13298◯3 番(大野あつ子君) ありがとうございます。その最後、保健センターのことについて少し述べたいと思いますが、建築費70億円がもしかしたらもっとになるかもしれない。その中でやはり市民の皆様の納得という部分が非常に大事だと思います。最初に保健センターができたときのいきさつを、少し壇上で触れさせていただきましたけれども、あのできたものというのは、多分最新鋭のものだったと。みんなが、わーすごいなと思うものが、その昭和62年当時にできたのだと思うのです。
今回ほぼ隣に新築をする。増築とは言っているけれども、ちょっと軒を広げるとかではなくて、ほぼ同じものが建つわけなので、新築に近い状態で増築をするわけですが、その保健センターを納得していただくというのは、普通の自治体ではない武蔵野市が、一歩先を行った施設であるというもの、だからここまでお金をかけても建てるのだというところが、私は大事だと思っておりますので、今回取り上げさせていただきました。
1つ興味深い。先ほどインクルーシブ防災という話もさせていただきましたけれども、3.11、東日本大震災の中で起こったことというのは、障害者の方の死亡率が、普通の障害者手帳を持っていない方の死亡率の2倍であったということが分かっております。
さらに災害関連死も、障害者の割合が24.6%という大変な割合になっておりまして、最近ちょっと興味を持ってやっているのが、ヘラルボニーという、知的障害の方の絵をすごく、シャツが10万円とかで高級なブランドとして立ち上げて売っているという。
「異彩を、放て。」というようなことで、御自身のお兄さんが自閉症を持っていて、岩手から立ち上げて、そのヘラルボニーという会社をやっていて、非常に世界から、ルイヴィトンとかそういうブランドから評価されている人たちがいるのですけれども、その方々が1月1日に能登半島地震があったときに、「#障害者を消さない」という、こういうものをネット上に立ち上げて、障害のいろいろな種類によって対応の仕方とかをずっと、別に民間の洋服とかを作っている企業なのですけれども、発信されていました。
その中のところで、この方々が何でこういうことを始めたかという部分で、「大声を出す娘の口をガムテープでふさごうと思った」。東日本大震災のときに、重度の知的障害のある娘と一緒に避難所に身を寄せていましたが、毎晩の大声に身も心も疲れ果てて避難所を離れた家族が口にした言葉です。何人もの障害のある人が避難所から追放され、半壊した自宅への帰還、親戚の家に身を寄せる状況に陥りました。避難所から障害者が消えたのですということをおっしゃった。だからこの能登半島地震でも、必ず避難所に行かれない障害者がいるのだ、ここを守らなければいけないのではないかということを、一般のこの民間の企業の人が言っています。
そこを考えるときに、能登半島地震で福祉避難所ができなかったりとか、本当にやはり直接避難ができなかったりとかそういうことを考えると、障害のある弱者を守るヒーローに、この保健センターに私はなっていただきたいなというふうに思います。ぜひ一歩先を行く施設として保健センターを、多額の税金をかけて建築していただきたいと思いますが、この点についていかがでしょうか。