
小美濃安弘
映像ID: 2575
9429【小美濃委員】 ちょっとそもそも論になってしまうのですが、代表機関の関与も、どういった住民投票制度なのかということに関してすごく違ってきてしまうのです。有識者懇談会、私も全回今のところ参加をさせていただいておりますが、ある委員の方からは、アンケートみたいなものでいいのではないでしょうかという意見もありました。そういうことを考えていらっしゃる方もいるのだということで、そこは大いに私とは違うなと思ったのですが、では、仮にアンケートみたいな住民投票制度だったら、議会の関与なんかあまり要らないかなというふうに思うのです。ただし、否決された条例、これも随分議論になりましたけども、逐条解説に、法的拘束力はもちろんありませんけども、実質的な拘束力が生じますというような文言がありました。結果の尊重について実質的な拘束力があります、生じますというようなことについて随分議論をさせていただいた覚えがあります。その実質的な拘束力が、本当に実質的に物すごく拘束力があるとするならば、これは二元代表制の一翼を担っている議会として、本来あるべき大原則である集団意思の決定をする権限を脅かす、そういう存在になるわけですから──脅かすという言い方はおかしいな、そこに対してすごく影響が与えられる、そういうことになるわけだから、そういう住民投票制度を考えているならば、代表機関の関与の在り方というのは十分に我々も意見を言わせていただけるところであるのだけども、でも、その大本が決まってないのです。大本の土台がない中で、代表機関の関与の在り方と言われても、それはなかなか答えられないし、意見も言えないです。なので、これは有識者会議の中でも随分こういう意見を言っていた方がいらっしゃいましたけども、一体どういった住民投票制度を目指しているのだというところを、ある程度やはり固めていただかないと。それに対して、では代表機関の関与というのはどうあるべきなのかという次の段階に進むわけなので、有識者が論点整理──後でまた論点整理についても少し質疑をしますけど──論点整理というものを議論している中で、ぽんと今、代表機関の関与だけ切り取って行政報告で意見を聴きたいと言われても、なかなかそれは幅が広過ぎてしまって、どういう住民投票制度について意見を聴きたいのかというのが、少なくとも私には分からない。先ほども言いましたけども、アンケートみたいな住民投票制度を目指しているのだったら全く要らないし、むしろ住民投票条例なんというものも要らないのではないのかなというふうに思っているぐらいですから、まずはそういうところをしっかりと仮にでもいいから定めていただいての代表機関の在り方みたいなところを目的に行政報告をしていただきたいなと思いますけども、その点についてはいかがでしょうか。