5442◯教育長(竹内道則君) 私からは、大きい御質問の1番目、公文書管理について、順次答弁申し上げます。
まず、ふるさと歴史館における選別基準についての御質問です。ふるさと歴史館では、歴史公文書の選別基準として、武蔵野市歴史公文書等の選別に関する要綱を定め、選別を適正に行うために、武蔵野市歴史公文書等の選別ガイドラインも定めております。そして、ガイドラインの規定に基づく選別の精度を上げるため、武蔵野市歴史公文書等の収集選別ガイドラインの具体的例示を定めるなど、3段階の基準を定めて運用しているところです。
そして、保存期間満了後の行政文書の保存、廃棄に関して、主管課と歴史館で意見が分かれたケースについての御質問です。廃棄の際には、ふるさと歴史館の公文書専門員が文書を実際に閲覧してから判断をしております。歴史資料として重要な公文書に該当するかの判断は、主管課と歴史館で割れる例は少なくありません。具体的には、行政職は領収書や最終的な送付文書など法的な証拠書類や完成した文書が重要であると判断しがちなのに対し、公文書専門員は意思決定の記録として重要であるメモや指示の示された起案書等を重視する傾向があるため、判断が割れることがございます。こうしたケースにおいては、先ほどお答えした歴史公文書等の選別基準に基づいて、双方で協議、確認を行っているところです。
最後の御質問のデジタルアーカイブの活用に関する御質問ですが、市の現用文書の文書管理は電子化を進めているところですが、これまでは紙文書を原則としてきたため、現時点では電子でのふるさと歴史館への文書移管はございません。今後の電子データでの移管については、現在検討中のところです。歴史公文書については、明治から昭和初期頃まで使われた簡易印刷で作られた文書など、劣化が進みつつあるものは、優先順位を判断しながらデジタル撮影を進めているところです。全ての文書の撮影を終え、デジタルアーカイブを完成させるには、相当の時間と予算を要するものですが、重要な文書については、PDF等により、歴史館が提供するデータベースを通じて市民が閲覧できるようにするなどのシステムづくりを目指しております。また、デジタルアーカイブ構築には、文書そのものの撮影だけでは足りず、検索ができるよう、目録システムの構築も図っているところでございます。
以上です。