13073◯22番(山本ひとみ君) 無所属むさしのの山本ひとみです。通告に従い、5項目の一般質問をいたします。1番目、ヘイトスピーチ規制の強化、2番目、武蔵野東学園での児童生徒とグループホーム利用者の課題、3番目、グループホームへの支援、4番目、不登校の子どもたちへの対応、5番目、特別支援学級の中学生の通学への支援です。
大きな1番目、ヘイトスピーチ規制の強化について、質問をいたします。
1923年9月1日の関東大震災から、今年は101年目に当たります。この震災で10万5,000人という多くの方が死亡、行方不明となり、家屋の焼失・損壊も著しいものがありました。この中で、朝鮮人が井戸に毒を入れたなど根拠のないデマが流され、朝鮮人、中国人が多数殺害されました。殺害には、軍隊や警察に加えて、自警団という民間の市民も加わりました。墨田区の横網町公園では今年も追悼の式典が行われましたが、東京都知事は追悼文を送付しない態度を続けており、歴史の事実にどう向き合うかという都の姿勢が問われています。周辺の自治体では追悼文を出す動きがある中で、大変残念な態度だと言わざるを得ません。
また、先日、地震があり、南海トラフ地震との関係も報道されています。地震に備えることの中には、住宅の強化、家具の固定や避難所の問題など幾つもありますが、地域における住民との関係を強化していくことも重要なテーマではないでしょうか。
一方、6月の私の一般質問で、東京都のヘイトスピーチ規制の強化に関する市長の答弁では、2021年中に市内で把握された事案という内容でした。2021年のことなのだなと思って、東京都のホームページで確認をしたところ、この年11月の街頭宣伝で、これは住民投票のことが決まる前だったのですけれども、特定の国の在留者に対して、日本人を虐殺しまくるなど事実無根の言動を行ったことに対して、東京都が不当な差別的言動としたことが分かりました。これは2023年の4月の発表なので、事案があってから1年数か月が過ぎ、時間はかなり経過していますが、一定の抑止的効果は期待できると思っています。
以上の事実を踏まえて、以下質問をいたします。
1点目に、関東大震災から101年、私たちは何を学ぶかに関して伺います。
第1に、市長、教育長の、関東大震災時の朝鮮人、中国人虐殺と、都知事の追悼文をめぐる姿勢について見解をお聞かせください。これは昨年9月議会でも同じ質問をしましたが、その後、市長、教育長も替わり、6月議会では教育長に代わって職務代理者が担当しておられましたので、お尋ねをしたいと思います。
第2に、かつての震災で、根拠のない流言飛語が広がり、多くの犠牲者を出しました。こうしたことを踏まえれば、日頃の外国籍市民との交流が重要であって、流言飛語やデマを拡散させない取組が求められていると思いますが、どのように行うのか、お聞かせください。
2点目に、ヘイトスピーチ規制の強化を進めることに関して伺います。
第1に、現状です。武蔵野市でのヘイトスピーチはどのように把握をしているのでしょうか。過去5年間の数の推移はどうなっているのかもお尋ねをいたします。
第2に、今後の方向です。武蔵野市でもヘイトスピーチ規制の独自の条例と、そのための期間が必要だと思いますが、見解はいかがでしょうか。まずは、施設を借りるときに予約サイトや受付の窓口で、差別的言動を行うことはできないという文を示すことが必要ではないかと思いますので、御見解をお聞かせください。ちなみに、私が新宿区の地域センターのネット予約サイトにアクセスした際には、「「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律」第二条に規定する差別的言動を行うことを目的とした利用はできません」との文章が例示されました。
大きな2番目に、武蔵野東学園における児童生徒とグループホーム利用者の課題について、質問をします。
市内にある武蔵野東学園は、自閉症などの子どもと、そうでない子どもが共に学ぶ教育を行ってきたことで、他の自治体からも児童生徒が入学をするなど、注目を集めてきました。しかし、今、この東学園で、例えば、会議での生徒に対する発言が刑事告訴されたり、運営をしてきたグループホーム──友愛寮ですが、これが今年9月で閉鎖されるなど、大きな変化が起きています。こうした出来事の一部は週刊誌でも報道されており、不安な思いの方も少なくないのではないでしょうか。
この変化の背景には、経営体制が変わったことが大きな要因の一つではないかと思われます。小美濃市長は、昨年12月の市長選挙の公約で、障害者には就労、住まい、社会参加をとありまして、住まいの中でのグループホームの位置は決して低くないと思います。こうした事態に関して、以下質問をいたします。
第1に、子どもの権利についてです。東学園の児童生徒に対して、子どもの権利は生かされているのでしょうか。子どもの権利は、武蔵野市が子どもの権利に関するこういうものも出しているのです。大変いいと思うのですけれども、安心して生きる権利、自分らしく育つ権利、意見を表明し参加する権利、差別されずに生きる権利など、8つが条例で明記をされました。条例制定時の2023年3月の文教委員会では、私学、私立を利用する児童生徒についても取り上げられました。市内の育ち学ぶ施設には学校がありますけれども、この中には公立も私立もともに含まれるということを確認いたしました。私学に対するアプローチについても質問がありまして、小中高全ての子どもに概要版というのを配布しているという答弁が担当課長からありました。2022年度の文教委員長は当時議員だった小美濃市長で、私は副委員長を担当しましたので、市長もその制定時の議論を直接お聞きになったと思います。今回の事態で市がどのように対応してきたのか、伺います。また、今後どのように対応する方針かをお尋ねをいたします。
第2に、グループホームである友愛寮についてです。友愛寮は今年9月で閉鎖される予定であり、期限が迫っています。東京都は、友愛寮に代わる新たなグループホームを利用者に紹介するということを東学園に伝えていると伺っておりますが、重度の方も含めて、全ての利用者がこれまでどおりの生活の場を確保し、日中の活動を継続できるのか、この確認はできているのか、伺います。
第3に、市長の見解です。市長は東学園の問題をどう捉えているのか、見解を伺います。市長として、子どもの権利を守るために、そしてグループホーム利用者が行き場をなくしたり、これまでと異なる環境で困難に直面をしないように、誰一人取り残さない対応をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。見解をお聞かせください。
大きな3番目は、障がい者が暮らすグループホームへの支援について、質問をいたします。
2024年度から3か年の計画で武蔵野市障害者計画・第7期障害福祉計画が策定をされました。これがその冊子でございます。この計画には、基本目標に、障害のある全ての人が住み慣れた地域社会の中で生涯を通じて安心して自分らしい生活を送るためにとあります。施策での住居に関する取組では、事業者のグループホームの整備支援や、重度化や高齢化に対応する取組の支援も明記されています。この計画での人数は、身体障害者が3,274人、知的障害者は1,225人、精神障害者は最近増えておりまして、1,635人となっており、今、地域移行が言われておりますけれども、この地域移行で対応し切れない支援もやはり必要です。障害者の安心できる生活にとって、グループホームの拡充支援は大きな意味を持っています。
そこで、以下質問をいたします。
1点目に、グループホームの現状に関して伺います。
第1に、市内のグループホームは現在何施設で、何人入居できるのでしょうか。
第2に、現状をどのように評価しているのかをお尋ねをいたします。
第3に、障害の重度化が進む中で、日中活動支援の可能なグループホームが求められておりますが、今後増やす計画がどうなっているのか、お聞かせください。昨年の質問では、当時の市長から、Life Designつむぎという市内の施設ができていることをお伝えいただきましたが、その後、新規開設の相談は受けていないという答弁がありました。それから1年たちましたが、どういう状況かを伺いたいと思います。
第4に、強度の行動障害がある方の受入れはどうなっているのでしょうか。障害の中には、強度の行動障害の方もおられます。こうした方が取り残されることのない対応をお願いしたいと思います。
第5に、精神障害者向けのグループホームについてです。精神障害者向けグループホームに関しては、かねてから滞在型の希望を伺ってきたのですけれども、これは現在どういう状況でしょうか。また、通過型に関しては、ここを何年か利用してアパート転居を果たす、そういう例もあるということを伺っております。現状をお聞かせいただきたいと思います。
第6に、親族が亡くなった場合など、身寄りのない入居者に対してはどのような対応でしょうか。生活や権利が守られる対応が必要だと思います。
2点目に、グループホーム内の対応に関して伺います。
第1に、スタッフの体制はどのような状況でしょうか。利用者に対する人数、昼間と夜間の配置状況をお尋ねいたします。
第2に、土日、夜間の体制がどうなっており、平日の昼間とどのように異なるのか、お聞かせください。
第3に、入居者の個室での病気の急変、これに対してはどのような対応ができるのでしょうか。この点はかなり心配している方が多いという印象を私は持っております。
第4に、医療ケアが必要とされる場合はどうするのか、お尋ねをいたします。
大きな4番目に、不登校の子どもたちへの対応について、質問をいたします。
不登校の子どもたちの数は毎年増えています。一方で、学校だけが子どもたちの生活や学習の場ではないということも広がりつつあり、東京都でもフリースクール利用者への支援が始まりました。しかし、不登校にある子どもたちは、フリースクールを選ぶ子もいれば、そうでない子どももいらっしゃいます。不登校に対する理解と支援の充実を願い、以下質問をいたします。
第1に、不登校児童生徒の数、過去5年間の推移をお尋ねいたします。不登校の理由は把握をしているのでしょうか。その内訳はどうなっているのか、お聞かせいただきたいと思います。
第2に、現在学校内にあるチャレンジルーム利用者の過去5年間の推移に関してもお聞かせください。
第3に、教育機会確保法の周知状況はどのようになっているのでしょうか。
第4に、東京都のフリースクール利用者に対する支援はどのような内容か、その評価はどうか、本市での利用者の数はどうなっているのかを伺いたいと思います。
第5に、家庭と子どもの支援員のことを伺います。この家庭と子どもの支援員ですけれども、これは武蔵野市の小・中学校で、様々な要因で不登校状態にある子どもたちや、そして教室に入れない子どもたちに対して武蔵野市が雇っているものでございますが、この家庭と子どもの支援員が何人で、どのように配置をされるのか、伺いたいと思います。
第6に、通級指導学級と不登校の子どもの関係について伺います。通級指導学級は、固定級に在籍しながらも特別な支援が必要な児童生徒に対しては固定級とは別の考えで運営されているというふうに聞いておりますが、不登校の子どもが利用することは可能でしょうか。当事者への周知が十分でないことも考えられますので、お尋ねをいたします。
第7に、今後の独自の方針として、3点見解を伺いたいと思います。これはずっと私は訴えておりましたが、1点目は、義務教育段階での不登校児童生徒への経済的支援の創設に関して、これは東京都の支援制度がカバーできない部分はやはりあると思いますので、要望を続けたいと思います。2点目、学校の改築では、不登校の子どもが安心できる、通常学級ではない居場所の整備をぜひともお願いしたいと思います。3点目、クレスコーレの時間を延長するなどの機能の充実や市内でのその他のフリースクールの増設を検討できないか、御見解をお聞かせください。
最後、5番目に、特別支援学級の中学生の通学への支援について、質問をいたします。
私は、6月の一般質問で、中学生の特別支援学級利用者の通学への支援を要請しました。これに対して教育長職務代理者の答弁では、公共交通機関を使った通学の場合の費用の負担は特別支援教育就学奨励費として補助しており、生徒、保護者の費用負担はありません、よくヒアリングを行い、個別に対応するというものでしたけれども、実際に利用されている方の保護者にお話を伺ったところ、金銭負担はないものの、通学には様々な負担があることが分かりました。具体的には、支援が登校時のみで、下校時はないこと。バス通学だけれども、バスを降りてから中学校まではかなりの距離を歩く。そういうことなどは明らかに負担になっているのではないでしょうか。特別支援学級を選択する中学生にとって、安全に通学できること、保護者の負担がないということは大切だと思い、以下質問をいたします。
第1に、バス通学に支援の方が付き添う個別支援は、さっき言ったように登校時のみで、バス下車から中学校までの歩きなど、負担があります。個別支援がある生徒のこうした状況は、下級生である小学校の児童や保護者も関心を持っていて、配慮ある対応をすることでより多くの安心感が得られると私は思います。現状は、その個別支援をしている方の問題というよりも、体制の問題が大きいと思います。保護者への負担に関して、実情と評価をお尋ねします。私は、これはずっと訴えているのですけれども、保護者が障害がある人に付き添うというようなことをやっていけば、これはシングルの人、仕事がある人、病気の治療の人などにやはり制約になりますから、避けるべきだと思っています。
第2に、今後の方針です。希望する生徒へは、やはりスクールバスの支援が必要ではないでしょうか。小学校ではスクールバスで拠点まで行っていたわけですから、そこは分かっているわけです。スクールバスを運用していただきたいと思います。つい先日まで利用してきた方の、その拠点に行くということは、安全で安定した方法だと思います。教育長の見解をお聞かせください。
以上で壇上での質問といたします。御答弁、よろしくお願いをいたします。