12007◯教育長(竹内道則君) 私からは、大きい御質問の2の(2)から順次お答えいたします。
まず、(2)市内公立学校の盗撮事案について、子どもの権利条例の理念に沿った対応がされているかという御質問ですが、当然ながら、武蔵野市子どもの権利条例を踏まえて、学校が子どもにとって安心でき、自分らしくいられることができるよう、対応を進めているところでございます。例えば、条例の第16条の子どもからの相談というところでは、本件について、学級担任やスクールカウンセラー、教育支援センターによる相談といった体制で支援し、多様な相談の場をつくるよう対応してまいりました。
次に、(4)校舎内における防犯カメラの設置についての御質問です。本件の本質は、問題行動が発展した非行行為であると考えております。そのため、まずは指導面として、自分の大切さとともにほかの人の大切さを認める人権教育や道徳教育を一層推進すること。そして、情報社会における自分の行動が与える影響などを考える情報モラルの育成を徹底すること。次に、子どもたちが性犯罪や性暴力の加害者、被害者、傍観者にならないよう、命の安全教育を推進することといった3つが重要であると考えております。そのため、現在のところは、校門や通学路といったオープンスペースを除き、防犯カメラを設置することには慎重と考えております。
次に、(5)被害者と加害者が距離を置く対応についての御質問です。被害児童の心のケアということで、そうした対応の要望があることは十分理解しております。加害者による謝罪は既に行われているものと捉えておりますが、被害を受けた子が安心して過ごせるよう、スクールカウンセラーによる面談など、今後も被害者の思いを第一にし、寄り添った対応を進めてまいります。
そして、(6)人権教育としての性教育の充実についての御質問ですが、まずは、教育活動を進める大前提として、人権教育における、自分の大切さとともにほかの人の大切さを認めるといった指導の充実が重要と考えています。その上で、発達段階や児童生徒の実態に応じて、子どもが性犯罪や性暴力の加害者、被害者、傍観者とならないよう、SNSを使うときに気をつけることや、性暴力とは何か、性暴力の被害に遭った場合の対応などを取り上げた、文部科学省が示している生命の安全教育に着実に取り組むことが大切であると考えております。
以上でございます。