4865◯市 長(松下玲子君) 山本あつし議員の代表質問に順にお答えをしてまいりたいと思います。
まず、1問目の自治と連携強化等についての御質問についてです。具体的にどんな連携をしているのかとの御質問でしたので、5市連携につきましては、三鷹市、小金井市、国分寺市、国立市と共同事業を行っておりまして、毎年子ども体験塾事業というのを開催しております。今年度は本市が幹事市となり、むさしのエコreゾートを拠点に5市の子どもたちが環境問題について共に学び体験する、環境キッズフェスタ2022を開催いたしました。
4市連携につきましては、三鷹市、小金井市、西東京市と連携し、多様化する都市行政について、情報の交換及び諸問題の協議を通じて各市施策への一助とすることを目的として、四市行政連絡協議会というものを設置しております。今年度はICTを活用した市民参加手法をテーマとし、本市の第六期長期計画・調整計画策定委員会のオンライン配信の取組について報告をしております。昨年度はリモートワークの実証実験などを行ってまいりました。
山本あつし議員がおっしゃるような、周辺自治体と意思疎通を行ったり、連携強化をするというのは重要なことだと思っております。市長会等を通じて、26市でまとまって行動していこうということも要望活動等ではございますが、市民の皆様の行動範囲が重なったり、生活圏が重なるような、特にこの近隣市の皆様とは様々、図書館の貸出し等を共通して行っていたりもしますし、いろいろな場面で意思疎通を行ったり連携強化をするのは重要であるという認識を持っております。
続きまして、2点目が、都市整備の基本的な考え方で、きちんと議論する、論議ができる都市基盤が大事だという御質問の中で、おっしゃっていたことが、今それがまさにできるようになったというのは、外かく環状道路の工事のこと、ではない。(「も含めて」と呼ぶ者あり)含めて。恐らくそうかなと思って伺っていたのですけれども、様々国の事業であったり東京都の事業について、市としてどこまで関与ができるのかというのは、これは実はすごく難しい問題だと思っております。
外環の本線工事について、山本あつし議員がおっしゃった契機というのは、私としてはやはり調布での陥没事故が起きたことによって、これまで大深度地下の前提としてきた地上部に影響を与えないというものが、与えたという、大きく前提が変わったことで、市議会の外環道路特別委員会においても、多くの委員の皆様が異議を唱えたり、安全性について問題だということを、非常に強く御指摘いただいております。
こうしたことは、本来であれば、外環の本線工事に関してはやはり国政の場でしっかりと議論していただいて、工事に対しても国会が影響力を持って取り組んでほしいというふうに思っております。今、私たち武蔵野市は市議会の特別委員会として議論は行って、意見を伝えてはいますけれども、本当にそれが影響力があって、今後変わっていくのかということは、なかなか未知な部分もございますので、それでも市としてできることを取り組んでいきたいと思っております。御質問の趣旨と合っているかがちょっと分かりかねる部分でもありますが、2点目についてです。
3点目のコロナ禍の総括と公の役割の部分についての御質問でございますが、現時点における総括というか、これまでの取組というのを考えてみますと、令和5年2月まで111回にわたる新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開催する中で、計6度の対応方針の策定や計25回の補正予算案を編成するなど、臨機応変に様々な取組、感染拡大状況に応じた施策を講じてきました。全庁体制で、市民の生命や健康、暮らしを守るということに取り組み、寄与できたのではないかなというふうには考えております。
そして、こうしたことを今後、長期計画・調整計画や健康福祉総合計画に反映していくということにつきましては、やはりこの新型コロナウイルス感染症の影響をしっかりと調整計画に位置づけた上で、策定に向けて、議論すべき課題、論点がまとめられました討議要綱が現在公表されておりますので、それに基づいて、意見交換会や市民の皆様の御意見を伺っているところでございます。また健康福祉総合計画につきましても、コロナ禍への対応の視点を持ちながら、第六期長期計画・調整計画での議論も踏まえ、健康福祉総合計画の策定の専門部会において、分野横断的な議論をいただきたいというふうに考えております。
続きまして、生活困窮者支援、障害者支援のこれからにつきましては、生活困窮者や障害のある方に対しては、生活支援に加えて、収入面だけでなく社会参加の面からも、就労支援の強化も必要と考えております。国における雇用施策等も踏まえながら、短時間の労働や試験的な運用など、本市における重層的な支援体制について、分野横断的で総合的な観点から充実を図っていきたいと考えております。
続きまして、健康長寿のまちづくりについての、団塊の世代の皆様にフォーカスした新しい展開についての御質問ですが、なかなかその世代だけに特化した新しい展開というのは、ちょっと難しい部分もあるのですけれども、まず健康長寿のまちづくりにつきましては、人生100年時代を迎えて、定年後以降に過ごす時期というのが、それまで培ってきた経験等が生かされる充実した時期であると思いますので、この時期に、個々の希望に応じた仕事や学びや趣味や地域活動ができるような支援なりサポートを行うのが重要というふうに考えております。
続きまして、学校施設の再構築について、また小中一貫校方針の総括についてですけれども、施設一体型による小中一貫教育につきましては、当初計画では、12の小学校に中学校を併設する計画であったという認識を持っております。第六期長期計画の策定に当たって、児童数の増加による物理的な困難性や、学校生活への影響や、地域コミュニティへの影響、防災上の課題などを総合的に勘案した結果、実施するべきではないという結論に至ったという認識を持っております。学校施設の改築は、新しい時代の学びに柔軟に対応できる視点を大切にして進めていくべきと考えております。
続きまして、旧赤星邸の活用に当たって、これのみならず、個別的な旧赤星邸の活用のことでなくても、全体的なということではありましたが、やはりまず今目の前にある旧赤星邸の活用について、市政全体で議論して、よりよい形に。今これはまだ、昨年10月に文化庁の登録有形文化財に登録されて、市民からも、また市外からもいろいろ御関心をいただいていて、これからどう活用していくかという大事な時期にあるというふうに思いますので、活用の方向性について、多くの視点から様々な要素を踏まえた議論が必要と考えております。
今年度は庁内の複数の課の職員と連携して、検討を進めるための様々な整理を行ってまいりました。また一般公開でのアンケートやワークショップでの意見交換に加えて、市内の様々な分野で活動されている団体の皆様にもインタビューを行って、多種多様な御意見をいただいています。来年度もオープンハウスや社会実験など様々な手法を用いて、多種多様な御意見をいただきたいと考えております。そうした意見は、昨年10月に設置した有識者会議で共有しながら、保存や活用の方向性について助言をいただくとともに、検討事項が複数の分野にまたがることから、こちらも分野横断的な議論ができるような流れを検討していきたいと考えております。
続きまして、PPPのガイドラインです。こちらは今後の見直しの考え方が大切ではないかとの御質問だと思っております。本市では平成30年の3月にPPPガイドラインを定めて、市の基本的な考え方や事業手法を検討する際のプロセス並びに事業過程における市民及び議会との関わり方などを示していますが、国からの要請も踏まえて、令和5年度末までに、本市の実情を踏まえたPPPガイドラインとするよう、見直しを行っていきたいと考えております。
続いて、財援団体に関する御質問でございます。コロナ禍で、おっしゃるような財援団体の持つ武蔵野市におけるセーフティネット機能というのが非常に重要であること、これが再認識できたというふうには考えております。公共サービスの提供に欠かすことができないパートナーとして、市との連携、協働を推進するため、指導監督の基本方針を改定し、引き続き、各団体の役割や状況に応じた形での自立化や経営改革を支援していきたいと考えております。
最後、公文書の管理に関しての御質問についてです。公文書管理条例の制定については、御意見というか、御要望というのはいただいているというふうに認識はしておりますが、本市の文書管理は、自治基本条例の第26条及び文書管理規則に基づいて、現状適正に行われているという認識をしております。公文書管理条例については、他の自治体の状況等を調査しているところでございます。
デジタル化についての整理は、これまで紙で行ってきた決裁や文書の保存、移管や廃棄といった文書管理は、電子決裁や電子データでの保存などのデジタル化によって、大幅な業務効率化が図られると考えます。一方で文書管理のデジタル化においては、紙の文書をスキャンして電子データを作成した際に、電子データを製本、紙を写しとして取り扱うことが可能なのか、電子データを歴史的公文書等としてふるさと歴史館へ移管する際には、どのように取り扱うべきかといった課題がございますので、国や他の自治体の動向も注視しながら検討してまいりたいと考えております。
財援団体についても適切な文書管理がなされるよう、適宜、市の取扱いを参考とした情報提供をしていきます。
また、ふるさと歴史館につきまして、歴史公文書管理機能のレベルアップ等についての御質問ですが、制度の位置づけ、事業への取組、機能を担う専門職の育成により、総合的にレベルアップを図っているところでございます。
以上です。