・食育推進計画・自殺総合対策計画には、今後の方向性として、「現在の社会状況等の変化を注視しつつ、吉祥寺地区の病床・病院機能や災害医療機能の確保に向け、東京都や関係機関等と調整を図りながら必要な取組みを継続します」とあります。東京都の地域医療構想の基準病床数は、必要病床数よりかなり少ない病床数です。地域医療を守るためには、調整だけではなく、基準病床数の見直しも求める必要があると考えますが、見解を伺います。
(3)国の公的医療費の伸びを抑制することを目的とした診療報酬改定で、病床維持へのハードルがさらに上がると考えます。ますます病院の存続、病床機能を維持していくことが厳しくなってしまうと考えますが、見解を伺います。
(4)市民の切実な願いを受け止め、救急病院、災害拠点連携病院を守り、地域医療を守るために、病床数、病床機能の維持、1床2床でも増床するために、国や都へ要望を伝えることも含めて、市が可能な限り力を尽くしていくことを求めますが、見解を伺います。
以上、壇上からの質問とさせていただきます。御答弁をよろしくお願い申し上げます。