780【高丸統括指導主事】 まず先ほどの中学校の使用率が低い理由として、教科担任制というところについてお話をさせていただいたところですけれども、小学校は学級担任制になっていますので、ある程度教員が、例えば計画を自分の采配で多少融通を利かすことが、日の中で、あるいは月の中でもすることができます。ただ、中学校の場合、教科担任制ですので、この日はこの授業は必ず進ませていかなくてはいけないというところの、ある程度、計画がかちっと固まっているものがあります。そういったところで、こういった学習者用コンピュータで新たな挑戦をするとなると、うまくいかない場合も考えられます。子どもたちがそれで学習がうまくならないとなるのだったら、今まできちんとできていた自分の授業でやればいいのではないかというところで、どうしても中学校の先生方が一歩引いてしまうというところがあるのではないのかというのは、こちらとしては原因として考えているところでございます。その原因を解除するためには、やはり先ほど言ったように、これを使うとこういったことができますよというところであるとか、使い方に関するレクチャーであるとか、そういった研修をしっかりとやっていくということは必要かなと考えているところでございます。
2つ目の、役に立たないと思うと回答している子たちが何人かいるというところですけれども、こちらについてはもう少し分析が確かに必要かなというふうに思っておりますが、これは私も学校にいた人間として、こういった回答をする子がいるというのは何となく分かるかなというふうに思います。やはり大人もそうですけれども、アナログで手で書くほうが分かりやすいとか、やりやすいという子もいますし、一方で、学習者用コンピューターみたいにこうやってデジタルでやっていくほうが僕は得意だよという子もいるというのが、やはり子どものほうでもあるのだというふうに思います。それが、こういったところの割合と数値としても出ているというのがあると思います。大切なことはやはり子どもたちが自分の考え、あるいは表現物をどうやったら一番効果的に表すことができるかというところを選べるようになっていくということが必要かと思っておりますので、そういったことが発達段階に応じてできていくようにしていくのが適切かつ効果的な活用というところにつながるのではないかと思います。
3つ目の、子どもの意見の収集というところですけれども、これも先ほどお話しさせていただきましたけれども、子どもに関するアンケートということで、やはりフォームであるとか、アンケートフォームを使うことで、どんどん学校のほうに質問が来るという状況は、やはり子どもたちの負担あるいは先生方の負担というところも考えて、できるだけ避けていきたいと思っています。ですので、やはりこちらとしても、指導課としても、関係各課とかがそういった質問を取りたいというときについては、いきなり学校に聞くのではなくて、まずは一度、指導課のほうでもあずからせてもらって、これが本当に必要なのかどうかということについて精査した上でやっていくということは、これは必要なこと、今後必要になってくることかなというふうには思っているところでございます。