令和5年第2回定例会

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宮代一利
宮代一利
ワクワクはたらく現職

5515◯6 番(宮代一利君)  6番、会派ワクワクはたらく、宮代一利でございます。2期目に入りました。前向きに取り組んでまいります。皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
 子どもの権利条例が制定されました。条例制定までたくさんの委員会を開催し、アンケートも実施し、特に子どもの意見も数多く聞き、丁寧なつくり込みをしていただき、制定に至ったと認識しています。当然のことですが、条例は制定が目的ではなく、制定がスタートで、それを実行していくことが大切です。子どもの最善の利益を優先し、全ての子どもが幸せになることを強く望みます。
 先日、武蔵野市青少年問題協議会地区委員会委員委嘱式に参列しました。記念講演会が開催され、小山亮二さんによる、「子どもの主体性を引き出す遊びとの関わり方」という題の内容について聞きました。講演会を聞くというよりは、参加型のワークショップのようなものでした。市長、教育長、各部長、そしてこちらにいらっしゃる議員の皆さんの数多くも参加していて、真剣にじゃんけんをして盛り上がりました。とても楽しい活動だったというふうに思っています。
 小山先生は一般社団法人あそび庁の代表理事です。あそび庁とは、遊びを通じて、子どもたちや大人が生涯にわたりウエルビーイングを育むことができる社会の実現を目指す活動をしています。まず遊びの価値を高める。次に子どもも大人も本気で遊べる環境をつくる。環境とは、人材、物、場所、制度など様々です。さらに日本の遊び文化を世界に発信する。こういったことに取り組んでいる団体です。
 今回の講演会を経験して感じたことは、楽しく遊ぶことを伝え、牽引することは、リーダー、指導者のスキルが非常に強く影響するということです。小山さんの声がけで、大の大人がたわいない遊びに夢中になっていく姿を目の当たりにしました。
 私は少年サッカーの指導に24年携わってきましたが、この現場においても同様のことが言えます。指導者の声がけ一つで選手たちの動きが変わります。「そこ、しっかりプレーしろ。練習でやったとおりきちんとやれ。ゴールを決めろ」。かつて指導者のこんな大きな声がグラウンドに響きわたったこともありました。その声で選手がはっと目覚めてまた頑張る。そんな流れを信じていた時代だったのかもしれません。私の育った昭和の時代はスパルタ時代で、根性論が横行していました。今でも昭和育ちの指導者がいて、その人にしみついたやり方はなかなか変わらないという側面もあります。
 一方で、指導理論に注目して改革をしようという動きも活発化していて、一例として、日本サッカー協会が展開している、指導者の指導に関する内容は目覚ましい進歩を遂げています。プレーしている選手の様子をじっと見届け、ベンチに戻ってきたときに、さっきのプレーはどんな判断だったのか、考えを聞かせてくれと、まず考えを聞くこと、そしてその考えをベースに、よかったこと、課題を整理していく。こういった指導を続けることにより、選手との信頼関係が築かれ、選手のやる気が増しつつ実力もアップする。そんな時代になってきていると感じます。指導のスキルという言い方をしましたが、大人がよく学び実践することが求められているということだと感じます。
 さらに言えば、子どものやる気を引き出すためには、大人は冷静でなくてはいけないということです。なかなか難しいことです。各御家庭における育児においても同じことが言えると思います。思わず感情的に怒りを爆発させてしまう瞬間もあると思います。
 まちなかで見かける光景の一つです。駄菓子屋さんの店先には、子どもにとってきらきら光る魅力的なおもちゃが並んでいます。思わず触りたくなり、子どもは手を伸ばします。その瞬間、「触っては駄目。いつも言っているでしょう。何で分からないの」。店頭のおもちゃを触ってはいけないと教えるのは、しつけと言えるかもしれません。しかし、「いつも言っているでしょう」。これは、大人が自分の考えを押しつけている、しかし子どもは聞いていない、納得していないという状態です。伝え方に問題がある。もっと工夫が必要と考える場面ではないでしょうか。そして「何で分からないの」という一言。これは子どもの発言を促す質問になっているでしょうか。単なる罵声になっていないでしょうか。子どもに何かを伝えるには、相手の年齢、理解度に合わせて、時間をかけることが大切だと思います。
 子どもの権利条例を実効性あるものにするためには、子どもの最善の利益を守るために、そこに向けて大人が学ぶことが必要だと思います。あえて昭和という時代の話をしましたが、時が流れ、今は令和の時代です。しかし、まだまだ様々な場面で昭和の影響が残っているとも言えます。一方、新しい時代の波も確実に押し寄せてきていることも実感しています。
 例えば子どもの権利を守ることについて、大人が会話のスキルを磨くこと。アンガーマネジメントのスキルを磨くことが大切だという言い方をしますが、実は、これは単なるスキルにとどまらないのかもしれないという感覚もあります。国民性といいますか、国の文化というものとして醸成されていけば、国そのものが変わることができるのではないかと思うということです。今回の子どもの権利条例の制定を機に、武蔵野市において、子どもの権利を守ることに多くの市民が目を向け、自ら学び、実践する、そんな自治体に育っていくことができたらよいと感じています。
 以上の考えに基づき、学校における子どもの権利条例へのアプローチについて伺います。アプローチ先は、まず生徒児童が対象となるのは当然ですが、保護者もアプローチ先としては重要と考えます。生徒児童には、授業の中で子どもの権利に関するプログラムが組まれることになりますか、また、保護者にはどんな方法で伝えていきますか。
 さらに先生への浸透も必要だと考えます。学校の現場は学習指導要領に沿って授業が進められていますが、これまでの教育に対する考え方と子どもの権利という考え方は、方向性として一致しているのでしょうか。指導要領が存在し、それに縛られている状況において、先生は授業を進めなければならない。とにかく限られた時間の中で教えなければいけないという考えになる。
 しかし、児童生徒はその流れに疑問を感じたり、何となくしっくりこないという場面もあると思います。まさに子どもの権利を守るためには、そんな子どもの気持ちに寄り添い、言葉に耳を傾けることが必要なのではないでしょうか。きっと時間がかかることだと思います。児童生徒が前を向き、静粛に授業を聞くことが前提となっていた昔の教育方法で、子どもの権利を守ることはできるのか、そこに課題があると思います。
 校則という決まりもあります。クラスによって先生が決めたルールもあります。そして自主的に児童生徒がつくったルールもあるかもしれません。今後子どもの権利を守るために、こういったものを整理し、見直していくことが必要だと考えます。
 質問の内容をまとめます。
 質問1の1、子どもの権利条例を浸透させることについて。
 1)学校における児童生徒へのアプローチの方法について伺います。
 2)先生自身が理解を深めるための具体的な取組について伺います。
 3)保護者へのアプローチの方法について伺います。
 質問1の2、子どもの権利の本質について。
 1)家庭におけるしつけ、学校におけるルールなどが、子どもの権利を守ることと矛盾する可能性があるという考えに関する見解を伺います。
 2)子どもの権利を守るために大人が学ぶべきことについての見解を伺います。
 次に、学校のグラウンド整備についてです。
 先日報道で、杉並区立荻窪小学校が取り上げられていました。おやっと耳を傾けました。実は私の母校なのです。ところが残念なことに、そのニュースの内容は、体育の授業中に児童が転倒し、地面から突き出していたくぎで、左膝付近に十数針を縫う裂傷を負ったというものでした。校庭の地中に埋まっていたくぎは、運動会などでラインの目印となるマーカーを固定する際に打ち込んだものとのことです。私が関わっているサッカークラブでも、同じ様式のマーカーを使用していました。今年の5月には運動会が開催されましたので、それに間に合わせて、急ぎ、全てのくぎを抜きました。
 かつて、グラウンドでバレーボールやテニスをしていた学校もあると思います。ネットを立てるために地面に器具を埋め込んでいた時代もあり、その残留物はもうきちんとなくなっているのか、類似するくぎだけではなく、類似するリスクもあると感じています。自治体によっては、金属探知機を用いて調査をしたという話もあります。まず、武蔵野市内の学校における現在の状況について伺います。
 質問2の1、市内の学校における校庭の現状について、以下伺います。
 1)金属のくぎ──ペグです──を使用したマーカーを今まで使用してきたか。
 2)市内の学校で、現状に関する調査を今回実施しましたか。
 3)調査により、くぎの残留の本数など、把握していることがあったらお教えください。
 以前から、学校の校庭の整備については課題になっていたと認識しています。クレイ──土です──の校庭は、時間の経過とともに砂が細粒化──細くなる──すると言われています。実際雨の後の水はけが悪くなり、また雪が降るとぬかるみ、数週間復帰しないという状態になります。定期的に表層を削り取り、新しい土を入れるのが、適切な整備方法と考えます。
 質問2の2、校庭の整備に関する考え方について。
 1)校庭の整備を実施するタイミングに関する判断基準について伺います。
 2)今後、計画的、定期的な整備が必要と考えますが、見解を伺います。
 3つ目です。令和5年第1回定例会の代表質問において、ブルーキャップについて、松下市長から、令和4年「4月につきまとい勧誘行為の防止及び路上宣伝行為等の適正化に関する条例の一部改正によって、客引き行為、スカウト行為及び客待ち行為を新たに禁止行為として追加した効果は、一定はあると考えられるものの、ブルーキャップがその場を離れた際や活動時間後、早朝時間帯にも客引きや客待ち行為を行う方がいらっしゃるという課題については認識をしております。活動時間の延長や運用の見直しにより、禁止行為が行いづらい環境というのを目指してまいりたいと思います」と御答弁いただきました。
 また、「安全・安心なまちづくりについてです。客引き、客待ちの実態に即応する形で、ブルーキャップや吉祥寺ミッドナイトパトロール隊の運用を見直しながら、禁止行為がなくなるようなというか、行いづらい環境づくりというのを目指していきたいと考えております」との答弁をいただきました。
 令和5年度からブルーキャップの委託事業者が替わったと認識しております。まず新しい事業者の選定について伺います。
 質問3の1、ブルーキャップの委託事業者について、選定の方式について伺います。
 1)一般競争入札でしょうか、それとも違う方式でしょうか。
 2)選定における審査基準について伺います。選定の審査基準について、条例が新しくなったことにより、事業者の機能が変化したと思います。それに対応して事業者に期待する内容も変化しているはずで、今回の選定によってどんな変化が期待されるのか。さらに、4月に事業者が切り替わってから既に2か月余りがたっています。この間の実績とその評価についても伺います。
 質問3の2、今後の取組についてです。先ほど第1回定例会での市長の御答弁を紹介しました。課題は認識している、活動時間の延長や運用の見直しを行い、そして禁止行為が行いづらくなる環境を整えるとの内容でした。私も路上喫煙を注意している現場に居合わせましたので、徐々に変わってきたなという印象を持っています。またブルーキャップのみならず、ミッドナイトパトロールとの連携にも触れていました。今後の展開に期待しています。以下質問します。
 1)これまでに改善した活動内容について伺います。
 2)さらに実効性を高めるために、今後取り組む内容について伺います。
 以上、壇上からの質問といたします。

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