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令和6年第1回定例会

2月28日(水曜日)

令和6年第1回定例会
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12063◯教育長(竹内道則君)  私からは、教科書採択資料の公開について順次お答えいたします。
 教科書採択については、昨日、他の議員からのお尋ねに答弁申し上げたとおり、教科別検討委員会における検討、そして採択協議会における検討、その上で教育委員会で複数回にわたって議論して採択をしております。いずれも検定に合格した教科書を吟味しているわけですけども、教科書を使う人は様々です。子どもたちも様々ですし、先生たちも初任の先生からベテランの先生まで様々です。そこのどこに焦点を当てて教科ごとに考えていくか、それを議論していくことが多いというふうに考えております。その上で答弁申し上げます。
 まず、1)市のホームページにおける教科用図書採択関係資料の公開ですが、以前は教科別検討委員会の委員長の手書きの署名や捺印等の紙資料もあったため、市政資料コーナーのみの閲覧としておりました。現在は全て電子データによるやり取りに変更したため、ホームページでの採択関係の資料を公開することも容易になったものと考えます。今後、個人情報の扱いなどを精査しつつ、市のホームページにて採択に至るまでの関係資料を広く市民に公開していけるよう検討してまいります。
 次に、2)採択決定の議論を行ったときの資料の公開についてですが、市役所ホームページの市教育委員会の議事録のページにて、教科書採択に関する臨時会の議事録を公開しておりますので、まずはそちらを御覧いただければと思います。一方で、教科書採択結果のホームページには臨時会の議事録のリンクがなく、採択に至るまでの経緯が分かりにくい点は否めないところでございます。先ほど述べました教科用図書採択関係資料の公開と併せ、より分かりやすい資料の公開の仕方を今後検討してまいります。
 次に、3)教科用図書採択協議会などが最も高く評価した教科書を採択しない場合の理由についてですが、まず前提として、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律において、教科書採択の権限は市教育委員会にあり、本市の児童の実態に応じたものであるか、学校教育計画の基本理念や教育委員会の教育目標の実現に資するものであるかを十分に協議した上で、1者に決定しております。採択までのこの間、私を含め教育委員は、教科用図書採択協議会はもちろんのこと、市民の声、各学校の調査結果、東京都教育委員会の調査研究資料等、幅広い意見や報告の内容を確認しております。また、教科書の内容や構成、分量、学習活動への配慮、表現、表記などについて、私自身も1か月近く教科書を分析した上で採択に臨んでおります。こうした過程の中で、先ほど述べたような本市の児童生徒の実態、教育目標の実現の観点などから、教科用図書採択協議会の評価と異なる教科書を採択する場合はございます。なお、今年度の小学校の教科書採択では、図画工作の1教科で、教科用図書採択協議会が最も高く評価した教科書以外を教育委員会として採択をしております。
 そして最後に、4)調査研究資料に相反する評価が書かれている場合ですが、例えば、山崎議員が例として示されたイラストやキャラクターの扱いでいえば、ある子にとっては、教科書の内容が難しいので理解するのに助かると受け止めることもできるでしょうが、ある子にとっては、せっかく自分でいろいろと考えたいのにイラストのせいで考える余地がないと、児童生徒によって受け止めが異なる場合があります。また、教員の指導の観点からも、児童生徒の実態や教員の経験年数や指導力によって、同じ教科書の同じ場面であっても扱い方が変わってくることが考えられます。各教科の教科別検討委員会では、こうした様々な可能性を想定し、検討した結果として、相反する評価も生じることがありますし、プラスの面とマイナスの面を相殺することはしないで、あえて記述をしていただいているものと考えております。
 以上です。