2099○出席委員(6名)
山 本 あつし 君 桜 井 夏 来 君 木 崎 剛 君
落 合 勝 利 君 下 田 ひろき 君 川 名 ゆうじ 君
○欠席委員
な し
○出席説明員
松下市長 恩田副市長 大塚環境部長
松崎環境部参事兼緑のまち推進課長事務取扱 荻野都市整備部長 福田まちづくり調整担当部長
○出席事務局職員
清野事務局長 村瀬事務局次長
○事 件
(1) 調査事項(行政報告)について
映像ID: 2392
・武蔵野市下水道総合計画(2023)(案)及び武蔵野市下水道事業経営戦略(2023)(案)に関する意見募集について
・三鷹駅北口交通環境基本方針の策定に向けた地域展開の結果報告について
・武蔵野市景観道路計画(案)に関する意見募集について
・市道第17号線の今後の無電柱化整備方針について
・平成30年(行ウ)第306号道路指定処分無効等確認請求事件の結果について
2100 ○午前10時00分 開 会
【山本委員長】 ただいまより建設委員会を開会いたします。
初めに、傍聴についてお諮りいたします。定員の範囲内で傍聴の申込みがあった場合、本日の傍聴を許可することに異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
2101【山本委員長】 異議ないものと認め、さよう決定いたしました。
本日は、継続審査案件がありませんので、直ちに行政報告に入ります。
日程第1、武蔵野市下水道総合計画(2023)(案)及び武蔵野市下水道事業経営戦略(2023)(案)に関する意見募集について。お願いします。
2102【射場下水道課長】 それでは、武蔵野市下水道総合計画(2023)(案)及び武蔵野市下水道事業経営戦略(2023)(案)の概要につきまして御説明いたします。お手元の計画案本編につきましては詳細な説明は省略させていただき、概要版に基づきまして、ポイントを絞って御説明させていただきます。
まず初めに、武蔵野市下水道総合計画(2023)(案)概要版を御覧ください。第1章、計画の基本的事項となります。本市下水道の背景となりますが、昭和26年に都市計画決定し、昭和62年に普及率100%を達成しており、現在も浸水防除、公衆衛生の確保、公共用水域の水質保全に寄与しております。
本市の下水道は整備時期が早かったため、市内の9割が合流式下水道を採用しており、また、法定耐用年数50年を超える管渠の割合が、今後急速に増加する見込みとなっております。
また、近年は地震や局地的大雨の自然災害のリスクが増大しており、それらへの適切な対応が必要となっております。
一方経営面では、下水道事業の財源について、汚水処理経費は私費、下水道使用料で、雨水処理経費は公費、税金で賄うことが原則であり、令和2年度の公営企業会計移行に伴い、企業経営のさらなる健全化が求められております。
そのため、本計画の目的としましては、限られた財源の中で下水道事業が抱える課題を解決するため、本市下水道のあるべき姿と実現に向けた段階的な取組を示した下水道課のマスタープランとしまして、平成21年度に下水道総合計画を策定し、その後2度にわたり改定を行っております。前回の計画改定から5年が経過し、これまでの取組の評価や事業内容の見直し、法制度の改正や社会情勢等の変化を踏まえ、下水道総合計画の見直しを行うものでございます。
計画の位置づけにつきましては、図に記載のとおりですが、公営企業会計移行に伴いまして、企業経営の視点の強化を図るため、個別計画である経営戦略の記載内容の充実化を図っており、それによりまして、総合計画は下水道事業の方針や施策を記載した事業計画として、経営戦略は総合計画の事業を実施していくための経営計画として、両計画が車の両輪となり、整合、連携を図りつつ事業運営を行っていくものでございます。
計画期間につきましては、令和5年度から24年度までの20年間、8年ごとに見直しを行ってまいります。なお、今回の計画見直しにおきましては、下水道総合計画見直し及び下水道事業経営の在り方等検討委員会を設置いたしまして、下水道総合計画と下水道経営戦略などの経営面について同委員会から御意見をいただき、両計画の整合を図りながら計画案の策定を行っております。
委員構成や検討経過につきましては、本編の70ページを御参照ください。
次に、第2章、基本理念につきましては、策定当時の考え方を継承しており、記載のとおりでございます。
第3章、現状と課題については、1の浸水・地震対策から10の情報発信と啓発活動までの10のカテゴリーに分けて整理しており、記載のとおりでございます。
第4章、基本方針を御覧ください。基本方針につきましても大きな変更点はございませんが、安全・安心なまちづくり、良好な環境への貢献、持続可能な経営基盤の確保、市民・事業者とのパートナーシップの4つの方針を定めております。
2ページ目、3ページ目には、5章といたしまして、4つの基本方針の主要な施策と事業計画について記載しております。
まず、2ページ目の1、安全・安心なまちづくりにおきましては、浸水・地震対策の推進、下水道施設の適切な管理、広域的な汚水処理への対応の3つの施策を挙げております。
特徴的なものといたしましては、1の1、浸水・地震対策の推進の1)雨水排水能力の向上にあります雨水管理計画(仮称)の策定と、同計画に基づく段階的な整備となってございます。市内の下水道施設は流下能力不足地域があり、また、近年気候変動により降雨量が増加しており、浸水被害が発生するリスクが高まっております。そのため、今後新たに浸水対策を実施すべき区域や目標整備水準、施設整備方針などの基本的事項を定めた雨水管理計画(仮称)を策定し、中長期にわたり段階的な整備を進めてまいります。
資料右側、2、良好な環境への貢献におきましては、水環境の保全・創出、臭気対策の推進、環境負荷低減への取組の推進の3つの施策を挙げております。
特徴的なものといたしましては、2の1、水環境の保全・創出の1)健全な水環境の確保にございますグリーンインフラの調査・研究、仕組みづくりとなります。本市は戸別訪問PRによりまして、雨水浸透施設等の設置促進を進めてまいりましたが、近年、流域治水を推進するための方策の一つとして注目されているものに、グリーンインフラがございます。今後グリーンインフラの普及に向けた調査・研究、仕組みづくりを進め、水循環や浸水対策のさらなる推進とともに、良好な景観形成を進めてまいります。
3ページ目を御覧ください。3、持続可能な経営基盤の確保におきましては、経営の健全化・安定化、人材育成・執行体制の確保、新技術の活用の3つの施策を挙げてございます。
3の1、経営の健全化・安定化におきましては、下水道使用料の適正な在り方、企業債の抑制、計画的な積立て、経営戦略の見直しについて、これまでの総合計画の考え方を継承し、4年に一度適宜見直しを行っていくこととしております。
また特徴的な施策といたしましては、3の2、人材育成・執行体制の確保の2)にあります長期包括契約方式の導入となります。令和6年度からの試行的導入に向けて、現在準備を進めておりますが、試行期間中におきまして課題の抽出や事業効果の検証等を行い、本格導入に当たっては、事業効果が最大限発揮できるよう検討してまいります。
資料右下、4、市民・事業者とのパートナーシップにつきましては、市民・事業者への情報発信と行動促進を施策としており、記載のとおりでございます。
以上が総合計画の概要版の御説明となります。
引き続きまして、武蔵野市下水道事業経営戦略(2023)(案)の概要版について御説明させていただきます。
1、経営戦略改定の趣旨ですが、下水道事業経営の強化を図り、今後の方向性を示す計画としまして、平成30年度に策定した下水道事業経営戦略の見直しを行っております。見直しに当たりましては、総合計画同様に委員会に意見聴取を行い、計画案の策定をしております。
2、経営の基本方針ですが、総合計画に定める基本理念や基本方針に基づき、持続的な下水道事業に向けた経営基盤の確保を図ることとしております。
3、計画の位置づけ、計画期間ですが、タイトルの計画期間の「間」が抜けておりましたので、大変申し訳ございませんが、訂正のほどよろしくお願いいたします。計画の位置づけですが、総合計画同様となってございます。計画期間は10年間で、4年ごとに計画の見直しを行います。
4、事業の概要につきましては記載のとおりでございます。
5、将来の事業環境ですが、今後30年間の見通しとしまして、処理区域内人口は増加傾向にあるものの、収入となる有収水量は横ばいの見通しとなっている一方で、今後の建設改良費は増加していく見込みとなってございます。
6、将来に向けた経営課題としましては、計13の課題を挙げております。主な課題といたしましては、(1)収入・財源面では、大口利用者の有収水量の減少に伴う使用料収入への影響や、国庫補助金等の減少、(2)投資・経費面では、老朽管渠の更新需要の増加や、労務単価や材料費の高騰、(3)その他といたしまして、人材育成と執行体制の確保を挙げております。
裏面を御覧ください。7、数値目標ですが、今回の経営戦略におきましては、公営企業会計移行後初めての改定となります。企業会計における経営指標のうち、経営上の数値目標の設定につきましては、委員会での専門家の意見等も踏まえて経常収支比率及び経費回収率を100%以上とし、その上で30年間の長期にわたる平均の資金収支がプラスで推移することを目標としております。
次に、8、投資・財政計画のシミュレーション条件です。総合計画(2023)(案)では、中長期にわたる建設投資の増加を見込んでおります。経営戦略の計画期間は10年間となっておりますが、長期的な視点に立って健全な経営を行っていくために、30年間のシミュレーションを実施し、今後10年間の投資・財政計画を作成いたしました。
投資・財政計画の前回からの大きな変更点といたしましては、公営企業会計に基づきまして、減価償却費や長期前受金戻入といった期間損益計算が考慮された点や、当期純利益などの経営成績が明確になった点でございます。
次にシミュレーション条件ですが、投資面では、近年の労務単価や材料費の物価上昇や金利の上昇、財政面では有収水量の予測を行い、先ほど御説明いたしました数値目標の達成に向けて、4年ごとの使用料見直しを想定してございます。また企業会計移行に伴いまして、基金積立てを取りやめまして、今後は利益剰余金として経理する方式に変更することを想定し、令和5年度中に基金条例を廃止し、基金を取り崩すこととしてございます。
次に、資料右側の9、投資・財政計画を御覧ください。こちらは計画期間である10年間の収支の見通しとなります。
まず収益的収支ですが、収入は約27億から28.5億円、支出は約25.5億から27億円で推移し、全期間におきまして、当期純利益を確保できるバランスの取れた財務状況となる見通しでございます。収益的収入の主なものである下水道使用料につきましては、約13.3億から14.9億円で推移すると見込んでおります。
次に、図の右上の資本的収支ですが、収入は約5億円から11億円、支出は9億円から16.5億円で推移し、ストックマネジメント計画の老朽化対策や大型建設事業等により、資本的支出は今後増加する傾向にございます。
企業債につきましては、今後も20%の企業債発行額の抑制を行い、将来負担の軽減を図るものの、建設投資の増加に伴いまして、企業債残高と公債費は増加していくことを見込んでおります。
図の一番下となりますが、数値目標に掲げた経常収支比率・経費回収率につきましては、いずれも目標値の100%を上回り、また資金収支につきましても、一時的にマイナスはあるものの、平均ではプラスで推移することを見込んでおりまして、健全な企業経営が維持される見通しとなっております。
資料左下、10、その他の取組といたしましては、広域化・共同化・最適化、投資の平準化、民間活力の活用など、投資・財政計画以外の取組を挙げており、記載のとおりでございます。
最後に、11、経営戦略策定後の検証・更新についてですが、4年ごとの定期的な計画の見直しの中で、経営戦略の分析・検証・評価を実施し、投資・財政計画や目標等を適宜見直していきます。
最後に今後の予定でございますが、2月8日から28日までの3週間、総合計画(2023)(案)と経営戦略(2023)(案)につきまして、パブリックコメント、意見募集を行い、3月の委員会での意見聴取を経まして、4月に両計画を公表する予定でございます。
説明は以上でございます。
2103【山本委員長】 報告が終わりました。これより質疑に入ります。

下田ひろき
2104【下田委員】 おはようございます。何点かお聞きしたいと思います。
今回、武蔵野市下水道総合計画(2023)(案)と武蔵野市下水道事業経営戦略(2023)(案)に関する意見募集についてというような行政報告でした。今日行政報告して、パブリックコメントがあしたから2月の末までというようなことなのですが、結構専門的な部類になると思うので、パブリックコメントは、なかなか専門的な知見がなければ意見を出しにくいという部分で、パブコメの件数だったりですとか、どのような御意見だったりですとか、数値目標というか、その辺どのように考えているのかというのをまず教えていただければと思います。
2105【射場下水道課長】 パブコメの件数は、前回の総合計画におきましても、下水道総合計画と経営戦略につきましては同じ期間でパブコメを行っておりますが、その際は2名の方から6件の御意見があったというふうに理解しております。

下田ひろき
2106【下田委員】 非常にやはり専門的な部分で、少ないパブコメの御意見という中で、このように行政報告していただいたのですけど、なかなか私たちも専門家ではないので、非常に難しいというか、専門的な部分で、もう任せるしかない中で、何点か質問させていただきます。
まず、下水道事業経営という視点からちょっと質問させていただきたいのですけど、平成28年、令和2年と料金体系改定を行ってきたと思います。4年ごとに見直しをしている中で、令和6年度に関しては、現状でいろいろ議論等している中で、どのような御意見だったりですとか、今後の在り方、非常に財政的には厳しいというのは今回の資料でも分かるのですけど、そこら辺の見通しをまず教えていただければと思います。
今回このコロナ禍の中で、大口利用者である事業者が店を閉めたりですとか、あとは武蔵境のすきっぷ通りは、私の地元なのでよく歩くのですけど、大型店、居酒屋さんが入っていた店舗だったりですとか、かなりもう空き店舗があるような状況です。令和2年4月に使用料の改定を行ったにもかかわらず、今現在減収となっている中で、そこら辺の大口の飲食店に関する見解とか、今後コロナ禍の中でどのように考えていくのかという部分で御見解があれば教えていただければと思います。
あとは、今企業債を20%に抑えていると。国からの補助が50%だとは思うのですけど、今後その辺の国のほうの財政、財源が厳しい中で、その部分というのは大体何%ぐらいになるのかというような見通しを、まず教えていただければと思います。
2107【射場下水道課長】 まず1点目、使用料改定に関する委員会での御意見というところになりますけれども、そちらにつきましては、様々御議論いただいている中で、やはり目下の物価上昇等をしっかり反映させた上で、下水道事業の安定した経営に向けた対応が必要ではないかという御意見をいただいているところでございます。
次に、2点目の大口利用者の方への対応というところですけれども、なかなか私どものほうから多く排出してくださいというようなお話をできるわけではございませんので、いかに経済活動が回復していくかというところになりますけれども、今回のシミュレーションにおきましては、令和7年度には元の水準に戻るだろうという見通しの中で、シミュレーションを設定させていただいております。
次に、3つ目の国からの支援状況でございますけれども、下田委員がおっしゃるとおり、最近国庫補助金につきましては縮小されている傾向にございます。どちらかというと、今は雨水対策など、そちらのほうに重点を置かれて重点配分されているような状況でございまして、今年度、令和4年度につきましても、管渠の更生工事を実施して、それに国費を要望しているのですが、実際には50%ぐらいの内示しか得られないような状況になってございました。
ただ、今後私どもとしても、やはり国庫補助金は下水道事業経営のかなり大きなウエートを占める収入ではございますので、できるだけ重点配分事業とか国の動向も確認しながら、国庫補助の獲得に向けて動きたいというふうに考えております。
ちなみにこの今回のシミュレーションの条件におきましては、概要版の裏面にあります8番の投資・財政計画のシミュレーションの条件というところで、(2)財政計画の4)補助金等の推計にございますけれども、国庫補助金としては事業費の40%、都補助金については2.5%という条件でシミュレーションを実施しております。
以上です。

下田ひろき
2108【下田委員】 「次世代へつなぐ、くらし支える下水道」ということで、持続可能な下水道をどのように経営していくのか、いろいろと今回すごくまとめていただいている中で、やはりその補助金獲得というのは非常にこの下水道経営の根幹だと思いますので、ぜひともその辺はちょっと知恵を絞って進めていただければと。
この武蔵野市は、管渠劣化率が令和3年度で44.17%と、危機的まではいかないですけど、僕も現場とかは見たことないので、その劣化率というのが、やはり専門家の皆さんがその管渠を見たときに、かなり劣化しているのではないかなと、素人目なのですけど非常に思います。やはりそこを更新していく中では、財源確保、あとは基金。今後基金をこの厳しい経営の中でいろいろと積み上げていくのはなかなか大変なのかなというふうに、この推移でも見えますが、そこら辺の本市の今後の基金の考え方、どのように考えているのか教えてください。それが1点。
あとはこの企業債。今補助金が50%の中で、そこが圧縮されると、もちろんそれに対していろいろと企業債の額も減るというような考え方でいいのか。そこがどんどん減ってしまうと、企業債も20%以内に抑えていくという考えでいいのかどうなのか。そう考えたときに、やはり更新するべき管渠等、インフラの整備にお金がかけられなくなるというような現状があり得るのかなと思うのですけど、その辺どのような考えをお持ちなのか、教えていただければと思います。
2109【射場下水道課長】 今後の基金のお話でございますが、先ほど冒頭にもちょっと御説明させていただきましたとおり、今回公営企業会計に移行したというのが一つの契機でございまして、今までの官公庁会計時代につきましては、やはり会計年度独立の原則がある中で、お金をプールするためには基金という制度を使うしかなかったというところがございます。
しかし公営企業会計に移行したことに伴いまして、期末の現金については内部に留保されていくということ、また、公営企業会計の中で、毎年毎年の当期純利益については利益剰余金として利益処分することになります。その部分については、経営の赤字に補填するための利益積立金でありますとか、今後の大型投資に備えました建設改良積立金ですとか、そういった積立ての経理方法がございますので、基金というやり方を取りやめまして、公営企業会計に基づいた積立金という考え方で経理していきたいというふうに考えております。
次に、2点目の補助金の獲得次第で企業債の残高がどうなっていくかというところですが、そちらにつきましては本編のほうに少しイメージ図がございますので、本編30ページを御覧ください。本編30ページの図3−26になりますけれども、事業費の財源内訳イメージという形になっております。全体事業費100に対しまして、これはあくまでイメージですけれども、国庫補助金が50、都費が2.5だった場合、実際には、企業債の対象事業費としては47.5分が企業債対象になってまいります。ただ武蔵野市におきましては平成26年度以降20%の抑制を行いまして、下の図、企業債としては38に抑えているという状況です。先ほどの御質問の、この100のうちの50の国費が落ちますと、その分企業債対象経費が増えますので、その分企業債の借入高が増えていくという形になってまいります。
次に、管渠更新の費用がしっかり確保できるのかというところの御質問かと思いますけれども、そちらにつきましては下水道のストックマネジメント計画というものをつくりまして、管渠の老朽化の進展具合、その辺りをしっかりシミュレーションを実施しまして、効率的な投資となるような形で更新をするようにしてまいります。その費用についてはしっかり投資費用として計上いたしまして、それを賄うための財政計画というものをしっかり立てながら、下水道事業経営を行っていきたいと思っているところでございます。
以上です。

下田ひろき
2110【下田委員】 やはり劣化率がかなり高い中で、優先順位を見て、いろいろと順位を決めてやっていくというような御答弁だったと思うのですけど、全体的に見ても、本来ならお金があればやらなければいけないところを、優先順位についてちょっと後回しにしたりするというようなこともあるとは思うのですけど、そのストックマネジメントに基づいてしっかりやっていきたいと。大災害だったりとか、もう本当に未曽有の災害などが起こる可能性もあるので、その辺はしっかりとやっていってほしいというふうに要望はしておきます。
この経営戦略の概要版の裏の8のところで、一般会計繰入金というような考え方も現実的には考えていかなければならない状況に、将来的にはなっていくのかどうなのか。想定していると書いてありますけど、その辺の考え方。それで、総務省の繰り出し基準、実績値に基づいて算出された金額をと。実績値に基づき算出された金額というのはどのような算出の仕方かというのを、ちょっと教えていただければと思います。ちょっとその辺の考え方というのをお聞きしたいと思います。
2111【射場下水道課長】 まず一般会計繰入金についてのお話でございますが、下水道事業会計につきましては、やはり受益者負担の原則というところがございまして、委員がおっしゃるとおり、総務省の繰り出し基準に基づきまして、一定割合を税金で賄っていただいているところとなっております。
そこの費用につきましては、経営戦略本編のほうの25ページの一番下になりますけれども、他会計繰入金という欄があるかと思います。そこは収益的収支分と資本的収支分ということでそれぞれ計上しておりますが、一番下の合計欄のところを御覧いただくと、令和5年度が9億6,000万円程度の見通しとなっておりまして、令和14年度が10億9,300万円というような状況となっております。
ほかの自治体の状況としましても、下水道事業経営が赤字経営になっている中で、やはり一般会計から赤字補填というのをやっている自治体が比較的多い状況にあるのかなというふうに認識しております。ただ私どもの市では、今のところは黒字で経営できておりまして、そういった赤字補填をしないで済んでいるところは、健全な経営をできているのではないかなと思っております。
あとは、シミュレーションの繰入金の実績値に基づきというところなのですけれども、これはすごく細かい話になってしまうのですが、繰り出し基準につきましては、3条の維持管理の費用ですとか、委託費とか、補助金とか、それぞれかなり細かく繰り出し基準というのが定められています。その中で、どうしても前年度の水量の実績に基づいて比率を出さないといけないところなどがございますので、そういった部分の表現を実績に基づいたというふうに、ちょっと記載させていただいているところでございます。
以上です。

下田ひろき
2112【下田委員】 分かりました。他自治体は赤字経営も多い中、本市は今は黒字だというような部分は理解しました。そういった観点からいうと、健全に今事業が行われているというような認識をしましたので、ぜひともその辺はいろいろと知恵を絞って進めていっていただきたいなと思います。
あとは人材育成に関して、長期包括契約方式を今後いろいろと考えている中で、この長期包括契約方式は以前も行政報告していただいたとは思うのですが、この33ページに現在の発注方式と長期包括契約方式のイメージ図が載っているのですけど、一部まとめて契約することによって、コスト的な面ではどのような部分を考えているのかの見解を。業務的には非常に負担が減るというような部分は理解できるのですけど、コスト面でのメリットはどのような部分なのかということをまず1点お聞きしたいのと、あとは、やはりこの技術職職員。
自治体に就職したいというような部分で、技術職が今なかなか集まらない中で、やはり持続可能な経営に関して、人材という部分は非常に重要だとは思っているのですけど、今後職員採用のこの技術職の部分はどのように市としては考えているのか、教えていただければと思います。
2113【高橋下水道課副参事】 長期包括契約方式を導入したときの効果で、コスト面の効果はどうだということなのですが、事業費の削減効果に関しましては、他自治体、先行自治体の多摩市、柏市ともにヒアリングを行ったのですが、削減効果は数%である、大体2%から5%というところであるのですが、執行体制の確保という面では、柏市のほうでも、実際は人員を今60名いるところを64名とか65名にしなくてはいけないところを、平成30年度から、今4年間で1期終わったところなのですけど、事業効果としましては、それを増やさずにできたので一定の効果はあったということは聞いております。
なので本市のほうでも、これから見込まれる事業量、事業費が増大することに関して、この体制で試行的導入をしていきたいと思っています。また試行的導入の4年間で、分析しながら検証していきたいと考えております。
2114【射場下水道課長】 ちょっと採用の話については人事課の話になってまいりますが、私の把握している範囲では、技術系職員の確保に向けて大学のほうにPRをして、技術系職員を確保していくような動きをしているというふうに聞いているところでございます。
以上です。

下田ひろき
2115【下田委員】 ぜひとも技術職を。昨年の12月に若年層のベース給がアップしていると思います。ぜひとも非常にいい人材を確保するために、施策を出し、魅力的な職場だと感じていただいて、少しでもいい人材確保に向けて動いていただければなと思います。
最後になのですけど、臭気対策についてお伺いします。いろいろと吉祥寺の活性化協議会と連携して、今ビルオーナーさんへビルピットの改修について働きかけを行い、対象であった建物は整備が終わっているような状況だと思いますが、通報システムの導入だったりですとか、その辺の部分で、この臭気の通報だったりですとか、現状どうなっているのかというのをお伺いしたいと思います。時期的な部分だったりとかもあるとは思うのですけど、現状どのような状況なのか、教えていただければと思います。
2116【高橋下水道課副参事】 臭気対策の現状ですが、本年に関しましては、LINEでの通報は6件、電話の問合せ等で12件来ております。その18件に関しましては、自前で硫化水素の測定器というものを下水道課で所持しておりますので、近くのビルピットから排出されると予測される汚水ますとか、近くのマンホールとか、そういうところに装置を1週間程度仕掛けて、硫化水素が発生しているかというのを調査しております。
現在通報があったものに関しましては、調査した結果見受けられないということなのですが、臭気というのは人によって感じ方が違いますので、一定程度監視しながら見守っていきたいと思っていますが、以前3年間、東京オリンピックまでになくすということで、今委員がおっしゃられたとおり、その件数はなくなったのですけど、やはり人間の感じる臭気というのは違いますので、継続的に調査していきたいと考えております。

下田ひろき
2117【下田委員】 通報があった場合は丁寧に対応していただいているというような認識でよろしいですね。その臭気という部分で、人によって感じ方が違うというようなことだったので、ぜひとも丁寧に今後も対応していただければと思います。
以上です。

木崎剛
2118【木崎委員】 よろしくお願いします。かなり聞いていただいたのでと思いましたけれども、さらに聞かせていただければと思います。
まず、総合計画のほうの10ページ辺りに書いてある雨水排水区の排水能力ということで、それぞれ全ての排水区を50ミリに、もう既に現状なっているものもあるけれどということで、40から50ミリに上げていくとなっています。これは今後、善福寺、神田川もそれぞれなるだろうということで、それが行われれば基本的には問題ないという考え方でいいというふうに理解していいのか。要は現状の計画どおりでいっているのか。
それについてと、ここのところ、石神井川の話でいくと、排水自体で言うと、石神井川は75ミリに対応できるようにしていくというお話の中で、都立武蔵野中央公園のところから立て坑を掘って、トンネル式の貯留池を造るというような話もあります。そういう意味でいったときのこの雨水の排水量が、これはそれぞれ今50ミリとなっていますけど、その場合、75ミリという数字が出ていることとのそごはないのか、またその考え方というのを教えていただけますでしょうか。
2119【射場下水道課長】 まず武蔵野市内につきましては、現状、時間40ミリ降雨にしか対応できない管渠の地域が、本編10ページになりますと、善福寺川排水区、また神田川排水区のエリアとなってございます。これが50ミリになればそれでよいのかというのが1点目の御質問ですが、冒頭にもちょっとお話ししたとおり、最近やはり局地的大雨によって浸水被害が増えていて、過去のトレンドから見ましても、降雨量が1.1倍とか1.何倍になってきているというようなお話もあります。そういう中で、今の下水道業界の中での動きとしましては、計画降雨強度を若干高めていったほうがいいのではないかという動きも出ています。
そこで今回特徴的な事業として御説明いたしました、概要版の2ページ目の左のほうにあります雨水管理計画(仮称)の策定というもので、その対応をしていくための方針を定めたいというふうに思っております。なかなかやはり今まで長期にわたってインフラを整備してきた中で、急に40ミリを50ミリに変えるというのは、すごく難しいお話になってまいります。ただ、やはり市内全域を見ますと、下水道管の流下能力が十分足りている地域もあれば、やはり地形的な問題で、50ミリ確保していても浸水被害が発生してしまう地域などもございます。
ですので、やはり全域を見ながら、対策すべき区域、目標整備水準、その施設整備の方針、それを一気につくってしまうのではなくて、段階的に、少しでもレベルアップを図りながら、浸水に強いまちづくりに向けた動きを進めていきたいなというふうに考えております。
2つ目の石神井川流域の75ミリという話なのですけれども、あちらの話は、東京都の豪雨対策基本方針という平成26年に東京都が策定している計画があるのですが、その中で、基本的に河川流域の中で区の地域が多い流域につきましては、時間75ミリの降雨に対応するような計画となっております。その75ミリの内訳としましては、下水道管で時間50ミリ、あとは雨水貯留浸透施設などの浸透施設の整備で時間10ミリ分、残りの5ミリ分が、今回中央公園で整備をいたしますような貯留施設です。調節池での整備で時間5ミリ分を対応するという考え方──すみません、15ミリ分です。50ミリ分が下水道施設、10ミリ分が雨水浸透施設、残りの15ミリ分が雨水貯留施設、そういったもので整備するという内訳になっております。

木崎剛
2120【木崎委員】 ありがとうございます。今の最後の部分を先に行きます。そうなってくると、基本的な50ミリという考え方はいいのだと。ただ、豪雨対策等をこの先も現状から考えても、もう少し何とかできないかという思いはあるけれど、まだそこまでいっていない部分はある、ただそれはやっていくという考え方でよろしいですね。
そうなってくると、ほかのところも同じような考え方になっているという考えでよろしいのですか。大きな河川というような場合です。そのときに、1つはそうなっているから、貯留池を造るのかどうするのかは別にして、そういう対応を始めていますなのか、もうできていますなのか、ないしは部分的には、多摩川のほうに直結しています、流すようなことができますとか、いろいろあるのかもしれない。
それがあるのであればちょっと教えていただきたいのと、75ミリのうちの残りの10ミリを雨水浸透でということになってきたときに、では武蔵野の部分で、10ミリも雨水が浸透している施設としてもうできているのか。この中で、計画でいくとまだまだ造りますみたいな書き方になっているので、実際どれぐらいできていて、これからどれぐらい造るのか。その場合の場所というのは、ここの中に公園や道路というふうに書いてありますけど、それで本当に賄えるのか。要は、道路ってどこでも造れるとは思えないので、それで賄えるのかというあたりのお考えを教えていただけますでしょうか。
2121【射場下水道課長】 石神井川以外の貯留池の動きというところですけれども、ちょっと私も全ての河川について存じ上げているわけではないのですが、委員がおっしゃるとおり、例えば善福寺川排水区につきましても同じような調節池の動きもございますし、石神井川とかほかの川と連動するような形で、環七の下に縦断的に、河川を横断するような形で調節池が整備されているところでございますので、河川の整備というのは下流側から整備していかないと流せないというのが鉄則になっているのですが、やはり東京都のほうも、それだとなかなか事業期間が長くなってしまって進捗が悪いということで、調節池を整備していきながら、できるだけ早く上流側のほうの安全性というのも高めていこうとしているのが、東京都の動きかと思います。
あとは、10ミリ分の雨水浸透施設の整備状況とか進捗となりますけれども、そちらは本編の13ページを御覧ください。上の表3−2というところに、流域別の流域対策進捗状況というのが記載されております。この流域対策というのは雨水浸透施設などの設置のことを指しておりまして、神田川流域、野川流域、石神井川流域で、令和19年度の目標値に対しての令和2年度末時点での対策量が記載されております。ちなみに神田川では約60%ぐらいの進捗率、野川、石神井川につきましては93%から95%ぐらいの進捗率となってございます。
また、公園、道路などでどの程度整備できるのかというお話でございますけれども、武蔵野市の公園につきましては、リニューアル計画などそういったものに合わせて、浸透施設の設置を進めていくことになりますけれども、道路舗装につきましては、生活道路におきましては透水性舗装の整備というところがございますので、そういった中での対応となってくることを想定しております。
以上です。

木崎剛
2122【木崎委員】 ありがとうございます。ここの13ページにあったのですね。ちょっとこれは理解ができていなかったので申し訳ない。説明させてしまいました。
そうなってくると、今のここの部分は、野川、石神井川はおおよそ問題なさそうな感じはするのですが、神田川のところが60%、あと40%というのは結構厳しいのかなと思いながら、もうここからは、できますねというよりも頑張ってやってくださいしかないので、こういうのはできるだけ早い対応をしておかないと、いつ何どき大きな台風だ、豪雨だとかというのがあるといけないので、お願いしておきたいと思います。
それでもう一つ、課題というか、この先どうなるかというところで言うと、野川水再生センターの建設等についてのところは、実際にこれで話が進んでいっているというふうに認識をしていいのか。要はこの先どうなるというのは、令和6年度だったか、そこからの話になるのかもしれないのですけれども、状況として実際どうなのでしょうか。相当それによって、武蔵野市のこの先の対応が変わりますというような書きっぷりだったと思うのですけど、そのあたりのところをもう少し御説明いただけますか。
2123【射場下水道課長】 野川水再生センターの現在の進捗というところになるかなと思いますけれども、昭和55年に流域総合計画という東京都の計画の中に位置づけられて、この令和6年度末を期限といたしまして、野川水再生センターの建設をする計画となってございました。この間、各市、東京都を含めまして集まった中で、いろいろ意見交換などをしているところではございますが、なかなかやはり立場とか考え方などに違いがございまして、事業化には至っていないというのが現状でございます。
令和6年度にこの流域総合計画の見直しが行われる予定になっているところではございますが、この話というのはかなり大きな話でございまして、今のところ東京都からの私の感触といたしましては、野川水再生センターについての話は大きく変更はない状態で計画が策定されるのではないかと見込んでおります。
以上です。

木崎剛
2124【木崎委員】 分かりました。ちょっとなかなか苦しいのかなというところでは理解するところなのです。要は武蔵野だけで何かを決めることができない。実際には場所も武蔵野市内ではないということも含めるとなかなか厳しいなと。周りとの調整というか、いろいろあるのだとは思いますが、計画がこういうふうに出ている以上、もともとある以上、本来はこれはやっていただかないと。要は武蔵野がつくる下水道の総合計画とか経営戦略についての方向というか、根本が変わってしまうようなものですよね。
これは実際今の話からすると、今までどおりで当分いかなければいけない。ここ二、三年で変わる話ではなくなってしまうので、ではこの10年計画というのは、そこはもう既に織り込みをされていて、表現は悪いですけど、現状ではすぐは動かないので、その形の考え方でやっていますということで考えていいということでいいのかどうか、そこは教えていただきたいと思います。もしそうでなかったとすると、いつ頃から動き出すのだという話になるので、それは多分ないと思うので、今のでいいのかどうかは教えてください。
そうなってくると、その上でもう少しお聞きしたいのは、先ほども管渠の更新だとかいろいろあって、50年を超える管渠が今44%ぐらいで、10年たつと80%台に上り、その後もずっと80%台ですということなのですけれども、本当にそれで大丈夫なのかなというのが一つ心配ではあるけど、その上で、その管渠の更新というのをしっかりとやっていかなければいけないといったときに、ではこれは、野川水再生センターが進む可能性があるというふうになってくると、そこはぎりぎりまで待つのかとか、そういう考え。
要はそちら側のエリアについてはぎりぎりまで待ちましょう、管渠の配管はぎりぎりまで待って、やるのだったら一気に、形を変えるときにやっていったほうが効率的になるとか、そういうお考えというのは今お持ちなのでしょうか。要は今どうやったってすごく多い量を変えなければ、この先管渠を変えていかなければならないという考えがあると思いますので、その場合の効率化で考えると、そういう考え方も1つ入れておかなければいけないのかなというふうに、今のお話を聞いていて思いましたので、そのあたりのところはどうお考えなのか、お伺いしておきます。
2125【射場下水道課長】 まず野川水再生センターの話については、現在の状況としては先ほど御説明したとおりでございますが、総合計画のほうにも経営戦略のほうにも一定程度見込んでいるところでございます。
2点目の、まず管渠の老朽化率のお話なのですが、こちらについては、少しもしかして勘違いされているところがあるかなと思いますので御説明いたしますと、あくまで法定耐用年数の50年を経過した管渠の割合ということで、50年超えたからといってすぐに、もう使えないようなぼろぼろな状態になるかというとそういうわけではなくて、私どものほうではストックマネジメント計画に基づいて、毎年エリアを分けて点検調査を実施しております。その中で、現在は健全度が悪くなっている施設を見つけ出しまして、改築工事を実施しているところでございます。
先ほどおっしゃっていた野川水再生センターのエリアを、言ったらちょっと少し後ろ倒しにしてというような話かと思いますけれども、管渠自体の安全性というのは、やはり道路陥没とかそういったものに、直近で緊急的な対応としてやらなければいけないものだというふうに認識しておりますので、点検調査の中で悪いものが見つかった場合には、できるだけ速やかに対処していくというのが現状の考え方でございます。

木崎剛
2126【木崎委員】 ありがとうございます。50年たったから壊れてしまうとは思っていないので、100年もてばいいなという感覚は持っているのですけど、そうはいっても、経年劣化も含めていろいろあるかと思いますので、対応ができるところはしっかりというような。ただそうはいっても、そういうものがたくさん増えれば増えるほど、劣化が激しくなる可能性は高くなってくると思うので、その場合の考え方としてどうなのだろうというのがありましたのでお聞きしました。
今回の計画、これは令和6年度になって先ほどの野川水再生センターの話がどっちに動くというのが出てくると、場合によってはこの計画自体をぐっと変更するだとかということも、片隅にはあるのでしょうか。たしか5年後に見直しをするというふうには書いてありましたけど、今から5年と考えると、それとはタイムラグがあると思うのです。そのあたりのところの考え方というのはどうなのか、教えてください。
それでもう一つ、先ほどもありましたけど、これは経営戦略のほうの、2ページ目の8の投資・財政計画といったところ。ちょっとこれの数字的なところで、建設工事費デフレータ上昇率1.97%という想定をしているというふうになっていたり、物価上昇を、令和5年が3.9%、令和6年が1.7%、令和7年が0.7%、令和8年以降は0.65%と想定しているというふうになっているのですけど、この辺の数字が、要はかなり高く見ているのか、それとも言われている統計の中のセンターなのか、低く抑えているのかというのが、申し訳ないのですけど全く分からないのです。
単純にこの数字というか、見えているものだけ見ると、今の私の感覚からすると、低いのではないか、もっと物価とかって全部上がってきてしまうのではないかという心配をしているのです。そういうことは、この令和4年度でどんと上がってきたのを考えると、まだまだ続いてしまって、ぐっと上がってしまうのではないかなという思いがあるのですけど、このあたりのところ、もうちょっと数字に対しての説明もいただけますか。
2127【射場下水道課長】 まず令和6年度に新たな流総計画ができて、野川水再生センターの動きがあった場合ということですけれども、その動きの内容によってかなというふうには思っております。すみません、こういう回答しか今はできないのですけれども、現状計画のままいくのか、それともやはり処理区の再編のような大きな話になってくるのか、それによっても動き方は変わってまいりますので、その状況を見ながらという形になるかと思います。
2つ目の経営戦略のほうの、まず概要版裏面の建設デフレータのほうにつきましては、過去10年程度の物価上昇率を見込んで算定しております。過去10年につきましては、基本的にデフレの中での物価上昇ということですので、現状の物価上昇からすると比較的低い値になっているのかなというふうに認識しております。
2つ目の、(3)の労務単価や材料費の推計のところにあります物価上昇率の値でございますけれども、こちらは内閣府が出しております中長期の経済財政に関する試算という中で、成長実現ケースとベースラインケースという2つの実現ケースというのがシミュレーションされておりまして、その中間値を今回採用させていただいているところでございます。
ただ、目下の物価上昇というのは、今かなりピークのところにあるかと思いますので、ではそのピークがこのまま続くのかというと、そういうわけでもないと、一定程度で落ち着くことも想定されますので、委員会の中でもその物価上昇については、先行きを見通すのはかなり難しいというお話は出ておりまして。ただ、私どもの場合、4年に1回見直していく、そういうサイクルでやってきているところがございますので、物価上昇率について、上振れ、下振れ、両方のケースが考えられますけれども、その場合につきましては4年に1回の見直しの中で適宜更新していきながら、投資・財政計画の更新を図っていきたいと思っております。

木崎剛
2128【木崎委員】 ありがとうございます。後半のほうは何となく分かりましたし、前半のほうは過去10年の物価上昇率でやると、課長もおっしゃったとおり、低めになってしまうのだろうなと思います。そうなってくると、トータルで考えるとそこの部分は、本来は高めに設定しておくべきなのだろうと。財政計画で考えたときに、赤字になります、できませんというわけにはいかないと思いますので、そのあたりはもう一度検討されたほうがいいのではないかなというふうに考えます。
この部分で言うと、この先10年という話で今やられていますけど、30年のシミュレーションをしていますということになったときに、10年でも大分違ってくるだろうと思うものが、30年になったときにかなり変わってきてしまうのではないかなと。そうなってくると、そもそもの財政シミュレーションが30年後ではかなりずれてしまう可能性があるので、幾ら4年、5年で見直しをするといっても、それをわざわざ修正するよりも先に、できるだけ近い数字というか、予想値としては近いものにしておいていただきたいなというふうに思いますので、申し上げております。
それで、実際には10年後には管渠の老朽化はかなり進んだ状態の形で、なおかつ財政面でも公債費だとか企業債の借入額が増えた状態で、次の10年に向かうことになるかと思いますので、そういう意味ではこのあたりは本当に注意をしておかないと、身動きが取れなくなってしまうのが一番怖いなと思っていますので、そのあたりはよくよく注意をしてやっていただけるようにお願いしておきます。もし何かあればここは教えてください。
そういうことを考えると、今4年ごとに使用料の見直しという形で、今回も単純に割り返すと四.二、三%ぐらいの単価の上昇ということになるのですけど、この数値でずっといけるのかというのも、今の財政見通しをもし変えたとすると変わってきてしまう可能性があるので、こういうところにも影響が起こるのではないかというふうに考えて申し上げている次第でありますので、このあたりについて、合わせて全体の考え方があれば教えてください。
2129【射場下水道課長】 すみません、先ほどの答弁でちょっと1点だけ修正させていただきたいと思います。デフレータの値につきましては、過去10年ではなく過去7年となってございます。申し訳ございません。
あと、物価上昇率をやはりしっかり見込むべきかというところですけれども、そちらにつきましては、今設置しております委員会の中でもやはりすごく議論になったところでございます。今後の使用料の改定率を考えていく上で、やはり物価上昇をしっかり見込んだケースと少し楽観したケースということで、2つのパターンを委員会の中ではお示ししておりまして、その中では改定率としては3.7%、または4.3%という値が出てきているところでございます。
委員会のほうからの御意見としては、やはり物価上昇を見込むことはなかなか難しい状況にある中で、3.7%から4.3%の間ぐらいの中で見込んでいくべきではないかという御意見をいただいております。それを受けまして、今回の経営戦略におきましては、やはり物価上昇によって市民生活に与える影響というのが大きいこともよく理解しておりますので、今回については3.7%という改定率を、経営戦略の中では見込ませていただいているところでございます。

木崎剛
2130【木崎委員】 分かりましたというか、上がらないなら上がらないほうがいいのですけど、こればかりはしようがないというか、物価の上昇も含めて、基本的なインフラの整備はやっていかなければいけないという部分を理解した上で、そのあたり、本当にバランスというのを取っていただきながら対応していっていただければと思います。
ちょっとここからは細かい話で、これは何なのだろうということでお聞きしておきたいのが何点かあるので教えてください。
基本方針の良好な環境への貢献ということで、新エネルギーの活用はどんなものなのかなと。下水熱の導入の可能性というふうに書いてあって、多少書いてあったのですけど、こういうのって実際にどこかで先進的な事例があって、それなりにうまくいっているとかどうだとかというのがあれば教えていただきたいし、その影響というのはどれぐらいなのか見込めるのかというのをお聞きしておきます。
それともう一つは、紙おむつの受入れについてなのですが、導入の研究というふうになっていたのですけど、これはもうそのまま流していいですということで、どういうふうにやるというところだと思うのですけど、この辺りというのは、今の武蔵野は合流式が多いのを考えると、なかなか厳しいなと。いきなりこんなことを書いてしまって平気なのですか。他市に対しての影響も含めると、問題が起こるというか、ここはどうやって対応するのだとかというのが先に来てしまうのではないかなと思ったのですけれども、このあたり、経緯も含めて教えていただければと思います。
2131【射場下水道課長】 まず下水熱のお話ですけれども、我々は環境部という中で、やはり新エネルギーの活用について少しでも何かできることはないかということで、下水道分野の中では下水熱の利用がされている事例もございます。すみません、令和元年時点のちょっと古いものになってしまうのですが、31件程度、その時点では事例があるということです。ただ比較的寒冷地のほうで、やはり冬は外は寒い。ただ下水の中は暖かい。その温度差を使ってエネルギーを回収するというシステムのようで、それが武蔵野市の中でどこまで対応できるのかというものを、調査・研究していきたいなというふうに考えております。
2点目のおむつの受入れにつきましては、本編の55ページを御覧ください。3)の新たな社会ニーズへの対応ということで、こちらも今の下水道分野における新たな取組としまして、やはり介護関連施設において大人の紙おむつといったものの保管場所とか収集場所の衛生の問題ですとか、そういったものを解決する一つの方法として下水道が利用できないかということで、紙おむつの受入れについて調査・研究されているところです。
ここでは、ちょっとすみません、図5−5が見にくいところはあるのですけれども、Aタイプ、Bタイプ、Cタイプという3つのタイプがあります。
Aタイプにつきましては、もう完全におむつと汚物を別々にして、汚物のほうだけ捨てていく分離型というものです。なので、そこまで大きく下水道の水質に影響を与えるものではないというふうに考えております。
Bタイプというものは、汚物が入ったおむつをそのまま破砕機の中に入れて、その破砕機の中で、その紙おむつの部分と汚物の部分を分離する機械になってまいります。その分離した紙おむつの部分についてはごみとして回収して、汚物のほうは流していくというものです。こちらについても水質の影響についてはそれほど大きくないのかなと。
ただ、一番右側のCタイプのものは、もう完全に破砕をして、下水道管に流していくというタイプになりますので、こちらは市内の9割が合流式というものが採用されている中で、やはり雨のときに河川に放流されることが懸念されますので、そのあたりについても本文のほうでも記載させていただいているところでございます。

木崎剛
2132【木崎委員】 御説明ありがとうございます。新エネルギーということで、下水熱を調査して、チャレンジできるものはしていただきたいなというふうに思いますし、紙おむつについても、実際にこのCというのはなかなか当市でいきなりというのは無理なのかもしれないですけど、研究というのは否定はしません。ただ現状で単純にそういう話がぽんと出ると、合流式で大丈夫なのか、私が言ったみたいなことが先に出てきて、ストップがかかる可能性があると思うのです。ニーズはあるけど、そうはいったってという話になってしまうので、そのあたりは丁寧にやるべきだというふうに申し上げておきます。必ずこれを進めたほうがいいというふうに私は今なっていません。
要は、負荷をかけ過ぎるのはどうかなというのもありますし、そういう意味で言えば、食用廃油なども、今は大分減ったとはいえ、流れているのは間違いないと思いますし、ほかにも、プラスチックが入ってくるのかどうかは分からないのですけど、でも一部入ってくる可能性があるのだろうなと。そうなってくると、様々な環境への負荷というか、影響が出てくるのを考えると、厳しい部分があるなと。そういうのをクリアできるような形で取組をするのがいいのかなというふうに思います。これは意見です。

落合勝利
2133【落合委員】 それでは、二、三確認させていただきたいと思います。
まず、そもそも論かもしれないのですけど、今回、下水道の総合計画と、あとは下水道事業経営戦略ということで、2本立てになったということでありました。もともとは下水道総合計画の中に経営戦略も位置づけられていたわけですけど、今回2つに分けたそもそもの目的というか、理由というか、その辺をもう少し説明いただければと思います。
2134【射場下水道課長】 冒頭に御説明したことのちょっと繰り返しになってしまうかもしれませんが、やはり公営企業会計に移行したのが一つの大きなきっかけとなっておりまして、企業経営として今後の経営の方針について説明責任があるのではないかということで、今までどちらかというと総務省の様式に基づいた経営戦略を策定していたのですけれども、それではなかなか市民の方に理解していただけないというところもございますので、まずは武蔵野市の下水道の経営状況をしっかりと分析した上で、どういうリスクを考えていて、今後の見通しとしてどうなるのか、そのあたりについて充実させた経営戦略をつくりたいということで、収支計画を総合計画のほうから経営戦略のほうに持ってきて、2つの独立した計画として策定したというところでございます。

落合勝利
2135【落合委員】 別に分けること自体駄目とか、そういうふうに言っているわけではないのですけど、確かに公営企業会計に移って、これからの経営戦略というものをしっかりつくっていかなければいけないというのは理解もしていますし、当然やっていただきたいなと思っているのですけど、あえて分けないとできないことがあったかなというのがちょっと気になっていて、かえって経営戦略を特出ししてやるというのは、それはそれでしっかり強化していくという面からは必要な部分だろうとは思うのだけれども、何か言葉は悪いけれども、かえって作業が増えませんかというのもあったり、表裏一体になっているので、事業をやるには財政的、経営的なそういった側面はもう不可分なので、当然両方を見ながらやっていかなければいけないし、その前の会計から公営企業に変わって、大きく対応しなければいけない部分というのは当然出てきたわけだし、市民に対しての説明という部分も、公営企業会計になったから必要だということでもないかなとは思うのです。当然今までも必要なわけで、その変化とかそういった部分が分かりづらいということでの説明、それは必要な部分もあるのかもしれないですけど。
ただ今までの、いわゆる下水道総合計画の中に入っていたがゆえに、何か不都合があった部分があったのか、あえて経営戦略という形で出したことのメリットみたいなものがここにあるのだというのが、何かもう少し分かりやすいといいのかなと思ったので、ちょっとお尋ねしたのですけど、再度何か御答弁ってありますか。
2136【射場下水道課長】 すみません、ちょっと説明が不足していたところもございますが、総合計画につきましては、今回収支の部分というのを外したことで、8年ごとの見直しになります。今までは4年ごとの見直しだったのが8年ごとということで、事業計画になりますし、インフラの計画になりますので、それほど4年という短スパンで見直すものでもないだろうということで、そこが1つ、事業計画的な要素を高めて作業の効率化を図ったところになります。
ただ、経営という面でいけば、やはり8年のスパンで見直すというのは、粗いといいますか、かなり期間としては長くなってしまいますので、今までの4年という周期の中で、経済状況、経営状況等を見ながら、適切に計画の見直しを図っていきたいというふうに考えているところでございます。

落合勝利
2137【落合委員】 今ので少しすっきりしました。よく読んでいて、見直し期間が多分一番大きな違いかなというのはあったのですけど、今説明いただければそのとおりだなと思いまして、総合計画のほうは、これまで4年ないし5年ぐらいで見直しをずっとやってきていましたけれども、それほど大きく方針が変わるとかということではないし、もうそれこそ20年、30年とか、本当に100年を見据えたような形で進めていくべき事業であるので、そうころころ変わるものではないだろうと。
ただ経済状況だとかそういった部分というのは、ある意味1年、2年で大きく変わったりもするので、それに合わせていかなければいけないということであるならば、その辺をきちんとまた市民の方にも説明していただいたほうが、より位置づけがはっきりするのかなと思いましたので、その辺はお願いしておきたいと思います。
それから、先ほどもちょっと出ていましたけど、下水道総合計画の背景のところで、法定耐用年数50年を超える部分が、現時点では約44%が10年間で83%まで上昇すると。先ほどの御答弁で、だからといってすぐ更新しなければいけないとか、そういう次元の話ではないのだという話もありましたけど、恐らくこの書きっぷりでいくと、市民の方々って、えっと思うと思うのです。
いわゆる法律的には50年が一応目安になっている。それをもう既に超えているのが44%あって、この10年間で83%まで上がるとなると、そもそも安全性がどうなのかということと、経済的負担だとか、それこそ下水道料金が値上げされるのかという話だとか、やはりいろいろな想定を市民の方々ってされると思うのですけど、その辺もう少し、こういう状況ではあるけれども、必要なところは今こういうところが早急にやらなければいけないところだと。例えば向こう5年、10年ぐらいでこの辺ぐらいまでをやらなければいけないのだとかと、何かその辺もう少し分かりやすくできるかどうか、ちょっとそういった視点というのはどうなのでしょうか。
2138【射場下水道課長】 委員がおっしゃるとおり、法定耐用年数という切り口は、決算書等にも出させていただいています経営指標の評価の一つでございまして、これが一番、まずは一つの前提の条件になるかなということでお示ししておりますが、確かに83%と聞くと、大丈夫なのかという御心配を抱くかと思います。この総合計画のほうでは、具体的な短期の話については記載しておりませんが、現在は、令和元年に作成いたしました下水道ストックマネジメント計画の中で、どのエリアを点検、調査して、改築工事についてはどこをやっていくかというのをお示ししております。
今年度もちょっと前倒して作業を行うということで、見直しの作業を進めているところですけれども、また今後、令和7年度以降の計画につきまして、タイミングが来ましたら御報告したいというふうに考えております。

落合勝利
2139【落合委員】 分かりました。その辺の説明の仕方をもう少し工夫したほうがいいのではないかなと思いましたので、これは意見として言っておきます。
あと、繰入金の話がちょっと先ほど出ていました。すみません、私の認識不足だったら申し訳なくてあれなのですけど、そもそもの下水道事業の財政的な負担というのは、今までもいろいろと伺っていましたけれども、いわゆる利用者負担、下水道料金を払ってその金額でやるものと、あとは雨水対策だとかという、いわゆる公費負担の部分と両方立てで、今までは半々だとかそういう比率の中でやっていた、ちょっとそんなようなやり取りをしてきたかなと思うのですが、この公費負担という部分と繰入金というところって、そもそも何か違いがあったのでしたか。だからもうそもそも論で申し訳ないのですけど、ちょっとそれを確認しておきたいと思いまして。
2140【射場下水道課長】 基本的な考え方といたしましては、落合委員がおっしゃるとおり、公費負担については雨水に関する部分の費用ということで、繰り出し基準に基づいて算定されたものになっております。ただ一部で、生活保護の受給者の方ですとか、ひとり親家庭の方ですとか、そういった方への下水道使用料の減免分について、そちらは雨水分というわけではなくて、市の政策的な対応として減免している部分になりますので、その部分は政策減免分として繰入れをいただいているところでございますので、雨水分イコール公費というわけではなくて、公費として繰り入れていただいている部分には、雨水分とそういった政策減免分の繰入れ、その2つのものが合わさった金額が一般会計より繰り入れていただいている金額となっております。

落合勝利
2141【落合委員】 整理がつきました。そうすると、先ほど、繰入金の部分も今は黒字経営なのでというような話の中で、それほど大きな繰入れにはなっていないという御答弁だと受け止めたのですけれども、一定程度この上限が示されているといったらいいのか、先ほどの経営戦略のほうの25ページでしたか、他会計繰入金ということで説明があって、ここに基準内繰入金という、多分これがいわゆる上限というか、これ以上はというところだろう、一定の線引きだと思うのですけど、この考え方というのは、先ほどの例えば生活保護だとかといった部分を除いて、雨水だとか、本当に公的なところで必要だと言われる部分の負担をするための繰入金がここに該当する、そういう考えなのでしょうか。
2142【射場下水道課長】 委員がおっしゃるとおり、今の基準内というのは総務省の繰り出し基準に基づくものという意味になりますので、委員の解釈のとおりでございます。

落合勝利
2143【落合委員】 そうするとこの算定の仕方というのは、今までもいわゆる公費負担の部分の算定の仕方って、結構難しい計算をしながらやっていましたけど、それがこれに該当していて、別に総務省のほうからこの金額にしなさいよとかというふうに言われるわけではなく、算定の仕方は示される中で、それに基づいてやると、これが上限というか、一定の市の負担、公的な負担としての目安だと、そういう理解でいいということですか。ではそれは了解いたしました。
その辺の公的繰入れという部分の算定の仕方は非常に難しいので、例えばいわゆるゲリラ豪雨とかどんどん自然災害が多くなっている中で、一方で、先ほども有収水量の減少だとかそういった部分で、比率的なものがやはり年々変化している部分もあるのかなということもあったので、その負担の在り方というのも今後の一つの検討課題になるのかななんて思ったので、ちょっとお聞きしましたけれども、その辺の見通しというか、今後の方針的なものがもしあるようであれば、それも確認しておきたいと思います。
それと、先ほどこれも出ていました流総計画のところの見直し。東京都でやるということだったのですけど、これは令和6年度に流総計画の見直しが行われるという認識でよかったでしょうか。ちょっとそれをお願いします。
2144【射場下水道課長】 まず、1点目のゲリラ豪雨に伴う雨水の混入率が増えてくることですとか、有収水量の減少につきましては、これまでのトレンド、そこをしっかりと今回の財政計画等の中には見込んでおります。
あと、流総計画の見直しにつきましては、今聞いている限りだと、令和5年度から恐らく着手をして、令和6年度中に策定する予定になっているというふうに聞いております。

落合勝利
2145【落合委員】 そうすると、武蔵野市が今後それに合わせた対応をしていくのは、令和6年に見直されて、それ以降ということだと令和7年度以降、そういうようなスケジュール感という形になるのかということと、その6年度に見直しを予定されている流総計画、その見直しに対して武蔵野市はどういうふうに関われるのかなというのをちょっと確認させていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
2146【射場下水道課長】 まず流総計画見直し後の本市の計画の見直しのところになりますけれども、流総計画につきましては、下水道法に基づく、東京都が策定する計画になっておりまして、流総計画も令和6年度までの計画になっているのですが、本市の下水道法に基づく事業計画につきましても、令和6年度までの期限になっております。したがいまして、流総計画の令和6年度の見直しと並行しながら、武蔵野市のほうの下水道事業計画、これも下水道法に基づくものですけれども、そちらのほうも並行して見直しをしていくという形になるかと思います。
その際に、東京都側のシミュレーションの前提条件ですとか、汚水排水量ですとか、その辺りの数値が変わってまいりますので、その辺りについて情報提供をいただきながら、改定作業を進める形になるかと思います。

落合勝利
2147【落合委員】 分かりました。この流総計画の動向によって、先ほども御答弁されていましたけど、武蔵野市にとっては物すごく大きなインパクトがあることにつながるだろうと思うので、その辺は今後の動向を見極めて見詰め直していかないといけないかなとは思っていますが、先ほどの御答弁の中にもありましたけど、そんなに大きな変化があるとも思えないみたいな部分のあれもありましたが、ただそうはいってもこれがもし進むということになると、本当にこれまでの排水区、特に落合水再生センターに行っている部分を大きく変えなければいけない。それに対しての財政的負担というのは物すごいインパクトがあると思うので、すぐにそうなるということはちょっと想定は難しいですけれども、よくよく見ていただければなと思いますので、それは重ねてお願いしておきたいと思います。
それから基金のところで、公営企業会計に移るということで、基金を廃止して積立てということですけれども、これは扱いとしたら、いわゆる会計上の問題で、そもそもの考え方が変わるということではないという理解でよろしいでしょうか。
2148【射場下水道課長】 貸借対照表上は、基金については左側の資産の部の固定資産という扱いになります。今回取り崩すというふうにお伝えしておりますのは、固定資産のほうから現金・預金の流動資産のほうに振り替えていくという考え方になります。
今まで積み立てた基金をなし崩しで現金・預金に入れて使うわけではなくて、そこはしっかりとこれまでの運用、定期預金とかに入れて運用しているところでございますけれども、そのような運用もしていきながら、今後の損益計算書上の当期純利益については、それぞれの年度に出た利益を利益処分していかなければいけなくなりますので、そこは企業会計の考え方に基づいて、利益積立金というものと建設改良積立金というものがございますが、そちらのほうに、議会の議決を経ながら積み立てていきたいというふうに考えております。

落合勝利
2149【落合委員】 その取崩しということ、これは今年度、来年度、もうすぐにそういう形になるというような理解で、いわゆる今の基金というものは基本的にゼロになりますと、そういう認識でいいのかなというのが1つ。
もし残ってしまうのだと、基金条例は廃止されるので、いずれ廃止にはなるのでしょうけど、先に廃止してしまうということには当然ならないかと思うので、その辺の今後の動き方みたいな部分をちょっと教えていただきたいということと、積立金というのは利益が出た部分を少しずつ積み立てて今後の事業に生かしていく、そういうことだろうと思うので、その部分をちょっと確認させていただきたいのですけどいかがでしょうか。
2150【射場下水道課長】 基金につきましては令和4年度の決算分になりますので、令和5年度中に、ちょっとタイミングを見て対応していきたいというふうに考えております。
あと、今回基金から変える積立金につきましては、ちょっとまだ、どういう形でどれぐらいの金額をというところは精査が必要だというふうに考えておりますが、まずは赤字補填の分、万が一赤字になった場合に備えて、利益積立金のほうに一定程度積み立てた上で、残りについては基本的には建設改良積立金ということで、大型建設投資に備えた積立てという形で整理したいなと考えております。

落合勝利
2151【落合委員】 分かりました。ほかの企業債だとかその辺とも絡む話だろうと思うのですけど、要するに、現役世代、また将来世代がどういう負担の割合でやっていくのかというのは不透明にならないように、ぜひお願いしたいなと思います。さっき企業債を抑えていくということもあったので、それはそれで一つの考え方で、別に否定するものではないのですけれども、現役世代に逆に過度な負担になるだとかということにもならないように、その辺はバランスよくやっていただきたいなということを思っていますので、意見として申し上げておきたいと思います。
それから人材育成のところなのですけれども、実態として今、例えば業務を遂行する上で、こういう能力をきちんと育てていきたいというようなものがあるのかどうか、ちょっとその辺も確認しておきたいのです。例えば下水に特化したような資格だとかそういったものを取得するとかということもあるでしょうし、研修等で身につけるということもあるでしょうし、あとは実際、場合によっては民間企業の方々と一緒に作業する中で覚えていくということもあるでしょうし、いろいろなやり方ってあるのかなと思うのですけれども、武蔵野市としての下水道事業を進めていく上で、こういう能力をきちんと育てていきたいのだというところが、もしきちんと整理されているようであれば、ちょっとそれも教えていただければなと思いますが、いかがでしょうか。
2152【射場下水道課長】 非常に難しい御質問でございますが、下水道につきましては、土木の中でも、水理学ですとか、地盤工学ですとか、構造力学、様々な技術的な知見がないと、やはりなかなか対応できないのかなと思っております。我々は今、比較的新人の職員が下水道課によく配属されて、その辺りについては外部の専門機関に2週間宿泊で研修に行ったり、そういったことをしながら、やはり技術的な基礎部分の知識というものをしっかりつけていただきたいなということで、外部研修、内部研修含めて取り組んでいるところでございます。
また能力というよりはシステムとしてといいますか、私の課内でのマネジメントの範囲となってしまいますけれども、やはり課内のしっかりしたジョブローテーションといいますか、年度ごとに少し担当を替えながら、幅広く知識をつけていただくように取り組んでいただきたいというふうに思っています。
あとは、民間と一緒に技術力を磨くというお話ですけれども、それはもうまさに長期包括のほうで考えていることでございまして、地元事業者ですとか、コンサルさんですとか、場合によっては大手のゼネコンさんですとか、様々な方が入ってきた共同企業体と一緒に、下水道の維持管理から改築更新までやっていくことになりますので、その中で新技術についてのお話をいただきながら、技術を高めていったりしていくこともできるのかなと考えておりますし、またその長期包括を実施していくのに当たりましては、単純に技術だけを知っていればいいということではなくて、やはり共同企業体をマネジメントしていく力というのも必要になってきますので、技術力に加えて、総合的なマネジメント力というものも身につけていっていただけるように取り組んでいきたいなと思っております。

落合勝利
2153【落合委員】 分かりました。今まさにその次に聞こうと思っていたのが長期包括契約の件だったのですけれども、まず人材育成の部分については確かに幅広い知識がまず求められるということであるので、それを全てとなると、何もそんなスーパーマンを育てるわけにもいかないだろうとは思うのです。ただ一方でそういう知識が必要だということも事実だと思うので、ある意味特化したような専門性を持った職員という形にはなるのかもしれないですけど、その辺はこれからの取組の中で、しっかり私も見ていきたいなとは思います。
一方のその長期包括契約方式、これは令和6年度からの試行導入ということなので、これから取り組まれるということだと思うのですけれども、1つは、これまでそれぞれ個別に契約していたものをまず一括してやるということと、あとは単年度ではなくて長期という、一定程度の期間を持ってということなのですが、まずこの長期ってどのぐらいの期間まで想定されているのかなというのを、ちょっと確認させていただきたいのですが。
2154【高橋下水道課副参事】 長期包括の期間につきましては、一般的に4年から5年と言われています。令和6年度から試行導入を予定しております本市では、4年、令和6、7、8、9年度を予定しております。その期間でいろいろ課題を抽出したりとか問題点を解決しながら、それ以降の本格的導入に向かって、導入できるか、できないかというのを判断していきたいと考えております。

落合勝利
2155【落合委員】 4年程度ということだろうと思います。そうなると今回の下水道総合計画と経営戦略のほうとの絡みということで言うと、4年程度なので、経営戦略のほうの見直しとリンクしていくようなことになってくるのかなという印象を持ったのですけれども、まずそんなようなニュアンスでいいのかどうかということと、あとは事業としても、総合計画のほうでは10年というのを一つの目安で、8年ごとに見直していくということでありましたが、ある程度この事業についても、この先10年とか20年とかいったものを見据えた上で、短期の事業計画、それは単年度ではなくて、この4年間ぐらいでというスパンを一つの目安として、長期包括契約の方式にのっとったような形で進めていくというふうに受け止められるのですけれども、そういったことでいいのかどうかということも、ちょっと教えていただければなと思います。
一方で、それぞれ業務ごとに契約をしていく方式も、当然メリット、デメリットはあって、長期包括にした場合にも、当然メリット、デメリットって出てくると思うのです。ある程度、いわゆる包括的にやるということになると、例えば事業者さんが固定化されてきてしまうことも一定程度想定されたりとか、そういった中でこれまでも市民の方からも、何であそこばかりやっているのというような指摘を受けるようなこともあったわけで、逆に先ほど答弁がありましたとおり、そこに市の職員が一緒にやって技術だとかマネジメントを学ぶということもあれば、そうでない負の部分、負と言ったらおかしいかな、デメリット的な部分というのも考えられるのかなと思うのですけれども、メリット、デメリットという部分から、その辺の大きな違いみたいな部分をもう少し説明いただけるとありがたいかなと思いますが、いかがでしょうか。
2156【射場下水道課長】 まず、経営戦略に今回の長期包括がリンクしてくるのではないかということですけれども、今回の経営戦略の費用の見通しといたしましては、特に削減効果みたいなものを取り込んでいるわけではないので、やはり今回試行的な実施という中でのことですので、現状の実績値等を参考に積み上げさせていただいております。次の経営戦略の見直しのタイミングで、その辺りの効果ですとかが出てくる場合には、その辺りを反映させてリンクさせていきたいなと思っております。
2157【高橋下水道課副参事】 長期包括と現状方式のメリットとデメリットということですが、現状は個別業務ごとに単年度で全て契約しているという方式でやっているところですが、その中でも先ほど申し上げましたように、これから安定的に下水道事業を経営していったり、事業量が増大するので、それに対応するためには、その方式でやっていくと、職員数を増やさなければいけないという問題が出てきます。現状ではできているのですけど、先ほどから話が出ていますように、老朽化率が今44%、ここから10年たつと80%となっていく中で、点検調査してどれだけという問題もありますが、増えていくことは見込まれていますので、その点について対応していくには長期包括がいいということです。
長期包括のメリット、デメリットということですが、メリットとしましては複数年で契約できるということで、契約の事務量が減るということはあります。あとは執行体制の確保ができる。そちらのほうで、全体的に職員は何もしないわけではなく、設計のチェックとか検査とかをしていくわけですけど、現状個別で出していた事務量がたくさんあると思うのですが、その辺が減っていくということがあります。ただ、今回令和6年度からの試行的導入ということなので、その辺も見極めてモニタリングをしていきながら、そういう課題を出していきたいと考えております。

落合勝利
2158【落合委員】 ありがとうございます。分かりました。私も建築現場にいたので、設計施工、管理運営みたいなものを一括してやるほうが、非常にメリットもそれなりにあるというのは承知していますし、一方で癒着の問題だとかそういったことも指摘されるところではあったので、その辺はきちんと適正にやっていただければなと思っています。それは分かりました。
あともう一つ、この長期包括契約を導入していくということですけれども、イメージとして、例えば管渠の更新だとかは、今までは例えば路線ごとにやっていたかなと思うのですが、市内の管渠更新工事みたいなものを一括して、全てその方式にのっとって行う、そういうイメージでよかったのかどうか、ちょっとその辺も確認したいと思っています。
これは今すぐとかそういう話ではなくて、もう本当に将来的にどうなっていくのだろうという部分での話ですけれども、いわゆる下水道事業そのものを将来的に一括して民間委託するようなことも、もしかしたら話として出てくることもあり得るのかなというのもあります。下水道ではなくて水道のほうは民間でやるということも実際あるわけで、そういうようなことも将来的につながっていくこともある意味想定されているところがあるのかなというのも、ちょっと気にはなったのですけれども、その辺の考え方っていかがなものでしょうか。
2159【射場下水道課長】 まず管渠の更新工事について、将来一括して出していくのかということですけれども、今回の試行導入の中では、改築工事については4路線ぐらいに絞った中で、年1路線ぐらい、それぐらいの量を盛り込みまして発注したいと思っております。ただ今後は、やはり管渠も小さいものが多くなってくると、それだけ更新しなければいけない延長ですとか工事件数とかが非常に増えてまいりますので、その辺りについては一括して盛り込んでいけるような動きを取りたいなというふうには考えているところでございます。
2つ目の将来的に一括して民間委託することもという話があるのですけれども、水道事業の場合ですと、浄水場とかの運営について、コンセッション方式ですとかそういう方式によって料金収入を得て、事業者が運営していくという方式もあるかと思いますけれども、うちは処理場を持っていない中で、下水道の管路施設についてはなかなかそこまでいっている事例がない。というのが、敷地内にある工場などの施設と違いまして、やはり公道にある下水道については、施設の状態がまずどういう状況なのかというのが、全てつまびらかに、明らかになっていないところがございますので、どちらかというと事業者側にとっては、それは非常に高いリスクというふうに捉えられて、なかなかそのスキームでの事業が実施できていないのが現状なのかなと捉えております。

落合勝利
2160【落合委員】 分かりました。将来的なところは、現段階での考えは了解しました。
試行的に4つぐらいの路線を今回まとめるような御答弁だったので、その辺のイメージもつきました。女子大通りの本管の更新をするときに、あそこも複数年度でやっていて、区画を分けてやってきたかなと思っていたのですけど、それを例えば4年なら4年間で1路線をやる、それを1つのところに全部出してしまうというようなイメージも最初はあったのですが、そういうことではなくて、市内の幾つかをまとめてやっていくというような理解でいいということですよね。分かりました。
ちょっとこれは試行導入に向けてという取組であると思うので、いろいろこれからやっていく中で課題とかも出てくるかもしれませんけれども、その辺はまた丁寧に進めていただければなと思いますのでお願いしたいと思います。
私のほうは以上で終わります。

川名ゆうじ
2161【川名委員】 皆さん、同じところに関心を持っているのだなということが非常に分かりました。おおむね皆さんと同じ意見なので、ちょっと違う観点から幾つか伺いたいと思います。
これから市民意見を聴くときに、この概要版2つで説明というか、これを見てもらって意見を聴くということが書いてあると思うのですけれども、先ほど他の委員からも、例えばこの総合計画のほうには、法定耐用年数50年を超えている管がいっぱいあって、まだまだ大変ですということが書いてあると、これを見ていくと、下水道は破綻したのではないのかというイメージになるわけです。
両方ともそうなのですけれども、この計画を策定した趣旨というのは、こういう状況で策定したのではなくて、健全な下水道を保つために策定したのでしょう。その目的がどこにも書かれていないのです。これは大変だ、大変だと言っているだけで、どうするのという話に結局なるので、逆に結論として、いろいろな課題があるけれども、今後30年間きちんと健全な下水道をしていくために本計画を策定しましたと冒頭に書いてあげないと、分かりづらいと思うのです。せっかくいろいろこれだけ細かく計画を書いたのに。
まだ案ですので、もうちょっと、本当に1行、2行の話だと思うのですけれども、その点について改善したほうが市民の方には伝わりますし、安心になるのではないかなということを考えていますが、その点についてお考えがあるかどうかについてを確認させていただきたいと思います。
もう一つ、今、長期の包括契約のこともあって、デメリット、メリットというのはどこかに示さなくてはいけないと思うのですが、これのデメリットの一つには、要は受けた企業者任せになってしまっていて、その事業内容が本当に適しているのかどうか。これは費用も含めて、行政のほうが分からなくなるというデメリットもあります。
だからこそ、市の職員にきちんと専門知識を持った人を人材育成しなくてはいけないという結論になっていくのですが、その関係性がいま一つ見えていないのです。人材育成は必要なのですけど、長期の契約に対するデメリットというのはそこもあるかと思いますが、その辺りもうまく説明しなくてはいけないかなと考えていますが、この点についてまず御見解を伺いたいと思います。
2162【射場下水道課長】 まず、私のほうから1点目の御質問ですが、分かりづらい表現になっていたことは申し訳ございません。市民意見のパブコメを実施してから、最終的には3月の委員会にお諮りしていきますので、そのタイミングで改善できるところは改善していきたいと考えております。
2163【高橋下水道課副参事】 受託側でやりっ放しになってしまうということで、履行監視ができないのではないかということなのですが、履行監視につきましては、その企業体で代表となる統括管理責任者というのを置きますが、月1の市との打合せとか、やっている工程表だの、そういうことの打合せを行っていきながら、市が全然関わらないというわけでもなく、全ての工事に対して施工前のチェックと施工後の検査ということを行っていきますので、履行に関しましては十分にやっていけると考えております。

川名ゆうじ
2164【川名委員】 あまり意味が通じていないみたいです。管理するのは当然なのですけれども、いろいろな技術が出てきたり、いろいろな複合的な要素が出てきて、それを市の職員の方がきちんと管理できるのか。そのためには専門的知識が必要でしょう。だからこそ専門的職員が必要ではないのかということを示しておかないと。ここに今書いてあるのは、何かメリットしか書いていないのです。
確かにそういう実績はあるのかもしれないけれども、将来的にどうなるか分からないというデメリットも含めていくと、その専門職もきちんと必要でしょうというところにどこか帰結していかないと、何か全部お任せになりました、30年たったら、市は何やっているか全く分かりません、言いなりの値段そのままですとなってはいけないと思うのです。そこら辺は人材育成との兼ね合いなので、何が正解というのは分からないのですが、その辺も踏まえて考えていくべきだし、どこかにそれは記載したほうがいいかなと思っているのですが、その点について確認させていただきたいと思います。
あともう一個、最初の説明のところは、趣旨は御理解いただいたかと思うのですけれども、例えばここは最初、法定耐用年数50年を超えたと書いてあるけれども、たしかもう随分昔の建設委員会で、下水管の中に塩ビパイプを巻いていく、何か新しい技術をやっていますよね。そのとき、あれは耐用年数50年がさらに50年延びる新技術だという説明を受けていたのですけれども、そういうことをやっていると。要はこの法定の耐用年数以上に延ばしていることをたくさんやっているわけではないですか。そうすると、そういうこともここに書いていないのです。
だけれども、新技術を応用して、きちんと延命措置をしていますと。延命措置というのも変だけれども、きちんと対応できるようにしていますということを、せっかくやっているのに書いていないと、何もやっていないように見えてしまうし、最近はとかくいろいろなことを発言する人もいますので、もう少しうまく説明するということを考えていただきたいと思います。もしお考えがあれば伺いたいと思います。
あとはすみません、細かいところだけ確認させていただきたいと思います。先ほどおむつの件がありました。おむつの処分の方法は国もずっと検討していって、この3案がやはり決め切れない。実際一緒に混ぜて下水に流すというのは、武蔵野市ではあり得ないと思うのですけれども、その辺ちょっと示してあげないと。これは管を太くするとか設備を造るとか、すごく膨大な話になっていってしまうので、その辺僕は補足説明が必要かと思いますが、その点について確認させていただきたいと思います。
それともう一つ、BCPについてなのですけれども、これはちょっと大きな話になっていくのですが、武蔵野市は地震に対する計画はつくっていて、いろいろ管の耐震化を進めているのですけど、今、東京都のほうでも始まったのですが、富士山の噴火に対する対応です。ハザードマップがこの前改定されていて、どうしていくか。特に武蔵野市の場合は火山灰をどうするかというのが課題になってきて、下水に入ったらもう下水は詰まってしまいます。この辺りどこか、計画圏内というところかな、書いていかないといけないのかなと思ったのです。
例えば鹿児島のほうの桜島なんかでは、火山灰は下水に流してはいけませんというキャンペーンを始めているし、何かその辺も考えなければいけないし、もし入ってきた場合にはマンホールから取り出さなくてはいけなくて、そうすると、マンホールの口径も大きくしておかないと機材が入らないという課題が出てきます。その辺もどこかで考えていかなくてはいけないかと思うのですが、これは検討されているのかどうか、あるいはもししているのだったら、どこかに、小さくでも構わないので記載すべきと思いますが、御見解をお聞かせください。
2165【射場下水道課長】 まず、おむつの件につきましては、本編の55ページのほう、先ほどと同じところになりますけれども、やはりおむつの受入れというものは、ニーズとしては当然あるだろうというふうには思っておりますが、武蔵野市の場合には、55ページの3)の3行目後段ぐらいになりますけれども、「河川等の公共用水域の水質悪化等の影響についても十分に考慮し」ということで、合流式下水道での採用というのは一定注意していかなければいけないというのは、我々も当然理解しておりますので、その辺りは注意しながら進めたいと思っております。
次のBCPの話ですけれども、こちらにつきましては地域防災計画の中で、1つの災害として、この富士山の噴火による降灰の影響、そちらについては記載されたところでございますので、下水道のほうのBCPにおきましても、地域防災計画を受けて、適宜見直していきたいというふうに思っております。
2166【大塚環境部長】 先ほどの長期包括の民間任せになってしまうのではないかというお話なのですが、やはり川名委員がおっしゃったことは大変よく分かりますので、重要なことだと思います。本編の記載の際には、また委員会での協議も経ながら、検討しながら、書き方については検討したいと思いますが、ただ職員の技術レベルと、例えば民間の技術レベルを同じにしていくのかということについては、なかなか難しいのではないかというふうに思っていまして、そのために長期包括契約という方式を取り、民間の技術というのは日進月歩でございますので、技術レベルを職員に教えていただく場合もありますし、それを職員が盗む場合もあると思います。
そういうことを仕組みとしてやることによって、職員の技術レベル、市の技術職としてのレベルを維持、向上も図っていくということでございますので、先ほども職員研修みたいな話もございましたし、職員採用という話もございましたが、その辺のバランスも取りながら、また職員採用については総務部の所管でもございますので、総務部署とも連携しながら、市の技術レベルの向上に努めていきたいというふうに思ってございます。

川名ゆうじ
2167【川名委員】 本市の取組にもあります、伝わる情報手段というのですか、その辺も含めて。そこら辺は市民がどう捉えるかというところで考えていっていただきたいし、やはりそういう記載方法についても考えていただきたいと思います。
専門職の仕事も、民間の方と行政側とはやはり立場が違いますから、それなりにまた考え方も違いますし、視点も違うので、その辺は十分育成していっていただきたいと思います。
あと、新技術の話とかはどこかに入れておかないと、これは大変だ、大変だだけになってしまいますし、今までの繰り返しになりますけど、せっかく取り入れている技術等で延命しているのですから、その辺もどこかで説明していただくようにお願いしたいと思います。
地域防災計画にあるからいいのではなくて、下水は下水でもどこか引用するなりなんなりして、その辺は十分対応できると思いますので、検討していただきたいと思います。
それでおむつについては、何とかの影響について十分に配慮しというのは、行政マンなら分かる言葉かもしれないですけど、一般市民にこれは分からないです。考慮するのは当たり前なのに、だからどうなのというのが普通になってきますから、本当に言葉遣いだと思うのですけれども、その辺はきちんと伝わるようにしていっていただきたいと思います。
それと、個人的にとても興味を引いたのが、概要版の4番の市民・事業者とのパートナーシップのところに、デザインマンホール・マンホールカードの活用と書いてあって、これは随分昔一般質問で取り上げて以来、なしのつぶてだったのですけれども、何か突然出てきた感があるのですが、これはどういう背景で出てきたのかということと、どうやって進めていくのか。実は事業費はそんなにかからない話です。この本編にも一部しか書いていないのです。私としてはこういう取組をもっと進めていくべきですし、そんな大した額はかからないのに、何でやってこなかったのかなという疑問もありますが、もう少し詳しいこれからの流れというか、方針について、ここも御説明していただけますでしょうか。
2168【射場下水道課長】 まず、市民・事業者とのパートナーシップの啓発の部分になりますけれども、やはり下水道施設については、整備されてから、普及してからかなりの年月がたってきて、下水道施設の重要性を知っていただく機会というのが失われてきているのかなというふうに感じております。そういった中で、概要版のほうの1)の情報発信のところにも書いておりますが、やはり下水道に触れ・知る機会といいますか、そういった知っていただく機会を私どものほうで提供していかなければいけないのかなと考えております。
その一つの手法として、デザインマンホール・マンホールカード。マンホーラーというのがいるぐらいですので、そういった方々への発信というのも一つの手だてとしてあるのかなと思っております。こちらにつきましては、下水道の啓発というのもあるのですが、やはり産業振興的な視点の要素、観光振興の視点等も大きいところがございますので、そちらの部局とも連携しながら進めているところでございます。

川名ゆうじ
2169【川名委員】 ぜひ進めていっていただきたいのですけれども、この計画のところにわざわざ書いているのですから、もう少し何かあってもいいような気もしたし、わざわざこの概要版にきちんと書いてある割には説明が足りないというか。どうしても、皆さん縁の下の力持ちで、なかなか関心を呼ぶことが少ない中で、これっていろいろな人たちが来て、面白いイベントです。アニメとコラボしているところもあったりするし、いろいろな人が来るようなことがあって、さっきも言いましたけど、事業費はそんなに大してかからないのに進めてこなかったのが、逆に不思議なくらいです。
今のデザインって、大正時代に作ったデザインをそのまま使っているだけで、東京のどこでもあるようなデザインですから、これを契機に、逆にお金がかかって大変だ、大変だと言っているのも大切ですけど、もっと楽しいというのですか、下水の魅力というのも変な話なのだけど、自分たちの仕事をもっとアピールする機会になりますので、もう少しこれを。これは市長に聞いたほうがいいのですか。新年度予算に入っているのかどうか知らないですけれども、もうちょっとこれをうまくアピールする方向というか、書いていかないともったいないなと思っているのです。その点もう少しアピール方法について御説明していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
2170【恩田副市長】 デザインマンホールにつきましては、委員がおっしゃられるとおり、実は過去、アプローチしております。まだ公開にならないというところがあって、議会のほうには御報告はしていないのですけれども、実は境のほうでチャレンジしたのですが、やはり製作者サイドから、マンホールに落とすときの色合いですとか、いろいろとなかなか整合が取れなくて、話がちょっと進まなかったという経緯が三、四年続いて、結局難しいという状況になってございます。
ただここで、商工会議所もそうですけれども、アニメについての動きが出てきておりますので、その中で今、産業振興のほうで、また一つそういったアニメ業者のほうと協議しながら、その方向で動いているところもあるので、行く行くはマンホールのほうに落とし込んで、まちの観光、そういったことに寄与できるような形に、近い将来なるのかなというふうに思ってございます。
2171【桜井委員】 お聞きしたいことは一通り、これまでの委員の質問の中で出てはいるのですが、もうちょっと踏み込んだ御答弁というか、具体的なことをお聞きしたいなというふうに思うものですから、あえて内容の重複を承知した上で、私からも大きく3点ほどお聞かせいただきたいと思います。
まず武蔵野の下水道ですけれども、市内に下水を処理する施設がない中で、やはり下水の発生量を抑えていくということ、これは武蔵野市の責任の一つだろうというふうに思います。この今回の計画の中では、個人の下水というか、汚水の発生量は、節水意識の向上もあって減少の傾向にある。これは、それによって経営がちょっと厳しいという話の中で出てきているわけですけれども、経営のことをさておけば、本来市民の努力によって下水の発生量が減っているということは、好ましい方向だというふうに思います。
その上で、あとは大きな課題として、雨水の下水への混入をできるだけ抑えることが肝腎だろうということで、雨水浸透施設のさらなる普及が課題だと思うのですけれども、これに関して既に質問が出ていますが、今後市が予定している大規模な工事の中で、雨水浸透施設の設置が既に計画に上っているもの。現在、市内の小・中学校に関して言えば、もう18校中17校までは雨水浸透施設が設置されて、あとは二中が残っている状況かなと思いますが、そういった状況がどうなっているか。あるいは、現時点で計画にはなくても、例えばこれぐらいの規模の工事があった場合、こういう条件の工事があった場合には雨水浸透施設の設置を検討していこうというような、ある程度方針のようなものがあれば、これについてお教えください。
2172【高橋下水道課副参事】 雨水浸透に関してということですが、小・中学校に関しましては17校を下水道課のほうで整備してまいりまして、18校目、二中につきましては、学校のほうで雨水の利活用条例に基づいて設置していただくということになります。市の事業として今のところやっていることとしましては、民有地への雨水浸透の助成とか、雨水タンクの設置とか、あとは雨水利活用条例に基づいて、新築の物件に対しては設置をしていただいております。
あとは令和2年に雨水利活用条例を改正いたしまして、公共施設、道路、また公園に関しましても明確化しまして、道路のほうでも雨水排水計画届というものが出されています。令和3年度には道路部で5件、令和4年度、今年度は道路7件で、うち1件が杉並区のほうから出されています。あと、公共施設に関しましては公園が2つ出されています。
またさらなるというところで今考えておりますのはグリーンインフラということで、先ほどから話も出ておりますが、グリーンインフラというのは簡単に言えば、クリーンセンターの入り口の左にレインガーデンというのがございますが、あれを見ていただければ分かるというのと、あとちょっと市域では太い道路がないのですが、植樹です。街路樹のところの植樹ますを改良して、道路部からとか歩道から入っていくような構造にしたり、またその下の構造を雨水を浸透しやすくするような構造にとか、またそれを使うと根上がり防止になったりとか、そういう方策も今いろいろ考えられて、丸の内とかでも実証実験をされて、道路部の4メートルぐらいなのですけど、そこの植樹ますのところだけ車道と歩道の縁石を切って、そこに入るような実験をしたところ、その部分だけなのですけど、雨は全部浸透して、下水に流れなかった。
そういう実験もなされていますので、普通に雨水浸透ますとかああいう構造物を造るのと並行して、そういうグリーンインフラを普及していけば、さらなる雨水浸透にもなりますし、そこの景観です。またそこをうまく上部のほうも造っていけば、地域のコミュニティの場になったりとか、また生物多様性の保全にもなるという、環境全般に寄与するような考え方になっていますので、それを普及。ちょっと下水道課のほうでは、その施設を造るということはできないのですけど、公園とか道路とか、あとは大きな住宅が建つときに、中にそういう対策をしていただくとかいうことでやっていきたいと考えております。
2173【桜井委員】 ありがとうございます。今お話しいただいたグリーンインフラは、非常に大きないろいろな可能性があるなというふうに思っておりますので、ぜひ関係課で協力して、積極的に研究を進めていただきたいなと思っています。
今、御答弁の中でちらっと触れていただきましたけれども、行政としての具体的な取組のほかに、民間の開発、建築に当たって、雨水浸透ますの設置、あるいは雨水タンクの設置に助成を出していらっしゃるというお話がありました。これに関して具体的にどれぐらい活用されているのか、新築の件数に対してどれぐらいの件数でこの制度が利用されているのか。個人の住宅もそうですけれども、特に大型のマンションなんかを開発される際に、ぜひこの制度を活用して設置していただくように、積極的に働きかけていただきたいなと思っているのですが、その辺り、どのような取組がなされているかということと、実績について、いま一度お教えください。
2174【高橋下水道課副参事】 助成金に関しましては新築もあるのですが、方向性としましては、新築に関しましては材料費が出るだけなので、あまり申請がないという状況ではあります。ただ雨水利活用条例がございますので、助成金を交付しなくても設置していただいているということになっています。
あとは令和2年に雨水利活用条例の全面改正を行って、雨水抑制対策量のほうを強化したということがあります。抑制対策量は東京都の豪雨対策基本方針に準拠した形になっていますので、建物、車道、歩道、公園に関しましても追記したということがありますし、民間施設も敷地面積が、今まで1,000平米未満が各100平米分の6立米の対策量とか、100平米分の5立米の対策量。これは処理区によって違うのですが、武蔵野は3処理区あり、ちょっと5と6と差があるのですけど、そちらのほうが、今までは1,000平米未満のものに関しては100平米分の3立米だったところを、500平方メートル未満のものに対してのみ100平米分の3立米としたということになっています。
その中で、設置していただいている割合ですけど、雨水浸透ますの構造が技術指針に載っているものとそうでないものがあるので、ちょっといろいろありますが、ほぼ100%の方につけていただいております。
以上です。
2175【桜井委員】 ありがとうございます。ごめんなさい、技術的な話はちょっと私は不勉強で分からないものですから、100%という数字で非常に満足いたしました。
2点目についてお伺いしたいと思います。先ほども申しましたように、武蔵野は市内においてこの下水を処理する施設を擁していないということもあって、広域的な処理に頼っているという状況で、そういう意味で、今、その令和6年の改定に向けて検討が進められている東京都の流総計画の見直しということは、非常に大きな影響があるなというふうに思っております。
この中で、野川に従来以上に処理の役割を担ってもらうということで、野川水再生センターの建設について検討ということで今議論がなされていると。先ほどのお話では、関係自治体、また東京都の会議の中では様々な意見が出ていて、ただそういう状況の中で、大きな方向性としては、しかし東京都が当初示した方向性で進むのではないかという手応えを得ているというお話でした。
このいろいろな意見があるという部分で、武蔵野市は基本的にそういう意味では市外の施設に依存している状況で、なかなか市としての意見を言うのは難しいところかなとは思いますけれども、この野川水再生センターの建設、また野川の水系へ従来以上の下水処理のバランスをそちらのほうに依存していくということに関して、市としてはどのように考えていらっしゃるのか。前向きに捉えているのか、あるいは一定問題があるというふうに捉えているのか、この点についてお聞かせいただけますでしょうか。
2176【射場下水道課長】 野川水再生センターの建設に関する本市の考え方というところでございますけれども、まず東京都の流域総合計画を策定するのに当たりましては、市に意見照会がかかります。その中では、武蔵野市としては計画については同意しているところでございます。ただ、野川水再生センターに行く、東京都がつくります流域の幹線があるのですけれども、そこまで、うちの武蔵野市の汚水を接続していかなければいけないということで、市域外に管渠を埋設する工事が出てまいります。その部分について、意見を付した上で同意しているという状況でございます。
2177【桜井委員】 分かりました。先ほどのお話だと、関係自治体の中には、必ずしもこの計画に前向きでない、賛成でない自治体もあるということだと思うのですけれども、そこら辺は非常に大きなコストがかかると。武蔵野市の下水道事業経営戦略のグラフを見ても、この令和15年から19年にかけてがっと跳ね上がっているのを見ると、これは相当大きな工事になるのだなということは認識しておりますけれども、こういったコスト面での課題というか、問題以外に、沿線自治体でこの計画に反対している何らかの声があるのかどうか、把握しているところがあればお教えください。
2178【射場下水道課長】 今、各年度で協議をしているところではございますが、各市のいろいろな立場、見解がございますので、政策決定過程のお話でもございますので、ちょっとこの場での御発言は控えさせていただきたいと思います。
2179【桜井委員】 分かりました。それはそういう事情もあろうかと思いますので、引き続き逐一議論の内容を見守って、これは下水道経営にも大きく影響してくる部分なので、議会のほうにもそのことを情報としていただければというふうに思います。
最後、3点目なのですけれども、長期包括契約方式に関して、今回のこの下水道総合計画は大きく公営企業会計へ移行して以降の初の計画であるということ、それから、この長期包括契約方式の導入が正式に見込まれている中で立てられた計画であるということで、なかなか市民からはこの部分は理解しにくいというか、見えてきにくい部分ではあるのですが、実際には今後の下水道事業の在り方に、もしかすると大きく影響してくる部分かなというふうに思っております。
先ほど来質問が出ておりますけれども、この長期包括契約方式というのが、従来も、下水道の事業も専門性のある分野ですから、その専門性のある民間の業者に委託していた。その従来ばらばらに委託していた部分を、共同企業体という形を取っていただいて、そこに委託をする。なおかつ単年度ではなくて複数年度で契約するということで、大きな変更はないというようなニュアンスで、この間ずっと御説明をいただいているわけですけれども、しかし先ほど川名委員からも御指摘があったように、これはやはり市が直接把握していた部分を、今まで以上にこの共同企業体のほうに任せるということにはつながるのではないかなと。
先ほど御答弁の中にもありましたけれども、例えばフランスなどでは下水道に関しても、水道インフラ自体は自治体が所有権を持ったままで、その運営を、場合によっては10年以上の長期にわたって民間会社に移譲するコンセッション契約、こういうことが行われている。今回の市の目指されている、この長期包括契約方式というのは、さきの、おととしですか、令和3年12月の建設委員会でこの契約方式に関しての行政報告がなされて、そこでのやり取りを聞く限りでは、コンセッション契約に糸口を開くものとして市は行おうとしているのではないということは、感じてはいるのですけれども、心配症なものですから念押しさせていただければと思うのですが。
私は大事な点は、技術的な部分はやはり民間に任せざるを得ない部分はあるけれども、一番大事な経営の根幹、ここで言うならば、この下水道事業経営戦略の部分、あるいは下水道ストックマネジメント計画の部分に関しては、従来どおり市がしっかりと、公の事業として、市民の命や暮らしを支える事業として、これに対して責任を持って取り組んでいくのだという部分は変わらないのだということを、いま一度念押しさせていただければと思うのですが、いかがでしょうか。
2180【大塚環境部長】 先ほどから長期包括契約の話をさせていただいていますが、市として、市の事業として、しっかりと取り組んでいきたいというふうに思ってございまして、その辺は令和3年の12月に報告させていただいたことと、スタンスはまるっきり変わってございません。
今、海外の下水道事業のコンセッション方式、包括委託等の話をされましたが、まるっきりそういうことについては現在考えておりませんで、下水道事業は公営企業法が一部適用になっていますが、例えば仮にそれを全部適用にするとか、しないとかという話があろうかと思いますが、そういう話になった際においても、ただそれになったからイコール民間委託するのだというようなことに、一足飛びになる話ではないと思っていまして、都市基盤、市民生活を支える、昭和26年からやってきた下水道事業でございますので、これはしっかりと市民生活を守るために、公が携わっていくというようなスタンスで考えてございます。
2181【桜井委員】 今の御答弁を聞いて非常に安心いたしました。ただその上で、これも令和3年12月の建設委員会でのやり取りの中であった御答弁だと思いますけれども、共同企業体という形を取ることによって生じるメリットの一つとして、例えばコンサルタントの企業に入っていただいているわけですけれども、従来以上に業務内容の全体が見渡せて、具体的な事業に関する提案のようなものもいただけるのではないかというような意見もありました。
私はもちろん提案をいただくこと、それは前向きに受け止めていいのだと思います。最終的な責任とか判断をきちんと行政ができればそれでいいのだと思いますけれども、そうだとすると、例えば下水道ストックマネジメント計画、あるいは下水道事業経営戦略に対して、この共同企業体はどういうふうに関わってくると考えたらいいのでしょうか。その市との関係性という部分をもう一度お聞かせください。
2182【射場下水道課長】 JVとストマネ計画ですとか経営戦略の関わりという点では、関わりといいますか、ストックマネジメント計画の見直しにつきましては、今回、長期包括の契約の業務の中に見込んでいきますけれども、当然それをそのまま私どものほうが受け取っていくわけではなく、市としてそれが適正かどうかをしっかり判断した上で、その事業費が適正であれば経営戦略のほうに反映していくという形を取ってまいりますので、当然市のほうでしっかりその辺りは見て対応していきたいと思っております。
2183【山本委員長】 以上で質疑を終わります。
暫時休憩をいたします。
○午後 0時23分 休 憩
────────────────────────────────────
○午後 1時30分 再 開
2184【山本委員長】 それでは、委員会を再開いたします。
行政報告の2件目、三鷹駅北口交通環境基本方針の策定に向けた地域展開の結果報告について、報告をお願いします。
2185【高橋まちづくり推進課長】 それでは私のほうから、三鷹駅北口交通環境基本方針の策定に向けた地域展開の結果報告について説明いたします。
まず、A4の両面資料をお願いいたします。まず、1の地域展開の目的でございます。令和5年度の基本方針策定に向けて、三鷹駅北口交通環境基本方針の策定に向けた考え方でお示しした4つの考え方について、地域の方々と意見交換を行い、意向を取りまとめることを目的に地域展開を実施しております。
2の地域展開の方法、開催結果の概要でございます。地域展開の方法としましては3つの方法で行っておりまして、三鷹駅北口の関係の深い団体から意見を聴く場として研究会、基本的な考え方を知ってもらい広く意見を聴く場としてオープンハウス及びワークショップを、記載の開催日にて実施しております。
まず研究会についてでございますが、三鷹駅北口で事業を営む商店会や法人会、子育て世帯や福祉関係団体及び交通事業者を構成員として、学識経験者から助言を受けながら意見交換を行っております。後ほど、別途お配りしております報告書にて主な御意見を紹介させていただきます。
次にオープンハウスについてです。地域のイベントに合わせてブースを出展し、パネル展示による情報発信や意見収集を行っております。来場者は338人で、ヒアリングについて77件行いました。当日はウォーカブルなまちづくりについて多くの共感の声をいただき、パネルに足を止めて熱心に見る方や、初めて知る機会となって興味深いといった感想を持つ方など、様々な方に基本的な考え方を知ってもらい、意見をいただいております。
最後にワークショップについてです。三鷹駅北口にふさわしい交通まちづくり等を議題として、グループワーク形式で参加者同士による意見交換を行っております。募集方法は公募と無作為抽出の併用で、2日間とも30名以上の方に参加いただきました。基本的な考え方について理解が深まった、いろいろな市民がいて、いろいろな意見や考え方があると分かったといった感想がありまして、10代から80代の幅広い参加者から、ウォーカブルなまちづくりに向けて様々な視点で意見をいただいております。
参考に関係者の分類イメージと、オープンハウスの当日の様子についての写真をお示ししております。
裏面をお願いいたします。3の今後の予定でございます。下にお示ししたロードマップを参照しながら説明をお聞き願えればと思いますが、令和4年度は、地域展開により主に必要性(地域ニーズ)の観点で地域の方々の意向を、地域展開の報告書として取りまとめてございます。令和5年度は、関係する地権者の意向を確認するなど、一定の実現性を見据えた上で基本方針を策定し、その後は、基本方針に基づき、実現性──実交通への影響ですとか、地権者合意、事業手法、経済性等の観点で検討を深めていき、歩行者を中心とするにぎわいのある駅周辺の再整備を目指していきたいと考えてございます。
次に研究会の報告書を御覧ください。1ページに研究会の設置目的、意見交換及び報告書の趣旨、研究会の構成団体等をお示ししてございます。
2ページ以降が本編になりまして、全体の構成として、将来イメージから基本的な考え方の1から4、及びその他あわせて検討すべき事項について、赤枠内に取りまとめの意見、その下に必要性や課題、配慮すべき事項に関する御意見、及びアドバイザーの先生からの御助言を載せてございます。
研究会では、三鷹駅北口交通環境基本方針の策定に向けた考え方を基に基本方針を策定し、具体的に検討を進めることを望む御意見が多くございました。各項目で主立った御意見について御紹介させていただきます。
まず2ページの将来イメージについてです。再整備に当たっては、次世代のために、三鷹駅北口のポテンシャルを最大限に発揮した持続可能なまちづくりを目指すべきである、駅周辺を単なる乗換え中心の空間から、人々の交流を生むウォーカブルな駅まち区間に改変していく必要があるといった御意見をいただいたほか、アドバイザーの先生からは、コロナ禍以降、ライフスタイルや価値観が変わる中で、今後はその変化に合わせながら、駅周辺にうまく時を費やせる時間をつくれるといいといった御助言をいただいております。
3ページをお願いいたします。考え方1の駅周辺道路の交通体系の再編でございます。交通体系再編による歩行者中心のにぎわいのエリアの創出や、主要4道路の優先される交通手段に応じた道路、空間の再配分の必要についての御意見をいただいております。
具体的には、にぎわいのエリア内での交通手段の優先度や、交通弱者にとって安全で歩きやすい歩行環境の整備の必要性とともに、課題として、一般車両や荷さばき車両をはじめとする路上駐停車や自動車交通への対応、枝道の交通処理等の検証といったことが挙げられています。
アドバイザーの先生からは、道路空間のタイムシェアリングや荷さばき問題についての道路側と民地側の役割分担を一体的に考えることの重要性について御助言をいただいております。
5ページをお願いいたします。考え方2の駅前広場の2ロータリー化についてです。現在問題となっております錯綜する交通動線を整序化するとともに、歩行環境充実や駅前広場と主要4道路につながる一体的な歩行空間の形成について、2ロータリー化は合理的であるといった御意見をいただいております。
一方で、一般車両や荷さばき車両等が現状よりも迂回が必要となる点については、市民や事業者への丁寧な情報発信により、理解や協力を得る必要があること、アドバイザーの先生からは、福祉車両については、車種や障害の程度等、種類が複数あることから、車両を区分して取り扱う検討などについての御助言をいただきました。
6から7ページの考え方3、駅前広場の拡張についてです。歩行者のための通行・滞留空間を確保するほか、公共交通の高い利便性を維持した上で、多様な交通手段の円滑な乗換機能確保のための駅前広場拡張の必要性、拡張に当たりましては、長期的な視点から冗長性を持たせることの重要性についての御意見をいただいております。
具体的な問題となっている広場内における一般車両の右側停車や福祉車両の安全・安心な乗換環境の不足、また拡張の方向性や事業手法についての御意見をいただきました。
アドバイザーの先生からは、駅前広場とその周辺を一体的な駅まち空間とした考え方や、拡張規模等の考え方について御助言をいただいております。
8ページの考え方4、沿道の街並み誘導と低利用地のまちづくりについてでございます。居心地がよく歩きたくなる歩行環境の形成や回遊性の向上、駅前にふさわしい都市機能の誘導の必要性について御意見をいただきました。
具体的に、にぎわいを取り戻す観点や、画一的でない通りごとの特性に応じたまち並み形成、官民連携の視点やアイレベルのつくり込みの配慮についての御意見をいただいております。
またアドバイザーの先生からは、三鷹駅北口における居場所づくりや、まち並み誘導についての民有地建物の建て替えに向けた事前ルールをつくっておくことの重要性等についての御助言をいただいております。
その他あわせて検討すべき事項として、10ページ以降に、自転車や自転車駐車場、地域の景観、文化資源及び今後の進め方等について御意見をいただいております。
最後に、今年度の地域展開において総じて感じておることといたしまして、市民の皆さんには三鷹駅北口のポテンシャルに対して期待されている方が多く、歩行者を中心としたにぎわいのあるまちづくりについては前向きな御意見を多数いただいたとともに、我々がお示しした基本的な考え方についても、課題や懸念事項はありますが、大きな方向性としておおむね御理解をいただけたと考えております。
以上で報告を終わります。
2186【山本委員】 報告が終わりました。これより質疑に入ります。

下田ひろき
2187【下田委員】 午後もよろしくお願いいたします。何点かお聞きしたいのですけど、現状でこの補助幹線道路に関しては、どのような進捗になっているのか、補助幹線道路整備が完成するのか、見通し等をまずお聞きしたいと思います。
2188【上島用地課長】 補助幹線道路ということで、まず用地の買収から始まらないとなかなか次に進まないというところだと思います。用地の買収につきましては、今74.2%ということで、残り4件の物件になっておりますけれども、そこを今後交渉していく予定でおります。

下田ひろき
2189【下田委員】 具体的にその4件とは、今後の見通しはどうなっているのかというのを教えていただければ。
2190【上島用地課長】 残り4件につきましては、今、西端のほうの大きな開発事業でマンションができていますけど、そこの2期事業等の計画によってもかなり変わってくると思いますので、今ここでいつというのはなかなか見通しが立たないような状況でございます。

下田ひろき
2191【下田委員】 分かりました。ぜひともその見通しを早く立てて進めていただきたいなと。
池袋の東口に、明治通りという補助幹線道路があって、この東口をもう歩行者中心にするのだというような都市計画も決まって、それに向かって。池袋と三鷹を比べると、非常にその規模は違いますけど、イメージ的にすごく、駅に車を流入させずに、補助幹線道路で、そして中心のここはもう本当に歩行者中心でという考え方なので、ぜひともその池袋の事案をちょっと研究していただきたいなというふうに思っております。
やはりこの地権者との合意形成というのが、一番の非常に重要な交渉にはなってくると思うのです。交通広場に隣接している地権者。その辺、今この研究会でも、商店会の方々だったりとかが入って、いろいろと様々、研究会を5回開いていただいて、このように報告書をお示ししていただきました。
中身に関してはすばらしいなというふうに思っておりますけど、そこら辺の地権者との合意に向けて、今の段階で地権者とはどのような話合いだったりですとか、実際にヒアリング等をしているのかというのをちょっとお尋ねします。
2192【高橋まちづくり推進課長】 今御説明しましたA4の裏面のところにロードマップが示してございます。現在、令和4年度の最後のところで地域展開の報告書のまとめということで、本日行政報告をさせていただいています。一番左側に必要性の観点ということで、駅利用者の方々とのワークショップですとか、報告書に関しては事業者の皆様の御意見ということで、必要性に関する御意見を取りまとめたところでございます。
来年度以降、こちらにお示ししています地域展開の基本方針の検討のところで、地権者意向等を踏まえ基本方針を検討するということで、来年度以降、地権者さんの御意向を直接当たっていきたいと思ってございます。現在のところ具体的に当たっている状況ではございません。また、どういったアプローチの仕方ですとか範囲ですとか、それは今検討している最中でございます。

下田ひろき
2193【下田委員】 来年度以降ということで、やはりこういうふうに報告書ができて、ある程度の方向性というのがもうできている中で、地権者さん的にここまでできているのかというような部分で、僕は同時進行で丁寧にしていかなければいけないのではないかなというふうに考えておりますが、その点というのはどのように考えているのでしょうか。それで計画だけどんどんできて、都市計画決定して、もう本当に地権者の意見も聴かずに、何かどんどん前に進んでいってしまうような感じもしなくもない。
地権者側からすれば、もうここまである程度のイメージ図というのができている中で、その辺はどのように考えているのか。来年度以降というふうにはおっしゃいましたけど、地権者側から考えると、その辺というのはもっと丁寧に意見も聴きつついろいろと進めなければ、進むものも進まなくなってしまう可能性もなくはないのかなと。そして、地権者の中には大企業だったりですとかもあったりする中で、その辺どのように考えているのかというのを教えていただければと思います。
2194【高橋まちづくり推進課長】 我々も地元に対して丁寧に進めていきたいという気持ちは、これまでも持ってやってきてございます。今回報告書として取りまとめたものにつきましては、あくまで地域の方ですとか事業者の方の御意見を市のほうで取りまとめたという立てつけになっておりますので、これが市の中の意向ですとか、意見を反映したものにはまだなってございません。あくまで地域ニーズの必要性の観点について取りまとめたというところでございます。
この地域ニーズの必要性の観点を市のほうで受け止めまして、来年度、地権者さんの意向を踏まえながら、令和5年度に基本方針の策定というところに持っていきたいと思ってございます。まだその地域の方々の意向確認という入り口の段階ですので、その取りまとめをもって、地権者さんの意向、御意見をお聴きしながら、来年度、市の意向としての基本方針を取りまとめていきたいと、そう思っているところでございます。

下田ひろき
2195【下田委員】 そうですね。基本方針策定後に、この実現性の検討というような手続に、来年度以降なっていくとは思うのです。いろいろな課題だったりですとか、この再整備に向けて、様々なハードルというのは非常に高いのではないかなというふうに僕は思っています。
その中でやはり地権者の合意という部分で、どのように合意に持っていけるかというのは大きな課題で、これは本当にリーダーシップだったりですとか、また交渉する職員の皆さんに対しては、非常に大きな負担になっていくだろうというのは簡単に推測できる中で、しっかり丁寧に対話をもって進めることが一番望ましいことなのですけど、現実問題様々なハードルがある中で、しっかり知恵を出しながらやってほしいと要望させていただきますが、その点何かもし答弁があれば、もう一度いただければと思います。
中身に関しては、あくまでもこの地域の御意見だったりですとか、ワークショップ等でいろいろな意見を出して、このようにまとめていただいたものだと思います。それで一通り読ませていただいて、やはりこの2ロータリー化というのは様々な手法でいいのではないかというような部分ですけど、公共交通も、本当だったらすぐ行けるところをちょっと迂回して行かなければいけないだったりですとか、様々な課題があるので、そこは今後いろいろと丁寧に考えつつ、議論していっていただきたいなと要望しておきます。
やはりその地権者の合意形成というのは僕は非常に課題になっていくと思うので、最後にその点だけ教えていただければと思います。
2196【恩田副市長】 地権者の合意ということでございますが、やはり駅前広場というのは権利関係が非常に複雑ですし、それに地価も高いというところもございます。委員がおっしゃられるとおり、権利者にどういう説明をしたのだと。ただ、早ければいいという話ではないのです。やはり計画があって、それを広く、まず皆さんに知っていただくということが大事でございまして、そういう意味では、関係団体を集め、あるいは駅の利用者ともお話をしながら、ワークショップを開きながら、こういうことを今後考えていかなければいけないのだということを、今まず提示させていただいているという状況です。
それを基にまとめたのが今回の報告でございますので、これを参考にしながら基本方針というものを今後検討する中で、当然権利者ともこういうお話ができているので、今後皆さんとも協力関係でお願いしたいというふうに進めさせていただきたいと思っていますので、そんなに早くできる話ではございません。やはり時間もかかることでございますので、地域を耕しながらやっていかなければいけない、それから使う方も皆さん喜んでいただけるような形を取らなければいけませんので、慎重に、なおかつ強力に進めていきたいというふうに思ってございます。

木崎剛
2197【木崎委員】 それでは午後もよろしくお願いします。今の地権者さんの話はとても大切なことだろうとは思うのですけど、そもそもというか、今のこの計画、ビジョンに反対ということではなくて、その前段の話で、これから中長期的にはこの方向に動くのだろうということを否定しているものではないので、それだけは先に言っておきます。
この間、私が議員になってすぐの頃からですから、もう10年ぐらい前に、今の三鷹駅の北口のロータリーの改修が行われました。そのときから既に、改修する前から、した後も、何度も、私だけではなくてほかの議員からも、今の状態というのは危険性があるのではないかということで申し上げてきていたと思います。北側から進入してくる路線バスと、東側から進入してくる一般車両が交錯して危険。タクシー乗り場に寄せるタクシーと、乗降スペースからバス乗り場に向かう路線バスが交錯して危険である。3点目で、福祉車両停車スペースはあるが、タクシー乗り場とバス乗り場に挟まれていて、実態として車両を停止させることは困難である。4点目が、バスが正着できず切り返しをしなければならず、人と車、車両同士の接触事故の可能性があり危険である。5点目に、一般車両の停車スペースがない。そのため現状はどうなっているかというと、自家用車で駅まで送迎してきた通勤通学する市民は、ロータリー内の島側で降車、ないしはど真ん中で止めて、車両が行き交う中を横断してくる危険性があるというようなことを、何度も指摘させていただいていますが、これについて、この先どのように解消していくのだろう。
ずっと先は形を変えるからいいのですけど、今既にこのことについては、実際にはこの間、松下市長になってからも含めて、ロータリー内のバス、タクシーが大変危険であるということの認識はあるというふうに御答弁もいただいています。それに対しての手当てというのは、まず先にどういう方向でできるのか。1つでも2つでも手当てをしていかないと、では15年後、20年後、きれいな形になるからそれまで待っていてと言って、終わりにするわけにはいかないと思っているのです。
この話自体、今日のこれを否定するのではないのだけど、その前段のところも踏まえて、こういうふうにするためにはどうやってやっていかなければいけないのか。今だって、今日だってそうですけど、危険な目に遭っている方もいらっしゃるかもしれないし、様々事故が起こる可能性は否定できない状態のものを、市はそのまま放置するというふうに思わないので、その辺りの考え方というのは最初にお聞きしたいと思います。
2198【高橋まちづくり推進課長】 現在の広場での交通環境の問題点に関する御質問でございます。これまでも木崎委員のほうから御質問等を受けて御答弁さしあげてきたこととかぶるところもあるかもしれませんが、現状の広場の面積で、現状の交通体系の中で、現在の課題をどういったことで解消できるかというようなことを、事業部隊のほうで幾つものパターンをつくって検討した経緯がございます。
それにつきましては令和元年頃から、警察ですとか交通事業者ですとか、実際に関東バスさんに路線バスを持ち込んでいただいて、どういった形で正着できるですとか、あとはムーバスのバス停についてはどれだけ動かせるのかですとか、議会の皆様にはお示ししていませんが、いろいろな形で検討を進めてきたことはこれまでも御答弁してきたとおりでございます。その中で一定結論づけた結果として、現在の限られた広場面積、現行の交通の中での解決というのは困難であって、当時検討した整備案も何かしらの課題が残ってしまって、基本的には大きな改修が必要になっているというところでございます。
大きな考え方として、事業部門が積み重ねてきたその結果を受けて、課題解決には、今お示ししています交通体系の再編ですとか、駅前広場の2ロータリー化、駅前広場の拡張、この3つの方針がどうしても必要なので、三鷹ビジョンに合わせたこの考え方を前倒ししてやっていきますという報告を、以前からさせていただいているところでございます。
一方で、ではどういったことを具体的にやってきたのかというところでございますが、基本的に一番危険だと思ってございますのが、中央にある交通島の送り迎えの右側の、停車して人を降ろしてバスが通行するところの人の横断だと思ってございます。それに関しましては、右側駐停車を禁止するポールというものを、令和元年ですか、設置させていただきまして、その後の交通量ですとかそういったところを注視してきた経過がございます。コロナの関係も影響している可能性はございますが、全体の交通量、広場内の右側駐停車ですとか、その辺の車の量というのが減っているところがございまして、現在はポールを設置していない状況です。
そういったことから、警察ともこれまでもいろいろ連携して、いろいろなできることというのは相談してきましたけれども、今の減っている状況、また増えるかもしれませんけれども、そういった広場内の交通環境を注視しながら、できることはやっていきたいと考えているところでございます。

木崎剛
2199【木崎委員】 御説明いただきましてありがとうございます。実際に様々検討していただいたのは承知しております。ただ、承知している中でも、状況としては基本的に変わっていないというのも、もう皆さんも御承知のとおりだと思います。要は車の量が云々ではなくて、そこに止めてしまう方々がいるというようなところを、解消できるように努力しなければいけないのです。
1つ、前にも僕はこれを提案したかもしれないのですけど、目の前の福祉車両のところに止まっていなければ、一般車両も止まっていいですとなっているのですが、一般車両の専用の場所というのを何かしらの場所、要はロータリー内ではなくて外側にでもつくれれば、ここに止めてくださいというふうにやるだけでも、一定数減るはずです。そういう努力をなぜしてくれなかったのだろうというのがすごく疑問なのです。実験的にでもやってみていただけないですか。そういう方策だってあったと思います。ロータリーの中に止め置くのではなくて、ロータリーの外側に行ってくれと。
心あるという表現は悪いかもしれないけれど、そういう車両運転者ってたくさんいらっしゃると思うので、そういう形で。あそこに止められるのだったら、ここでわざわざ止めないでそっちまで行こうというのは幾らでもあると思いますので、まだ先10年、15年かかるのだったら、そういう実証実験みたいなものをぜひやってもらいたい。そういうのが見えてこないので、どうやって手当てするのですか、10年後、20年後は分かりますという話にしかならないのだと思うのです。そういうところをぜひ強力に、可能性のあることはやってみていただきたい。要は市民の安心・安全につながることですから、ぜひお願いしておきたいと思います。
それで、本題というか、実際のところなのですけれども、これもあえてもう一つ言っておきます。これもほかの議員が大分前に話をした中で言うと、自転車の走行、通行ということで、車だけではなくて、自転車も、いわゆる駅前をあまり通らないような方向をということだったのですが、その前段の話で、やはりこれも現状は、駅前を通ろうとするとどこを通らなければいけないとなると、車道を通らなければいけなくなるはずなのです。そのときに車道を通るとなると、いわゆる東側から来ると、通常の一般車両と同じように、バスの専用レーンには入らずに真っすぐ行って、島、本当のロータリーのほうまで行って、それでバスの停留所、乗車場のほうに向かって逃げて西側に行くというのが本来の筋だと。
ルール上はそうなると思うのですけど、その辺りについて、これももう何年も前に、自転車についてもどうやってその辺りのところに誘導をかけていくかを検討したいというような表現で、大分前に回答があったようです。いろいろ見ていったらそういうふうになっていました。その辺りのところについて、実際研究とか検証とかして、どういうふうにされているのか、誘導だとかはやっているのかということはお聞きしておきたいと思います。
それで先ほど、実際には2ロータリー化、さらに拡張してということで、これを全て否定しているわけではないということで、要は、2ロータリー化するのは場所があればできるということですけど、その前段としては、やはり拡張するといったときに、先ほどの御答弁で、拡張って簡単にいかないのはよく理解しているつもりなのですけれども、本当にこれはできるのだろうかというのもちょっとあって。
だからこそ対応していくということなのでしょうけれども、なかなかそれが進まない場合は、結局これは、ビジョンとしては2030年代ということで、15年、20年までいかないスパンでできるという話なのですが、それが拡張できないとか、難しいというふうになった場合、どうされるのだというのはすごく心配になってしまう部分なのです。相手のあることだから、そう簡単にいかないのは分かっていますけれども、今の雰囲気で問題がないというのか、皆さんが、十分それはやれるのだという御認識の上に立っているという理解で構わないかどうか、教えていただきたい。
2200【高橋まちづくり推進課長】 まず、1点目の自転車の通行に関するところでございます。すみません、以前の御答弁がどういった内容かというのは、ちょっと私はあれなのですけれども、自転車の通行に関しては、今回の今年度、ワークショップですとか、研究会ですとか、地域の方々の御意見の中でも、歩行者中心のエリアをつくっていく中では、自転車に関する御意見というのは多数いただいております。そういった中で、今後その自転車の通行の在り方ですとか、あとは歩行者専用にしていくような通路の位置づけのところもございますので、その点につきましては、道路の再配分ですとか、ルールですとか、そういったところというのはよくよく考えていかなくてはいけないのかなと思ってございます。
木崎委員がおっしゃられる現在の広場内の自転車の通行につきましては、多数の自転車がそういった通行をしているというような状況は、私どものほうで確認しているわけではございませんが、もしそういった危険な状況ですとかがあるのであれば、ちょっと現場のほうを確認して、何かしらの啓発ができるのか、そもそも一般車両の広場内の通行に関しても御意見をいただいているところですので、どんなことができるのかは別として、そういったことは現状をちょっと確認してみたいと思います。
あとは、2点目の広場の拡張についてでございます。三鷹ビジョンの中では広場に関する計算の仕方がございまして、今の面積の中では2,000平米ほど足りないというような状況でございます。拡張の方向性ですとか、エリアですとか、手法ですとか、そういったところについては今後検討していく事項になってございますので、例えば2,000平米いかないまでも、こういった方式でいけばここまで広げることができるですとか、逆に広げた範囲の中で歩行者の滞留する空間ですとか、交通結節点で使われる面積ですとか、そういった割合の案分というのが重要になってくると思ってございます。
副市長からもありましたが、それにはまず、地権者さんの動向ですとかそういったことが重要な事項になってきますので、まずは来年度、そういった御意向を確かめることが先決なのかなと思っているところでございます。

木崎剛
2201【木崎委員】 ロータリー内の自転車の通行については、基本先ほど私が申し上げたのが交通ルール上正しいルートだと思いますが、それを注意されることがあったり、車、いわゆる一般車両から、そこは駄目だろうとか、邪魔だとか、クラクションを鳴らされるとかいうようなことがあることをお聞きしていたので、それはあまりにも自転車に対して、ルールを守って走っていらっしゃる方に対して失礼な話であって、歩道のところは今たしか、自転車はロータリーの駅側は通行はやめてくださいになっているはずなのです。歩行者専用になっているはずなので、そちら側に上がるわけにもいかずというのを守ってやっている方がそうなるのは、ちょっとどうなのだろうというような思いがあります。その辺はしっかりと御認識いただいて、どうするのが。
私もどれが最適かというのはちょっと分からないのですけど、ルールを守ってきちんとやっている方に対してそういうような話が来たり、危ないですというふうに言われるのは、それは幾ら何でもおかしな話だろうという思いがあって、改めてここで、今回の話があったので出させていただきましたので、そこは御担当のほうで御理解いただいて、ちょっと何かしらの考えを持っていただけたらなと思います。そういう意味で言うと、要は自転車レーンではないけど、その通路みたいな指示を出すのかどうか、路上につけるのかどうかは別にしても、そういうことを考えていただければというふうに思います。
拡張の件は2,000平米というのが一定の規模で必要だということなのですけど、そこにいかなくてもそれなりの形で広げられれば一定の形はできるだろうし、今のままということはないと思いますが、柔軟に対応して、その2ロータリー型の方向へ持っていくのだという認識と取りましたので、分かりました。そこについても、拡張ができない場合はかなり厳しいのだろうなとは思いますけれども、もしやるのであれば、努力していただくしかないかなというふうに思います。
それで、これは6ページの考え方のところの長期的視点の中に、人口推計からということだとは思いますけれども、人口増加とされています。武蔵野全体を含めて、もちろん三鷹駅周辺の方々の人口が増になるのか。ただ武蔵野市内だけではなくて、三鷹駅北口を利用される方は、それ以外のエリアからもかなり来るのかなと。その場合、全体で考えたらそこまで増えるのかというのがちょっと気になるところだなと。
減るのかとまでは言わないですけれども、こういう書き方が本当に合っているのかどうかというのがちょっと気になるところなので、この辺りの考え方、駅前の方なのですということであればそれはそれで一つ理解しますが、利用者と言った場合に、統計的なものがあってこういうふうになりますというのが、市内の人口推計だけでなく何かあるのかどうか、お聞きしておきたいと思います。
もう一つ、その先、下のほうにある検討を進める上での課題や配慮ということなのですけど、これはあえて言葉のあれなのでちょっと気になったので言っておくと、具体的検討については、身体的状況や年齢、国籍を問わずというふうになっていますが、もちろん国籍を問わずなのですけど、この国籍という意味は、いわゆる母国語、日本語以外をメインに使われる、理解がはっきりできる方々という意味なのかなと考えているのですけど、そういう意味合いで合っていますか。そうであるならば、「言語」というような表現を入れられたほうがいいのではないかなと思ったので、ちょっとお伝えしておきます。
それともう一つ、これは研究会の報告書なのでそこまでとは思わないですけれども、8ページの考え方の中で、「芝生の公園等」という表現があったかと思うのですけど、駅前に芝生の公園を造るのはなかなか厳しいのかなということを考えるとというのがあります。
武蔵境駅南口のプレイス前の境南ふれあい広場公園。あそこも同じように、芝生のほうがいいのですけど、やはり利用者、通行者が多くなると、なかなかそこは難しいなということもこういう研究会のときに、事務局で参加されているのであれば、事例としてしっかりとお伝えしながら話をされたほうがいいのではないかなと思いますが、そういうことはされていないのかどうか。それでもこうなのだということなのかどうかというようなことも、併せてお聞きしておきたいと思います。
2202【高橋まちづくり推進課長】 御意見ありがとうございます。まず、1点目の人口増加のところでございます。2点目、3点目もそうなのですけれども、こちらはあくまで研究会のメンバーの方が御発言した趣旨で、基本的にそのまま記載させていただいています。長期的な視点から考えて人口の増加や高齢化の進展ということで、社会一般に言われるようなニュアンスでの御発言だったかと記憶してございまして、そういった記載としてございます。
あとは、2点目の国籍に関するところでございます。母国語かというようなところでの御質問かと思いますが、そういった一般的に言われる、これもユニバーサルデザインに配慮というような意味での御趣旨だったかと思います。そういった御趣旨の国籍を問わずというところでございます。
あとは、8ページ目の芝生広場というところの御発言も、駅前のそういった公園ですとか、一般的な公共空間というものがないものですから、公園といいますとイメージ的には芝生というような御趣旨の発言だったかと記憶してございます。

木崎剛
2203【木崎委員】 分かりました。委員の方々がということなので。最後の部分の、要は事例としてありますとかというのは、事務局というか、庶務で分かっていることは、こういう懸念がありますみたいなのは、お伝えしてもよかったのではないかなと私は思いましたので、あえて申し上げています。
要は、それも含めてそうなのですということなのかどうか。ここに書かれると、表現はあれですけど、はっきり書かれれば、できれば芝生がいいのだということなのですかというので、それが先に動いてしまう可能性があるなというのがちょっと気になったところです。それは行政側、市の側ではなくて、民間の皆さんの研究というか、構成員の皆さんの中からの意見ということで理解いたします。
その上で、ちょっとどういうことなのかなというのをお聞きすると、この8ページの検討を進める上での課題や配慮すべき事項等について、「官民が連携できると良い」というのは、現在もこうやってやっているぐらいですから、イメージとしてはこれでいいのかなとは思うのですけど、このイメージの形で合っているのか、それとももう一歩二歩、何かしらの形で踏み込んでというような御意見とかがあったのか、お伺いしておきたいと思います。
それともう一つ、「学校等の公共施設に対する負担軽減、開発区域周辺のまちづくりに配慮」があるとかというので、学校負担軽減とはどのようなことを意味しているのかというのが分かれば教えてください。
2204【高橋まちづくり推進課長】 まず、1点目の官民の連携の部分でございます。沿道のまち並み誘導ですとか、低利用時のまちづくりということを考えたときに、どうしても公共側の努力ですとか考え方だけでは、そういったことが成り立っていかないというところがございます。
そういった意味で民有地の利活用については、下に沿道のまち並み誘導のイメージとちょっと絵のほうでも描かせていただいていますけれども、歩行空間ですとか、あとは宅地の間に中間領域的な空間を創出するですとか、そういった民地側と公共側の考え方ですとか、もしくはアドバイザーの先生からも御意見をいただいていますが、建て替えに当たってのルールづくりというのが事前にないと、なかなかそういったところは連続していかないというような意見もございますので、そういった意味も含めた官民連携で、そういった空間を生み出していくことが大事だという意味合いでございます。
あと、学校等の公共施設に対する負担という部分に当たっては、民間の開発があった場合に、どういった建物でどういった利用のされ方がなされるかというのがなかなか見えないところもございまして、例えばそういった住宅系のものが多く入ると、買われた年齢層によっては、一時的にお子さんが増えて、学校の教室が必要になるとかといったことがあり得る場合もございますので、そういった趣旨の御発言だったかと記憶してございます。

木崎剛
2205【木崎委員】 1つ目のほうは、8ページの下に書いてある、その趣旨の部分プラスアルファの、さらに協力してやれればよりよい形になるのかなというふうに想像はつきますので、お願いしたい。
学校のほうは、確かに実際に入ってくる人によってそういうこともあり得るのかなと。ただそうなってきて、それを抑制とかはできないですよね。誰が入ってくるか分からないわけで、難しい。この表現だと、要は負担軽減をといったときに、どうやって軽減するのだといったところは、大変難問なのかなと。もしそういうことが起こった場合に難しいなというのがあって、何をどういうふうにしたいのだろうなというのがちょっと分からなかったので。
あそこのエリア全体に地域計画などをつけて、どうしてこうしてとやるのかとか、そういうと今度は、全体には人が入れるスペースが減るとかどうしたとかというふうになってきて、そんなことまでやるのですか。それは最終的には地域の皆さんのお考えも含めてになるかと思いますけど、その辺がちょっと私としてはつかみ切れなかったのでお聞きした次第です。またプラスで何かあれば、教えていただきたいとは思います。
それともう一つ確認しておきたいのは、10ページ以降のその他あわせて検討すべき事項ということで、自転車、自動車もそうなのですけれども、実際に形ができてくると、補助幹線の内側には駐車場、また自転車駐車場は誘導しない、ないしは外側に行ってもらいたいみたいな書き込みになっていました。現状あるものを外に出すという表現なのか。要は、今後造るに当たっては、それはできれば避けてもらいたいということなのか。
何を言いたいかというと、今、中町第1・第2駐輪場があって、これを一部立体化すればスペースが出てきて云々という話があります。あそこのエリアは、表現で言うと補助幹線の内側になると思いますし、ほかの場所も、補助幹線の内側に入っているものが、今自転車駐輪場だったり一般の駐車場としてありますけれども、この辺りについてのお考えというのはどうなのか、お伺いしておきたいと思います。
2206【栗林交通企画課長】 中町第1・第2駐輪場の件です。この件につきまして、三鷹駅北口街づくりビジョンの中で、駐輪場機能を確保しながらというような表現がございます。なかなかあの規模になりますと、場所をほかに探すのは難しいですし、また確かに土地自体は補助幹線の内側にありますが、逆のことを言えば、出入口は補助幹線上にあるといったような形にも捉えられますので、あれは、現段階で担当課としては今のあの位置かなというふうに思ってございます。
ただ基本的な考え方については、やはり歩行者中心のまちづくりを進めていくに当たっては、駐輪場というのは、一定程度離れた場所に今後は設置していきたいというような考え方があることはお伝えしておきたいと思います。
以上です。
2207【高橋まちづくり推進課長】 先ほどの8ページのほうの学校等の公共施設のところでございます。年齢層によってはというような御答弁をさしあげましたが、民間の開発でございますので、どこまで誘導というところはなかなか難しいところでございますが、例えば多世代向けのマンション構成としてもらいたいとか、間取りをこうしてもらいたいですとか、あくまでお願いベースになりますけど、そういったことというのは考えてもいいのかなと思っているところでございます。

木崎剛
2208【木崎委員】 中町第1・第2駐輪場はそういう考えであると。ほかに西側にもございますね。平置きの駐輪場も幾つかあります。特にこの平置きの駐輪場はどうするのだというようなことも出てくると思います。また、JRさんが独自で置いている、もう本当に駅のそば、こういうのについてはもちろんそのままなのだろうとは思うのですけど、実際に規模感で言ったときに、この先付置義務が発生するようなビルを建てるときにも、内側で駐輪スペースを取るのではなくて、外側に持っていってくれなんというやり方をするのですかという話になるかと思うのですけど、その辺りのお考えはどうなのだろうと。
2209【栗林交通企画課長】 まず前提としましては、土地が駅周辺ではなかなかないということがございます。ただ、市の考え方としましては、まずそのまちづくりの計画との整合性を図っていかなくてはいけないということがございますので、基本的な考え方につきましては一定程度離れたところが好ましいと考えてございます。
ただ、民間のところについてはなかなかやはり土地がない。これは同じ条件でございますので、市の考え方としては一定程度離れたところというふうには考えてございますが、土地にはやはり制約がございますので、それはその都度、その状況に合わせた考え方の中でやっていくことになろうかと思います。
以上です。

木崎剛
2210【木崎委員】 では1つ言っておきます。この間、自転車駐車場の付置義務の距離については、おおむね100メートルから300メートルというふうに規約が変わりました。これについては、吉祥寺が特別であるというような考え方の下にその話が出てきたのがもともとの流れだろうと思っていますので、こうやって規約が変わってしまうと、条件上は、どうにもならないからと言われれば、300メートル離れたところでもよくなってしまうということが発生します。
私は、三鷹駅で考えた場合にはそこまでではないだろうと思いますので、もし外へ持っていくということであれば、今までのおおむね100メートルぐらいというところに指導すると。ここにも書いてありました。まとめた形でできないかというような書き方もされていたのですけれども、それを300メートル離れたところでいいですというような話ではなくて、やはり100メートル以内とか、本来はその場でということになるかと思うのですけど、そういうことをぜひ指導というか、これは実際には民間の企業者さんたちもいらっしゃるので、その辺りのところは、まちづくりの中でいったときには協力しながらやってほしいということで、指導というよりも要望になってしまうのかもしれないけれども、そういう形で対応していただきたいと思いますけれどもいかがでしょう。
2211【栗林交通企画課長】 ここで条例施行規則を改正しているところでございます。しかしながらそれについては一件一件条件が異なるというふうに思いますので、一つ一つその条件に照らし合わせて、先ほど言いましたが、まちづくりに関する計画ですとか、そういったところの整合を図っていきながら、何が一番いいのかということを一つ一つ検討していくものだというふうに考えているところでございます。
以上です。

落合勝利
2212【落合委員】 お願いいたします。そんなに多くはないのですけど。まず考え方3の駅前広場の拡張のところなのですけど、個人的にはちょっと違和感というか、どうするのだろうなと思ったのが、駅前でのイベントを含めた人の滞留みたいな記述になっているのです。「イベント時を含めた空間の利活用等の観点」と。
僕の中ではあそこで何かイベントをやるというイメージはそもそもなくて、例えば吉祥寺の北口であれば一定程度、そんなに広くはないけれども囲われた空間があって、そこで一定人が集まってイベントをやるということはあるのだけれども、三鷹のあそこの空間で何かイベントというのが直接結びつかなくて、ここにある「交通混雑の影響」とかその辺は分かるのだけれども、イベント時を含めた空間の利活用というのはちょっと理解に苦しんでいたのですが、ここはどういうようなことだったのか、ちょっとその辺って分かりますか。
2213【高橋まちづくり推進課長】 大きな意味で言いますと、公共空間の利活用というところで、広場ではありませんけれども、道路を止めてマルシェを民間の方がやったり、私どものほうで歩道にテーブルを置いたり椅子を置いたりして、近隣の店舗の方から御協力をいただきながら、そういった新たな可能性というのを現在でも探っているところが大きな流れではございます。
その中で駅前広場に限りましては、現在でも、狭い空間ではございますが、三鷹の商店街の中でお祭りですとかをある空間で行っている事実もございますので、人々が滞留するような空間が発生すれば、そういったところの活用もできるのではないかという御趣旨で御発言があったかと記憶してございます。

落合勝利
2214【落合委員】 今までの実証実験で、確かにオープンマルシェだとかというのをやっていたのは私も承知していますし、そういう意味で言うと、本当の駅前というよりは、どっちかというと、例えば玉川上水沿いに少し入っていったほうだとか、かたらいの道のほうに少し入っていったほうだとか、だから狭い意味で言う、いわゆる駅前とはちょっと違っているのかなという意識があったので、その辺の違和感はちょっと伝えておいたほうがいいのだろうなと思って、今発言しました。
拡張の話は以前も出ていて、少し広げられればというような話があったのは前も行政報告があったかと思うのですけど、例えば実際これを広げたと。まず広げられるかどうかというのは、当然今の空間なので、例えば建物の買収だとかそういったものも当然入ってくるのでしょうし、今のところから広げるのであれば、ちょっとそれはそれでまた困難があるのかなということと、もう一つは、逆にこれを広げないと、考え方2の2ロータリー化というのは実現できないという、そこにもつながる話なのかどうか。
何が言いたいかというと、もう少しあれしますと、2ロータリー化って、いわゆる今の敷地の状況の中でできる話なのか、できない話なのか。もしかしたら今の平和の像があるところ、あそこを少し狭める、もしくはちょっと移動するということで、この2ロータリー化ってできるのかなという考えも実はあるのだけれども、ただそれでもやはり敷地はあの敷地しかないので狭い。それだと課題解決にならないので、やはり広げなければいけないという、これって連動している話なのかどうか。ちょっとそこは一番気になっているところなのですけど、その辺ってどうなのでしょう。
2215【高橋まちづくり推進課長】 結論から言いますと、広場の拡張と2ロータリー化というのは連動していまして、拡張しなければ2ロータリー化できないということでございます。一番大きな問題は、現行の面積の中で、辺長といいますか、トータルの車の寄りつけですとかそういった辺長が変わらないと、問題が解決しないこともございますので、基本的には、拡張することによってその辺長を増やして解決していくのがセットという考え方になります。

落合勝利
2216【落合委員】 そうすると、その拡張のいわゆる考え方の差のところでいろいろと意見が出ているのは確かに分かるのですけど、考え方2の2ロータリー化をやるためにはやはり広げなければいけない。広げるのであれば、付随して得られる効果という言い方がいいかどうかは分からないですけれども、いわゆる例えばちょっとしたイベントをやるだとか、人が滞留するだとか、そういった空間にも利用できるという、どっちが優先かみたいな話になってしまうのですけど、そういうような認識でいいのかどうか、ちょっとその辺のニュアンスってどんな感じなのでしょうか。
2217【高橋まちづくり推進課長】 基本的には、今、委員がおっしゃった御趣旨で合っているのでございますが、交通環境で今ここにお示ししている問題というのは、交通の錯綜ですとか、あとは公共交通の優先度ですとか、様々記載させていただいたものを解決していくのが優先となってございます。安全・安心に人々が歩けるという意味では、その交通問題の環境改善というのは第一に解決する問題でございます。
ただ、その広がったスペースで、今こういった環境が変わっている、人々のそういった空間ですとか、その使い方ですとか、そういった時代の変化ですとか社会の変化に合わせた使い方というのも、一方でこの拡張に合わせてできるのではないかといった御趣旨の発言がございました。

落合勝利
2218【落合委員】 分かりました。タイトルは交通環境基本方針なので、交通環境の改善ということが多分主目的でスタートしているものなのだろうというふうには思っているので。ともすると、もう目的感がずれてしまうと言ったら変だけど、そもそもは交通環境の改善だったものが、いや、みんながここでにぎわいを創出するのだとかという、その違った目的感の優先度が上がっていくようなというのは、ちょっと僕は違っていると思うので、そもそもの趣旨がそこにあるということで、そこがまた優先的な考え方の大きな柱だということであれば、そこはちょっと曲がっていかないように進めていただきたいなというのは、これは私の意見として申し上げておきたいかなと思うので、お願いしたいと思います。
別ににぎわいをつくるなとかそういうことではないことも申し添えたいので。今までのいわゆるちょうどコロナとかいろいろなことがあって、地域の活気がやはり失われているというところがあるので、そういった部分に活用していくという趣旨も大きく理解できるところであるのだけれども、まずあそこの錯綜しているところを何とかしなければいけないだろうというのが多分大きな課題だと思っていますので、その課題解決に向けて、ぜひお願いしたいなと思っています。
それと今後のロードマップのところで、令和5年度にこの基本方針の検討ということで、5年度末を目指して基本方針の策定、基本的にはそういう大きな流れなのかなと。その後で街づくりビジョンの改定。これは実現性の検討がどのぐらいの時間を要するのか分からないですけど、これはめどとしては、街づくりビジョンの改定までいくのはどのぐらいを考えられているのか、ちょっと何か想定でもあれば教えていただければと思うのです。
2219【高橋まちづくり推進課長】 まず、1点目で補足でちょっとお話しさせていただきたいと思います。当然交通環境基本方針の策定に向けた考え方を地域に落とすという形で、今の課題をこういった形で解決していくというのを地域に広めているところが大前提としてございます。ただ、広場の拡張にしましても、今の必要以上な車優先という考え方を持っているわけではございませんで、基本的には、課題を解決しながら、一方で、人々の歩きやすい空間ですとかそういったところを大事にしていくという両論の考え方をちょっと追加して、今御説明させていただければと思います。
ロードマップのところでございます。ちょうどロードマップの見方として、必要性の観点と実現性の観点で、黄色い色とオレンジの色で左側に示してございます。真ん中でちょっとダブったような形になっているのですけれども、三鷹駅北口街づくりビジョンの中では、交通のほかに、土地利用ですとか、にぎわい、緑の観点ですとか、3本の軸で成り立っています。一番課題のある交通環境について課題出しをして、重点的に今地域展開で進めているというところでございます。
令和5年度に基本方針のほうを定めまして、ちょうどこのバーの長さを見ていただきたいのですが、交通環境基本方針の策定のところで、大体必要性の観点のところと似たような長さになってくると思うのですけれども、街づくりビジョンの改定の中ではもっとバーが伸びているような状況で、交通環境だけではなくて、その三鷹北口に即したまちづくりに必要な要素、にぎわい要素ですとか、そういった緑ですとか何だとかというのも、この中で今現在あるビジョンを改定していく必要があると思ってございます。
時期についてなのですけれども、先ほどもちょっと申しました、実現性に向けた地権者さんのヒアリングに来年度入っていきますので、そちらの感触ですとか、あとはそれによっての事業手法ですとかそういったところで、この実現性に向けた検討というのが時期的にもかなり変わってくると思ってございます。ですので、ちょっと今、令和何年度とかといった発言はできないのですけれども、そういったのを来年度ちょっと鑑みながら、お示しできる時期に、その方向性だとか時期についてはお示ししていきたいと思ってございます。

落合勝利
2220【落合委員】 分かりました。一番は地権者さんとの合意がないと当然進められないし、そこが一番大きな壁──ではないですね、一番大事な要素なのかなと思っているので、当然いつまでというところまで示せないのはよく分かります。
将来像というところではおおむね2030年、今2023年だから七、八年後以降を想定してということなのでしょうけど、そうなってくると、例えば事業化するにしてもいつから始まるか分からないし、実際問題この再整備が整うのはいつになるのかというのは、多分もう10年とかそのぐらいの時間をかけてということになるのでしょうけれども、一応大きな流れとしては、そういうような想定でこれから進んでいくというふうに受け止めていいでしょうか。ちょっとその辺だけ最後、お願いしたいと思います。
2221【高橋まちづくり推進課長】 今、委員がおっしゃったとおり、三鷹駅北口街づくりビジョンの大きな柱として、まずは冒頭違う委員からも御質問がございました三鷹駅の補助幹線道路を完成させまして、その後の北口のビジョンの今のまちづくりの進め方というのを、これまで説明した形で、2030年代までに再整備という形で進めていきたいということでございます。

川名ゆうじ
2222【川名委員】 皆さんと同じように、土地が確保できれば、それはいいよねという計画なのかなという印象を受けました。ニーズ調査というか、どっちかというとウィッシュリストを並べて、その中から実現可能性をこれから行政の中で検討していくし、当然土地の所有者の方々と調整していくという認識でいます。
それで今、いつ頃までにできるのだという話があって、まだそれは10年以上先なのだろうなというのがよく分かったのですけれども、都市計画手続と書いてあるのですが、最終的にこれはどこまでのことを考えていらっしゃるのか。要は地権者の多くの方が納得してくださったところで地区計画をつくるとか、あるいはもっといろいろなまちの中の全部を変えていくところまでやらないとできない計画なのか。ちょっとその先の最終段階のところを確認させていただきたいと思います。
もう一つは、その土地の所有者の方といろいろ調整していく中で、駅前広場に土地を出してと言ったって、そんなただではやらないし、出したって、これらの土地をどうしてくれるのだという話になると、例えば基準は緩めて高層化するとか、あるいはどこかに変えてもらうとか、いろいろなことをやらないと、そう簡単にはうまくいかないとは思うのですけれども、その辺も含めた計画、要はいろいろな都市手続があるではないですか。そこら辺も含めて確定していくというイメージなのかどうか、この点を確認させてください。
2223【高橋まちづくり推進課長】 委員からの御質問で、ロードマップの令和6年度の実現性の検討の中で、地権者合意の下に事業手法ですとか経済性だとかを書かせていただいています。事業手法につきましては、買収方式ですとか、あとは開発に関わる手段ですとか、いろいろな手法があると思ってございます。ただ、少なくとも広場の拡張は必要でございますので、例えば直接買収して広場を拡大するにしても、今の都市計画の広場の面積を拡大しなければなりませんので、何かしらの手続は必要かと思ってございます。
ここで書かせていただいているのは、あくまで括弧で書かせていただいているのですけれども、いずれの手法にしましてもこういった手続を経て、2030年までのそういった再整備というのは必要になってくるといったイメージで記載させていただいております。

川名ゆうじ
2224【川名委員】 どういう手法を使うかというのはこれからの話だろうと思いますけれども、市が直接買収といったって、お金があり余っているわけでもないし、適正価格で買うしかないでしょうから、その辺は臨機応変というか何か、うまくやってくださいとしか言いようがないのですけれども、そこまできちんと計画を立てて拡張していく、それがないとこのまちづくりは進んでいかないという大前提の中に進んでいくという理解でいいのかどうか、もう1回確認させていただきたいと思います。
もう一つは、最近三鷹駅の西側のほうの土地というか、ビルなんかも閉鎖されて、新しいビルが建っていくような雰囲気もあります。東急の裏の大きなマンションもどんどん建っていく中で、西側が随分変わってくるような印象を持っています。あそこで逆に違う大きなマンションが建ったりとか、独自開発が民間で進んだ場合に、こういう計画に影響していかないのかと、ちょっと懸念を持っています。市として具体的な計画を出してもいませんし、規制をかけているわけでもないではないですか。
とすると、そこの、今、更地でもないけど、ビルが閉鎖されて、何ができるか全然分からなくて、情報というのはどこまで入っているか分からないのですけど、あの辺のエリアも含めてにぎわい創出というか、市と連携していかなくてはいけないと思っているのですが、その辺はある程度想定されていらっしゃるという受け止め方でいいのでしょうか。もう交渉しているとかそういうのは言えないでしょうけれども、そこら辺も含めていろいろまちづくりのビジョンの中には含まれているという想定でいいのかどうか、今民間の開発も始まろうとしていますので、そこら辺を調整しているかどうかについても確認させてください。
2225【高橋まちづくり推進課長】 まず1点目についてです。当然令和5年度に交通環境基本方針を策定した後に、実現性の検討の中で、実交通への影響ですとか、地権者合意、事業手法、経済性について検討を進めます。この中で大きな方針を定めて、街づくりビジョンの改定に進んでいくという形になりますので、一定ここで方針を示した中の街づくりビジョンの改定、都市計画手続という流れになってございます。
あとは2点目の西側の街区のことでございます。この交通環境基本方針の策定に向けた考え方の中でも、7ページに低利用地という形で西側エリアのことを示させていただいています。民間の会社さんのほうから相談だとかは私どもも、ここの会社だけではないのですけれども、受けている状況もございまして、その場合に、今、市としては三鷹駅の北口はこういう考え方で地域展開を進めているですとか、そういった情報提供はさせていただいています。
委員がおっしゃられるように、まだ地域ニーズを探っている段階ですので、市が大きな方向性でこれを決めたというわけでも何でもないので、強制力はありませんが、そういった形で御相談の中で、市の考え方というのはお話ししている状況でございます。

川名ゆうじ
2226【川名委員】 民間相手ですからなかなか難しいとは思うのですけれども、そこは誠意を持ってやっていただきたいなと。特に駅前のところを拡張するといったら、もう民間のビルが建っていますよね。結構もう古くなっているから、そろそろ建て替えなのかなみたいな雰囲気もありますけれども、市が考えている間に建て替わってしまったらもう何もできませんので、その辺はうまく調整していってくださいとしか言いようがないと思いますけど、お願いしたいと思います。
あと2点だけ確認させてください。この玉川上水があって、西側の桜通りのところ、これは三鷹市との調整というのは進んでいるのかどうか。要は玉川上水に水辺を整備してあるのですけれども、全体的に暗いイメージがあって、武蔵野市民はあそこに玉川上水が流れていることさえも気がつかない。たまにたばこを吸う人がそっと行って、使われている場所なのです。あそこの景色というか、整備はうまくされていて、使わないのはもったいないですし、空間演出には役立てたいのですけれども、武蔵野市だけでどうのこうのというわけにいかないので、そこも含めてこういうビジョンは進めていっていただきたいと思いますが、1つはそのことについての御見解を伺いたいと思います。
もう一つ、2ロータリーにするときに、東側に一般車の導入とあるのですけれども、これは一般車の何のために造るのかの確認をさせていただきたいと思います。今ほとんど送迎ばかりで、進入してくると、きっとそこでずっと止まっていますよね。塾の送り迎えだかお父さんの送り迎えだか分からないですけれども、駐停車禁止とは言われても運転者が乗ってずっと止まっていて、結局交通が動かなくなってしまうということも聞いてしまうことを考えると、これはどう造ればいいのかというのが結構疑問なのです。
多少離したところに造るなら分かるけれども、駅前だったらそれこそ公共交通と福祉車両のみぐらいにしないと、かなり混乱が起きてしまうのですが、その辺は今後の検討ということでいいのかどうか、この課題についての御見解も伺わせていただければと思います。
2227【高橋まちづくり推進課長】 まず、先ほどありました1点目の御質問にちょっと追加でお話しさせていただきたいのですが、西側街区に関しましては、先ほども言いましたように、地権者さんに市のほうから直接アプローチはまだしていない状況でございます。来年度、こういった地域のニーズですとかを持って、個別に地権者さんの御意向というのを、ちょっとエリアですとか、あとはどういったアプローチの仕方というのは検証しますけど、少なくとも建て替えの意向ですとかは当然確認していこうと思ってございますので、そういったところで、今後の進め方の中で検証はしていきたいと思ってございます。
次に、桜通りの玉川上水についてでございます。こちらにつきましても、地域展開の中でも玉川上水は御意見の中で、貴重な景観資源であるというような御意見も多数いただいていまして、親水できる空間ですとか、ぜひ生かしてほしいと。逆に今はもう真っ暗な状態で、何かちょっと怖いですとか、そういった感想をお持ちの方もいる状況でございます。
三鷹市との調整という御発言もございましたが、実は三鷹駅北口の今回のアドバイザーの先生の中にも、北口は武蔵野、南口は三鷹市だけれども、個別に進めているのはどうなのだ、できるか、できないかは別にしても、大きな青写真の中で、それぞれ連携を取りながらやるべきだというような御意見もいただきまして、ちょうど昨年12月に三鷹の南口に関しましても、三鷹市さんのほうで大きな計画をちょっと聞かせていただいたりですとか、あとは我々としてもこの三鷹ビジョンをこういった形で地域展開を進めているという意見交換をさせていただきまして、まさに委員から御意見をいただきました玉川上水に関しては、三鷹市さんと連携してやっていきたいというような意向も伝えていますので、今後もそういった連携した意見交換みたいなものは続けていきたいなと思ってございます。
最後、一般車についてでございます。基本的に交通課題として、右側駐停車の問題ですとか、現行の広場の使われ方として、公共交通、バス、タクシー、一般車、福祉車両が混在しているような状況の中で、2ロータリー化で整序していきたいということが大きな流れでございます。
その中で、どういった割り振りですとか、アドバイザーの先生の中では、福祉車両に関しましても、例えばレモンキャブは黄色い車で、公共的な福祉車両なのですけれども、一般に、障害をお持ちの方が一般の車で車椅子のお子さんなんかを乗せていても、基本的には普通の車と分からないような状況もありますので、そういった広場の使い方ですとか、車種別ごとの使い方だとかというのは、よくよく検討する必要があるというような御意見もいただいていますので、一般車両も含めて、そういった停車の場所ですとかは、今後検討していきたいと思ってございます。
2228【桜井委員】 すみません、私からも何点かお伺いしたいと思います。
まず、非常に根本に立ち返るような話になってしまうのですが、今回のこの三鷹駅北口交通環境基本方針は、大きな方向性としてウォーカブルなまちづくりということで、安全に歩行者の方がまちの中を利用できるような環境を整えていくということだと思うのですけど、ウォーカブルというキーワードは、三鷹に限らず、武蔵野市内の三駅、吉祥寺や武蔵境も基本的には同じコンセプトかなというふうに思うのですが、その中で三鷹駅のニーズというのはどういうことなのかということに関して、いま一度認識を共有したいなと思います。
具体的に言うと、例えば吉祥寺は同じウォーカブルといっても、吉祥寺の利用者というのは基本的に来街者が多くて、外から来られた方に、どう回遊してまちを楽しんでいただくかということが、まちづくりの基本的なコンセプトになっていると思うのです。例えば市の公共施設の配置を考えても、吉祥寺には、吉祥寺シアターとか吉祥寺美術館とか、要は市民ももちろん活用するけれども、それだけではなくて、外から来た方に楽しんでいただけるような施設が配置されている。これはまちづくりとして理にかなっているなと思うのです。
一方、例えば武蔵境を見ると、より地域に住んでいる方に密着したまちづくりといいますか、お店なんかも日常の買物に便利なお店がたくさんそろっている。では、でも来街者はいないかというと、武蔵境もそんなことはなくて、大学がありますので若い方を中心に利用がある。そう考えると、例えば公共施設で言うと、駅から近いところに武蔵野プレイスがあったりということは非常に理にかなっているなと感じています。
ではそういった観点で見たときに、三鷹の特性、三鷹のニーズというのは何なのかということを改めて確認しておきたいと思うのですが、基本的には住宅地で、来街者というよりは地域の方が対象かなと。ただ三鷹の特徴として、オフィス街が市内でも特に発展している地域で、私の知っている中でも、東証プライムに上場しているような企業の本社が、少なくとも3社は三鷹駅を最寄り駅としている。そういう意味では、オフィス需要みたいなものは市内でも特に高い地域なのかなと思っていますけれども、こういった基本的なまちのイメージというか、分析のところを、市としてはどのように捉えているかをお答えください。
2229【高橋まちづくり推進課長】 三鷹駅に関するニーズのところでございます。委員から御紹介がありましたとおり、低層の住宅街の中の地域の方が御利用されるというのはベースにあると思ってございます。三鷹ビジョンのほうでもお示しさせていただいていますが、これも御紹介のありました、企業の方が多いということで、企業の方が乗り降りですとか、会社に行って、そこで例えば帰りに時間を費やすですとか、そういった形で発展してきた三鷹の経緯というのはございますし、そういったニーズというのを大切にして、どうやって今後も継続していくかというような視点でも、三鷹ビジョンのほうに明記させていただいているところでございます。
ただ、今回の研究会の報告書の8ページの中でもちょっと記載があるのですが、ここのコロナ禍を踏まえて、三鷹駅北口の企業さんについても、大手の会社さんでかなりテレワークが進んで、もう三鷹の会社に来なくても業務ができるというような状況も実態としてはございまして、肌感覚でも三鷹の北口でそういった方が見受けられないというのは、地域の方にも聞いてございます。
そういったときに、今後のそういったニーズの掘り起こしみたいなものはどうしていくのだという中で、8ページの一番上にあります、コロナ禍による働き方改革の加速に伴い、通勤する会社員が減少して、まちの全体のにぎわいが低下しているのだけれども、一方で、都心に通勤していた会社員が在宅勤務で三鷹駅北口にとどまっているといった御意見もございますので、反対にそういった方々のニーズの掘り起こしですとか、そういったコロナ禍を踏まえた北口の使われ方みたいなものを検証して、今後に役立てていく必要があるのかなと思ってございます。
2230【桜井委員】 ありがとうございます。今御答弁いただいたことはまさに私も感じておりまして、サンプル数が少ないので、あまりこれを一般的な傾向として言うのはどうかなと思うのですが、このコロナ禍の状況の下で、三鷹駅近隣、武蔵野市に本社を構えていた大規模な事業者のうち幾つかが、もうこの間本社を移転したというようなことも聞いています。
これも今御答弁の中であったように、三鷹の優位性というのは中央線の大きな駅であるということと、総武線、東西線の始発駅であるということで、通勤に非常に便がいいということがあって、そのことが企業にとっても本社を置くメリットになっていたと思うのですが、コロナ禍の状況の下でテレワークが進んで、必ずしもそういった通勤面での優位性が最優先の事柄でなくなってきたという状況があるのかなと。
ただ一方で、これは一時的なものなのかどうなのかというのもあって、今策定を進めている計画の中で、これを今後も続く傾向として捉えるのか、あるいはコロナ禍が収束した暁にはまた元のように、オフィス機能というのが引き続き高い需要を得るのか、この辺りはちょっと今なかなか分析が難しいところだなと思っているのですが、計画の中ではどうやって反映していくお考えなのか、その辺り、もう少し詳しくお聞かせください。
2231【高橋まちづくり推進課長】 現在コロナ禍を経た傾向としては、今、私が答弁したとおりなのでございますが、今後の見通しをどうやって計画の中に盛り込んでいくかというのは、非常に難しい問題かと正直思っています。ただ、この研究会の中でも、例えば交通事業者、バス事業者さんですとかタクシー事業者さん、そういった利用者さんのニーズですとか利用者さんの動向というのも御意見をいただいておりますし、商店街さんの商店主さんからは、先ほど言った企業の撤退ですとか、あとは逆に、入ってくる企業さんの動向ですとか、そういった御意見もいただいています。
なので、今回研究会の中の報告書という形でまとめさせていただいていますけれども、今後もそういった交通事業者さんの利用者動向ですとか、まちに根づいたそういった商店街の、例えばビルをお持ちの方ですとかの御意見ですとか動向というのは、今後も引き続き連携しながら、御意見をいただきながら見極めていかなければいけないし、見極めていく必要があるのかなと思ってございます。
2232【桜井委員】 コロナ禍の影響が収束するのか、しないのかというのは、この問題に限らず多くの分野に関わってくるけど、なかなか予測が難しい部分で、引き続き研究を重ねていただけたらなというふうに思います。
ちょっと具体的な中身の部分ですけれども、先ほどから出ている駅前広場の2ロータリー化、これは非常に大きなトピックだなと思うのですが、ここで資料に載っているこの動線図を見ますと、確かに現在は動線が交錯していて、やはりこれは交通安全上課題があるなというふうに思っています。それに対して2ロータリー化の概念図が載っていますけれども、はっきりとその2つのロータリーを巡る動線を分けて、交錯しないようにしている。
2ロータリーということで言うと、現在ある中では、武蔵境駅の南口が2ロータリーの形に近いのかなというふうに思っております。東西に2つロータリーがあって、真ん中に橋のように歩行者が通行する空間が確保されているのが武蔵境駅の南口かと思うのですけれども、ただ武蔵境駅の南口は、歩行者が歩いてくる空間の一番南端の部分、イトーヨーカドーの手前の部分で横断歩道になっていまして、進入した車が一応東から西に抜けられるようになっているというつくりだと思います。今回のこの三鷹駅北口の交通環境基本計画の中で示されている2ロータリー化の概念図は、完全に2つのロータリーを切り分けてありまして、このロータリーの中で東から西に抜けるということはできないような形になっているのかなと思います。
そうすると先ほどから話が出ているように、駅前を通過してそのまま西に抜けたい車があった場合は、かなり迂回することになるかなと。井ノ頭通りまで北上していただいて通行していただければ、それはいいかなと思うのですが、実際には、これは住宅街の中を通り抜けようとする動きになってしまうのではないかなという気もいたします。そうなると、駅前の安全な歩行空間を確保するという目標は達成されても、逆に住宅街の中に今まで以上に車が入ってきてしまうということだと、これはまた安全上の課題が出てきてしまうのかなと思いまして、この辺りはそういう意味では丁寧なシミュレートが必要なのかなと思います。
先ほど副市長のほうからは、これはすぐにこういう形になる、環境が整うということにはならないというお話がありましたので、もっと時間をかけてそこら辺を丁寧に検証して、また地域の方々に丁寧な説明を通じて整備していくべき話かなというふうに思うのですが、この辺りの流れについてどのようなものになるか、お考えをお聞かせください。
2233【高橋まちづくり推進課長】 2ロータリー化した場合の一般車の件でございます。基本的には先ほど申しましたように、三鷹の補助幹線道路の整備というのが大前提でございます。基本的に中町新道から三鷹通りまで道路を拡幅して、こちらを通過交通を含めた動線にしていきたいという考え方でございます。その中で、当然今回の研究会の中でも、委員から今御紹介のありました、交通体系を再編するものですから、一般車の枝道の進入、そういった弊害ですとか不便さだとかというのは当然出てくるところでございます。
それをどこまで許容できるかですとか、どれだけ影響があるのかというのは、正直なところ、社会実験ですとか、そういうことをやってみないと分からないところもございます。ですので、当然そういったこともやる前提で、プラスそういった地域の方々への説明というのも丁寧に行いながら、どこが最適点なのかというのは探っていく必要があると思ってございます。
2234【桜井委員】 ありがとうございます。最後に3点目としまして、先ほど川名委員のほうからも質問がありました、桜通りを中心としますというか、桜通りのことになると思うのですが、玉川上水の豊かな緑、親水空間を活用して、先ほど質問したとおり、三鷹駅はオフィス等の働く空間であると同時に、特に駅から西側、西久保のほうに広がる良好な住宅環境というのが大きな魅力であると思いますので、これをこの玉川上水の環境と併せて、どういうふうに市として整備していくのか、捉えていくのかという点なのですが、玉川上水は、三鷹市側、南側は風の散歩道というような形で、駅から井の頭公園に向けて非常に心地よい空間が形づくられておりまして、特にジブリ美術館ができてからは、三鷹からコミュニティバスを使ったり、あるいは歩いて、その井の頭公園のほうに向かう人があの通りを通るということで、非常に三鷹市の一つの顔になるような空間が形成されているなと思います。
それと比べると残念ながら武蔵野市側、桜通りは、道の終点に特に何か目的地になるようなものがないという事情はあるのですけれども、あまり上水の環境が十分生かせていないのかなというふうに思っています。通り自体も、いちょう橋から先、境浄水場に沿った一帯は整備がされまして、歩きやすくなって、ジョギングする方だとか犬の散歩をする方とかに活用されているなというふうに思うのですけれども、駅からそこまでの間はちょっとまだ、歩行空間としてあまり整備が進んでいないかなと。玉川上水に伴う植木といいますか、それがかなり茂ってしまっていて、なかなか歩くのに十分な空間がなかったりというようなこともあって、十分活用されていないかなというふうに思っています。この辺りを今後どう考えていくのか。
それともう一つ、では玉川上水も含めて、こざっぱりきれいにすればいいかというと、これがなかなか難しいところで、おととしだったと思いますけれども、東京都が玉川上水の整備計画を出しまして、その中で、かなり玉川上水一帯を、現在の植栽を伐採して、これは安全上の課題、防犯という点もありますし、また茂り過ぎた木が、万が一台風が来たりしたときに地崩れを起こす可能性もあるということも含めての対策として、かなり大幅な再整備を打ち出したときに、地域の方からは実は結構反対の声があったと。
先ほど川名委員のほうから、鬱蒼としてちょっと怖いような雰囲気があるという指摘がありましたが、しかし一方で地域の人にとっては、それが玉川上水の原風景というか、その姿が自分たちのなれ親しんだ玉川上水なのだという思いを持っている方もいたりして、単純にきれいにさっぱり整備すればみんなハッピーになるかというと、そうではないのが難しいところだなと感じています。このあたり、今後地域の方の声もしっかり聞いて、玉川上水と、それを生かした住空間づくり、三鷹駅圏のまちづくりということにどう結びつけていくのか、このあたりについてお考えをお聞かせください。
2235【高橋まちづくり推進課長】 委員からいろいろ御意見をいただいた中で、今回の研究会を含めたワークショップ、オープンハウスの中でも、この玉川上水の景観資源をぜひ生かしたまちづくりをやっていただきたいというような御意見を多数いただいております。行政側といたしましても、今の状況が決して生かしている状態と思っているわけではございませんで、三鷹ビジョンの中でも、こういった桜通りの道路空間の再配分に合わせて、居心地のいい空間ですとか、そういった滞留空間にしていきたいという思いはございます。
先ほど地域の意見ということもございました。ここのエリアに限らず、玉川上水の近隣の方ですとか、玉川上水に関する思いを持っている市民の方というのはたくさんいらっしゃって、いろいろな御意見をいただいているのも承知しているところでございます。その中で、こういった駅周辺の玉川上水の生かし方というのは、実際に高低差がかなりあるですとか、親水空間と一言で言っても難しいのでございますが、そういったことも含めて、地域の方のこういった御意見というのは今後も引き続き伺いながら、どういったしつらえがいいのかというのは研究していきたいと思ってございます。
2236【山本委員長】 この際、委員として質疑したいので、暫時副委員長と交代します。
(委員長、副委員長と交代)
2237【桜井副委員長】 それでは、暫時委員長の職務を行います。
質疑を行います。
2238【山本委員】 今回は交通環境の基本方針策定に向けた研究会の報告書ということなので、市の方針ではないので、あまり一言一句捉えても意味がないだろうと思っているのですが、それを前提にして、だがしかし来年度から交通環境基本方針の策定が始まって、地権者との協議というか、意向調査みたいな打診が始まるということなので、多少本格的なところに踏み込んでいくのだろうなというふうに思っています。
それで、大きな点で気になることを1つだけ確認させていただきたいと思っています。あそこのエリアというのは総合設計制度が適用されたツインタワーができ、その後の市全体の動きの中で高さ制限を入れ、できたツインタワーが、1回は建て替えができるわけだけど、既存不適格になり、今完成に近づいている新しいマンションについても、その過程の議論の中では、要するに、もっと高さを上げれば足元の空間は空きますという御指摘は当然ながらあったわけです。ですので、広場を造る、あるいは歩行空間、地べたを広げるということになれば、これは非常に簡単な話ですけど、上に上げれば、商業床を造り、あるいは上に分譲マンションを入れてデベロッパーにやってもらえば、簡単に言えば足元の空間というのはできるという現状もあるだろうと思うのです。
だけど武蔵野市の場合は、それに制限をかけてきたということはあると思うのです。これは確認ですけど、あそこの地域、今のこの三鷹の広場周辺も、総合設計制度が適用できるような条例、制度になっているかどうか、ちょっと確認したいのですが、その上で、今回のこの地権者への打診に当たって、場合によっては、これまでの武蔵野市の方針を変えていくこともいいですよという形で持っていくのかどうかということについて、それはちょっともう来年度から始まるということなので、大事な問題があると思っていますので、確認しておきたいのです。
2239【高橋まちづくり推進課長】 まず前提として、総合設計制度で今建っているツインタワーの街区以外のところを、市の仕組みとして総合設計ができるかどうかというところですけれども、基本的に建築の要綱の中で、エリアはツインタワーのその街区のみになっています。地権者の御意向を伺っていく中で、基本的には事業手法によって変わってくるようなところがあると思うのですけれども、手法によっては委員がおっしゃられるように、例えば高さを積めばというところはあると思います。
ただ前提として、武蔵野はそういったところを抑えてきたという歴史もございますので、それが大前提として、その事業手法を探っていく中で、それに見合った公共貢献ですとか、そういったところの条件の設定の仕方といいますか、行政側で考えるものと民間が考える、例えば再開発だとかをやった場合に、そういったところの公共貢献との、市側の考え方とのすり合わせになってくるかと思っています。ただ、基本的には高さに対して抑えてきたという歴史がございますので、今のツインタワーよりも高いものだとかそういったのは、基本的にはないような考え方を持っているところでございます。
以上です。
2240【恩田副市長】 私はこの地区を引いたとき、当時課長だったのでお答えさせていただきますけれども、武蔵野市の場合は、やはり住宅中心の都市づくりということで、駅前に高度地区を引くか、引かないかというのは大きな議論になりました。ただ今後のまちづくりの開発に関しては、やはり一定程度のルールが必要だろうということで、商業地でも一応ここの三鷹の場合は50メートルという規制をかけました。そのときには既にあのツインタワーができていて、総合設計制度でやっていましたので、あのエリアは総合設計はできるエリアに、一応要綱上はしてある状況なのですが、それ以外については三鷹のあのエリアの中は、たしか総合設計制度の適用外のエリアになっていると思います。
ただ、その際にも説明させていただきましたけれども、都市計画として公共需要ですとか、そういった地域の要請だとかが出てきたときは、やはり都市計画としてそこで検討する必要性があるということで、開発諸制度等を使えば、高度利用地区として指定して、そういった形での開発も、当然都市計画の議論の中ではやっていただければ可能であるというふうには考えてございますので、全くできないということではございません。まだ可能性は十分にあると考えていますので、今課長が述べましたとおり、足元のそういった公共空間を生み出すために、どういう手法を今後考えていくかということについては、来年以降、地権者と当たりながら、その辺も含めて十分に検討したいと思ってございます。
2241【山本委員】 ということになると、やはりこの街づくりビジョンというところが大事になってくるだろうと思うのです。つまり交通環境から立ち上げて、足元をどうするのかという話をしていったら、景観の問題も含めて、結果的には違うまちになってしまいましたと。それがこれまでの武蔵野市のまちづくりの方針の転換になってしまいましたというふうにいってしまうのは、やはり間違いだろうと僕は思います。
それは公会堂の件もそうです。吉祥寺の南口をどうするのかという問題も同じ問題があって、どう言えばいいのか、交通問題はもちろん大事なのです。それは大事です。だけどいろいろな総合的な問題として、まちの全体としての景観の問題、それから高さの問題、それからその中のビルがどういう、中に何が入っているのか、どういうビルができていくのかという問題は、総合的に考えて、まちづくり的には非常に大きな問題だというふうに思っています。
これを今の段階で、絶対これまでのことを変えないでくれなんということもちょっと言いにくいのは言いにくいでしょうけど、僕は基本的に、この武蔵野市が取ってきた高さの制限とか、それから、あまり容積を目いっぱいに使わないで吉祥寺なんかもやってきたまちづくりの歴史とかというのは、よかったというふうに思っています。三鷹の北口も、そういう景観をやはりつくろうという話に一旦なっています。こういうふうに、タワーズはもう建ってしまったからしようがないけど、周りは多少でも低くしていって、あれが何本も建つという状況にはしないようにしようということでやってきたわけです。
それを、足元の必要性があるからといって、がらっと変えてしまうということにもしするのであれば、それはきちんとそういう議論をしていただきたいです。議論をするなとは言いません。だけど、どうしても必要で、そういうことが必要なのだということであれば、これは交通問題だけの問題にとどまらないですから。基本的なまちの景観、しつらえの問題になってくるので、もしそれをおやりになるというのであれば。だけどもう来年度から地権者と話をするときに、その辺は、だから場合によってはそういう可能性も含めて提示していくということになりませんか。
それが結局、いやいや、みんなと話したら大体これがいいとなりましたということで、市民の方に、あるいは議会に報告をいただいても、いや、それはそんなつもりでこの問題を始めたのではなかったのだという人も、当然出てくるだろうと思うのです。だからそこら辺が、やはり特に高さの問題については、さんざん市内でも大きなもめごとになったことも、歴史的な経緯も含めていろいろな経緯があるので、そこを簡単に、広場が足りないからということで転換することのないように、そこはきちんと議論していただきたいというふうに思っているのです。それは僕は公会堂の問題も同様だと思っているのですが、いかがでしょう。
この3段階の令和5年、令和6年の進め方の流れにおいては、必要ならどこかでそういう大事なしつらえの議論をすべき、入れるべきではないかというふうに思っていますが、その点はちょっと確認しておきます。
2242【恩田副市長】 まさにおっしゃるとおりで、それで、現在北口の街づくりビジョンがございますよね。これをベースに今動き出している話でございます。それで、今地域の関係の方々と展開しながらお話を聞いていると。これをまとめた意見でございます。これをベースに、今度基本方針というものを策定しますが、これについては、その次にこの街づくりビジョンの改定というのを控えていますので、これを一応今後のまちづくりの展開のまた基本になるものとして改定しますので、その間で、やはり今言ったようなお話の展開をしなければいけないということでございます。
その際にはやはり土地をお持ちの方も含めたお話をしていくという形になりますので、一足飛びに、すぐに都市計画とかそういう話ではございませんので、まずこれに立ち返って、方針をつくった後にビジョンの改定をするという形になりますので、方針の際に今言ったようなお話をしていくという形になる。ですので議会にも、その際には議論の途中途中を皆さんとお話しする機会をつくらせていただきたいと思ってございます。
2243【桜井副委員長】 それでは、委員長と交代します。
(副委員長、委員長と交代)
2244【山本委員長】 以上で質疑を終わります。
3件目の行政報告です。武蔵野市景観道路計画(案)に関する意見募集について、報告をお願いします。
2245【栗林交通企画課長】 武蔵野市景観道路計画(案)に関する意見募集について御報告いたします。A4の資料を御覧ください。
1、実施期間は、令和5年2月15日の水曜日から3月7日火曜日までで、2、意見募集の周知は、市報2月15日号、市ホームページ、市公式SNSで周知いたします。
3、計画案の閲覧・配布方法、4、意見提出方法につきましては記載のとおりでございます。
5、武蔵野市景観道路計画(案)につきましては、後ほど概要版で御説明いたしたいと思っております。
6、今後の予定は、記載の期間で意見募集を実施し、令和5年4月に武蔵野市景観道路計画の公表を予定しております。
それでは、武蔵野市景観道路計画(案)について御説明いたしますので、恐れ入りますが、別紙のA3資料、武蔵野市景観道路計画(案)概要版の御用意をお願いいたします。
第1章、「はじめに」です。
(1)景観道路とは、沿道を含めて、見た目の美しさに加え安全・安心や歩く楽しみを感じることのできる、良好な景観に資する道路と定義をしております。
(2)計画の目的は、武蔵野市都市計画マスタープランのまちの将来像を実現するため、武蔵野市景観整備路線事業計画(第2次)を改定するもので、景観道路の形成に向けた考え方を定めるとともに、無電柱化の推進に関する法律に規定する市無電柱化推進計画として、無電柱化の推進に向けた考え方・施策を定めるものでございます。
(3)計画の位置づけは、図に示すとおりで、第六期長期計画と都市計画マスタープランを上位計画とし、関連計画等との連携・整合を図っております。
(4)計画期間は、令和5年度から令和14年度までの10年間としております。
(5)計画の推進体制は、景観道路を形成するには、行政機関だけでなく、沿道建物とのまち並み形成も重要となってくるため、地域住民や民間事業者等とも連携・協力しながら進め、また、多様な分野との関連性があるため、庁内連携を強化し、分野横断的に取り組むとしております。
第2章、景観道路の形成に向けた考え方です。
(1)景観道路の形成に関する基本方針は、美しい都市景観、安全・安心なまちづくり、歩いて楽しい道づくりと、3つの基本方針を設定しております。
(2)景観道路の形成に向けた施策は、景観道路の形成に向けて、幹線道路や駅周辺等のにぎわいの創出に寄与する道路等を中心として、記載の施策1から6までの施策を展開するとし、関連計画との整合や関係者と連携を図りつつ、地域・道路の特性や整備費用、維持管理等を考慮した施策の内容を検討するとしております。
第3章、無電柱化の推進に向けた考え方です。
(1)無電柱化の目的は、無電柱化の推進に関する法律第1条となりますけれども、災害の防止、安全・円滑な交通確保、良好な景観形成としております。
(2)無電柱化の現状と課題です。1)無電柱化の現状につきましては現状1から6まで、2)無電柱化の課題につきましては課題1から5まで、記載のとおりまとめております。
(3)無電柱化の手法につきましては記載のとおりでございます。
次ページ、裏面をお願いいたします。第4章、無電柱化の推進に関する施策です。
(1)無電柱化推進方針は記載のとおり、方針1から3を定め、無電柱化の推進を図りたいと考えております。
(2)無電柱化の目標は、記載のとおり2つの目標を掲げ、目標1は、無電柱化率として、市内の全ての道路における電柱がない区間の割合を増やすとして目標値を設定し、目標には本計画案における整備進捗率として、市が電線共同溝を中心とした無電柱化整備を進めていく路線の進捗率を目標値として設定しております。
(3)市による無電柱化推進に関する施策です。
1)無電柱化整備計画では、市が進めていく無電柱化整備路線を選定しております。地図に赤、オレンジ、紫で着色している路線を対象とし、赤はおおむね10年以内に整備を完了させる無電柱化計画路線、オレンジは10年以内に事業化を検討する無電柱化検討路線、紫は次期計画で優先的に検討する予定の無電柱化候補路線と位置づけ、段階的に整備を進めるとしております。
また、無電柱化整備に向けた課題の解決を図りながら整備を進めるため、コスト縮減や新技術の採用、地上機器設置場所等の工夫、市民理解の促進や地域との連携に留意しながら進めるとしております。
2)電柱新設の抑制では、電線共同溝を中心とした無電柱化の整備のみではなく、現在よりも電柱を増やさないため、占用制限の活用、沿道区域の電柱新設の抑制、宅地開発での無電柱化促進について検討するとしております。
(4)関係者との連携による無電柱化の推進に関する施策として、1)まちづくりの機会を捉えた無電柱化、2)無電柱化設備の維持管理、3)事業の円滑化に向けた関係者の連携強化、4)都道の電柱化推進との連携について記載をしてございます。
以上でございます。
2246【山本委員長】 暫時休憩します。
○午後 3時32分 休 憩
────────────────────────────────────
○午後 3時45分 再 開
2247【山本委員長】 それでは、休憩前に引き続いて委員会を再開いたします。
行政報告ですが、もう1件、市道第17号線の今後の無電柱化整備方針についてを、先ほどの行政報告に続けて御報告をいただいた後で、この3番と4番を一括して質疑をしたいと思います。ですので、この市道第17号線の今後の無電柱化整備方針についての行政報告をお願いします。
2248【栗林交通企画課長】 市道第17号線の今後の無電柱化整備方針について御報告いたします。
1、市道第17号線(中央通り)の概要です。区間、路線延長、交通量、位置づけにつきましては記載のとおりで、特徴につきましては、資料右上に、市役所前・北側区間における既設埋設物の状況をお示ししていますが、既設埋設物がふくそうしており、歩道内への電線共同溝整備位置の確保が困難としております。その他特徴は記載のとおりでございます。
その下に位置図をお示ししておりますが、練馬区境である北側から約260メートル区間を北側区間、約265メートルを市役所前区間、残りの約445メートルを南側区間としております。
2、これまでの無電柱化整備に向けた検討経過です。市道第17号線については、平成21年度及び平成28年度に景観整備路線事業計画の中長期事業化路線に位置づけを行っております。平成29年度に東京都無電柱化チャレンジ支援事業制度が創設され、翌年の平成30年度に市道第17号線をエントリーしております。
令和元年度及び令和2年度につきましては、全区間を対象として事業化に向けた検討を進め、具体的には、既設埋設物の移設を最小限に抑える検討や、樹木保全等に配慮した電線共同溝の整備位置について検討を行っております。また、全区間が約1キロメートルと長く、幹線道路であるため、バス交通等の交通量が多いこと等により、全区間を施工した場合、事業期間が約20年かかることが判明しております。
令和3年度には、公共施設が集中し地上機器設置の可能性が見込まれる市役所前区間及び北側区間において、施工計画レベルでの検討を実施しております。検証結果といたしましては、記載のとおりですが、通常使用する建設機械、ラフテレーンクレーンでの施工は、既存の架空線や樹木の多くが支障となるといった課題があるため、令和4年度におきましては、既存樹木への影響軽減の対応策について、記載の検討を行っているところでございます。
3、今後の方針です。市役所前・北側区間については、現在整備を進めている市道第16号線・177号線との連続性及びこれまでの検討経過を踏まえ、整備実現に向けて検討を進めてまいります。
南側区間につきましては、公共施設が少ないため、地上機器設置が難しい区間となっていること。仮に地上機器を中央通り桜並木公園に集中配置したとしても、電圧降下により南側区間全体の電力供給が困難という状況にあること。先行的に進める市役所前・北側区間と連続して整備した場合、約20年の工期を要するため、沿道住民への影響が大きいこと。これらのことから、市役所前・北側区間での電線共同溝整備の実現を踏まえた上で、事業実現性の検証を進めたいと考えております。また、現在策定中の、先ほど御説明いたしました景観道路計画(案)を踏まえ、防災上の機能が損なわれないように、代替路線の選定も視野に入れた検討を行いたいと考えております。
以上で報告を終わります。
2249【山本委員長】 報告が終わりました。それでは、3番目と4番目の行政報告に対する質疑を一緒に行いたいと思います。

下田ひろき
2250【下田委員】 何点かお聞きします。
ちょっと教えていただきたいところがあるのですけど、今現在、この電柱の本数というのは、個別の家屋新築等に伴う供給の申込みで微増となっているのですけど、今後の電柱新設の抑制というような部分でちょっと教えていただきたいのですけど、電柱を増やさないために占用制限の活用だったり、沿道区域の電柱新設の抑制、宅地開発での無電柱化促進を検討しますとあるのですけど、占用制限の活用ですとか、宅地開発での無電柱化をどのように促進していくのかとか、もうちょっとここの部分を詳しく教えていただければと思います。
2251【栗林交通企画課長】 電柱の本数につきましては、16ページの下のほうに記載をさせていただいているところでございますが、増えている傾向にあるところでございます。
あと、今委員の御質問にありました占用制限ということなのですが、これは道路法の37条で規定されているもので、一定の道路上で占用物──占用物というのは、当然、地上、地下というところもありますが、地上で占用というものを抑えることができます。ただ、今の流れでいきますと、今、基本的に東京都の都道というのは緊急輸送道路にほぼ指定されているということで、東京都が全道路を指定しているところでございますが、今の国や東京都のお願いといいましょうか、市町村に対する技術的なところについては、やはり緊急輸送道路についてそういったところを指定してほしいといったような大きな流れがございます。そういったことも受けて、今うちですと、17号線が緊急輸送道路です。それからプラスされて、伏見通りにつきましては、今、将来的に都道とするのかというような問題がありますが、この2路線がございます。今、市のほうとしては今後検討するとしているところでございますが、今、道路法による占用制限をかけるというのが世の中の流れとなっていますので、今後この取扱いについて検討していきたいというふうに考えているところでございます。
以上です。

下田ひろき
2252【下田委員】 分かりました。今、市が設置したのは30年ほどたっていて、ほかのは50年ほどというような部分で、維持管理というような観点でちょっと質問させていただきたいのですけど、維持管理という観点で、この無電柱化に対しての課題というのは、コスト的にどうなのか、現状の電柱のコストと比べてどのようになっているのかというような観点から質問させていただきたいのですが、教えていただければと思います。
あと、今後、電線共同溝の設置には、キロ5.3億円かかるというような試算がこの景観道路計画にも書いてある中で、この市道17号線もそうなのですけど、東京都無電柱化チャレンジ支援事業制度にエントリーして、財源確保というような手法を使っている中で、このチャレンジ支援事業制度というのは、令和5年度末までの事業の中で、それを活用して整備路線とかにしていくのか、それとも市の財源でやっていくのかとか、その辺の見解というのを教えていただければと思います。
2253【栗林交通企画課長】 そうですね、電線共同溝のメートル当たりの単価につきましては、電線共同溝というのは今こういう方式になっているのですけど、過去の歴史をひもといていくと、キャブ方式だとか、本当の共同溝ということで、幅が大きいものでないとというような定義はなかったのですが、それから、これでも当時と比べればかなりコンパクトになってきているというようなところがございます。ただ、とはいえ、委員から先ほど御紹介があったとおり、これは20ページに書いてございますが、1キロ当たり5.3億、メートル当たりに直すと53万円かかってくるというようなことで、今東京都も、無電柱化加速化戦略ということで、やはりここの値段が高いというようなところで、今、その計画を見る中では、この辺は令和2年度まで3分の1のカット、つまり、20ページにあります道路管理者の負担分の3.5億円を2.3億円まで下げるという目標を掲げていますので、こういったようなことも今取組としてございます。
それから、先ほどのチャレンジ事業ということで、今委員から御紹介があったとおり、事業認定というものは令和5年度までということがございます。なので、今考えているのは、この17号線を市としてはチャレンジ路線として位置づけてございますので、こちらについては100%補助ということで認定のほうを受けたいと考えております。ただ、そのほかにおいても、例えばほかの整備路線としましては、今回31ページのほうに記載をさせていただいてございますが、これについては、そのほかの補助メニューとして国費の55%であったり、都費補助の50%であったりと、それぞれのほかのメニューもございますので、そういったものを活用していきながら行っていきたいというふうに思っているところでございます。また、今回この計画策定をするに当たっては、委託費も取っているところでございますが、これも100%補助ということで今現在受けているところでございます。
以上です。

下田ひろき
2254【下田委員】 補助金を活用してやっていくというのは、チャレンジ支援事業制度以外にもいろいろとあるのですね。それを活用していくということで了解いたしました。
あと、工事の期間というのは、7年を要するというような、設計からいろいろとやると7年、その17号線もそうですけど、長い期間があるのですが、その間というのは、交通にどのような影響が出てくるのか。どのぐらいの規模で、実際施工というふうな形になるとどういうふうになるのか、その点も、交通というような観点から教えていただきたいのですけど。
2255【栗林交通企画課長】 今委員から紹介があったのは、この本文の19ページの中で、設計から工事まで、一般的にということで記載をしてございます。ちょっと御紹介させていただくと、今ちょうど16号線とかたらいの道のところで電線共同溝をやってございますが、これは実際にやっているのが設計が3年かかってございます。それから工事、今、道路整備工事については令和6年度までを予定してございますが、これだけでも6年、実際にやっている。武蔵野市に置き換えてくると、これだけでも9年かかっていくというような実情がございます。
あと、交通量との関係でございますが、これまでも、例えば七井橋通り(151号線)、あの丸井の横を通っていって井ノ頭通りに行くというところ、あそこは御存じのとおり、歩行者交通量が多いですよね。なので、あそこについては夜間でやったりとか、その状況に合わせて、これは警察との協議になりますので、そういったような形の中で進めているというのが今の実情でございます。
以上です。

下田ひろき
2256【下田委員】 分かりました。
最後になのですけど、この無電柱化に関して、市民の方から要望ですとか、この辺をこうしたほうがいいとか、御意見も多少は、そんなに多くはないとは思うのですけど、あると思うのです。整備路線決定のプロセスですとか、その辺はどのように考えているのか。予算も限られている財源の中で今後整備をしていく中で、その辺の市の考え方というのを最後に教えていただければと思います。
2257【栗林交通企画課長】 基本的にその辺の考え方については、本文の30ページのほうに記載をさせていただいているところでございます。
まずは今回の計画につきましては、第2次の計画に位置づけた路線を継承していきますという考え方があるのですが、この無電柱化の目的でございます災害の防止、円滑な交通確保、良好な景観の形成という、この大きな3つの項目をさらに細分化しているのですが、これを各路線ごとに点数化して、点数の多いところを採用している、ピックアップしているところでございます。
それから、一番大きなところは、ではそれは事業の実現性があるのかどうなのかというところがございます。結局のところ、無電柱化というのは地上機器が置けないと無電柱化ができないので、その可能性があるのかどうなのかということと、あと、既存の、これは先ほど御紹介したとおり、メートル当たり高いところがありますので、連続性ということと、あと、緊急輸送道路との接続性、そういったようなことを重視して、最終的にはこの31ページに記載している路線について先行させていただいたところでございます。
以上です。

下田ひろき
2258【下田委員】 分かりました。
あと1件、聞き忘れたところなのですけど、17号線の今後の整備に当たって、練馬区の区境があるではないですか、あそこの部分で、僕は、青梅街道の練馬区と武蔵野市の区境の先まで連続性を持たせてやっていただきたいなというふうに思っているのですけど、その辺というのは、練馬区との対応の協議ですとか、そんな部分で何かあったりとか、協議しているのかというのを最後に教えていただければと思います。
2259【栗林交通企画課長】 当然、隣接しているので、では今具体的にやっているのかというと、これからになります。ただ、今私は自転車施策とかも含めて担当していますけど、当然、これは練馬区だけではなくて、三鷹とか、そういったところとも連携しながら進めていかなくてはいけないですし、また、これは武蔵野市側だけやっても意味がないですし、特にこの17号線の先、33ページのA3の地図を見ていただければ分かりますが、市役所付近だけやっても意味がないので、やはり緊急輸送道路というのをつなげていく必要性がありますので、そこについては連携につきまして、これは練馬区だけではなくて東京都も含め連携していきたいというふうに思っているところでございます。
以上です。

木崎剛
2260【木崎委員】 ではよろしくお願いします。今の無電柱化の連続性というところでは、ここにも書いてありましたけど、見てもやはり、三鷹、吉祥寺、武蔵境の駅の周辺はもちろん、進んでいると言っていいのかどうか、ほかと比べれば進んでいるという表現がいいのかな、とは思いますけども、決して多く進んでいるというふうには見えていない。それで、もう一つ言えば、緊急輸送道路の大部分を占める都道の部分も全然進んでいない。これは、課長の思いで連続性があったほうがいいのは当たり前だし、そうしてもらいたいのだけども、この辺の兼ね合いというのは、今後どういうふうに進んでいくのだろう。要は、武蔵野市は頑張ってやりますよ、では都は武蔵野市の部分をどうしてくれるのですかというのは、武蔵野市が頑張って進めれば進めただけ都も同じだけ頑張ってやってくれるのか、それともそれとは全く関係ないのかというあたり、本来は関係なくどんどん都はやってくださいよと言っていただいて、都民のためにという表現でいいと思うのです。緊急輸送道路というのは別に武蔵野市だけではないですから、全部つなげるという意味ではそういうことになるかと思うのですけど、その辺りのところの考え方というのはどういうふうに持っていったらいいのか、まず最初に教えてください。
2261【栗林交通企画課長】 私の思いというのは、今木崎委員がおっしゃったような思いと全く同値なのですが、東京都につきましては、東京都無電柱化計画改定版というのがありまして、どちらかというと、都心のほうから徐々に西側のほうへ進んでいくというような形です。なので、市がやったから、そこで続けていくのだというのは、なかなかやはり東京都の考え方もあるでしょうし、また、予算的な考え方もあるでしょうし、また、武蔵野市内で今拡幅事業を進めているのが、例えば3・4・24号線とかですか、それも多分用地買収の状況等もありますし、ただ、3・4・24号線については積極的に進めていくのだというふうに思われますので、そういったようなことから、連続性というところですが、やはり市も、これはつい先日、北南建のほうに部長とともに行ってきたのですが、市は、今この計画をつくって協力的にやっていきますということもお話しさせていただいたので、そこは連携しながら進めていきたいというふうに考えているところでございます。
以上です。

木崎剛
2262【木崎委員】 思いは分かりましたので、ぜひ頑張って、そこの部分、せっかくだから、やれるものはどんどん進めていただければなというふうには思います。活用できる補助金も含めて使っていただければと思います。
それで、景観道路計画ということで、景観道路の形成に向けた考え方というのは、基本方針は、美しい都市景観を目指す、安全・安心なまちづくりを目指す、歩いて楽しいまちづくりを目指すというところなのですけど、もちろんそのとおり、これに異論はないのですが、先ほども話があった歩行空間の確保だという話がどうしても大きく出てくるのかなと。いわゆる車道よりも、そこの歩道空間をどうやって確保するのですかというような表現で、これは全体として見ていたほうがいいのかなと思っています。そうなったときに、もちろん「美しい都市景観を目指します」が1番目でもいいのですけど、「安全・安心なまちづくりを目指します」が先でもいいのではないのというのが考え方として先に私は出てくるのではないかと。先ほどの緊急輸送道路なんかも、災害時のことを考えて、全体をこうやってどんどん考えていくと、まちづくりでいったときには、やはりまずはそっちが先なのではないのかなというふうに今私はずっと感じていて、こう書かれたときに、順番だから、いや別に差はないですよと言われるかもしれないけど、書き方としては、どう考えたらいいのかなというところはあるので、そこだけはちょっと申し上げておきます。別に絶対変えろとかと言っているつもりはないですが、そういう思いを持っているということで、この後の質問を聞いていただければと思います。
それで、そうなってくると、今回のこの市道第17号線の無電柱化も含めてなのですけど、道路における快適性の向上を求めていますよということで考えたときに、歩道における安全な空間確保となると、自転車の通行をいかに歩道に上げずにやるかという話になってくるのかなというのも一緒に考えていかなければいけないとなったときに、この17号線、ちょっと前に課長にはさらっとお話ししましたけど、車道のほうにつける自転車のレーンというのがついていないのです。計画があるからなのかといっても、でも、最大20年かかると言っているのであれば、やはりそこはつけたほうがいいのではないか、ほかの場所も含めてです。たまたまここが今出ているからですけど、ほかの場所もまだ全然ついてないところはたくさんあると思うのです、つけられていないところ、本来はつけるべきところ。ここについては、要は安全な歩道空間の確保ということであれば、無電柱化ももちろんそうなのですけど、そういうところもしっかりとやっていくべきだというふうに思いますけども、このあたりについてはどうお考えなのか。特にこの17号線については、計画していますよというのだったら、まずはそれをやるべきなのではないかというふうに感じていますけども、いかがですか。
2263【栗林交通企画課長】 先ほどありました、この基本的な方針の順番は、さっき木崎委員がおっしゃったとおり、特に何か優越というところはないのですが、どれも重要な要素だというふうに位置づけしてございます。ただ、武蔵野市の場合につきましては、無電柱化を伴う、伴わないは別として、道路につきましては、これまでも環境浄化の一環ですとか、駅前のにぎわいであるとか、駅周辺であるとか、かたらいの道もそうですけども、そうやって当然樹木も大切にしながらやってきたといったような歴史がございます。それから、第1次、第2次も、景観という名前にこだわってやってきたというようなことで、特にどれが優越というわけではないのですが、どれも同等として考えています。ただ、これまでの経緯の中でこういったような順番にさせていただいたところでございます。
それから、自転車のレーンですが、これは当然木崎委員のおっしゃるとおりで、電線共同溝だけの検討をしているわけではなくて、道路の再編という形も入れさせてもらっていますが、この道路の再編というのは何かというと、例えば、広いところについては車道を狭めて歩道を広げるだとか、今、自転車の走行する空間としての位置づけがないので、その部分を一部自転車の通行帯として、1.5とかにするのか、それも併せて同時進行でやってございますので、無電柱化だけ検討しているわけではなくて、そういった全体を道路の機能を見てやっているといったようなところでございます。

木崎剛
2264【木崎委員】 これは無電柱化の整備方針ということだったので、それであえて、特にここについてはどうなのですかと。それも含めて自転車の通行空間の確保をどうするかというのも検討していただいているということなので、そのお答えについては理解します。ただ、現状ないので、要は、工事が始まるのだったらあれですけど、始まらないのだったら、それこそ先にまずはつけるべきなのではないのですかというふうに思っています。それこそ、今のこの17号線だけでなくて、ほかのところにも本来はつけるべきなのではないかというふうに思っているので、そこはぜひ検討していただきたいと思います。
その上で、今のこの景観というのとはちょっと離れてしまうのかもしれないですけど、歩行者ないしは歩道の安全な空間の確保という表現で言ったときには、公共交通機関、バス、ムーバスでないいわゆる通常のバスが通るような場所の歩道の確保というのはしっかりとやっていただきたいと思っています。私が感じる限りでいうと、ほとんどの場所は両側に歩道、ガードレールで区切られているか、段差があるような形になっているところがほとんどなのですけども、そうでないところが幾つかあります。これに対しての対応というのは、今まで多分そんなに指摘をされてきていないと思うのですけど、全体を考えたときに、それも含めてしっかりと検討していかなければならないと思いますけれども、この辺りについては、何か御見解をお持ちだったらいただければというふうに思います。
それで、もう一つ、先ほど、車道の幅員があればそれなりに再編ができるということだったのですが、幅員のある道路というのは、そんなに武蔵野市内にないと思っていて、逆に言うと、そういうところはもう既に歩道、車道、自転車の通行帯みたいなのは一定確保ができているようなものばかりだと思うので、(2)で景観道路の形成に向けた主な施策の施策5の道路空間の再編といったときの再編というのは、幅員に余裕があるのなんて今もうないのではないですかと。これは、こう書いても、ないのだから広げられないではないか。ではそうすると、計画線でも入れて広げていきますよという考えでこれを書かれているのか、それともそうではないのか、ここも併せてお伺いしておきたいと思います。
2265【栗林交通企画課長】 幾つか御質問があります。
これは御質問ではないかと思いますが、自転車レーンの設置につきましては、どうしても自転車レーンのマークをつけていくと、少なくとも5年はもたせたいという考え方もございますので、そこの路線について、計画的に工事があるのかないのかも含めてやっていると。中央通りにつきましては、まだ検討を進めているといったところで、整備も検討中だったというふうに聞いていたのでできていないというのがございます。ただ、委員のおっしゃるとおりだと思いますので、その有効なところについては設置をしていきたいと考えてございます。
それから、バス通りで一部狭いところがあるといったところでございますが、あと、最後のところとも関係してくるところでございますが、道路幅員を広げるというのは、これはなかなか沿道の方々の御理解がないと難しいというところもございます。ただ、広げるにしても様々な手法があって、例えば、本当に御協力いただいて、何か建て替えのときに一部下がっていただくとか、当然そういうこともあろうかと思いますが、なかなか難しい。ただ、限られた中でも様々工夫できると思います。具体的にこの施策5の中で書き込みはできませんが、例えば道路構造を工夫する。例えば街渠があんなに幅要らないよねとか、そういったような工夫はできるのかと思いますので、少しでも安全を考慮した整備につきましては、考え得るところについては、できるところについては、できるところから少しずつやっていきたいというような考え方を持っているところでございます。
以上です。

木崎剛
2266【木崎委員】 なかなかお答えは難しいのだとは思うのですけど、今の、道路幅を広げるというのは難しいと、もちろん難しいと思います。だからそれこそ計画線を引かなければ無理だと思います。ただ、その中で、これはできる、できないもそうですけど、可能性としては、今、ではそこに電柱があるとすれば、その電柱を地中に埋めて、要は無電柱化することによって、実際の幅を少しでも広げるという可能性はあると思うので、特に、そうやって公共のバスが走っているようなところで歩道空間がうまく確保できていないというのは、そういうことも検討項目として入れ、なおかつ、優先度が高くなる可能性があるのかなというふうに、今回のこれをいろいろ読んでいてそういうふうに感じましたので、あえて言わせていただいております。
それで、今回のこの17号はチャレンジということで、ほぼ補助金だけでいけるということだと思うのですけど、無電柱化するには、通常の電柱が立っているものに比べれば相当なコストがかかるということなのですけども、費用対効果という表現で全てを言うつもりはないですけど、この辺りの費用の見合いを検討した結果のラインというのは何かしらお持ちであって、要は、必要性はあるのだけど、費用的にかかり過ぎるからこれは無理ですねとかというのは、やはり検討の中で落とされてしまうのですか。必要性が高ければ、もう何が何でも造るというような考え方でやっていくのか。この辺りは教えておいていただきたいと思います。
何でこんなことを聞くかというと、この間、30年以内に70%の確率で大震災、大きな地震が起こると言われていて、もう何度も何度も言われているけども10年たったよねとか、すぐそういう話になって、でもそこからまた30年だという話にはなりますけど、でも、かなり確率が高いのだという認識を大多数の方がお持ちであるというふうに考えると、そういう意味では、やはりそこにはしっかりと手当てをしていかなければいけないのかなという思いが私はあります。ただ、それにおいても、やはりコストのところは検討していくべきだというふうに思っているところもあるので、その辺りの見合いというのはどういうふうに考えているのかは、お聞きをしておきたいと思います。
2267【栗林交通企画課長】 この電線共同溝の整備の費用の見合いというのはなかなか難しいところで、今、国であったり東京都であったりが、コスト縮減に向けた検討をされています。その中で、我々としてやらなければいけないのは、何を選択して何の効果が得られるのかというところなのだと思います。少なくとも言えるのは、この31ページの中で、無電柱化計画路線で10年間やりますよといったところにつきましては、これは是が非でもやっていきたいという思いは強いです。ただその中でも、今、電線共同溝がこういったものだからこれだけかかるということをそのまま採用しようとは思っていなくて、当然、今つくられる最新の情報、技術、それを導入すべきだと思いますし、また、電線共同溝方式といったらいいですか、それによらない方式も実はあるので、そこは、では例えば補助金が入れられないかもしれないけれども、総体的に見て安いのかどうなのか、そういったようなことも選択して、実はこれまでもこうしてきていますので、そういったようなところを考えながら進めていきたいというふうに考えているところでございます。
以上です。

木崎剛
2268【木崎委員】 分かりましたというか、こうやって頑張ってやっていくのだというお答えになってしまうのだろうなと思います。それで、目標値という数字を掲げていただいているのは、一定こうやって出していただいたものをしっかりやるとこれぐらいになるということなのだと思うのですけども、この目標値を上回る可能性というのはあるのでしょうか。私は、だから上回ってやるべきなのではないかと思っているのです。なので、そういうところはどうなのだろうというふうに考えて今の話も含めてお聞きをしていたので、逆に言うと、上回るようにもっとやっていいのではないかという部分も思っているので、そのあたりの考え方を最後にお聞きをしておきたいと思います。
2269【栗林交通企画課長】 今、29ページに記載してある目標値でございます。この目標2というのは、市が整備をするとこうなりますということです。目標1については、先ほど言ったとおりで、これは無電柱化率ですので、これは市だけではなくて、東京都とかも含めてやっていくと。ただ、この目標値は16.4から16.8なので、数字的には低いのですが、約1キロぐらいになります。ですが、思いとしてはこれ以上というふうに考えていて、先ほどの連携というのはどこまでいくのか、あと宅地のほうも御協力して民間のほうがどこまでやっていただけるのか、そういったような全体で、市だけではなかなか限界がありますので、そういった方々と協力していきながら、当然気持ちとしてはこれ以上を目指していくというような気持ちでいます。
以上です。

木崎剛
2270【木崎委員】 分かりました。ぜひ頑張っていただきたいなと思って、すみません、個別の市道17号線のことを幾つか聞くのを忘れてしまったので、ごめんなさい、もう少し聞かせてください。
先ほど、整備の方針で、3年の検証結果として、ラフテレーンクレーンでの施工による場合は様々な課題があるよというような書き方をされていたのですけども、これは、この先、こういうクレーンを使わなくても十分施工が可能だし、期間的にもそう影響がないのだという考えで、今回の方針に出ているのかなというふうに思うのですけど、実際には何がどうなのかがさっぱり分からなくて、これがないと何にどういうふうに影響するのか。高さがあるもので、いわゆる桜、あそこの街路樹の影響をかなり逆に受けるということなのだろうと思うのですけど、そのあたりのところ、では、ほかの方法ができるのなら全く問題ないよということであれば、この先、ほかのエリアなんかも大体、やりたいなと思っているところは桜が結構あったり、街路樹が高いものがあったりというのがあるので、そういうやり方を検討というか、しっかりとコストを抑えながらできるということでいいのかなと思うのですけど、そのあたりの説明をしていただけますか。
2271【栗林交通企画課長】 ちょっと専門的なお話にはなってくるかと思いますが、では、そもそも何でラフテレーンクレーンが必要なのかというところでございますけれども、20ページのイメージ図を見ていただければということなのですが、地上機器があって、その下に特殊部というのがございます。この大きさというのが、それぞれ違うのですけど、大体1.2メートル掛ける奥行きが1.6で深さが3メートルあるもので、すごく大きいものです。重量もそれなりにあります。ラフテレーンクレーンというのは、御存じかもしれませんが、こう伸ばして、トラックからつって下に下ろしていくというものなので、どうしても上のほうに立端が出てきてしまうので、桜にどうしても干渉してしまうというのがあります。ただ、今、施工レベルで落としてやっているというのは、東京電力とか通信系の企業さんと一緒に今やっているのですけども、そこまでの機械を使わなくても、今いろいろな重量を上げる機械は様々ございますので、実はそういったようなことでもできるだろうというような今見込みが出てきておりますので、そういったような新技術というか、ほかの建設機械、今ラフテレーンクレーンが一般的なのですけども、そういうほかの選択肢もあるだろうといったような形で今検討を行っているといったようなところでございます。
以上です。

落合勝利
2272【落合委員】 それぞれ出ているので、幾つか確認したいと思いますが、まず、整備率にも関わる話なのかなとは思うのですけど、そもそもの話になってしまうかと思うのですが、武蔵野市内の道路が、まず11ページのところですか、市道でいうと128キロ、都道21キロ、それ以外を含めると市全体で264.5というのが、これはいわゆる武蔵野市内の全ての道路ということでいいのですよね。その中で、いわゆる無電柱化率はそれぞれ出ていますけれど、今までの議論の中で、歩道ではなくて道路幅が6メートルないとできないという御答弁をずっと私も聞いてきていて、6メートルないとできないのだったら、4メートルの道路も結構多いので、武蔵野市内は全部が全部できるわけではないだろうなと、そういう基本的な認識でおりました。その中で、いろいろ見ていくと、歩道の幅員別ということで整備のほうもいろいろ書いてあって、この辺の基本的な考え方というのはまずどうなっているのかなというのを先に確認したいのですけど、お願いします。
2273【栗林交通企画課長】 無電柱化はどういう条件であればそもそもできるのかというところでございます。先ほど御紹介があった6メートルなのですけど、これというのは、地上機器が、これは条件があるのですけど、例えば井の頭公園だとか公共施設だとか、そこに置かれているということを前提として6メートルで、七井橋通り(151号線)が6メートルですので、そこでできているといったようなところで、恐らく6メートルと言っているかと思います。ただ、地方部で見ますと、6メートルより狭いところで実はやられています。では、何で武蔵野市でできないかというと、結構電力需要が多いというふうに聞いています。私も、ほかのところでできているので、例えばU字溝みたいなあのボックスでやられているところもありますし、そもそも雨水を流す街渠下で足りるところも地方ではあります。それが何で武蔵野市でできないのかなと私も疑問に思って聞くと、やはり需要量が多いので、それだけ収容するスペースが必要なのだというようなことを聞いているところでございます。
以上です。

落合勝利
2274【落合委員】 分かりました。そうすると、市民の方と話をするときに、無電柱化はやはり震災対策だとか、安全上の問題だとか、景観も確かにそうなのだけれども、やはり電柱が倒れてくると困る、怖いという話の中から、どんどん進めてくれという話はよく聞くのです。ただその中で、物理的に一定程度幅員がないと難しいのですよという説明をしてきていたので、ああ、それではしようがないよねという話で終わる場合もあれば、だったら何とか考えろという話もいろいろ出ていたのだけれども、ただ、実際地方ではそういうような状況もあったにせよ、6メートルの幅員がなかったとしても、実はやってできないこともない部分もあるということであるならば、その辺、考え方がもう少し市民にも分かるような記述はやはり必要なのかなと。そもそもの話としては、個人的に今まで考えていたのは、武蔵野市の全道路の中で、すぐやるかどうかは別にして、できるかどうか、まず対象となるかどうかという路線がこれだけありますよという全体像があって、その中で計画的に、例えば今年だったらここまで、来年はここまで、今回は10年間の計画なので、10年間は大体この辺までは進めていきたいという計画を立てるという、その全体像が見えてくるほうが、特に今日もトルコ・シリアで地震があったりもしているので、そういった震災対策に向けて無電柱化を進めるべきでしょうという声というのはやはり根強くあるのです。そうした方々に対して、市の現状、今ここまで進んでいます、こういう課題がありますというのは、それはもうそれとして説明しなければいけないのだけれども、全体像としてそういう部分というのは入れておくべきではないかなと思うのですけど、その辺というのはお考えは何かありますか。
2275【栗林交通企画課長】 御意見として賜りたいと思いますが、なかなかどこがというのが、技術的に全ての路線を見ていって、それがどうなのか、なかなか需要量というのが市だけですごく分かりづらいというところもありますので、それが示せるのかどうなのかにつきましては、例えば東京電力であったり、あと通信会社であったり、その辺についてはお聞きしながら研究したいというふうに思います。

落合勝利
2276【落合委員】 分かりました。その辺は、本当に市民の意識も高いところでもあるかと思うので、ぜひ研究していただいて、分かりやすい説明にしていただければなと思います。これは要望としておきます。
今回の景観道路計画は無電柱化だけではないということだったので、ほかの道路の舗装のほうもちょっとお尋ねしておきたいと思うのですが、施策のほうで舗装材の選定とか、云々あるのですけれども、これも最近言われたのが、道路が継ぎはぎ状態になっているのは景観上汚いという話をされたのです。具体的に言うと美大通り、旧法政通りです。あそこで、道路がぼこぼこになっているとかというのは、それなりの一定の整備はしているのだけれども、沿道で工事があったりして、埋め戻しをして舗装し直す。いわゆる継ぎはぎの状態になっていて、これは見苦しいよねという話だったのです。そういう部分も含めると、いわゆる景観、見て美しいというふうに言われるような道路ということからすると、それもそうだよねというふうにも当然なるのだろうなと思うのです。当然お金もかかることだし、その人との話の中では、美大通りもそんなに広いわけでもないし、もし全面舗装をやり替えるという話になると、止めなければいけないですよね、通行止めにしないと、片側通行という話にもならないし。そうなると、もうなかなかすぐやるというのは難しいですよねみたいな話もしていたのですけど。ただそうはいっても、市内でも確かに傷んでいる道路もあれば、工事が続いて継ぎはぎだらけのようになっているという道路もやはり多く目にするところなので、そういった部分での景観というのはどういうふうに考えられるかなという。すぐ整備しろというのも難しい話だとは思うのですけど、少なくても一定区間、また、見た目にもそんなに汚いなと思われないようにするようなことも考えていくべきではないのかなとは思ったのですけど、何かお考えみたいなものがあるようでしたら、お聞かせいただければと思うのですけども。
2277【栗林交通企画課長】 初めのほうで、景観道路とはということで定義をさせていただいています。これは見た目の美しさだけではなくて、当然機能も含まれるというふうに考えてございます。ただ、景観として位置づけるのか、あと、それを道路機能としての、例えば凸凹があって段差が生じているとか、あと、亀の甲状にクラックが入っているだとか、それによっては、今、市のほうでも調査をかけていて、ある程度の例えばわだち掘れであったり、ひび割れ率がどうなのか。それについては路線的に、ある一定以上のものについては計画的に改修を行っているのもあれば、あとは道路管理のほうでは、部分的に修繕が必要なものにつきましては、パトロールですとか、あとLINEですとか、そういった要望に応じてやってきているといったようなところはございます。もしそういったところがあれば、御相談いただければというふうに思います。
以上です。

落合勝利
2278【落合委員】 分かりました。景観整備ということと機能ということであるかと思うので、その辺はまた個別に対応することも必要だろうなとは思いますけれども、そういった視点があるということもお伝えしておければなというふうに思いましたので、お伝えしました。
それと、施策の3でいう街路灯の選定、これは、基本的な考え方として、無電柱化した後、街灯を立てなければいけない、当然そうなのですけど、その部分についての取組というような理解でいいのか、いや、そうではなくて、別の考えもあるのだということがあるのか、その辺の考えも確認しておきたいのですけど、いかがでしょうか。
2279【栗林交通企画課長】 特にこの6ページ、7ページに書かれています、景観道路の形成に向けた主な施策につきましては、なかなか路線によっては、先ほどありましたように、幅員が狭くてできないだとかはあります。これは、電線共同溝があるなしにかかわらず、こういったような考え方で進めていきたいということで記載をさせていただいているところでございます。

落合勝利
2280【落合委員】 分かりました。基本的に電柱が立っているところは、街灯なんかは全部電柱についていますよね。それを取り替えたりするのかという、そういう考えにもなってしまうのかなと思ったので、ちょっと今確認しましたけれども、基本的には、新たにあれこれ立てるという考えではないでしょうから、その辺は適切にまた進めていただければなと思いますので、その点は、ではお願いいたします。
あと、市道17号線のほうで、これは確認したいのですけど、既設埋設物の状況で不明となっているのは、これは何なのかなと思ってちょっと気になってしまったのですけど、これは、不明だから分からないということなのでしょうけど、どういう代物なのか、何か分かるようであれば教えていただけますか。
2281【栗林交通企画課長】 ちょっと難しい御質問ですが、これは、不明というのは、試掘をしたときに出てきている管です。当然、試掘する前につきましては、各企業のほうに行って、何がどこに埋まっているのか、台帳を事前に調べた上で現地を当たってくるということです。これについては、たまにあるのですけども、恐らく何かの企業が当時何かをやっていたのだけども、撤去を忘れたとか、例えばこれは桜の下にあったりするので、取りたかったけど取れなかったのか、その辺については、なので不明と書いてあるのですが、当初予想していなかったもの、どこが管理しているか分からなくなったものがあったといったようなところでございます。

落合勝利
2282【落合委員】 分かりました。不明なのであれなのでしょうけど、このエリアが、要は昔の中島飛行機ではないですか。その時代の頃から残ってしまっているものだとかも当然あるのかなという気はしていたのです。いわゆる危険物というか、そういうものではないとは思うのですけど、いずれにしても、しようがないのだろうなと。ただ、こういったものというのは、これから整備を考えるときに、例えば撤去するだとか、そういった方針みたいなものがあるのかどうなのか。例えばこの状況の図でいくと、下水の閉塞というのがありましたよね。これは要するに埋め戻しているということですよね。多分そういったものは、道路の下まで今回使うかどうかは別にして、何らかのものがあったときに、そういったものは撤去も含めて工事も進めていくような考えがあるのか、いや、それはそれとして避けながらやっていくということになるのか。ただ、避けながらやっていくとなると、やはりスペース的には非常に限られてくるし、さらに困難な部分も出てくるのだろうなと思っているので、その辺どうなのかというのを確認したいのと、あと、この市道17号線は桜並木になっているので、その桜に影響を与えないというのもやはり大きな課題だろうなと思うのです。何らか傷つけてしまって、表面上あまり見えていないものが、例えば年数がたったときに桜が傷んで、何らかの原因で倒れてしまうとか、そういったことも考えられるかなと。何年か前の雪のときに、あそこのNTTの前のところで桜の木が倒れたといったこともあったので、そういうので事故につながらないようにという配慮も当然していかなければいけないのかなと思うのですけど、その辺の桜の木に対する安全性みたいなものというのは、何か確立されているものとか、そういうものがあるのかどうか、その辺も教えていただけますか。
2283【栗林交通企画課長】 まず、不明管のところですが、これまでも様々な工事で、不明管でなくても、例えば水道管が不要になって新しいところへ入れるときにというところで、やはり効率性ということを考えています。例えば水道かもしれないですけど、そこに下水を入れると。そこについては、掘削は下水でやるけれども、水道の撤去費は水道でやるとか、そういったようなところで調整しながらやっています。なので、必ずしも不明管があるから全て撤去しているというわけではございませんで、その状況を見て、道路の維持管理上好ましくないものは当然取るということがありますし、そのときの状況を判断しながらやってきているというのが今の実情でございます。
それから桜への影響については、これは一番考慮しなければいけないことだというふうに思ってございます。ここにつきましては、この絵を見てもらえれば分かるのですけど、やはり車道の部分というのは固い層があるので、根っこがそっちに行っていないというのが分かってございます。どちらかというと歩道側に向いて、だから車道のほうに傾いているということなのですけれども。あとは、根っこを誘導するというような工法も今あったりしますので、要は、空隙をつくってやれば、そっちのほうに行くといったようなところもございます。ただ、その条件としては、支持根というのをいかに切らないようにやっていくのかというところが大事だと思いますので、様々な掘削位置、無電柱化の、様々今検討して、ここの保全、一本でも多く。当然全て残すのが一番いいとは思っていますけれども、そういったようなことを今検討しているところでございます。

落合勝利
2284【落合委員】 分かりました。桜並木のほうも順次更新というか、今交換しているようなところもあるので、そういった取組とも連動してもらいながら進めていただければなと思います。
あと、最後になりますけど、結局、市道17号の北側区間と市役所前区間の2つに関しては、整備実現に向けて検討を進めていくと。南側のほうについては、書いてある内容を読ませてもらうと、要するに、できるかどうかを考えるという理解でいいのか、場合によってはできないかもしれませんよということも含めての今後の見通しということで受け止めればいいのか、その辺を教えていただけますか。
2285【栗林交通企画課長】 17号線につきましては、北側区間と市役所前区間につきまして、ここは市はやっていくといったような形で今考えて、31ページを見ていただければと思いますが、無電柱化計画路線として、市役所前については今後10年間で完成させたいというふうに思っています。その次のステップとして北側区間を進めていく。最後になりましたが、南側区間につきましては、当然、民家も一定程度あって、先ほども言いましたように、地上機器が置けるかどうかというのが最大のポイントとなりますし、あと、これを全部やろうとすると20年かかってしまうので、果たして北側からずっとやってきていて、バス通りがある中で、渋滞というようなところもありますので、そういったところを総合的に見て今後どうしていくのか。あと、民家があるので、例えば車の出入りというのがすごく多くて、歩道の前に置けるではないかといっても、置けない場合もあったりするので、そういったところも全て今後検証した上で、そこをどうすべきなのかというのを今後考えていきたいというふうに考えております。

落合勝利
2286【落合委員】 分かりました。そうですね、それもさっき言っていた連続性ということから考えれば、あっちをやっているのにこっちは何でやらないという話は当然出てくるかと思うので、その辺はこれからの技術的な面も含めながら、いろいろとまた検討していただければなと思いますけれども、本当に速やかに実現できるように、また後押しもしたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
以上です。

川名ゆうじ
2287【川名委員】 景観道路計画ですけど、ほとんど無電柱化計画のような感じの印象を受けています。それだけ大切なのだろうと思っていますけども、これで緑化のことを確認したいのですけれども、道路のところにいろいろ、ガードレール等々に緑化ということが書いてあるのですけど、これは全市的に、例えば同じような植栽でやっていくのか、それとも地域地域ばらばらにやっていくのかとか、例えば樹木を植えたらそのメンテナンスをどうしていくかという、全体的な、要は俯瞰した計画をこれから考えていくという理解でよろしいのでしょうか。緑化しているところもあれば緑化しないところもあるし、そこに植わっている木が何かばらばらだったりとか、結構そういう印象があるのですけども、それは地域特性もあるでしょうけども、全体的な統一感というわけではないですけども、管理計画も含めてつくっていくという理解でよろしいかどうかを確認させていただきたいと思います。
2点目として、ほかの委員からもあったのですけども、市道17号線で、ここの無電柱化をやっていかなくてはいけないのですけども、この桜の木、樹木26本の伐採が必要と判明したけれども、いろいろ工法を確認してもっと減るという理解でよろしいのですよね。その辺を再確認したいのが2点目。
もう一つは、先ほどのガードレールというか、緑化とも関係してくるのですけども、武蔵野市の桜というのはソメイヨシノがほとんどで、ソメイヨシノというのは一般的には60年と言われています。これまでに樹木医さんにいろいろ調べてもらって、空洞があった桜を切ってきたという経過があるのですが、その後どうしていくのというのがあまり見えてこないのです。桜の木を植えていくなら、ある程度植栽を変えていくとか、ソメイヨシノでなくて、実は複数の桜を植えていくことで桜の木の期間を長くしていくとか、いろいろそういうところも考えなくては本当はいけないと思うのですけれども、そこまでの計画ではないのかという印象なのですが、その辺を踏まえて考えているのかについても確認させてください。
2288【栗林交通企画課長】 なかなか私で答えにくいところもあるのですが、基本的には1つの施策として道路緑化というふうにしてございます。ただ、何を植えていくのかというところにつきましては、当然、その沿道との連続性というのがございます。最終的に何を植えていくのかといったところについては、緑の部門と調整しながら進めていくものなのかなというふうに、今後の維持管理も含めた中の樹種を選定していくのかなというふうに思ってございます。
それからあと、17号線の桜への影響、当然、一本でも影響がないような検討を今しているというようなところでございますので、当然、影響が減るような検討をしているといったようなところでございます。
それから、桜につきましても、どういう樹種を植えていくかというのはなかなか私で答えにくいところはあるのですが、先ほどもちょっと御紹介させていただきましたけども、道路管理の観点からいくと、桜というのはどうしても根上がりしやすいという状況がありますので、さっきも言いましたが、根を誘導する工法というのもあるので、空隙を土の中でやってあげることによって根っこを誘導していくというやり方もありますので、そういったような形を緑のほうとも連携しながら進めていきたいというふうに考えているところでございます。
以上です。

川名ゆうじ
2289【川名委員】 17号線は既に伐採したところもあるではないですか。もし工事をするのだったら、そこも踏まえてやっていっていただきたいと思います。
1つ確認したいのですけども、いろいろあちこちやりたいということはあるのですが、かなり難しいですよね、お金もかかるし。今回この計画が進んだ大きなきっかけというのは、やはり都の100%補助があったことが一番大きいという印象を持ったのですが、そういう理解でよろしいでしょうか。というか、ほかは結構計画はあるけど、かなり大変ですよね。あの中道通りなんかも、私が議員になった当時から、あそこを埋設しろ埋設しろという質問が毎回のように来て、狭いから駄目とかなんとかと、できない理由がここ20年ぐらいずっと続いているのだけど、やっとここで検討路線に入ったのですが、人通りを考えていくと、そう簡単にできないというイメージもあります。そう考えていくと、確かに、検討するのは必要ですけれども、かなりこの先は困難であるのだろうなという認識でいますが、そういう認識でよろしいのかどうか。直接のきっかけというのは、東京都がチャレンジしろというお金も出してくれるのでチャレンジしているという全体的な理解でいいのか、そこだけ確認させてください。
2290【栗林交通企画課長】 ちょうど無電柱化チャレンジ事業ができた当時、私はこの部門にいまして、よく記憶にございます。当初は、17号線というのは歩道が2.5メートル以上あって3メートルあるのです。そうすると、チャレンジ路線のところには該当しないことが想定されたので、とはいっても、樹木がある中で、なかなか電共が進まない。しかも緊急輸送道路なのだというようなことで、強く要望させていただいたということもございます。ただ、当然市としての責務としては、やはりその100%補助というのはすごく大きいものだというふうに考えています。さらに事業化に向けた、これまでも、やることを前提として検討はされてきているというふうに思いますが、この100%補助というのが大きなきっかけになったということは間違いないというふうに思ってございます。
それから、2号線につきましても、やはり歩行者交通量も多いし、できれば最高だなというふうに思ってございます。ただ、これは2号線というふうに道路番号が若いですよね。というと、昔からあったというところで、埋設物を調べますと、実はすごく埋設されています、あの狭い中で。地上を見てもらうと、結構電線も多くなっているので、かなり難しい。本当に現地を見ていただくと、かなり難しいという状況です。ただ、やはりここ中道通りというのはやる価値があるだろうということなので、今実際には商店会の方と一緒に、勉強会というような形の中で、商店会のニュースが発行されているみたいなのですが、その中で今、第3号まで無電柱化の話題について取り上げていただいています。そんなような、沿道の方々と商店街の方々と協力していきながら、難しいですけども、少しでも前に進めていきたいというふうな考え方で今行っているところでございます。
以上です。

川名ゆうじ
2291【川名委員】 ぜひチャレンジしていただきたいと思います。
最後に確認なのですが、工法、工事の方法なのですけども、いろいろなやり方はあるかと思うのですが、基本的にはこれは掘削していくしかないですよね。そうすると、当然その道路の占有面積をどうするこうするという課題が高いと思っているのですが、基本的には掘削してやっていくしかないという認識でいいのか、ここだけを確認させてください。
2292【栗林交通企画課長】 すみません、私がどこまで勉強できているかというところはあるのですが、私が知る限りでは、今のところ掘削するしかないのかなというふうな印象を持っております。
以上です。
2293【山本委員長】 これにて質疑を終わります。
続けて、行政報告の5番目、平成30年(行ウ)第306号道路指定処分無効等確認請求事件の結果について、報告をお願いします。
2294【佐藤建築指導課長】 それでは報告させていただきます。平成30年(行ウ)第306号道路指定処分無効等確認請求事件の結果について御報告いたします。A4の資料を御覧ください。
まず1番です。事件番号等につきましては、記載のとおりでございます。
2、事案の概要でございますが、本件は、原告らが、市を被告として、原告らが所有する土地の一部について、建築基準法第42条第2項の規定に基づく市長の道路の指定が存在しないことの確認を求め、平成30年7月31日、東京地方裁判所に訴えを提起した事案でございます。
この事件につきましては、令和5年1月27日、東京地方裁判所におきまして判決が言い渡されました。3の判決の主文ですが、市は勝訴でございます。原告らの請求をいずれも棄却する。訴訟費用は原告らの負担とするという内容でございます。
4、判決の主な内容(要点)でございます。本件は、建築基準法第42条第2項の道路に指定された幅員4メートル未満の、すなわち狭あい道路のセットバック寸法について、原告らと争ってきたものでございますが、(1)でございます。原告らの前面の道路が本件指定処分の対象となるものであること自体は特段争われておらず、専ら、その効力が及ぶ範囲に関して、本件土地の係争部分が本件道路の中心線から水平距離2メートルの線の内側に存在するか否かが争われているところ、この争点について、本件土地の係争部分がその線の内側に存在するものと裁判所は判断しました。
(2)でございます。本件の全証拠を精査しても、本件土地の係争部分について、本件指定処分が存在しないとする事情は見当たらない。そのため、本件土地の係争部分のいずれについても、本件指定処分が存在するものと認められると判断しました。
裏面でございます。5でございます。判決後の市の対応でございます。現時点では判決は確定しておらず、原告らが控訴する可能性がございますが、その場合には、市の正当性を主張するため、応訴することとし、本市顧問弁護士とともに適切に対応する予定でございます。
以上で報告を終わります。
2295【山本委員長】 以上で報告が終わりました。質疑に入ります。

木崎剛
2296【木崎委員】 確認というか、ちょっと分からなかったので教えてください。判決内容のところで、要は、2項道路であるよということは争われていないので、前面に、実際には4メートルの道路であるということは、原告も理解をしていると。ただ、その4メートルに及ぶ部分の道路の中心線から2メートルといったときに、原告側は、自分が所有している土地の範囲の、一部分なのか全部なのか分からないですけど、が入っていないのだろうと。本来は、市の中で言われている場所よりももっと自分のところ以外のところでという意味合いでの裁判だということだと思うのですけども、中心線が分かっていれば、それは全く疑いようのないことだと思うのですけど、これは何でこういうふうに裁判になってしまったのかが、これからだと読み取れないのですけど、中心線が入っていて2メートルと言われれば、全く問題ないと思うのですけど、このあたりのところがきちんと設定されていなかったとか、そういうことがあったのでしょうか。そのあたり、もう少し分かるように教えていただけますか。
2297【佐藤建築指導課長】 本件は、裁判に臨んでいて、すごく分かりにくい原告の請求だったと思っております。表題のとおり、指定処分がなかったことの確認ということで、でも、実際に裁判で争っていくと、要は、道路の位置がどこだということをずっと争っていて、道路のあるなしではなかったということなのです。多分それは、裁判の仕方の中でそういう表現しかなかったのかなと思っておりますが、実態としては、要は中心線の位置がどこだったかということの裁判の内容でありました。判決も多分そのことを書いてあると考えてございます。
以上でございます。

木崎剛
2298【木崎委員】 分かったようで分からないので、要は、中心線はしっかり存在をしていて、こちら側、行政側から言えば中心線ははっきりしていて、そこからの2メートルの範疇はもう全く疑う余地のないものであるという裁判結果が出たと。なので、1つそこで認められていることだと思うのですけど、建築基準法第42条2項の規定に基づく市長の道路の指定が存在しないことというのは、それはないのですよねと。ただここは、結局それは指定されていたよということで、こちら側の主張が認められたという理解でよろしいですか。
2299【佐藤建築指導課長】 委員おっしゃるとおりでございます。(「もう分からなくなってしまうからやめます」と呼ぶ者あり)
2300【桜井委員】 私も全く同じ点がよく分からないなと思っておりまして、同じ質問になってしまうかもしれないのですが、この問題に関して、私も昨年の11月中の閉会中委員会と、それから、昨年の第4回定例会の委員会の中で陳情として審議がなされました境南町における、こちらは42条2項ではなくて43条による4メートル未満の通路に関する陳情の件以来、関心を持っているのですけれども、今回のこの北町の道路と、その陳情があった境南町の通路の違いは、まさにこの42条2項によって、つまり4メートル未満ではあるけれども、道路の位置としてはきちんともう特定されていて、中心が決まっていて、したがって、これは、建て替えがある場合には当然、最終的に4メートルになるようにセットバックをしていただくわけですけれども、その考え方としては、中心から2メートル下がっていただくということでいい道路なのだと思うのです、今回は。一方、陳情があった43条の通路というのは、開発の経緯における擦れ違いもあって、当事者間できちんと通路の位置が合意に至っていないので、そうなると、これはもう両側ともに4メートルの条件を満たし得るようにセットバックしていただいて、その結果、境南町の場合は5.2メートルになるという状況があったと。私はそういう理解をしていたのですが、そうだとすると、この42条2項で定めてある道路において、改めて、自分の土地が下がる必要があるのかないのかというようなことが争いになるということは本来あり得ない話ではないかなと思うのですが、本来あり得ない争いがなぜ起きたのかということ、同じ質問になってしまうのですけれども、それと、こういうことは今後も起こり得るのかという非常に大きな不安を感じるのですが、いかがでしょうか。
2301【佐藤建築指導課長】 原告の主張は、今の現道が3.6メートルで4メートルないのです。誰かが下がらなければいけない中で、原告は、もう既に私はセットバックしているという主張だったので、そこが合わないということでございます。委員おっしゃったように、ここは43条ただし書の話ではなくて42条2項なので、指定は市がしているということで、指定したものに対して、あるの、ないのということが裁判になったと思います。
以上でございます。
2302【桜井委員】 11月にその陳情の審査をした際に、佐藤課長のほうの御答弁の中で、このような通路は市内にどれぐらいあるかなということを数えてみたのですけれどもという御答弁があって、100路線ぐらいありますという御答弁がありました。ここでいう100路線というのは、43条の、要は道路として確定していないのが100路線なのか、そうだとすると、ちょっとすごい数だなと思うのですが、42条2項で、要は4メートル未満の通路が100路線ぐらいあるということだったのか、それをもう一度確認させていただけますか。
2303【佐藤建築指導課長】 43条というのは、42条の道路の定義がない、基準法上道路でない状態の道路状のものが100ぐらいありますよということでございました。42条については、もっと数が実際はあると思われます。
以上です。
2304【桜井委員】 そうなのですよね、武蔵野市のホームページで道路種別地図というのが公開されておりまして、これを見ると、(「行政報告だぞ、今」と呼ぶ者あり)ごめんなさい。かなり4メートル未満の道路が結構あるなと。したがって、こういうことが今後も起こり得るのかなという不安は覚えております。
もう一つ、ちょっと確認しておきたいなと思うのですが、市内を回っている中で、こうした4メートル未満の道路ではない、4メートル以上あるということで、市のほうではこの道路種別地図に載っけているところにおいても、建て替えが行われるということで再度測量したら、実は4メートルに足りなかったというケースがあったという話を聞きました。その場合も、当然それが判明した以上は、改めて4メートルが確保できるように下がっていただくということになるのだと思うのですが、これに関して、私にその話をしてくださった方は、ちょっと納得がいかないというふうにおっしゃっていましたけれども、こういった状況は今後もあり得るのかなと思うのですが、市としてお考えをお聞かせいただけますでしょうか。
2305【佐藤建築指導課長】 建築基準法の中で、接道を取る道路というのは4メートル以上と定義されていますので、いずれにしても、建て替える際には対岸から4メートルになるような形で建築確認は下りるという認識でございます。それで、実をいうと、今、狭あい道路については、整備率というのが公表されてきていると思うのですけど、ようやく36%になりまして、平成8年からやってきた内容なのですが、長年かかってここまで来ております。今後それに向けて、どれぐらいかかるのか、まだ時間はかかると思いますけれども、100%整備できるように努めてまいりたいと思ってございます。
以上でございます。
2306【山本委員長】 以上で質疑を終わります。
これにて本日の建設委員会を終了いたします。
○午後 5時01分 閉 会