16632【竹内教育長】 具体的には担当からお答えいたしますが、全般的にこの件に関しての認識をちょっと申し上げておきたいと思います。
陳情で上げられた事例については、私は、何か教育の中でこれが行われていなかったとか欠けていたとかというよりも、むしろ、教育のほかの教科の内容であるとか教育活動はみんなそうなのですが、どの子にも徹底できていたかどうか、そのことが問われているのかなと思っています。報道の中では触れられていないのですが、取材があったときに担当からもお話ししていたのですけども、実際にはこのことが同じ子どもたちの中で分かっていて、それを止めようとした、よくないことだよねと、そういうようなことがあったのです。そういう意味でいうと、その子たちにはその内容というのは、自他の尊重とか人権教育とかはきちんと入っているのです。そういった意味で、何か教育活動として欠けていたものがあるかというよりも、むしろ徹底されていなかったというか、徹底することが課題ではないかなと思っています。
ただ、今回、そういう意味でいうと、他者の人権を守ろうとした、そういった行動につながった子どもたちも、生きていく中ではいろいろな場面とか状況がありますから、そのときに適切な行動を取っていただきたいし、そのようにする必要があると思います。そういう場面というのは様々ですから、そういう意味でいうと、汎用的な力、意識が必要なのだと思っています。そのためにも、陳情者が用意された資料の中の「生命の安全教育」の一番上に書いてありますけれども、これは一番前提だと思うのですけども、自他の尊重。この自他の尊重の価値というのは人権教育の基本のところですから、これからも人権教育であるとか、あるいは「生命の安全教育」、生活指導の充実など、そういったことを徹底していく、どの子にもそれがきちんと入っていくように指導していくということが必要かなというふうに認識しているところでございます。