
本多夏帆
映像ID: 2570
6283◯7 番(本多夏帆君) ワクワクはたらくを代表し、令和4年度全ての決算に賛成の立場で討論します。
委員会での審査の中で、この1年間を振り返り、改めてコロナ禍の影響の大きさを思い起こす時間となりました。去年の今頃何をしていたっけ、どんな状況だったっけと、そのときの感情も含めて考えながら、本当にがむしゃらにみんなが走り回っていたなと、そんな印象を持っています。あした自分がどうなっているか分からないといった日々からようやく、今でこそもう前を向いて、先々のことを見据えながら動いているわけですが、新型コロナウイルス感染症のみならず、様々なものが今もはやっている状況。子どもの休日診療に電話をかけるも全くつながらず、途方に暮れたのも、つい先週のことです。医療従事者の方々には、長らく動き続けていただいていることに感謝するとともに、どんなお仕事でも、どんな状況の方であっても、大人でも、子どもでも、みんなが少しずつお互いのことを考えながら、サポートし合いながら、人と人とのつながりを考え直す3年間であったこと、今回の振り返りとともに忘れずにいなくてはと思っています。
そんな振り返りのためにもある記録について、それが、市から様々提供いただいている資料の数々です。委員会の終盤でも、こうした資料をざっと広げて、多くの市民でざっくばらんにお話をしたり、ブレーンストーミングをしたりするのは非常に面白いのではないかと提案しました。情報共有をし、データに基づいた議論をすること、集めたデータを活用して、新しいものに進化させること、これらはとても大切なことだと思っています。だからこそ、今回も、複数箇所にあったような記載のミスといったことは、チェック体制を見直し、仕組みの部分から改善をしていただきますようお願いをいたします。ミスはコストの増大を生みます。
また、コロナ禍の学びとして、理事者もICTの活用状況が劇的に変化したことを挙げられていました。今では、公共施設のWi−Fi環境も少しずつ改善がなされ、インフラとしての考え方も大きく変化することになりました。私たち大人の働き方がそうであるならば、子どもたちの学びの場においても、これは当然に生かされるべきものであり、この3年間で、常に子どもたちや保護者から要望が出され続けているICTを活用した学びの支援、特に不登校支援の分野への積極的な活用を強く求めます。ゼロか100かではない、そうした選択肢を増やすことが子どもたちの可能性を広げます。これについては、課題を解決し、早急な対応をお願いします。子どもたちの今を大切にしてください。
細かな議論については、委員会でやってきましたので、ここではこれ以上触れませんが、これからの予算編成などにつなげていただきたい主軸の部分を述べます。
委員会冒頭にもお伝えをしたように、私たちが今注目していることは、市が行っているサービス、事業の精度を高めるという点です。例えば、使用率が低いのは、需要がないのではなく、知られていないのではないか。あるいは、行きたいけど行けないとか、制度のはざまに落ち込んでいるとか、どこか使いにくいところがあるのではないかという視点を持ち、疑うということです。毎年たくさんの新規事業にも取り組んでいただいています。それ自体はとてもすばらしいことですが、今ある事業において、もっと改善できることがあるのではないか。前年度においても、実効性ということをテーマに質疑してきましたが、いかにしてこの効果を高める、よりよい成果につなげるという部分を実現していくか。コロナ禍が少しずつ落ち着いてきたからこそ、次はそこに視点、比重を移していただきたいと思っています。広報でもそうですし、非常に地味な行動の積み重ねのイメージもありますが、それこそ着実な変化につながる期待を持っています。
そして、公共施設の大更新とも関連しますが、今あるものをそのまま続けるのではなく、また、今あるものをベースに置き過ぎて、少ししかリニューアルしないといったことではなく、行政が提供すべき機能、サービスを根本的な部分から練り上げ、新たな価値の提供につなげていただきたいです。そのためには、適切な評価が必要であり、これは、コストという点だけではなく、本当に必要とされているのはどういったことなのかという徹底的な調査分析、そして、市民との対話からも、実態やニーズを捉え、その際、決めつけや上から目線と取られない寄り添いの姿勢がお互いに大切であると思っています。武蔵野市がどんなまちになったらいいか、このまちで暮らす人が大切にしたいことはどんなことか、これからの時代に必要なものは何なのか、コミュニケーションの中から学び、時に議論しながら、時にたたえ合いながら、相互理解を深め、より魅力あふれるまちづくりへと進化させていきたいです。極めて当たり前のことですが、改めて申し上げました。
端的な討論から年々メッセージが長くなっておりますが、それだけこのまちに対する私自身の愛着も深まっているような気がしています。市の職員の皆さんも、まちのことを思っている、そんな当たり前のメッセージも、ぜひ言葉にして伝えていただけたら、まちの人たちにも届くのではないでしょうか。
以上、令和4年度の振り返りを経て、これからの武蔵野市がより実態に即した着実な市政運営を行っていただくようお願いし、賛成の討論といたします。今回も実り多き議論の時間をありがとうございました。
以上です。
(10番 浜田けい子君 登壇)(拍手)