6004◯市 長(松下玲子君) 本多夏帆議員の一般質問に順にお答えをしてまいります。
まず、1の(1)についてです。市では、自らの最期に希望する医療や介護等について考え、今をよりよく前向きに生きることを支援するエンディング支援事業に取り組んでいます。具体的には、葬儀、家財整理などエンディングに関する相談支援や、エンディングノートの配布やノートの書き方等についての出前講座を実施しています。また、在宅医療・介護連携推進事業では、医療・介護連携の推進強化として、アドバンス・ケア・プランニングやみとりについて、市民への普及啓発に取り組んでいます。
1の(2)についてです。QOLの向上のためには、生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して、痛みなどの身体的苦痛、不安や孤独感などの精神的苦痛、経済的な問題や家庭内の問題などの社会的苦痛などの問題を早期に発見し、的確な対処を行うことが必要と考えています。市で行っている各種相談事業では様々な相談をお受けしており、QOLの向上を図っているものと考えております。
(3)についてです。健康課では、死産届出を行った御家族に、相談窓口や家族会等の情報を掲載した、お子さんを亡くされた御家族のためにというお知らせを作成し、届出時に市民課や市政センターにてお渡しをしています。また、市では、今年度より、お悔やみサービスに関する庁内検討プロジェクトチームをつくり、検討を始めています。御遺族にとって悲しみとともに大きなストレスを伴う死に直面する機会において、市が遺族に寄り添い、安心して様々な手続を行えるよう支援をすることが必要と考えています。そうした状況も踏まえ、市では、庁内検討プロジェクトチームで、手続上の問題だけでなく、真に御遺族に寄り添ったサービスについて検討してまいりたいと考えております。
2問目の(1)についてです。令和5年度は、リーフレットの作成など子どもに分かりやすく親しみやすい条例や子どもの権利周知のための取組や、子どもの声を聴く機会の確保、子どもの権利擁護委員制度の検討などに取り組んでいます。また、市職員を対象に、子どもの権利条例について研修を実施し、各部署で子どもの声を聴く取組について、できるところから実施を行い、また、検討を行っております。
(2)についてです。例に取り上げていただいたワークショップ等を通じて若い世代の意見や考え方を伺い、日頃どんなことを感じているのかを知るとともに、世代の異なる多様な市民同士の交流がこれまで以上に生き生きとまちを輝かせる可能性があるという気づきを得ました。子どもの権利条例の施行を契機に、子どもに関わる部署だけでなく、様々な部署で子どもの声を聴き、酌み取るための取組について工夫や検討がされ、少しずつ広がりが見られていると感じています。今後も様々な部署での取組を推進してまいります。
(3)についてです。子どもに限らず、価値観は人それぞれでありますが、市はこれまでも、子どもの最善の利益を第一に考えながら、子どもの声を聴き、あるいは子どもの意思を酌み取り、一つ一つの事業を実施してきております。今後も、市民、保護者、保育園や幼稚園、学校などの育ち学ぶ施設の関係者など、子どもを取り巻く全ての市民とともに子どもの声を聴き、あるいはその意思を酌み取り、子どもの意思や意見を施策に反映させてまいりたいと考えています。
続きまして、3問目の(1)と(3)について、関連するため、まとめてお答えをいたします。赤ちゃん・ふらっとと呼ばれる授乳やおむつ替えができるスペースは、市内に33か所整備されています。また、赤ちゃん・ふらっととは別に、おむつ交換台のみを設置している施設は市内に29か所整備されています。公共施設については、機会を捉えて必要な整備を進めていきますが、市の施設だけで必要な整備ができるとは認識しておらず、民間の施設に協力を求めるなど、市全体で考えていくことが必要と思います。授乳やおむつ替えができるスペースなどの情報は、赤ちゃん・ふらっとなど民間施設の設置も含めて子育て情報誌すくすくにマップを掲載しており、市ホームページや子育て応援サイト「むさしのすくすくナビ」からも閲覧ができます。
(2)についてです。バリアフリー基本構想2022では、乳幼児用設備について、男女ともに使用できる車椅子使用者用トイレではなく、一般トイレに設置することがトイレの機能分散のために重要であるとしています。今後も施設改修の際には、利用者の声を丁寧に聴きながら対応してまいります。
以上です。