
山本ひとみ
映像ID: 2548
6229◯22番(山本ひとみ君) それでは、ただいま議題となっております陳受5第21号 健康保険証の存続を求めることに関する意見書提出に関する陳情につきまして、私もこの陳情に賛成でありますので、賛成の立場で討論を行いたいと思います。
なお、次の意見書に関しても賛成でございますので、それについてもここで申し添えておきたいと思います。
この陳情は、記書きにありますように、健康保険証の廃止を中止して存続するように、国に意見書を提出してくださいという内容であります。厚生委員会のときにも陳情者から説明がありましたが、マイナ保険証自体を廃止すべきと言っている陳情ではありませんでした。また、この陳情の記書きの部分に関して、例えば、この陳情は東京保険医協会の方が出されたわけなのですけれども、こうした医療機関のことにも触れており、医療機関では現行の健康保険証を持参するように患者、国民に呼びかけているのが実情ですというふうに書かれております。また、このマイナンバーというのが、今持っている人は確かに増えていますけれども、この内容についても陳情の説明のところでは、マイナンバーカードは実印にも等しい機能を有しており、日常的に持ち歩くことは危険ですということで、誰もが安心して医療を受けられるように、健康保険証の廃止は中止して、存続することを求めますというふうに呼びかけられている陳情でありました。
私自身の見解を申し上げたいと思います。
1点目は、内容に関してであります。このマイナ保険証、つまりマイナンバーカードと健康保険証を一体にしたものの申請に関しては、暗証番号が必要であって、しかも5年ごとに更新しなければならないということになっております。例えば、私の母親も施設に入居しているのですけれども、1人で申請は到底できません。様々な場合に健康保険証というのは、コピーして管理をしているという例が、施設以外でもあると思います。それから、マイナンバーカードをめぐっては、今日も幾つか出ておりますが、他人の情報にひもづけがあるというようなことなど、個人情報の塊であるのにトラブルが続出しておりますから、情報を流出させるというリスクが、これは本当に否定できないと思っています。
そして、2点目の問題点として、やはりこれは様々な機関に対しても大きな負担だということです。医療機関や薬局に関する負担というのも増えますし、これは、例えばこの武蔵野市も含めた行政の機関にとっても負担が明らかに増えることになります。
そして3つ目は、国民の多くは、この制度に関しては不安を持っている人が大きいということです。世論調査を実行しても、健康保険証を来年の秋に廃止することに関しては、国民の7割程度が、これは撤回すべきだとか、延期をしたほうがいいとかということになっております。これが現在の国民の世論なのです。こういうことを私たちはよく考えていかなければいけないと思います。
先ほど、この陳情に対して反対の立場を取る方が資格確認書のことをおっしゃっておられました。私は、この資格確認書というのは、今の健康保険証と一体になったマイナ保険証と同じか違うかというと、マイナ健康保険証と資格確認書は違うということ、これをやはり私たちも見ておかなければいけないと思います。資格確認書は5年は使えると言っておりますけれども、これも、例えば自治体や保険組合に新たな負担を持つことになりますし、マイナ保険証を持っていたとしても、それを使わない人が出てくる。では誰が資格確認書を発行しなければいけないのかということを、どういうふうにしてこれを確認していくのか、これにはやはり課題があるというふうに私は思っております。
健康保険、医療保険は大変重要な制度です。誰もが安心して、いつでも医療保険にかかれる、こういう国民皆保険の制度というのは、これからも維持発展させていかなければなりません。その上で、紙ベースの健康保険証を存続させるということは、デジタル化を進めるということとまた別の問題として、必ず私は必要だと思うのです。あらゆることを全部デジタルにしたらそれでうまくいくのかというと、そうは言えない。やはりデジタルで対応できない人もいるということを私たちは考えなければいけません。
その意味で、健康保険証の廃止は中止をして、今の紙ベースの健康保険証も存続することを求めるこの陳情に賛成の討論をさせていただきます。
以上です。
(2 番 きくち由美子君 登壇)(拍手)