5999◯教育長(竹内道則君) 就学先の決定については、あくまでも第一義的には、就学を希望されるお子さんの個別の教育的ニーズ、それにどのように合致するのかというのが第一番だと思います。それは、保護者の皆さんも学校側も前提としているものと思っています。その上で就学相談に当たっておると思います。
それから、インクルーシブ教育システムについては、ちょうど昨日、別な議員の御質問で、個別最適な学びが新しい学習指導要領の関連で出てきたのですけども、改めて学習指導要領の総則をちょっと今日見てみたのですけども、総則というのは一般原則です。その中に、特別な配慮を必要とする児童への指導というのが項目として立っているのです。これは、私の記憶では今回初めてこういう書き方をされているのですけども、その中の1番目に障害のある児童などへの指導があって、2番目に、海外から帰国した児童などの学校生活への適応や日本語の習得に困難がある児童に対する日本語指導が立っていて、3番目に不登校児童への配慮というふうに立っています。これはやはり、いろいろな困り感がある中で、個別に対応していこうということの項目の立て方の表れではないかなと思っていますので、基本的には、日本の場合にはインクルーシブ教育システムということで行っていますけれども、理念としては、個々の子どもの教育的ニーズに対応していこう、様々な障害がある、あるいは言葉が困難だとか、心理的な学校への親和性の課題があったりする、そういう中でのものに個々に寄り添っていこうということの表れなのだと思っています。
それから、以前に私、答弁申し上げたと思うのですけども、個々の教育的ニーズという中でいうと、障害のあるお子さんの社会的な自立という面でいうと、自立活動という領域がとても大事だと思っています。それは、学校の教室の授業の中で、基本的に一斉の授業をして、クラスのみんなが授業を受けている中で、その自立活動を授業の中でどういうふうに行うのか、それはやはり特別な時間を取って、場面を変えて行うということは必要なのだと思います。自立活動というのは、例えば人間関係の理解とか、コミュニケーションとか、環境の理解、心理的な安定、そういったことを個々に応じてサポートする、そういった社会的な自立のために必要なスキルを得ていくということですけども、それをその子は特別に行わなければならないときに、どこでそれを保障するのか。その個別の教育的ニーズとして特別支援学級があり、特別支援教室があり、通常級があり、その中で行き来をしてそれが保障できるということが、現在のインクルーシブ教育システムの中で行っていくことができるのではないかと考えています。
それから、市内で長年混合教育として取り組まれている学校がありますけれども、その学校も、学級は別に設定しているのですが、その上で十分な混合教育、交流が行われていますので、そういったことを見ても、必要に応じて場面があってしかるべきかなというふうに考えております。
以上です。