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令和6年第4回定例会

12月5日(木曜日)

令和6年第4回定例会
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本間まさよ
本間まさよ
日本共産党武蔵野市議団現職

13840◯21番(本間まさよ君)  市民が安心して暮らせる施策等について、一般質問を行います。
 10月下旬、先進市の事例を学び、市政に生かすため、厚生委員会の行政視察が行われました。視察先は、岐阜県可児市の高齢者孤立防止事業、滋賀県湖南市のコナン市民共同発電所、滋賀県野洲市の野洲市くらし支えあい条例、兵庫県神戸市のこども・若者ケアラー相談支援の4自治体です。視察を通して私が最初に感じたことは、それぞれの自治体が行っている事業を実施する担当者の熱意と、事業決定当時の市長の、市民の声を聴き市政に生かすという姿勢です。視察で具体的に学んだ施策を踏まえ、質問をいたします。
 大きな質問として、市民の声を聴き市政に生かす取組について、2点お伺いをいたします。
 1、市長就任に当たり、小美濃市長は、今年2月の施政方針で、職員が自らどんどん地域に出て市民の声を聴き、今地域で何が起き、市民が何を感じているのかを知ってほしいと述べられました。市の職員が地域に出て市民の意見を聴くことによって、市長は何を求めているのか、お伺いをいたします。市職員が地域に出るためにどのような取組が行われたのかも併せてお伺いをいたします。
 2点目、岐阜県可児市では、高齢者孤立防止事業を行う上で、高齢者への直接聞き取り調査を実施しています。この調査は、高齢福祉課の職員に加えて、所属に関係なく、高齢者との対話を通じて市民の暮らしぶりを把握し職務に生かすことを目的に、令和5年度、2023年度からは、年度初めに昇任昇格した職員も訪問をしています。訪問する職員は、全職員の10分の1に当たる50人程度が、2人1組で10名ほどを訪問しています。市長の、市民の声を知らないと今後取り返しのつかないことになる、市民の声を直接訪問して聴いておこうという方針が、職員の訪問を可能にしているといいます。担当者の説明では、例えばまちづくりの担当者が直接高齢者に話を聞くことでまちづくりに役立てる、こうした視点は、高齢者だけではなく、障害のある方、車椅子やベビーカーなどを利用している人もしっかり視野に入れてまちづくりの計画に生かす取組だと思いますが、見解をお伺いいたします。
 市長の姿勢という点では、滋賀県野洲市の事例も紹介したいと思います。野洲市については、武蔵野市の債権管理条例の審査のときにも紹介いたしましたが、私は先進的な事例だというように思っております。給食費の未納が問題となったときに、当時の市長は、滞納は生活状況のシグナルと位置づけ、市民生活を壊してまで回収はしない、滞納を市民生活支援のきっかけにすると、野洲市債権管理条例が制定をされました。今回の視察目的の野洲市くらし支えあい条例は、生活困窮者等に市は情報提供、助言、支援を行い、生活上の諸課題の解決を図るものとするとなり、課題があると感じたら、それぞれの課が市民生活相談課につなげる体制となっています。
 こども・若者ケアラー相談支援は、神戸市内で、介護による不幸な事件を発端に、直ちに庁内にプロジェクトチームが発足し、事例に基づく取組が行われ、相談支援窓口の設置は全国初と担当者の方が熱く語っていらっしゃいました。
 滋賀県湖南市は2つの町が合併した自治体ですが、旧石部町は、障害福祉の父と呼ばれた糸賀一雄氏が創設した近江学園があり、多くの福祉施設が開設していることもあり、行政の関わる事業に福祉の視点が貫かれていること、これも紹介をさせていただきたいと思います。
 2点目の大きな質問は、市民の安全対策についてです。
 11月30日、スイングホールで行われたケアリンピック武蔵野2024の会場に着く直前に、スマホに強盗事件の発生についてを知らせる市の発信メールが入ってきました。どきっとしました。内容は、上石神井警察からの情報で、11月30日午前2時40分頃、練馬区で強盗事件が発生、犯人は複数で逃亡していることから、近隣の自治体にもお知らせをした。安全のため、在宅中でも玄関や窓等の施錠をするなどの対応をとの情報でした。このことは後のニュースでも報道をされています。10月30日にも近隣市で強盗未遂事件が起こるなど、凶悪な強盗事件が多発し、市民の不安が増大しています。
 12月1日の市報むさしのの最後のページに、特殊詐欺の被害が昨年に比べ2倍となっていること、最近発生している強盗事件も、事前に電話や訪問など下調べをし、情報を共有していることなどが紹介されています。悪質な業者が違法な訪問販売を行い、犯罪につなげる事件が起こることにより、市内で営業している真面目な事業者にも影響が及びかねません。
 そこで質問をいたします。
 1、滋賀県野洲市のくらし支えあい条例は、大きく2つから成る条例で、1つは生活困窮者支援、2つ目は消費者・事業者支援の条例です。生活困窮者への支援については、先ほどの一般質問の冒頭で説明をいたしました。もう一つの消費者・事業者を守る支援として、訪問販売の登録制が行われていますが、これにより消費者トラブルが近隣市より少ないと、視察でも説明をいただきました。凶悪な強盗事件が頻発する中で、訪問販売の登録制も有効と考えますが、見解をお伺いいたします。
 2点目に、各自治体で防犯対策への補助が実施をされています。23区や多摩地域で個人宅への防犯対策への補助制度が行われてきました。窓ガラスへの防犯フィルムは価格に幅がありますが、強度を高めるためには一定の金額がかかります。窓ガラス防犯フィルムへの補助を求めます。答弁をお願いいたします。
 警察庁によりますと、2022年度に発生した一戸建て住宅の空き巣被害のうち、窓から侵入された割合は53.5%、玄関などの出入口から侵入された割合は21.3%となっています。防犯フィルムは、種類によって、金属バットでたたいてもガラスが割れないほどの性能を持つフィルムもあります。価格は数千円のものから、強度を高めるためには数万円から数十万円、窓の大きさや設置箇所数、また、工事費が必要な場合も出てきます。各自治体で行われている防犯対策への補助対象に防犯フィルムが含まれているところもあれば含まれていないところもあります。警察庁も防犯フィルムの有効性を認めています。防犯フィルムへの補助を求めます。
 3点目には、事件を起こさせない取組も重要と考えます。市長の見解をお伺いするとともに、若者への就労支援の取組などを東京都や関係機関と強めることを求めます。見解を求めます。
 大きな質問の3点目は、国保の短期被保険者証の取扱いについてです。
 12月2日より健康保険証の新規発行は行わないこととなりました。12月2日を挟んで、各地で患者さんや医療機関が混乱している様子がマスコミでも紹介されました。短期被保険者証、資格証明書も発行はできなくなりました。9月の厚生委員会条例の審査に当たり、資格証明書についての取扱いは確認をいたしました。短期被保険者証については、国の運用内容が出ていないため、詳細が出たら検討したいとの答弁でした。その後、国の短期証の取扱いは、各自治体の判断に委ねるとなったと理解しています。今まで行ってきた短期被保険者証の今後の取扱いに対する武蔵野市の考えをお伺いいたします。
 短期被保険者証は、武蔵野市の国民健康保険税を一定の期間滞納している被保険者に、有効期限を6か月と限定して交付をする保険証です。事務報告書によりますと、2023年度、短期被保険者証は679世帯に交付しています。資格証明書は8世帯となっています。健康保険証の発行終了に伴い、資格証明書の交付は廃止されますが、特別療養費として今までと同じ10割負担となります。保険証の有効期間を短くする短期被保険者証の取組自体は廃止されますが、これまで短期証扱いとされてきた被保険者の人たちへの対応について、武蔵野市はどうしようとしているのか、判断を問われます。
 ある自治体では、短期証の被保険者に対して、これまでは何度かの催促を行い、応じない場合には次の措置を取ってきましたが、今回は1回のみの催促で済ませ、応じないときは差押えや10割負担の特別療養費扱いの検討がされているという話も聞きます。決して武蔵野市でそのようなことがないように求めます。
 大きな質問の4つ目は、株式会社コスモズへの対応についてです。
 株式会社コスモズによる不正受給問題、6月議会で取り上げた東京都の調査で明らかになった委託費の会計処理の問題は、市民の大切な税金の使われ方に関する問題です。武蔵野市も被害者です。この間、市内保育所を運営する株式会社コスモズの問題をただしてきましたが、小美濃市長が約束した議会への報告はいまだにありません。6月議会以降、市長は関係者に調査を求めたのでしょうか、伺います。説明があったとすれば、結果についてお伺いします。いまだに明らかにならないとすれば、何が原因かもお伺いいたします。来年度予算編成も進んでいます。問題の保育所への委託費は来年度も同様の内容になるのか、お伺いをいたします。
 この問題は、昨年9月に東京都がコスモズ本社に対して特別指導検査を行い、今年4月に検査の結果が公表されたものです。指摘された内容は、保育所の委託費が適正に管理されていない。委託費の取扱いを遵守することなく各施設間で資金移動するなど、保育園単位での資金管理が適正に行われていなかった。また、貸借対照表に計上されている積立資産の合計と、この積立資産に対応する預金とされる預金残高に億の単位で差異、違いがあるということ。これは、積立資産の目的外使用を行う場合に必要な東京都との協議を行うことなく保育所の運営資金に充当していたことにより、積立資産が適正に管理をされていなかったという説明です。コスモズに関する問題はもうこれ以上長引かせないで、市長の毅然とした明快な答弁、武蔵野市の適正な対応を強く求め、壇上での質問を終わります。よろしくお願いいたします。

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