13345◯15番(蔵野恵美子君) 立憲民主ネットの蔵野恵美子でございます。通告に従いまして質問をさせていただきます。今回の質問は大きく4点です。1項目めは、家庭用携帯トイレの購入費助成・全戸配布をはじめとした災害対策について、2項目めは、フリースクール利用者・事業者支援について、3項目めは、ベンチ設置事業の進捗と、今後の展望について、4項目めは、子ども議会から、リュックの重量軽量化を実現するための環境整備についてでございます。
まず大きく1項目めとしまして、家庭用携帯トイレの購入費助成・全戸配布をはじめとした災害対策について伺います。
1、2017年6月の一般質問、2018年の予算特別委員会、その後の会派予算要望において、家庭用携帯トイレの普及について質問、要望を重ね、啓発をしていくとの答弁がされてきました。本日までどういった場やタイミングでどのような啓発をされてきたか、内容、回数等を伺います。
2、本年6月の他の議員の質問において、「令和3年10月に実施いたしました市民防災意識調査におきまして、携帯トイレを家庭内に3日分以上備蓄をしている割合は32.5%でございます。本市では備蓄の目標値を50%と設定しており、目標に向けた普及啓発活動を推進してまいります」との答弁がありましたが、備蓄割合についての評価を伺います。
3、小美濃市長は、14万市民を守る施策の一つとして、耐震補強、家具転倒防止の徹底について掲げられ、本年度予算に約1,000世帯、事業費1,176万円の予算を計上されています。これまで購入費の補助は高齢者や障害者が対象だったところを、全世帯に対象を広げることを目標とされていることは評価していますが、市のホームページでは、令和6年8月1日現在、世帯数7万9,474世帯、約8万世帯とあり、全世帯への配布を目標とすると、年間1,000世帯ですと単純計算で80年かかることになりますが、任期4年間での普及の見通しを伺います。
4、家具転倒防止の予算化と併せて、家庭用簡易トイレ、携帯トイレの予算化について伺います。2018年の予算特別委員会において、家庭用簡易トイレ、携帯トイレについて啓発はしているが、予算額はゼロと伺っています。阪神・淡路大震災や東日本大震災では、避難所等で健康を害して死亡するという関連死が見られました。阪神・淡路大震災では約900人が震災関連死として認定されていますが、その原因の一つにトイレ問題が挙げられています。死亡原因を見ると、約3割が心筋梗塞や脳梗塞で亡くなっており、ストレスの蓄積や、トイレを我慢して水を飲まない、食事を取らないために血液の流れが悪くなり、心臓に負担をかけて死を招いたとも言われています。家具転倒防止のみならず、家庭用携帯トイレの徹底も市民を守る重要な対策と考えます。2017年6月の一般質問でも求めておりますが、ぜひ購入費への助成、さらには家庭用携帯トイレの全戸配布への予算化を求めますが、見解を伺います。
5、市長の選挙公報にはペットの同行避難もとの記載がありますが、具体的にどのような取組を考えていらっしゃるか伺います。
6、松下市長時代には、全市立小・中学校の避難所にペット用のケージの備蓄がなされ、武蔵野市地域防災計画に動物救護本部がエコreゾートに設置されることが記載されたことは、動物福祉の観点だけでなく、動物や飼い主を守るという視点においても躍進的であったと評価しています。1点残念でありますのは、日本獣医生命科学大学との連携が、コロナもあり、進まなかったことであります。一方、本年6月5日の朝日新聞に、八王子市が災害時のペット支援協定を市内の動物看護大学と締結したとの記事がありました。コロナも落ち着いてきましたので、本市でも改めて日本獣医生命科学大学との災害時の連携への働きかけを求めますが、見解を伺います。
次に、大きく2項目めとしまして、フリースクール利用者・事業者支援について伺います。
東京都は今年より、フリースクールとその利用者の支援事業をスタートしました。利用者には利用料助成として上限月2万円を助成、フリースクールの運営事業者に対しては、今年10月から来年3月までの職員人件費最大150万円や、施設の安全対策費用を補助するとの内容です。そこで以下伺います。
1、本市における市立小・中学校それぞれの過去3年間の不登校児童生徒数について伺います。
2、令和6年度武蔵野市教育委員会の基本方針には、学校とフリースクールとの連携を進めるとともに、教職員や保護者の不登校に関する理解を促進しますとの記載があります。市立小・中学校とフリースクールの連携体制の現状、展望等について伺います。
3、本市における昨年度の民間のフリースクール数、フリースクールを利用している市内の児童生徒数について伺います。また、そのうち今年度の都の補助の対象となる施設数、利用者数について伺います。
4、利用料上限月2万円とする根拠として、都の調査によると、都内のフリースクールの利用料が平均月額約4万3,000円、その半額を目安にし、対象者を1,500人程度と見込み、24年度予算に3億6,000万円を計上したと本年6月4日の日経新聞にありました。しかしながらフリースクールには、大人数制、少人数制、出席日数や時間など様々な形態があり、児童生徒に応じたスクール選びが重要となってきます。週に4日通うとなると利用料が月約10万円必要なスクールもあり、一律2万円の助成では通えない家庭もあると考えられます。不登校児童生徒対策の一つとしてオンライン授業の予算化を検討していることを考えると、フリースクールへの市の単独助成も検討すべきと考えますが、見解を伺います。また、フリースクール利用料に対する単独助成をしている自治体名と助成内容について把握状況を伺います。
5、都の補助制度について、市のホームページのフリースクールのページにリンクがありますが、そのほかどういった周知をされているか伺います。
次に、大きく3項目めとしまして、ベンチ設置事業の進捗と今後の展望について伺います。
今年7月22日の東京新聞で、東京23区の歩道ベンチ設置事業が紹介されており、自身の長年のテーマでもあったベンチ事業について改めて小美濃市長に伺おうと思い、これまでの質問と答弁を整理しました。議事録でざっと確認する限り、2016年から23年の7年間にかけて、一般質問や代表質問、予算特別委員会で計6回の質問を重ねており、質問と答弁から本市のベンチ事業の進捗状況をたどりました。
ベンチについて、最初の質問は2016年6月の一般質問です。市内高齢者から、もっとベンチがあれば外出の機会が増える、ベンチを増やしてほしいとの要望があり、本市のベンチ事業について伺いました。そこでの答弁により、平成7年2月の第1次武蔵野市市民交通計画の中で、ベンチ等の休息施設が歩行環境の向上に必要であると示されたことを受け、武蔵野市バリアフリー道路特定事業計画に基づき整備を進めていることが分かりました。このバリアフリー道路特定事業計画においては、吉祥寺、三鷹、武蔵境駅の3駅圏での特定経路である市道6号線、市道225号線、三鷹駅北口広場、市道17号線(中央通り)、武蔵境駅南口広場、市道第84号線においてベンチの設置を位置づけ、既にそれは完了しており、2016年4月1日現在の設置状況が、ベンチ92基、ツール・腰かけが145基、計237基を設置していることを確認しました。今後の展望については、武蔵野市バリアフリー道路特定事業計画における生活関連道路、主に高齢者、障害者の方が利用する旅客施設、官公庁施設、福祉施設を相互に結ぶ経路のことをいいますが、この生活関連経路の整備に合わせて計画的にベンチを設置していきたいと考えているとの答弁でありました。
その後、2018年12月一般質問において、ベンチ設置の進捗状況を伺ったところ、2016年第2回定例会以降は、武蔵野市バリアフリー道路特定事業計画における生活関連経路の整備に合わせベンチを設置したいと考えていたが、この間、ベンチの設置可能な歩道幅員3メートルを満たす路線の整備がなかったため、生活関連経路にベンチは設置していない。バリアフリー生活関連経路には該当しないが、2017年に都市計画道路7・6・1号線の未完了部分約112メートル区間について、歩道幅員が3メートルを確保できることから、ベンチ4基を設置した。2018年10月末現在、市の管理道路に計241基のベンチを設置済みとの答弁があり、2016年の設置状況からプラス4基の増設、計241基の設置がなされたことが分かりました。
その後、2019年度新規事業として、ベンチの利用実態に関する現状分析、それに基づいた整備事業が示されました。それに基づいて2020年2月一般質問において、調査の進捗状況を確認しました。調査について、2019年度については、道路上に設置してある255基のベンチ、スツールの設置間隔及び劣化状況を確認した。吉祥寺、三鷹、武蔵境、三駅の駅前広場及び市が管理しているベンチ設置路線のベンチ、スツールについては、ごく一部の路線を除き、おおむね100メートル間隔で設置をしてきた。また、道路上のベンチ調査に合わせて、道路課と緑のまち推進課で連携し、道路に接する公園などに設置してあるベンチ調査を実施した。生活道路や歩道幅員の狭い道路に接続するポケットパークや公園21か所に、約60基のベンチ、スツールが設置されていたことが確認できた。生活道路など狭い道路には、同様にポケットパークや隣接する公園に設置を検討していきたいと考えるとの現状と今後の方針を確認しました。さらに直近の質問は、2023年3月の予算特別委員会における進捗状況についての質問に対する答弁です。2021年度にみずき通りに10基ほど設置をしたのが最近の状況との答弁が最後であります。
以上を踏まえて以下質問します。
1、長くなりましたが、2016年から23年の7年間にかけての答弁から確認できる増設されたベンチは、2016年時点での237基以降、都市計画道路7・6・1号線、御殿山通りに2017年設置の4基、それを含む241基を2019年の調査時の255基から引いた差14基、2021年度にみずき通りに10基の設置と読めますが、間違いがないか伺います。修正その他増設等があれば伺います。
2、新聞記事によると、23区においても、歩道の幅が足りないことによる適地の少なさを課題と認識しながら、何とか設置を増やそうと工夫をしているようです。例えば中央区では、病院や高齢者施設近くの歩道や交差点に毎年設置、文京区や品川区では階段の踊り場や坂道などに、お休み石という名のスツールを設置、杉並区では今年7月から、民有地へのベンチ設置に上限5万円を補助、豊島区では民間のベンチに「みんなのベンチ」と記したステッカーを貼り、本年度新たに20台程度を設置予定とし、民間との連携による設置を工夫しているとありました。
このように、他自治体の増設の工夫を含め、小美濃市長のベンチに関する見解、今後の展望について伺います。
最後に大きく4項目めとしまして、子ども議会から、リュックの重量軽量化を実現するための環境整備について伺います。
本年8月18日に武蔵野市議会主催の武蔵野市子ども議会が開催され、市立中学校6校、14名の中学生が議場壇上に立ち、質問をしました。根拠となるデータなどをスクリーンで提示しながらの質問で、大変示唆に富んだ興味深い質問でありました。質問の一つに、これまでも議会や委員会で議員からも質問が出ていたリュックの軽量化について複数の学校から質問があり、当事者の意見からも大変な課題であることを認識しました。
通学リュックの重さについて、海外では体重の約10から15%、日本では20%とのデータが示され、側彎症への懸念についても触れられていました。リュックの軽量化を実現するためには、それを可能にするための環境整備が不可欠であることを改めて気づかせていただきました。早急な対応の必要性を認識し、以下伺います。
1、教科書のデジタル化についての進捗状況について伺います。
2、置き教科書──通称置き勉──を可能にするロッカーサイズの拡大について伺います。
3、水筒を軽量化するための学校の冷水機、給水機の設置状況について伺います。
4、中学生のリュックだけでなく、小学生のランドセルの重量軽量化についても同様の環境整備が必要と考えますが、見解を伺います。
以上で壇上での質問とさせていただきます。よろしく御答弁をお願いいたします。