検索条件なし

令和6年第4回定例会

12月6日(金曜日)

令和6年第4回定例会
  • 日程
  • マッチ
    発言
  • 発言
  • マッチ
    箇所

0箇所マッチ

さこうもみ
さこうもみ
無所属むさしの現職

13859◯13番(さこうもみ君)  おはようございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。会派、無所属むさしの、さこうもみです。通告に従い一般質問をいたします。よろしくお願いいたします。
 今回は、以下大きく3つ伺います。1つ目、摂食障害の知識普及、早期発見、相談等の支援について、2つ目、防災や避難所運営におけるアクセシビリティのさらなる充実について、3つ目、選挙に行きづらい人、投票に手助けが必要な人の支援について。
 まず大きな1つ目。摂食障害と聞いて、皆様はどんな病気をイメージされるでしょうか。質問をつくるときには、必ず過去の市議会の議事録等を調べますが、摂食障害という病気が武蔵野市議会で取り上げられたことはこれまでにないのではないかと思い、まず病気についての説明から始めさせていただきます。
 摂食障害は、代表的な病気に、極端な食事制限と著しい痩せを示す神経性痩せ症と、むちゃ食いと体重増加を防ぐための嘔吐や下剤乱用など代償行為を繰り返す神経性過食症の2つがあり、いずれも若年女性の発症が多いとされていますが、男女問わず、また年齢に関係なく、誰でも発症する可能性がある病気です。日本で医療機関を受診している摂食障害患者は年間に21から24万人とされていますが、複数の調査において、治療を受けたことがない方や、治療を中断している方が4割ほどいることが分かっており、治療が必要な患者数は、潜在的な人も含めて40万人近くいると考えられています。また、患者が都市部に多く見られるということも特徴の一つであり、文化的な影響も大きいと言われています。
 神経性痩せ症の特徴である体重減少に対する脅迫的な追求、低体重のイメージから、行き過ぎたダイエットと誤解されることがありますが、神経性痩せ症は深刻な精神疾患であり、精神疾患の中でも突出して死亡率が高い疾患です。低栄養に伴う電解質の異常や極度の脱水から、心臓の不整脈や腎不全を引起し、致命的な結果をもたらすことがあります。また、極度の低栄養状態から急に食べ物を摂取することにより、再栄養症候群という致死的な合併症を引き起こすことがあります。さらに、自殺率に関しても非常に高いと言われています。
 患者は、家族との関係、対人関係、社会生活などにおいて課題を抱えていることも多く、特に小児については発達障害との合併にも注意が必要だと言われています。国内の調査において、初診後4から10年経過した患者について、47%が全快、10%が部分回復、36%は慢性化、そして7%が死亡という結果が出ています。患者は、自分が過度に痩せているにもかかわらず、異常と認識できなかったり、病院に行っても太らされるだけだと感じて通院自体を拒否することも多く、早期発見と適切な治療が重要で、周囲の理解とサポートも回復への大きな助けとなります。このように、摂食障害の問題は、ただ個人の病気というだけではなく、広く社会の問題として捉え、取り組んでいく必要のあるものだと考えています。
 近年は、SNSの普及により、極端なダイエット方法や、痩せを礼賛する情報が拡散され、摂食障害の発症や悪化に影響を与えていることも指摘をされています。10代以下の若年での発症が多いこと、コロナ禍に患者数が増加したこと、自殺を含む死亡のリスクが非常に高いこと、回復のためには早期発見と周囲の理解協力が不可欠なことを踏まえ、支援センターが整備されているのは宮城、千葉、静岡、福岡の4県にとどまり、東京にはないという状況の中、市民一人一人に一番近い市として、摂食障害についての知識普及、早期発見の支援に取り組んでいくことの必要性、可能性を共に考えていきたいという思いで、以下質問をいたします。
 まず、子どもについてです。国立成育医療研究センターが行った新型コロナウイルス感染症流行下の子どもの心の実態調査によると、コロナ流行前の2019年と比較し、2020年度では、神経性痩せ症の初診患者数は1.6倍、新入院患者数は1.4倍に増加していたことが判明しました。子どもの摂食障害は、家庭や教育機関で子どもの食欲や体重の減少に気を配り、深刻な状況になる前に医療機関の受診につなげることが必要だと考え、学齢期の子どもについて、以下質問をいたします。
 1、市内の16歳以下の摂食障害の子どもの人数について把握をしているか伺います。
 2、摂食障害の子どもの早期発見・対応や医療との連携について、市の取組状況を伺います。
 3、摂食障害の予防には、正しい知識の普及、早期発見が必要だと考えますが、小・中学校など、成長期での摂食障害を予防するための正しい知識の普及について取組状況を伺います。
 次に、子どもに限らない全世代向けの施策についてです。食育計画において、痩せ願望については、今回から拡大する新しい事業として言及があり、若年期から食習慣を整えることは、壮年期、高齢期の健康につながります。特に若い世代の女性は、食事への関心の低さや、標準体重を下回ってしまうほどの痩せ願望から、生理不順、妊娠期の痩せなど様々な不調を起こすことがあり、ひいては骨粗鬆症などにつながっていくこともありますと記載があります。本事業の推進状況も踏まえ、以下質問をいたします。
 1の4、摂食障害についての知識普及、早期発見の支援について、地域における理解の促進、家族会の支援など、取組状況を伺います。
 1の5、自殺対策における位置づけを伺います。自殺は、その多くが追い込まれた末の死であり、その背景には鬱病、アルコール依存症等の影響があることは、武蔵野市の自殺総合対策計画にも記載がありますが、摂食障害についても鬱病と同様に、自殺のリスクが非常に高い病気であると言われています。自殺の背景にある病気としての摂食障害について、市の認識と取組を伺います。
 1の6、摂食障害について、本人及び家族の相談支援について、市の取組の状況について伺います。
 最後に、ユースクリニックについてです。2023年6月第2回定例会の一般質問、2023年9月の決算特別委員会、そして今年、市長への予算要望においても、ユースクリニックの設置について提案をしてきました。前市長からは、引き続き他団体や民間団体などのユースクリニックに関する取組の情報収集を行っていきたいと考えておりますと、その時点ではまだあまり前向きではなさそうな答弁をいただいていましたが、改めて提案をします。
 2023年の一般質問では、予期せぬ妊娠を防ぐことを起点に、避妊や性病、デートDV、家族との関係など、広く性と生殖にまつわるような相談ができる場としてユースクリニックの設置について提案しましたが、ユースクリニックの機能はそれだけではありません。
 ユースクリニックは、スウェーデン発祥の施設です。スウェーデンのユースクリニックは、各地方自治体が運営、予算確保をする公的な施設で、国のガイドラインに基づいて、助産師、ソーシャルカウンセラー、心理士が常駐、パートタイムで医師が常駐することが定められていて、相談サービスが全て無料で提供されます。ユースクリニックで受けている相談の内容は、体のこと、対人関係、アルコール、性交渉、避妊など多岐にわたり、安心して無料で専門家に相談ができる場です。重大な身体的、精神的な疾患に対応するような、病院のような施設とは異なりますが、プライマリーヘルスケアや専門医受診の入り口としての機能も担っています。日本では、自治体主導のものでは静岡県の思春期健康相談室ピアーズポケットや、2022年に東京都が10代から20代前半の子ども・若者向けに実施したわかさぽの事例があり、民間では産婦人科クリニック併設型や、NPO法人運営型の相談事業なども存在します。
 質問です。
 1の7、アルコールとの付き合い方や摂食障害など、若者が抱えやすい心、体の問題に幅広く対応し、相談しやすい場所としてユースクリニックを設置するべきだと考えます。常設には限らず、10代のためのプレイスのような居場所でイベント実施をすること等も含めて広く検討すべきだと考えますが、市の考えを伺います。
 次に大きな2番目、防災避難所運営におけるアクセシビリティのさらなる充実について。
 1年前の2023年第4回定例会で、今回と同じく、避難所運営のアクセシビリティの質問をしました。2024年10月末日の外国籍住民の総数は4,188人です。多文化共生プランをつくったときには3,300人、今から1年前の2023年10月末時点では3,685人で、年々増加してきていることは明らかです。また、訪日外国人旅行客も増加をしています。日本政府観光局によると、2024年8月の訪日外国人旅行者数は、コロナ前の2019年と比べて16%増の293万人、7か月連続で過去最高を記録しています。
 今年の10月、総務委員会の行政視察で北海道・函館市を訪れ、通訳サポーターという外国語や手話の通訳を担う機能別消防団員の設置について、その役割や導入の経緯、実績について伺ってきました。外国籍の方を含む英語、中国語、ドイツ語など、外国語の通訳ができる方が所属し、災害発生時に通訳の専門スタッフとして派遣されます。多数傷病者を伴う災害や事故が起きたときには、3者通話やタブレットを用いた通訳だけでは十分ではなかったという、過去に起きた外国人観光客の観光バスの大きな事故の実体験を伴う課題意識を伺いました。
 武蔵野市においても、災害時の帰宅困難者の支援なども含めて、非常に重要な観点であると感じます。市内在住の外国人の方に向けたアンケートにおいては、英語よりも、やさしい日本語を使用することが重要であると分かりましたが、吉祥寺駅にはジブリ美術館などもあり、外国人観光客も多く訪れるまちである特徴を踏まえると、さらに広くリスクを想定しながら検討していく必要があるように考えます。
 以下質問です。
 2の1、昨年の一般質問において、避難所内の表記について、多言語対応や、やさしい日本語の活用について、多文化共生・交流課とも協議しながら進めていきたいと思っております。できれば来年度の総合防災訓練では一定の成果をお示しできるよう頑張っていきたいと、とても前向きな御答弁をいただきましたが、その取組の状況や成果について伺います。
 2の2、総合防災訓練について、その他の昨年からの改善点や成果、及び今後の課題について伺います。
 2の3、避難所運営の手引きについて、今後の改編について検討状況を伺います。平成30年に作成、新型コロナウイルス感染症対策については追加がありましたが、社会情勢の変化などに合わせて、今後も適切なタイミングでの改編などが必要だと考えますが、検討状況を伺います。
 2の4、避難者受付において、日本語が母国語でない方、障害などの理由で会話が困難な方などとのコミュニケーションのための指さしボードなどのツールの導入について、市としての検討状況を伺います。
 2の5、避難所に着いたときに名前や住所などを記入する避難所利用者登録票の外国語版の作成について、検討状況を伺います。
 最後、大きい3番、選挙に行きづらい人、投票に手助けが必要な人の支援について取り上げます。
 ちょうど1年前の市長選から、今年は都知事選、衆議院選、都議補選と、本当に多くの選挙が続きました。ほかの議員からも多く選挙について質問がありましたが、私は、選挙のバリアフリーについて取り上げさせていただきます。
 障害など様々な背景から、投票に行けない人、行きづらい人がいます。直近の都議会議員補欠選挙では低投票率が問題になりましたが、行きたくても行けない人を1人でも減らすための取組が必要だと考えます。選挙について、投票に困難を抱えている方の声を幾つか御紹介します。視覚障害者です。中途障害で点字は使えません。音声でスマートフォンやパソコンは使えます。人工内耳を使っています。手話はできません。コミュニケーション方法は筆談がメインです。口の動きも読んでいます。マスクをしている人との会話には困ります。妊婦です。出産予定日と投票日が近いです。期日前投票所は、指定の投票所よりも遠いです。長い距離を歩くのはしんどいので避けたいです。知的障害者です。難しい文章を読むのは難しいです。分かりやすい版か、ルビがあれば読めます。
 昨日の本多議員の質問への答弁で、ユニボイスの導入も検討しているとのことで、次の選挙までにぜひ導入していただきたいなと思っています。様々検討や新しいツールの導入が続いていると思いますが、それを踏まえ、以下質問をいたします。
 3の1、他の自治体で、点字投票用紙が設置されていない投票所があったなどとして、問題になっていました。武蔵野市では点字投票用紙は、期日前投票、投票日当日の全ての投票所に設置をされているか伺います。
 3の2、武蔵野市において、投票に手助けが必要な人が投票所で受けられる様々な支援にはどのようなものがあるのか伺います。
 3の3、それらの投票の支援について、それぞれの利用状況について伺います。
 3の4、必要な支援内容を事前に記入し、意思表示をするための投票支援カードを武蔵野市で新たに導入したと認識しています。導入の経緯、利用の状況、今後の利用促進の取組について伺います。
 3の5、投票支援カードや支援ツールなどについて、必要な人に情報を届けるための広報や施設などへの周知はどのように行っているか、現状と課題、今後の展望を伺います。
 最後に、移動支援についてです。山あいの地域、人口減少によって投票所を減らした地域などでは移動式投票所を導入するなどの事例がありますが、武蔵野市は都市部であり、基本的に健常な人であれば、徒歩圏内に必ず投票所があるので、地方のような移動支援が必要ということではありません。ですが、先ほど紹介したように、移動に困難を抱えている人、介助がないと出かけられない人たちについては、投票のための移動を支援する仕組みをさらに拡充していくことができるのではないかと考えています。
 3の6、投票所までの移動に困難がある人を対象に、例えば投票日のみ、レモンキャブの日曜日の運行をするなど、様々な移動の支援の拡充について、市の取組や検討状況について伺います。
 以上、壇上からの質問とさせていただきます。答弁よろしくお願いします。