16569○出席委員(6名)
浜 田 けい子 君 小 林 まさよし君 本 多 夏 帆 君
菅 源太郎 君 山 本 ひとみ 君 川 名 ゆうじ 君
○欠席委員
な し
○出席説明員
小美濃市長 伊藤副市長 竹内教育長
勝又子ども家庭部長 藤本教育部長
菅原(公財)武蔵野市子ども協会派遣参事
○出席事務局職員
清野事務局長 村瀬事務局次長
○事 件
(1) 議案第8号 武蔵野市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関す
る基準を定める条例の一部を改正する条例
(2) 議案第33号 令和5年度武蔵野市一般会計補正予算(第10回)
第1表 歳入歳出予算補正中
歳出
第2款 総務費中
第1項 総務管理費中
第15目 児童対策費(人件費を除く。)
第16目 青少年健全育成費
第3款 民生費中
第2項 児童福祉費(人件費を除く。)
第10款 教育費(人件費を除く。)
(3) 陳受6第2号 子どもを性犯罪、性暴力の加害者、被害者、傍観者にさせないた
めに市内教育機関において「生命の安全教育」及び発達の段階や
子どもの実態に応じた包括的性教育を充実させることに関する陳
情
(4) 陳受6第5号 包括的性教育導入に関する陳情
(5) 調査事項(行政報告)について
16570 ○午前10時00分 開 会
【浜田委員長】 ただいまより文教委員会を開会いたします。
初めに、菅委員が新たに文教委員会委員に就任されましたことを御報告いたします。
次に、傍聴についてお諮りいたします。定員の範囲内で傍聴の申込みがあった場合、本日の傍聴を許可することに異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
16571【浜田委員長】 異議ないものと認め、さよう決定いたしました。
日程第1、議案第8号 武蔵野市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例を議題といたします。
直ちに質疑に入ります。
16572【山本委員】 それでは、文教委員会、よろしくお願いいたします。自分でしゃべるときにはマスクをしてお話をしたいと思っております。
最初の議案である武蔵野市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例につきまして、簡単なことかもしれませんが、幾つか質問をさせていただきたいと思います。
まず第1は、これによって武蔵野市として何か歳入歳出で変更がある部分があるのか。これが1点目でございます。
あと、2点目は、ここで「掲示」というのが改正後は「掲示等」になって、具体的には、ペーパーだけではなくて、電気通信回線に接続して行う自動公衆送信、つまり、スマホで閲覧をすることをしなければいけないというふうに読めるのですけれども、電気通信回線に接続して行う自動公衆送信というのは、行政用語としてはこういうふうに条例に書くことが正しいのだというふうに私も理解をしておりますが、一般的には何を指して、それを今利用している人がどのような形で使えるのかということについて、この「掲示等」のところに関して2番目は伺いたいと思います。
あと、一番最後に、電磁的記録に関して、これまでは「磁気ディスク、シー・ディー・ロムその他これらに準ずる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる物をもって調製するファイルに記載事項を記録したものを交付する方法」と書いておりますが、その磁気ディスク、シー・ディ・ロムその他これらに準ずる方法ということが、「電磁的記録媒体(電磁的記録に係る記録媒体をいう。)」に変更があるのですけど、これは一般的に言うと何を指していて、なぜこのように変わったのか、このことに関して伺いたいと思います。
以上、3点です。
16573【吉田子ども育成課長】 いただきました3点の御質問にお答えしたいと思います。
まず1点目の、武蔵野市として歳入歳出の変更はあるかという御質問でございますが、今回のこの条例改正に伴って、歳入歳出も含めて、大きな影響は受けていないと思ってございます。歳入歳出も、もちろんこれによって変更するものではございません。
2点目の、掲示の、電気通信回線に接続して行う自動公衆送信の意味合いでございますが、これは具体的に申し上げますと、子ども・子育て支援情報公表システムというのが国の外郭団体で提供されていまして、名称は、ここdeサーチというものです。ここにアクセスしますと、各園の情報が検索できるようになりますので、ここで情報を出すという意味合いのものでございます。
3点目の第53条の電磁的記録の「磁気ディスク、シー・ディー・ロムその他これらに準ずる方法により」という部分が取れているものでございますが、現在、この磁気ディスクですとかシー・ディー・ロムというのは一般的に使われなくなってきている、代表的なものではなくなってきておりますので、こうした明示の削除を国がしているところでございますので、これに合わせて条例を改正するものでございます。
16574【山本委員】 分かりました。御答弁ありがとうございます。1点目の歳入歳出に関わる変更に関しては、これは利用している人には大きな影響がないということで、こちらの職員の方の事務費等でもそれほど大きな変更はないというふうに考えていいのかというのをもう1点だけ伺いたいと思います。
あと、掲示等のところに関しては、御説明ありがとうございました。分かりました。
最後の電磁的記録に関しては、要するに、これまではあったけれど今はほとんど使われなくなった媒体に関しては、今使われている媒体に変更すると。こういうことというのは、今、ICTというか、AIの世界というのも多分日進月歩で、いろいろな媒体がこれからも出てくると思うのですけれども、やはり法律というのも、一般的な、汎用しているものを書くので、今後まだこういうことは変更があると考えていいのでしょうか。それをちょっと最後のほうは伺いたいと思います。
16575【吉田子ども育成課長】 まず、1つ目の歳入歳出に関して事務費への影響はあるかというところでございますが、確かに園において先ほど申し上げましたここdeサーチに掲示する事務的な負担は発生するところでございますが、それほど大きい影響はないと考えてございます。また、市の歳入歳出にも影響ないというように考えてございます。
2点目の電磁的記録の今後の方向性についてですが、技術の革新によって、また変更は今後もあるとは思いますが、そのたびに、例えばディスク、シー・ディー・ロムといった明示をしておくと、また次の段階に対応できなくなる可能性がございますので、今回の明示はそういう意味で削除されているというふうに考えてございます。
16576【山本委員】 分かりました。今回の変更によって、全く事務的な負荷がかからないということはないような。もちろん、かかるお金はあるようですけれども、なるべくそれが少ないようにしていただければと思っております。こういうITの進展ということが仕事量の減少につながったらいいとは思いますが、人によっては、ちょっとそれ自体が負担に感じるような方もいらっしゃいますので、やはりそれは両にらみでやっていただきたいということを最後に要望しておきたいと思います。
質問は以上です。
16577【川名委員】 今と同じところなのですけども、掲示のところなので、要は、ここdeサーチに情報を載せるためにこの法律改正があったという理解でよろしいのでしょうか。利用者とか市民に対していろいろな情報を出していくということは今までも市も行っているし、当然ウェブサイトに載っけてきています。それにプラスアルファ何かを求めているという話なのかなと思っていたのですが、そうではなくて、単にここdeサーチに載せるためだけの改正という理解でよろしいのでしょうか。
16578【吉田子ども育成課長】 ただいまいただきました掲示に関する質問でございます。国の想定としては、ここdeサーチは今でも運用されているので、情報としては載っているのですけども、各園漏れなく載ることを想定しているものだと理解してございます。そのための今回の基準の改正だと思ってございますが、ただ一方で、ここdeサーチだけの話ではなくて、それ以外の方法で載せることもこの条文からは読み取れますので、必ずしもここdeサーチ限定の話ではないとも理解してございます。
16579【川名委員】 それなら理解できるのですけども、基本的に官報と同じで市役所の前に掲示しておけば掲示したことになるので、それではなくて、なるべく情報を多く分かりやすく伝えていくというのはやっているわけですし、それもウェブサイトでやってきています。これに変わるのか、さらにプラスアルファとしてもう少し情報を増やしていくのかという、今後の方向性について確認させていただけますでしょうか。今、いろいろな情報を出していますし、いろいろなアプリでも検索できるではないですか。保育園の情報も書かれていくことは評価したいのですけども、それプラスアルファも今後やっていくのですよねという最終的な確認をさせていただきたいと思います。
16580【吉田子ども育成課長】 今回の掲示、電気通信回線に接続して行うものにつきましては、重要事項をここに掲示しなさいというような記載になってございます。ただ、重要事項以外にも、保護者の考慮に資する情報というのはたくさんあると思ってございます。そういったものについては、各園のホームページ等を使って掲示していく方法もございますので、トータルで多様な情報を提供して保護者の保育所の選択ですとかに資する体制を組んでいきたいと思ってございます。
16581【浜田委員長】 これにて質疑を終わります。
これより討論に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
16582【浜田委員長】 これにて討論を終局し、直ちに採決に入ります。
議案第8号 武蔵野市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例、本案を原案のとおり決することに賛成の方は挙手を願います。
(賛成者挙手)
16583【浜田委員長】 挙手全員であります。よって、本案は原案のとおり可決されました。
────────────────────────────────────
16584【浜田委員長】 日程第2、議案第33号 令和5年度武蔵野市一般会計補正予算(第10回)第1表 歳入歳出予算補正中、歳出 第2款総務費中、第1項総務管理費中、第15目児童対策費(人件費を除く。)、第16目青少年健全育成費、第3款民生費中、第2項児童福祉費(人件費を除く。)、第10款教育費(人件費を除く。)を議題といたします。
直ちに質疑に入ります。
16585【川名委員】 議案書の55ページ、民生費のところの放課後等子ども施策事業費で、本会議の説明のところでは民間の学童クラブへの補助金が減額していたという説明だったと思うのですけども、これをもう少し具体的に説明をしていただけますでしょうか。要は、4月から民間の学童さんを開いてもらって、市立小学校にある学童だけではなかなか担い切れないところですとか細かい保護者のニーズに合わせるために、民間の学童が3つぐらいできました。当初、定員が足りるのかどうかとちょっと心配をしていたのですけども、補正をしていたということは、当初想定よりも児童が集まらなかったのか、そのことでの補正なのかという確認と、このことによって民間の学童クラブ事業自体がこのまま立ち行かなくなってしまうとそれも困るので、今後の改善策というのが現状であるのかどうかについてを確認させていただきたいと思います。
16586【岡児童青少年課長】 こちらの補正減につきまして御説明させていただきます。まず、全体としてはこれは1億円ぐらいになっているのですけど、そのうち、代表的なものが民間学童の部分でそのような形で御説明したと思うのですけども、その分が大体2,000万ぐらいになります。都と国の分を合わせて2,000万弱ぐらいなのですけれども、この減少分は、特に今年度計上していた民間学童の新設の部分を行わないということによって、その部分が減っているというのが大きいところでございます。あと、民間学童を今回行わないのは、川名委員御指摘のとおり、既存の昨年度新規に開設した2か所の民間学童がそれほど利用者数が伸びていないというところが一つの要因なのですけれども、その対策としましては、例えば、公営学童の一斉入会の際に民間学童の周知についてをこれまで以上に強化したことで対策をしているのと、あとは来年度新1年生を迎える児童に対して、保育園ですとか幼稚園の来年度の新1年生に対して民間学童についても周知をする、案内文を送る等で、なるべく公営の学童だけでは賄い切れないニーズですとか要望についてを民間学童ですくい取って補完していけるような形というのを強化していきたいと思いまして、そのための支援というのも今後も我々は検討していかなければいけないというふうに考えています。
16587【川名委員】 一番最初ですから、見込みと変わってしまうのは仕方がないのですけども、方針としては変わらずということでいいのかどうかを確認させていただきたいと思います。
それと、教育のほうなのですけども、74、75で、教育振興事業か何かで、たしか就学支援の減だという説明があったと思うのですけども、これは具体的にどういう理由で減になったのか。要は、想定よりか見込みが少なかったということになると思うのですけども、昨今の経済状況とかコロナ禍でいろいろある中にあって、結構必要な事業なのですけど、ニーズがなかったのか、社会状況が変わってきたのか、減になってきた理由について御説明をしていただきたいと思います。
あと、76、77、中学校の学校建設費で、五中の改築事業が出来高払いに変更したという御説明だったのですけど、これをもう少し詳しく、背景と、何が変わるのかについて御説明をお願いいたします。
16588【岡児童青少年課長】 民間学童につきましては、方針としては変わらず、今後も公営の学童を補完する形として整備と支援のほうをしていくという方針に変わりはございません。
16589【祐成教育支援課長】 就学援助費の減ですけれども、委員おっしゃるとおり、想定より少なかったということで、理由ですけれども、令和3年度は小学校で566人就学援助を受けていたのですが、令和5年の現段階で488名ということで少し減っているような状況になっております。実は昨年よりかは10人程度増えているような状況になっておりまして、理由としては、恐らく2年前の生活保護基準を参考にその1.5倍ということで援助しているのですけど、多分その生活保護基準が今一番底というか、高いというか、支援を受けられる人のレンジが少し狭まっているので、その影響だと思います。今後それが変わってくると思いますので、今後はそこが増えてくるのではないかというふうに考えております。
以上です。
16590【西館学校施設担当課長】 学校建設費の第五中学校の建設工事費の約8億円の減額補正でございますが、こちらにつきましては、出来高払いを予算化しておりましたが、施工者からその出来高による要求がございませんでしたので、前払い金のみの支払いということになりましたので、結果、8億円の減額補正ということになっております。
以上です。
16591【川名委員】 就学支援については今後もニーズに合わせて対応していくということでよろしいのですよね。分かりました。
五中のことについては、制度的なことで応募がなかったということで減なのですけども、結局、これは建設費とかその辺に影響はないという理解でよろしいのでしょうか。そこが一番ポイントなのですけども。要は、出来高払いにして、なるべく応札してもらいたいという意味があったのかなと思っているのですけども、その辺は今後大丈夫なのですよね。そこだけを確認させていただきたいと思います。
16592【西館学校施設担当課長】 こちらの費用はあくまでも契約がもう済んでいる中での出来高を支払えるというルールに基づいて予算化していたものでございますので、これを払わなかったので、後でスライド等に影響が出るというようなことは一切ございませんので、そこは大丈夫です。
以上です。
16593【山本委員】 それぞれの総務費、民生費、教育費で幾つかずつありますので、質問をさせていただきます。
まず、総務費のところなのですけれども、35ページなのですが、児童対策費というのと青少年健全育成費がありますが、児童対策費で、私立の幼稚園に関して、経営が大変だという声も一部からは聞いておりますけれども、一時預かり事業も行っている。それに関しては、結局、募集をしてもあまり人が来ないという状況なのか、需要はあるからやはり来ているのか、そこのところを幼稚園に関しては伺いたいと思います。
あと、青少年育成事業に関して、市立自然の村管理運営というのがあって、消耗品費が減額補正になっております。これまで、他の会派の方からでしたけれども、自然の村の設備に関して、こういうことは改善したほうがいいというような御提案もありましたが、そういうことをやってもやはり消耗品費が残ったということでよろしいのでしょうか。
その2点を総務費では伺いたいと思います。
16594【吉田子ども育成課長】 私立幼稚園等助成事業の部分での御質問でございますが、現在、幼稚園の応募者数は減少傾向にはございます。ただ、そうした傾向については各園でも理解をされ、対応を図っているところでございます。例えば、今まで3歳児以上をお預かりしていたところを、満3歳から預かるような事業を始めたりですとか、先ほど委員から御紹介いただきましたように、定期預かりの事業を一部の幼稚園で開始してございますので、その意味で、3歳以上の園児は減少傾向にあるけれども、様々な事業を行うことで、そこは幼稚園の付加価値を各園で高める努力をされていると認識してございまして、例えば、先ほどの定期預かり事業なんかは、市のほうでも補助金を出して支援を行っているところでございます。
16595【岡児童青少年課長】 自然の村等の消耗品なのですけれども、こちらの補正につきましては自然の村ですとかジャンボリーですとかの消耗品が主で、コロナ対策事業用に取っていた部分をあまり使わなかった部分を減額しているところでございます。自然の村に関して申しますと、コロナ対策の感染症対策消耗品として計上した部分がそれほど今回の夏はコロナ対策で使わなかったというところで、ジャンボリーと自然の村のところで計上していた部分を補正減しているところでございます。
16596【山本委員】 ありがとうございます。幼稚園のことに関して言えば、一時預かりをやったり、3年保育に当たる部分を増やしたりということなのですか。2年間ではなくて、3年間幼稚園で対応できるように変更があるというような理解。だとしても、共働きの家庭というのは増えているとは思うのです。そして、それに対応して、お子さんを安全に楽しく預かっていただけるところを探していると思うのです。私も何年か前、武蔵野市が運営している幼稚園に関わることで、そこを御利用になっている方からいろいろお話を聞いたときに、幼稚園ならではの教育、幼稚園ならではの様々な利用者に対する処遇ということに関して、それに関心を持っていらっしゃる方もいるので、そういう存在は大切だなというふうに思った次第でございます。幼稚園のことに関して、何年保育だとかということについてちょっと伺いたいと思います。
青少年健全育成費の消耗品費減は、これは自然の村やむさしのジャンボリー事業のコロナ対策が想定より少なかったということで、例えば自然の村のキャビンというか、そういうことの改善、あそこの施設の改善に関わる経費の減ではないという理解でよろしいのか、確認をしたいと思います。
16597【吉田子ども育成課長】 幼稚園の御質問でございますが、今まで3、4、5歳の幼児教育を行っているところにプラスして、満3歳、3歳になった時点でのお預かりということも国の無償化の制度を使ってもできますので、それに対応している園が増えてきているというところでございます。幼稚園につきましては、レギュラーの幼稚園の時間の後の預かりも、今、実施している園が増えてきてございますので、例えば、委員が先ほどおっしゃったように、幼稚園の幼児教育を受けさせたい保護者で、就労されている方もいらっしゃいますけども、そうした就労にも対応できるような体制が組まれているところでございます。
16598【岡児童青少年課長】 おっしゃるとおりで、消耗品費というのはアルコールとか抗原定性検査キットとかそういうものでございまして、修繕に関しましてはまた別の費目になっております。
16599【山本委員】 分かりました。どうも御説明いただきましてありがとうございました。幼稚園対応に関しても、武蔵野市の幼児教育の中で重要な部分を占めると思いますので、今後ともよろしくお願いをいたします。
続きまして、民生費のほうで質問を2点ほどしたいと思います。これは53ページに細目が書かれてございますが、児童処遇費に関して、事業運営委託料、これが増額になって、結構金額が多いのですけれども、これに関してちょっと御説明をいただきたいと思います。
もう一つは、母子福祉費でございます。母子福祉費に関しては、事業運営委託料が、これも増額補正で、そんなに多くはないのですけれども、100万円ですけれども、これの内容に関して、1人増えたとか、補助を増やしたとか、ちょっと内容を御説明いただきたいと思います。
2点、お願いをいたします。
16600【吉田子ども育成課長】 児童処遇費の委託料の増でございますが、これは保育所等運営委託給付事業における公定価格の増に対応するものでございます。
16601【石川子ども家庭支援センター担当課長】 母子福祉費の事業委託料の増額についてになりますが、こちらはひとり親家庭ホームヘルプサービス事業についてなのですけれども、予定よりも、当初見込みよりも金額が多く支出されたという形で補正増させていただいているところになります。
以上です。
16602【山本委員】 御説明ありがとうございます。ちょっと私のほうの理解が追いついていない点があって申し訳ないのですけれども、最初の、保育園の運営委託が増えたことに関して、改定がどういう部分にどういう形で出たのかということについて、よろしかったら御説明をいただきたいと思います。昨今、かなり保育事業に関して施設の面でも対応の面でも変更が幾つかありますので、御説明があるとありがたいと存じます。
2点目の母子福祉費のほうで、これはひとり親家庭に対して見込みよりも上回ったということは、人数が増えた、ひとり親で対応する必要がある人が増えたという理解でよろしいでしょうか。
16603【吉田子ども育成課長】 先ほどの保育所等の公定価格についての御質問でございますけれども、国が委託料のもととなる公定価格を設定してございます。この公定価格が国家公務員の給与に準じて設定されているものでございますが、毎年、通常、この公定価格が変更されます。今回、この公定価格が大幅に増となった影響で、武蔵野市の保育所等の運営委託費も増となっているところでございます。
16604【石川子ども家庭支援センター担当課長】 ひとり親家庭ホームヘルプサービス事業についてですけれども、こちらのほうについては、利用者数そのものはそれほど大きく増えてはいないのですけれども、使う方の時間数が増えているというところが大きな要因になりまして、特に日曜・祝日の預かりを御希望される方、お仕事によって日曜・祝日を希望される方がいらっしゃいますので、そこの対応という形で今回数字が増えているところになってございます。
以上です。
16605【山本委員】 本当に詳しい御答弁ありがとうございました。1点目の児童処遇費に関して、保育園の運営委託、公定価格の変更に伴って、今回はそれが多かったということで、かなりの増額補正です。1億2,370万円なので、割と大きな増額補正かなと思いましたが、背景として理解できました。ありがとうございます。
母子福祉費の中のひとり親家庭に対する委託料が増えた件は、要するに、お休みの日にお仕事をしていて、その間、やはり処遇が必要だということで、それは理解できます。やはり日曜日、休日だからといって、全ての人が仕事がない、お休みになるわけではないと思います。そのときに自分の用事を済ませたい人もいるから、それがお子さんと一緒だと難しい場合も理解できますので、ぜひこういうことはこれからも必要だと思いますので、よろしくお願いをいたします。
続きまして、教育費のほうで質問したいと存じます。まず、光熱水費なのですけれども、これは昨日総務委員会でも出ていたと思いますが、74、75ページの小学校費の中の光熱水費、これが減額補正になっています。8,212万4,000円、小学校費では光熱水費が減額。中学校費でも同じように光熱水費が減額、2,331万7,000円でございますが、私も、少し前、今でもそうか。要するに、電気代とかエネルギー費用の高騰がいろいろなところに影響を及ぼしているということで、もちろん学校も光熱水費の高騰に無縁ではないということでいろいろ配慮があったかと思いますけど、この内容を教えていただきだいと思います。
続きまして、特別支援学級費というのがあって、私自身は、特別支援教育がどういうふうに行われるかということに関して大変注目をして、関心も持っております。そこで働いている人からの御意見も伺っているわけですけれども、会計年度任用職員の報酬が減額されておりますが、今の特別支援学級に関して人員体制が実際に教育の内容に見合った形になっているか。会計年度任用職員の方からは、処遇に関して、ちょっと疑問に思う声も一部の方からは聞いています。始まりの時間とか終わりの時間がどうなっているかとかそういうことなのですけれども、この点に関して御説明をいただきたいと思います。
2点です。
16606【牛込教育企画課長】 小・中学校の光熱水費でございますが、例えば小学校の電気代などは、当初2億1,000万計上しておりましたが、当時の電気料の増額なども見込んで計上したのですけれども、想定ほど電気の単価が上がらなかったので、8,000万ほど減額補正させていただいております。
以上でございます。
16607【勝又教育相談支援担当課長】 特別支援学級の会計年度任用職員の件でございますが、始まりの時間、終了の時間ということなのですけれども、1日6時間、1時間の休憩という勤務で、学校の事情によって、例えば、1つの学級に3人介助員が入っていて、そのうちの1人が8時からとか、8時15分からの方もいて、終わりの時間が、児童生徒の帰る時間が違ったりもしますので、ちょっとずらしたりですとか、学級によってそこは調整をしていただいているところでございます。
16608【山本委員】 ありがとうございます。光熱水費の問題なのですけれども、想定よりも電気代の単価が少なかったということで、それは当たり前です。電気代が小学校と中学校で違う会社を契約しているわけではないから同じ単価だと思うのですけれども、想定の単価というのは、ちなみにどれぐらいを想定していたのか。今は、こういうものはスケールメリットというのも、たくさん使っていると電気代というのはやはり違うのかなというふうに思うのですけれども、それがどういう状態なのか、ちなみに伺いたいと思います。私自身も、一般質問でも、電気代等、要するにエネルギーや食品等の物価高騰が市民の生活をかなり圧迫しているということで、それに対して対応が必要だということは申し上げてまいりましたので、その単価に関して伺いたいと思います。
あと、会計年度任用職員、特別支援学級に関しては、手厚い配慮をお願いしたいと思っております。今の体制で十分ではないという声もちょっと私のほうに届いておりまして、会計年度任用職員に関して、要するにこれは時給で、タイムカードがあって、それによって管理をしているとすれば、そこはきちんとやっていただきたい。やっていらっしゃるかと思いますけれども、もし全部見ているわけではないとすれば、その辺りを配慮していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
16609【牛込教育企画課長】 電気代のほうは、小学校、中学校ともに減額補正をしておるのですけれども、1年前の予算の見込額を出した時点よりも実際の単価が少なかったということで、当初は小学校でいうと2億1,000万計上しておりましたので、1校当たりにすると年間1,700万ほどを見込んでおったのですけれども、実際、1校当たり1,000万ほどで収まっているという状態でございます。
16610【勝又教育相談支援担当課長】 介助員の件でございますが、まず、特別支援学級については児童生徒8人に対して1人教員がつく形で、8人1学級という考え方になっております。介助員については、小学校の場合は教員数と同じ人数を配置して、あと、中学校に関しては生徒10人に対して1人つけるような形にしております。介助員については、教員免許を持っているわけではございませんので、教員、先生の指示に応じて、個別に支援したり、全体、クラスを見たりというふうに動いていることになります。先ほどの時間の管理については、再度学校のほうときちんとお話をして確認をしていきたいと思っております。
16611【山本委員】 どうも御説明ありがとうございました。ちょっとかなり細かいことまで聞いてしまいましたが、電気代は、1年前にこれぐらいかかるのではないかと思ったけれども、それほどでもなかったのは、これは昨日の総務委員会等でも一定お話があったように思うのですけれども、国からの補助とかということも見込みよりも下回った原因として考えていいのかということを最後に伺っておきたいと思います。
特別支援学級に関しては、私としては、今の人員配置の基準というのが現状からしたらちょっと大変かなというふうには思っています。1人でたくさんのお子さんを処遇するというのは、やはり一人一人違った面もございますので、大変な面があるのではないかなと思いますが、これは全体の基準に関わることですので、また予算委員会等でも議論していきたいと思います。ぜひ今後とも、会計年度任用職員の処遇も含めて、特別支援学級に対する配慮ある対応をよろしくお願いいたします。
電気代のことだけ最後に伺います。
16612【牛込教育企画課長】 電気代につきましては、御指摘のとおり、国からの補助金もあり、想定よりも額が抑えられたというふうに理解をしております。
16613【山本委員】 御答弁ありがとうございました。私の質問は、補正予算はこれだけにいたします。ありがとうございます。
16614【菅委員】 よろしくお願いします。
先ほども他の委員が触れておられましたが、私のほうから、学校給食費の扶助費も基本的には小学校、中学校の扶助費の減額と同じ理由で減額になっているのかという確認が1点と、もう1点は、青少年のところで、37ページの自動車の借上料等が減額になっていますけれども、これは青少協の関係なのか、その2点を教えてください。
16615【祐成教育支援課長】 学校給食の扶助費ですけれども、菅委員のおっしゃるとおり、就学援助のメニューの一つですので、そこが下がると学校給食のほうも下がるということで、御指摘のとおりです。
16616【岡児童青少年課長】 自動車の借上料なのですけれども、一昨年度ジャンボリーを行った際は1泊2日で、バスについても、行ったバスに別の学校の子が乗って帰ると感染を拡大させるおそれがあるので、バスを空で返していたのです。片送り、片迎えという形で、2倍のバスの量が一昨年度は必要でした。今年度も一応予算の段階ではまだコロナの状況が分からなかったこともあって、先ほどの消耗品費と一緒で、そこについてバッファーを持って、かなり見積もっておりましたところ、今年度は2泊3日でできて、そうしますと、行ったバスに前の地区が帰りに乗って帰ってくるので、そうすると、バスの運行台数は減りますので、それによって、多めに見積もっていた自動車借上料がかなり余ったというところで減額させていただいています。
16617【菅委員】 よく分かりました。あとは、これは予算の議論になるのだと思いますので、私からは以上にします。
16618【本多委員】 私からも1点だけ。
教育総務費の学校施設整備基金積立金の増というところで、こちらの現状、そこをちょっと説明を確認させていただきたいのと、今後の見通しも分かれば教えてください。
16619【牛込教育企画課長】 73ページの学校施設整備基金積立金につきましては、こちらは財政課のほうで各基金の振り分けを行っておるのですけれども、今回につきましては、この最終補正で市税の増ですとか前年度の繰越金の増などがあって、積立金全体が例年より多かったということと、あとは、基金の中でも学校施設整備基金ですとか公共施設整備基金など今後の需要が大きいと思われるものは多めに配分を振り分けられたというふうに聞いております。
16620【本多委員】 ありがとうございます。では、そうすると、どちらかというと財政課のほうで振り分けていく中で今後のことを考えて多めに振り分けられたということなのかなと思いますけど、それ自体は、ちょっと難しいですけど、財政課のほうの振り分けのあれなのだと思うので、教育の分野のほうからはそれをどういうふうに捉えているかという、今後の見通しというところで、これは多分相当これからまたさらに予算的な部分では、予算の議論でもやりますけれども、ちょっと多くなっていくという中で、今回は振り分けがあったということで増になってよかったということなのかもしれませんが、そこの基金の部分の見通しについてというのですか、そこについてどういうふうに考えていらっしゃるか、教えてください。
16621【牛込教育企画課長】 この基金自体は、過去を振り返ってみますと、平成30年度には総額で123億円ほどでありました。現在、令和5年度は205億ほど積み立てていただいております。来年度も学校改築で65億ほど支出を予定しておりますので、着実な積立てを教育部としては期待をしているところでございます。
16622【小林委員】 よろしくお願いします。
2点あるのですが、1点目は、先ほどの基金のところ、どういうような根拠で積むのかというのをお伺いしたかったところは聞けたのでよかったのですけれども、一方で、この先、公共施設の建設費用というのはやはり増えていくということで、この後も議論するところかもしれないと思うのですけども、その中で、これは意見として、まずお伝えしておきたいというところなのですが、立川市のほうを見てみると、公共施設改修の考え方を見直しましたというようなことで、昨年かな、何か考え方を公表しています。その中では、課題として3つ挙げています。財政の見通し、これが厳しくなるということです。公共施設の費用が増えていく、再整備費用が増えていく。もう一つが、人口減少による余剰床の発生。床面積が余分になるということです。3番目が、大規模改修の費用対効果に問題があるみたいなことで、問題があるというか、高くつく、費用が高くなっているところだと思うのですけども、今後の考え方として言っているのは、1つが、公共施設保全計画の原則保留というようなことを言っています。もう一つが、大規模改修は中規模改修に変更する。こういったことを直近で打ち出しているのです。これはこの場でお話しすることではないかもしれないのですけども、こういった動きがあるということを市側には認識していただいて、今後、学校の公共施設、これは本当に必要なものだと思うのでどうしようもないけど、ただ、限られたリソースの中で、今後、高くなった公共施設の再整備に対してどう対応していくのか、しっかり考えてもらいたいと思いますので、この点についてはしっかり。立川のこの動きが広まるのではないかなとも勝手に個人的には思っています。市側についても研究していただきたいということはお願いしておきたいと思います。
もう1点、別の話になるのですけれども、武蔵野プレイスのところになります。ここで、私は家がすぐ近くなので結構使わせてもらっているのですけども、ギャラリーのほうの利用でちょっと疑問に思うことがあったので、この点について考え方を確認させてください。ギャラリーのほうであったのが、民間の株式会社がそこで、特に私が見た限りでは2件とも建設会社なのです。そこで言っているのは、家づくりの無料相談会というのが1つ。それはそういう形で看板が出ていたのかな。もう一つが、相談無料というチラシも配っているというようなことが、ギャラリー、投票とかをするところ、御認識があると思うのですけど、そういったところで、ある意味、営利企業がそういう無料で家づくりの相談に乗りますということがありました。これについて、どうしてもやはりその会社の営利につながる事業かなというふうにも個人的には思ってしまうのです。これが適正なのかどうなのかというのがちょっと疑問に思っているところがあるので、市としてのこの利用の考え方について、どのような考え方を持っているのか、教えていただきたいと思います。
16623【高橋生涯学習スポーツ課長】 小林委員より、プレイスのギャラリーにつきまして御質問いただきました。まず、武蔵野プレイスの条例の施行規則におきまして、入館を拒否とか、または退館を命じることができるものといたしましては、プレイス内において許可なく物品の販売その他営業行為をするものとされているところでございます。これを受けまして、プレイスの利用者登録、こちらは施設予約をするに当たっては利用者登録をしていただきますが、そのときに御説明しております有料施設の案内におきまして、営業行為、物品販売と、あと、契約等として禁止をしております。こちらにつきまして、例えば、物品とか、プレイス内で契約をすると、そういったことはかなり厳しく見させていただいております。こうした中、先ほどちょっと御指摘の事項だと思うのですが、個別の商品の宣伝とか営業行為と、そういったものがちょっと出てき始めているという御指摘も受けまして、果たしてこういうことがここで言う営業行為となるのか、また、個別の宣伝というのは、チラシを配ること、特定の企業について書かれたチラシをまくことは駄目なのかとか、あと、例えば、そこで係員というか、御案内の人がいて、御利用者の方から、どこどこを紹介してくださいと言われたときに紹介することもそういったことに当たってしまうのかとか、かなり細かいものが出てくると思いますので、そういった個別の宣伝とかそういったものに関しまして、ちょっとお時間をいただいておりますが、武蔵野プレイスの現場の職員とかと現在協議を行っているところでございます。
以上でございます。
16624【小林委員】 ありがとうございます。私は個人的に、この2つの今申し上げたものを見て、営業行為につながるのではないかと、どうしても思っているのです。これはもう客観的に。個人的にはです。でも、一般的には違うかもしれないので、そこについては本当に協議してもらいたくて、もしこれが可能だったら、例えばレストランとかが、料理店とかといって、料理の作り方を教えますとか、何かクッキングスクールみたいなものを紹介とか、そういうものにもなりかねないです。そこにギャラリーが使われてどうなのかというのは個人的には疑問に思うので、例えば、これが正解かどうか分からないのですけども、営利企業の利用についてはどうするのかとか、非営利団体だったらいいのではないのかなと個人的にどうしても思えるところはあるのです。線引きはなかなか難しいと思うのですけど、そういったところをしっかりと協議してもらって、ちょっと対応を決めていただきたいというように思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
以上です。
16625【浜田委員長】 これにて質疑を終わります。
これより討論に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
16626【浜田委員長】 これにて討論を終局し、直ちに採決に入ります。
議案第33号 令和5年度武蔵野市一般会計補正予算(第10回)第1表 歳入歳出予算補正中、歳出 第2款総務費中、第1項総務管理費中、第15目児童対策費(人件費を除く。)、第16目青少年健全育成費、第3款民生費中、第2項児童福祉費(人件費を除く。)、第10款教育費(人件費を除く。)、本案を原案のとおり決することに賛成の方は挙手をお願いします。
(賛成者挙手)
16627【浜田委員長】 挙手全員であります。よって、本案は原案のとおり可決されました。
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16628【浜田委員長】 次に、日程第3、陳受6第2号 子どもを性犯罪、性暴力の加害者、被害者、傍観者にさせないために市内教育機関において「生命の安全教育」及び発達の段階や子どもの実態に応じた包括的性教育を充実させることに関する陳情を議題といたします。
陳情者の方より意見を聴くため、暫時休憩いたします。
○午前10時54分 休 憩
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○午後 0時19分 再 開
16629【浜田委員長】 休憩前に引き続き会議を開きます。
暫時休憩といたします。
○午後 0時19分 休 憩
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○午後 1時20分 再 開
16630【浜田委員長】 休憩前に引き続き会議を開きます。
これより質疑に入ります。
16631【菅委員】 よろしくお願いします。
陳情を受けての質疑になるので、そこの関係でお尋ねすることになるのだと思うのですが、先ほど、陳述者や、あるいは委員の中からも、東京都や国も含めて「生命の安全教育」あるいは性教育、そういったことについて様々な取組が御紹介されて、これも委員皆さんおっしゃっていますが、自分の頃の経験とは大分違う状況にあるのだなということは感じましたし、今日陳情者がお示しいただいたアンケートを拝見しても、特にこの先ほど私もお尋ねした調査結果ですけれども、やはり35歳以上と34歳以下でどういう形で性的な情報を知ることになっているかということについても違うのだなというふうに思いました。ただ、これは本来は陳述者に聞くべきだったのかもしれないのですが、この調査結果の中で、実は34歳以下の3位には、学校の性教育の授業10%という、10%は性教育の授業で知ったという答えがあって、逆にこれはある意味ではそうした取組が若い世代に対しては効果を上げているのかなというふうにも、ちょっと限られた範囲の調査ですけれども、そんなふうに感じました。
ですから、私自身としては、もちろん足らない点はたくさんあると思うのですが、現在値といいますか、現在がやはりどういう状況にあって、ただ今回その加害という事柄が発生しているので、被害者をつくらないという取組に加えて、加害者、傍観者、そうしたものをつくらないということで、質疑にしますけれども、教育委員会のほうでそういう記録が残っているのか分かりませんが、性教育、あるいは「生命の安全教育」、そういった身を守る、被害者になることを避けることも含めた教育というのが、ちょっと大ざっぱな質問で申し訳ないのですが、少し時代を遡ってみて、多少学習指導要領での位置づけも変わってきた、その節目になったところがあると思いますので、そうしたところで、どういう節目を経て、今どういう取組なのか。現在の取組はある程度把握できるのですけれども、ちょっとそういうことが分かれば教えていただけないでしょうか。
16632【竹内教育長】 具体的には担当からお答えいたしますが、全般的にこの件に関しての認識をちょっと申し上げておきたいと思います。
陳情で上げられた事例については、私は、何か教育の中でこれが行われていなかったとか欠けていたとかというよりも、むしろ、教育のほかの教科の内容であるとか教育活動はみんなそうなのですが、どの子にも徹底できていたかどうか、そのことが問われているのかなと思っています。報道の中では触れられていないのですが、取材があったときに担当からもお話ししていたのですけども、実際にはこのことが同じ子どもたちの中で分かっていて、それを止めようとした、よくないことだよねと、そういうようなことがあったのです。そういう意味でいうと、その子たちにはその内容というのは、自他の尊重とか人権教育とかはきちんと入っているのです。そういった意味で、何か教育活動として欠けていたものがあるかというよりも、むしろ徹底されていなかったというか、徹底することが課題ではないかなと思っています。
ただ、今回、そういう意味でいうと、他者の人権を守ろうとした、そういった行動につながった子どもたちも、生きていく中ではいろいろな場面とか状況がありますから、そのときに適切な行動を取っていただきたいし、そのようにする必要があると思います。そういう場面というのは様々ですから、そういう意味でいうと、汎用的な力、意識が必要なのだと思っています。そのためにも、陳情者が用意された資料の中の「生命の安全教育」の一番上に書いてありますけれども、これは一番前提だと思うのですけども、自他の尊重。この自他の尊重の価値というのは人権教育の基本のところですから、これからも人権教育であるとか、あるいは「生命の安全教育」、生活指導の充実など、そういったことを徹底していく、どの子にもそれがきちんと入っていくように指導していくということが必要かなというふうに認識しているところでございます。
16633【高丸統括指導主事】 現在の性教育の立ち位置というところで、これまでの経緯、そして「生命の安全教育」の経緯というところでございますけれども、現在の学習指導要領が、平成29年に小・中学校の学習指導要領が改訂をされました。そこに至るところとして、社会環境の変化であるとか情報社会の進展というところで子どもたちが性に関する情報に様々触れるようになってきた、これは確かにそのとおりだというふうに思っております。それを踏まえて、学習指導要領において、性に関する教育というところで、例えば、生命尊重というところをまず根本に置いて、人間教育の一環として、生命の尊重、人格の尊重、人権の尊重というところを根底に置きながら性教育を進めていくということでやっております。その流れで、東京都としても「性教育の手引」が改訂されたりですとか、また、令和2年に「生命の安全教育」というところに関連しての取組が国のほうでも示されたところでございます。令和2年6月に、政府の、性犯罪・性暴力対策強化のための関係府省会議のところで、性犯罪・性暴力対策の強化の方針ということが決定されたことで、「生命の安全教育」ということが示されたところでございます。その中身につきましては、先ほどから話にありますとおり、子どもたちが命の貴さを学び、性暴力の根底にある誤った認識であるとか行動、また、性暴力が及ぼす影響等を正しく理解した上で生命を大切にするといったところを身につけていくというところを目指していく取組として進められているものでございます。
16634【菅委員】 ありがとうございました。私も、この東京都教育委員会の「性教育の手引」は拝見をいたしました。様々なことが書いてありまして、もちろん教育内容も大切ですが、教育内容は一義的には学校現場が、様々な創意工夫を教職員の皆さんがされ、さらに教育委員会があって、そうしたところでも議論をされますので、私の立場としては、その教育内容を、これがいいとかこれが悪いということを今ここで言うというよりは、今、実際にどういう。先ほど陳述者が持ってこられたアンケートというか、調査の中では、10%はある意味ではそういうことで知識を得たというデータもあるわけですけれども、まさにそうした形で身につけていく。身につける内容は様々ですが、もちろん「生命の安全教育」という呼び方でいいのですけれども、そういったものを身につけていく取組が、さっき教育長からも徹底ということがありましたが、どういう形で進められているのか。やはり、どなたも共通かもしれませんが、なかなかデリケートで取扱いの難しい課題の教育ですので、ちょっとほかの教育内容とは違って、どうしても。例えば、教育委員会としては、あるいは東京都教育委員会もこういう冊子も作って、学校で、学校における性教育の推進体制とかそういうことも書かれている。教職員の役割なども書かれているわけですけれども、そういうことを都教委や市教委のほうはそういう考え方に立っていても、では、現場で取り組もうとしたときに、どうしても校長先生も副校長先生も、あるいは一般の先生も含めて、分かっているのだけど、そこに、二の足を踏むというのは何ですが。もう一つだけ、今、都教委の手引を見ると、性教育の実施について保護者の皆様に保護者会等で配布する通知例なんというものも載っているわけです。こういうものを見ると、ああ、こういうこともやらなければいけないのかと。そうすると、やはり保護者の皆さんの反応も気になるしと。そういうようなこともあると思うので、この辺りは、それこそ私が言った学校の教育内容ですから、一義的には教育現場での取組が重要なのですが、今回こういう事案もあって、先ほども徹底というようなことも教育長はおっしゃいましたので、こういった今国や都が示しているものも含めて、どういう形で実際に実践まで取り組んでいけているのか、いけていない面があるのか、そういうことを何か測っておられるのか。もしその辺が分かれば教えていただけますでしょうか。
16635【高丸統括指導主事】 具体的には、先ほどからお話に出ていますが、学習指導要領に明確に位置づけられているものもしっかりございますので、それはしっかりとやっているところでございます。具体の例でいきますと、先ほど話が少しありましたけれども、体育の保健領域、小学校4年生で体の発育や発達ということを取り扱ったりですとか、また、異性への関心というようなことも扱ったりもします。また、第6学年では、病気の予防というところで感染症の予防といったことを取り上げたりもしますし、また、ネットトラブルに巻き込まれないようにすると、そういったことも取り扱ったりもしております。そして中学生に至りますと、心身の機能の発達と心の健康というところで、生殖に関わる機能の成熟というところについて第1学年で取り上げたりですとか、また、第3学年では、エイズ及び性感染症の予防、そういった内容を学習指導要領に基づいて取り扱っているところでございます。今申し上げましたところは保健体育の保健分野等での話ではございますけれども、各教科の中でも行っているものもございます。先ほどお話しさせていただきましたが、根本としては生命の貴さというところがございますので、これは道徳の授業の中で扱ったりもしますし、また、宿泊学習等の際、そういった心身ともに健全で安全な生活態度の形成ということを指導すると、そういったこともございます。また、「生命の安全教育」というところのお話を出させていただいておりますけども、こちらにつきましては、具体的には、例えば、水着で隠れる部分は自分だけの大切なところであるとか、相手の大切なところを見たり触ったりしない、また、SNSを使うときに気をつけることなどが具体的な指導事例として挙がっております。例えば、先ほどの水着で隠れるところは大切なところであるということは、実際の水泳指導の際に授業の中で扱ったりですとか、SNSに関連しては情報モラルの育成というところで行ったりしてきております。こちらはこれまでもやってきているのですけれども、先ほど少しお話にありましたけれども、やはり明確に位置づけて、しっかりと推進をしていくというところを明らかにするために、今回、学習者用コンピュータ通信でも書かせていただきましたが、人権教育、道徳教育の、まず充実というところ、そして情報モラルの育成、そして「生命の安全教育」を行っていくと明確に書かせていただいたというところがここまでの本市の取組というところでございます。
以上です。
16636【菅委員】 ありがとうございました。やっているということですので、繰り返しで恐縮なのですが、現場の創意工夫はぜひ尊重したいし、ただ、この課題はほかの教科の課題と違って現場が二の足を踏むことが、それはよい悪いというより、そういう現実が起きやすい、要するに取扱いの難しい課題だと私は思うので、もう少しだけ伺いますと、都教委の「性教育の手引」を見ますと、性教育(中学校)の実施状況調査結果というのが、都教委のほうでされた調査があります。それを見ると、校長先生に対する調査ですけれども、やはりなかなかその取組、学校だけで取り組む、あるいは教職員だけで取り組むことにすごく、ちゅうちょと言ってはなんですけれども、それだけでは十分でないと思っている意識も私はここからかいま見えまして、そういう中で、特に外部講師を呼んで性教育をすることを希望されている先生がたくさんこの都教委の調査ではありました。これは平成30年の調査ですが、624校の都立の全公立中学校の校長先生のお答えですが、特に、性に関する授業は医師等の外部講師を活用することが効果的であるという、この問いに対して、89%の校長先生がそのように答えていて、さらに、派遣してほしいと答えた方が、これが79%。ただ、実際にそうした外部講師の活用状況というのは、実施しているのは23%という、そのギャップもあるわけですけれども、この辺りも最終的には校長先生や学校の先生がそういうことを考えられるということもあるかもしれませんが、ただ、外部講師を呼ぶとなれば、もちろんそうした方にきちんとした報酬等もあるわけですので、こういった可能性。日常に接している先生方が教えやすいことと、日常の生活を見ていて、もちろんその子一人一人の状況を日常から見ている、例えば1年間担任で見ているという先生だからこそ教えやすいことと、多少そういった知識を全然別の観点と言うと変ですが、立場の方がやってきて、それが1回なのか継続してなのかは別にして、やるということが、学校の先生方にとってもある意味助けになる面があるのか。一つの例を、今、都教委の調査で申し上げましたけれども、そういった外部講師を含めた検討です。特に、多分これは中学校ですので、相当具体的な例に進んでいった段階での性教育の取扱いについて外部講師を起用するというようなことも含めて、その辺は何か検討されているのでしょうか。
16637【高丸統括指導主事】 外部講師の活用というところでございますが、確かに東京都のほうでこういった結果が出ていることは承知もしておりますし、東京都のほうからこういった外部講師の案内ということも来ております。それについては各校に周知をしておりますので、最終的にやるかどうかというところは学校のほうで判断をしていただいているところでございます。その上で、今回の件につきましては、まず、先ほど教育長からもありましたけれども、問題行動が発展した非行行為であるというふうに教育委員会では捉えております。ですので、この問題の解決というところで、外部講師を招聘した性教育というところについては、現在のところはまだ検討しているところではございません。こういったところの外部講師を呼ぶことによって、先ほど委員からもありましたけれども、日常的な指導については教員が学習指導要領に基づいて取り組んでいるところ、また、そこに専門的な見地に基づいた意見が入ることで子どもたちの学びが深まるといったことはあるかもしれませんけれども、現在のところでは、やった学校さんも、今年度ではないのですけど、これまでにはございますけれども、そういったところを行う際にはやはり子どもたちの実態で必要だというふうに学校が考えて行ったりですとか、行う際には、保護者、また、地域の方々にしっかりと理解をいただいた上で行っていく、そういったことが大事になってくるのではないかなというふうに思います。
以上です。
16638【菅委員】 ありがとうございました。その授業後のアンケート結果なんかも都教委の資料にはついていて、そういうものを見ると、それなりに効果が上がっているのかなというふうにも思いますので、もちろん、今、そういうことの情報を周知されて、学校現場のほうで採用する学校は採用しているということですので、そうしたことを続けていただきたいと思います。もちろん、当該校であるとか、あるいは今回起きた事案との関係で言えばそれは話が多少離れたところにあるのかもしれませんが、今日の陳情の趣旨で言えば、そこのところをさらに、今も取り組まれていることをその枠組みの中でさらに充実させてほしいということですので、その充実の具体策として伺いました。
ここでちょっと伺うのが難しいのですけれども、もちろん今回の事案に関しては、性教育といいますか、「生命の安全教育」だけ、あるいは情報のモラルだけ、何か1つそれだけを解決というか、それだけ取り組めば事柄が改善する、解決するというふうには多分教育委員会のほうも思っていないと思います。これはちょっとここで答弁を求められるのか分かりませんから、最後に問題提起だけさせていただきますが、私は、物理的な環境というのもやはり重要かなと思っておりまして、簡単な話、更衣室があるのか、ないのかということは、すごく重要だと思います。私が伺った範囲ですと、中学校には更衣室があるけれども、小学校には、更衣室、更衣をするためだけの部屋が、少なくとも全ての学校の男子、女子にあるとは聞いていません。そうしますと、実際にはどこか別の部屋を使って更衣をするということになります。別の部屋を使えば、別の部屋ですから、別の目的で置かれている部屋ですので、そこには何かしらその部屋の目的に合ったものが置かれていてというようなことになりますと、やはり今回起きたような事案は、私は起きやすい環境だと思うのです。ですから、これは教育面ももちろんなのですが、実はそういった、今、武蔵野市はもちろん市内によってはもう教室がぎりぎりという学校があるのも知っていますけれども、そこのところの手当ても同時に考えていただきたいなと。今日の陳情の趣旨からすると少し離れますけれども、そういったことも含めて、学習者用コンピュータ通信を出されているのは私も保護者なので拝見していますけれども、もう少しそういったことも含めて、いろいろなことを考えていらっしゃると思うのですが、ハード面、ソフト面、両面からそうしたことが起きにくい状況をつくっていくという。もちろん徹底することも重要なのですが、簡単に言えば、そういうことを起こしにくい環境を物理的にもつくっていくということも併せて、これは学校施設の問題ですので、ぜひ教育行政のほうでも考えていただきたいなと思います。もし何かあればお願いいたします。
16639【牛込教育企画課長】 各校の更衣室の状況でございますけれども、小学校につきましては、今、児童数も増加しており、なかなか物理的なスペースを確保するのが難しい状況ではあるのですが、できるだけ、工夫も含めて、ハード面での整備も考えていきたいと思っております。
16640【山本委員】 それでは、私も陳情に対する質疑を何点かしたいと思います。
初めに、私としては、この陳情が出たこと自体というのは本当によかったなと思っていて、こういう陳情が出て、今の教育、あるいは社会の在り方に対して若い世代の人が自分の意見をはっきり伝えるということは社会をよくする上で大変大切なことで、私としても非常に希望を感じている出来事であるということを冒頭に申し上げたいと思います。
その上で、質問は4点あるのですけれども、最初、現状に対して2点伺います。1点目は、情報公開の現状と、それを見ている当事者や保護者の認識について伺いたいというのが1点目で、2点目は、今回、盗撮ということが市立の小学校であったわけなので、盗撮という案件、事件、これをどう見るか、これについて最初に伺いたいと思います。
まず、情報公開のことなのですけれども、私も、武蔵野市学習者用コンピュータ通信臨時号が出されて35号、それから36号も出されたというふうに聞いております。このような通信が出たことは知っておりますけれども、この事件をその後で、例えばネット上や報道機関の報道とかで聞いて、驚いた方も少なからずおられたと思います。ですので、教育委員会がどのように情報公開をしてきて、それがどのように保護者や当事者の方には伝わっているのか、その内容や手段について伺いたいと思います。また、これに関連して、保護者、当事者が何を求めているのか、何を知りたいと望んでいるか、これをどういうふうに見て対応したか、伺います。情報公開に関する質問はそれです。
もう一つ、盗撮という案件でございます。この陳情の前文のところにも、性的な部位や下着姿の盗撮に関して書かれていて、これは昨年の7月から刑法による処罰の対象となったように、被害者の心に大きなダメージを負わせる極めて卑劣な犯罪行為ですと書かれておりますが、要するに、盗撮というのは犯罪なのです。私が幾つか話をした中では、例えば、昔もスカートめくりがあったからねというようなことを言う人もゼロではなかったですけれども、そういうことをやったとしてもやはりそれは問題なわけでして、盗撮という事件、この犯罪が起きたという認識をどう見ているかということに関して、これは教育長なのか市長なのかあれなのですけど、学校管理者である市長、それから教育の責任者である教育長、両方関係があると思いますが、盗撮という犯罪に対する認識を伺いたいと思います。そして、これが陳情でも、市内の公立小学校にて複数の男子児童が学校配付の端末を利用し、女子児童の着替えを盗撮する事案が発生したということなのですが、複数の児童が関わっていたとすれば、途中でそれを話しているうちに、やめようとか、誰かに言ってみようとかと、やはり思いとどまるということにならなかったのはなぜなのか、これを伺いたいと思います。
16641【竹内教育長】 まず、私のほうから、今回の事例についての情報提供の在り方のことについて申し上げます。学校では、8,000人を超える子どもたち、そして先生方も500人を超える先生たちが日々活動していますから、大なり小なり、いろいろなことが起きます。そういった事件・事故が起きた際に一番大事にしたいのは、子どもたちを守ることです。それは、例えば、けがをしたとか、直接的に子どもたちを守るという面もあるでしょうし、その状況、情報が伝わる、広がることによって子どもたちが二次的な被害を受ける、そういうことも守る必要があると思っています。そういった観点をまず第一に考えて、情報提供については必要な方に適切な時期に伝わるようにというふうに考慮して我々は行動しています。
それから、盗撮行為についての認識については、先ほど統括指導主事が申し上げたとおり、問題行動が発展した非行行為であると認識していますので、そういった意味でも警察の協力も早くから得て対応していますし、加害と言われる子どもたちの更生についても、私ども教育の中で取り組んでいくつもりでございます。
以上です。
16642【高丸統括指導主事】 まず、当事者に関する情報公開というところでございますが、報道でもございましたが、12月に案件が生じてから、当該の学年では、まず保護者会で説明会を行ってございます。また、1月に報道を受けまして、その後、当該校では全校を対象とした保護者会を行っているところでございます。その上で、その後、詳細は述べられませんが、当事者である保護者の方々で、謝罪の会ということを設けております。以上が情報公開に関するところでございます。
そして3つ目のところですが、思いとどまらなかったのはなぜなのかというところでございますが、学校のほうの聞き取り等を踏まえますと、先ほど教育長が話しておりましたけど、子どもたちの中には、まずいのではないかというふうに思った子もいたことが事実でございます。ただ、やはり子どもたちの関係の中で、そこの中で強者と弱者というのでしょうか、強さの関係があって、なかなかそれは言い出せなかったというところで案件が発覚するということになったのかなというふうに思っております。ですので、先ほどお話しさせていただいたとおり、単純な性教育というわけではなく、これは子どもたちの人権意識、一人一人を大切にするといった、そういったところが非常に大事になってくるところだと思っておりますので、第一に人権教育や道徳教育ということで、相手のことを思いやる、人のことを大事にする、そういったことが大事になるというふうに捉えているところでございます。
以上です。
16643【山本委員】 御答弁ありがとうございます。もちろん、聞きたかったことの一部は教えていただいて、ありがたいのですが、でも、全部ではなかったなという認識を、今聞いた段階では持っております。1点目の情報公開の問題なのですけれども、要するに、2回学習者用コンピュータ通信を出した、あと、当該の学校で説明をしたということで、私が聞きたかったのは、保護者は何を知りたいと望んでいるのか、そういうことについて的確な情報提供ができているかということなのです。もちろん、どこの誰がこういうことをしたのかということに関しては、少年法の規定もございますので、それをつまびらかにしてくれということではないですけれども、やはり女子児童を守れなかったというのは、さっきの陳情者の方もおっしゃっていましたけれども、私もそれはそう思います。以前、公立小・中学校に私の子どもも通っておりました。やはり当事者や保護者としては大変心に痛手を被りますし、なぜこんなことが起きたのか、これからどういうふうにしたら起きないのか、それが聞きたいと思うのも当然なのです。どこの誰という個人名ではなくて、何でこんなことがあったのか。では、これからはどんなことに気をつけていただけるのかなと。これは私の意見だから、全部正しいかどうか分からないのですけど。だから、何を知りたいと望んでいるのかということや、情報公開の内容や手段を伺いたいと言ったのがちょっと部分的かなという印象だったので、付け加えられることがあったらお願いいたします。
盗撮に関しては問題だということは、先ほどの教育長の答弁でもよく分かりました。ありがとうございます。途中で中止する選択がなかったのかということは、これは結構大事なことだと思いまして、子どもたちの中で、そういう気持ち。これはやってはいけないことなのだ。相手を傷つけることなのだ。それは人権意識でもあるし、例えば、女性に対してどういうふうに接することが必要かということに対する認識かもしれないのですけれども、要するに、途中でやめられなかったのは、力関係に差があって、強い人が周りの人を支配してしまったという、そういうことなのでしょうか。
16644【高丸統括指導主事】 まず1点目、失礼いたしました。情報が不足しておりました。まず、保護者会の中で保護者のほうから知りたいということでお話がありましたのは、データが削除されたと言いますが、本当に削除されたのかということに対する不安というところが話が出ました。これについては、我々のほうでも全てログについては確認をいたしましたし、警察のほうでも確認をいたしましたし、そういったところで、現時点で流出の可能性はないということでお伝えさせていただいているところでございます。その上で、あとは被害児童への支援というところはどういうふうにしていくのかというところであるとか、先ほど少しお話にありましたけど、環境面の整備ということは何か考えているのかというところ。そして、指導面というところでは、やはり人権教育というところをぜひ進めてほしいというところのお話であるとか、加害側が新たないじめの対象とならないような配慮もしてほしいと。そういったところが、どういったことをやっていくのかということでお話があったというところではございます。
16645【荒井指導課長】 補足をさせていただきたいと思います。今委員がおっしゃった、複数児童の中で止めた子がいなかったのか、また、止め切れなかったのは力関係なのかという辺りでございますけれども、先ほど教育長からもお話があったとおり、止めた児童は一定数おりました。また、自分たちでは止め切れないと判断して、教員に相談した児童もいました。ただし、御指摘のとおり、途中でやめなかった児童が、今回、加害児童となったというふうに考えております。こちらについては、生徒指導の徹底が今後必要だと思っています。人権教育を進める中で、生徒指導というのは、その目的は、一人一人の個性の発見やよさ、可能性の伸長とともに、後段が重要だと思うのですけれども、社会的資質能力の発達を支えて、自分の中にきちんとモラルをつくって、自分自身を指導していく自己指導能力を育てるということが大変大きな目的となっております。そういったことを今後徹底していく必要があるかなというふうに考えております。
16646【山本委員】 具体的なお話も伺いまして、ありがとうございます。今のお話を聞いても、皆さん努力されて、教育現場で、教師の方、職員の方は頑張っておられると思うのですが、やはりもう一歩、こうした事例を防ぐ上で公教育として考えなければいけない点があるのかなというふうに私としては思っております。だから、これは言えないことだったら全然構わないのですけれども、学校の先生に言ったけれども、学校の先生はなかなかそれについて止め立てをすることが事実上難しいとか、それとも、それは言っているだけの話だというふうに思ったのか、その辺はあるのでしょうか。もしそれがここで言うのが不適切だということであれば、それは差し支えるのだったら構わないのですが、もし言えることがあればお聞かせいただきたい。
16647【荒井指導課長】 発生の状況などについて細かにお話をすることはできませんが、少なくとも児童からの相談を受けて事実が発覚し、以降の犯罪行為が止められたというふうに認識しております。
16648【山本委員】 分かりました。そういったことを踏まえて思いますのは、やはり情報公開に関してはもう一歩頑張って、当事者や保護者の声、子どもたちの声も聞いて、何がこの後まだ必要かということについては御対応をいただきたいと思っております。それについて御見解を伺いたいと思います。
盗撮に関しては状況として理解できましたので、次に行きたいと思います。今後のことと包括的性教育に関して伺いたいと思います。先ほどの委員からの質問もありましたが、こうした事例を踏まえて、今後どうするのか、何を変えていくべきなのかということはやはり大切だと思うのです。もちろん、私もそうなのですけど、家庭教育にとどまらず。だって、やはり全般的には社会の中で、家庭において幼い頃から性教育をいろいろな人が同じように行っているかというと、必ずしもそうではない。ですので、公教育の面での取組の充実は、私はやはり一層必要だという認識を持っています。
その上で聞きたいのは3つぐらいありまして、1つは、先ほどもありましたが、更衣室。やはり着替えをする上で、それは要するに今回の事例があって変えたということでいいのでしょうか。変えた学校があった、もしくは、今、変えていなくても変えるつもりがあると。この辺りのことを小・中学校全般的に伺いたいと思います。
それと、被害者に寄り添った対応をやはりやっていただきたいと思います。被害者はやはり傷つきます。当然ですけど。性差別があったら、本当にいろいろな意味で落ち込んだり、自分の価値を考え込んだりする人もいると思います。それで、加害者と顔を合わせたくないとか、あるいは同じ学校に行きたくないとか、同じクラスになりたくないとか、いろいろな対応があると思うのですけど、やはり被害者に寄り添った対応をぜひ重視して頑張ってやっていただきたいと思います。これを伺いたいと思います。
あともう一つ、男女平等の部局。教育委員会と、市長部局の一つである男女平等に関しては、別の部門だということは承知しておりますが、やはり連携したり協力したりということをやったほうがいいと思っているのです。私は、それこそ女性相談にも自分自身行ったことがあるのですけど、そういうところは女性差別があるということを前提に、DVだったり、離婚相談だったり、いろいろ深刻な相談に応じているわけなのです。市長部局が、例えば武蔵野市男女共同参画フォーラムで、7月には「これからの女の子・男の子たちが生きる社会に向けて〜性差別をなくすための子育て」というようなタイトルで講演会があって、私たちも、ちょっとだけだったのですけど、参加しました。大変役に立つレジュメも出されて、やはり今の時代を生きる男の子たちへのメッセージとか、らしさの呪い、ジェンダーバイアスから自由に生きてほしいとか、DV、モラハラ夫の特徴は対等が嫌、上にいたい、支配したいということが共通しているとか、なるほどと思うようなことがいっぱいあったのです。こういうような部局との連携、協力というのは、今の教育委員会でどのように進んでいるのか、これを伺いたいと思います。
今後どうするのか、何を変えるのかという点で3点質問しましたので、よろしくお願いします。
16649【牛込教育企画課長】 ハード、更衣室の点です。各学校は、児童が増加する中、普通教室、学童クラブ、また、特別支援教室、また、不登校の子の居場所など、様々な用途で部屋を使っております。物理的な対応がどうしてもなかなかすぐには難しいという現状もございますので、まずは各更衣室をできるだけ確保するということと、その部屋の中の整理整頓を徹底することを働きかけているところでございます。
16650【高丸統括指導主事】 まず最初にいただきました保護者の声を聞いた上で行っていくということは、これは本当に大事だというふうに思っておりますし、今回の学習者用コンピュータ通信で書かせていただいた人権教育、道徳教育、そして情報モラル、そして「生命の安全教育」を推進、これらについても我々が全て決めたというわけではなく、学校とも当然話をしていく中で、また、保護者の方々からいただいた意見を勘案すると、統合するとこの3つに集約される、まず指導としては集約されるというふうに考えて、まとめたものでございます。
そして、被害者に寄り添った対応をしていただきたいということですが、まさに本当に我々としてはそれをしっかりと第一優先でやっていきたいというふうに考えておりますので、これまでも教育支援センター等と連携しまして、カウンセラーの追加派遣であるとかそういったことは行ってきましたし、今後も引き続き、卒業後も含めて、しっかりとフォローしていくということについては考えているところでございます。
そして、男女平等の部局との連携というところでございますが、当該校のほうからも男女平等推進センターのほうで外部講師というところで教員研修であるとか何か深めることはできないだろうかということも相談を受けたりということは現在もあります。そして、武蔵野市第五次男女平等推進計画の中でも、男女平等の視点に立った教育の出前講座ということ、こちらの主管課は男女平等推進センターになりますけれども、そういったところを今後考えていくというふうには聞いておりますので、そういったことについて各学校に周知し、それぞれの学校の実態に応じて取り組んでいくということは今後考えられるのかなというふうに思います。
以上です。
16651【山本委員】 御答弁ありがとうございます。今後の問題で3点伺ったのですけれども、結局、更衣室は、私の聞き方がよくなかったのかもしれないけれども、既に対応しているところがあるということでいいのでしょうか。今、いわゆる盗撮機器と言ったらいいのかどうか分からないけれども、カメラがついた機械というのは昔と違って非常に精巧になったり、スマホにあったり、タブレットにあったり、あと、ペン型であったりします。だから、いろいろなことを防いでいくというのはなかなか機械のことだけだったら難しいかもしれないけど、少なくとも更衣室。パーティションを低学年からつくっているところはちょっと聞いたのですけれども、そういう対応をやっているところもあるが、今後もっとやっていくという理解でいいのか、もう一回確認したいと思います。
あと、被害者に寄り添った対応ということに関しては、例えば、クラスや学校のことまで私のほうで言うのはちょっと言い過ぎなのかもしれないけれども、被害者にとっては、やはり当分会いたくないという気持ちになる方もいる可能性はあると思います。そういうところもやはり配慮していただきたいなということを思っておりますが、それはできることかどうか、伺いたいです。
男女平等の部局等に関しては、例えば、公立学校の段階でも、デートDVというのはもちろんあると思うのです。だからそれは、そういうことについて一緒に考えていくということ、その人たちが自分で考えるということを経験することは、お互いの人間関係をよくする上で大事だと思うので、それに関しても伺いたいと思います。
16652【牛込教育企画課長】 更衣室については、各学校、校舎の広さや児童の数など状況は違うのですけれども、市として、更衣スペースについては一定の方針を示して、着実に対応していきたいと思っております。
16653【高丸統括指導主事】 加害側の子たちと顔を合わせたくないというほどの思いを持つ、それは本当にあることだというふうに思っておりますし、実際の問題で、では、そういった子たちを出席停止にするのかということに関しては、これは今回はするものではないというふうに考えております。出席停止ということについては、その行為が続いて、ほかの子たちにまで迷惑をかけていることを継続的にしている状態ということがあります。しかし、今回に関しては一定謝罪をし、子どもたちも反省をし、そして学校の中で学習活動に取り組んでいるところでございますので、これをわざわざ止めるということは教育委員会としてすべきではないというふうに考えております。その上で、では、例えば教室を別にして顔を合わせないようにするとか、そういった配慮ということはあり得ないのかということもあるかと思います。実際問題として、発生時、そして最初の保護者会の後、その際には子どもたちは別室で学習に取り組んだりということで、そこの中で反省をするといったこともありました。そういったことを踏まえて、謝罪の場ということを子どもたち同士でも迎えているということがありますので、先ほどの繰り返しになりますけども、現段階でここまで子どもたちが反省をし、謝罪をしてきたところであるならば、現状として、子どもたちが顔を合わせないようにするといったことを行うのはふさわしくないかなというふうに思います。それよりも、3学期の残りの少ない期間をしっかりと子どもたちで充実させていくというところを、学校のほうでは今、頑張って取り組んでいただいているところではございます。
男女平等のほうにつきましては、デートDV等に関してもテーマの中に取り上げていくというようなことは恐らく男女平等推進センターのほうでやっていくかと思いますので、それらについても学校のほうで、先ほど少しお話しさせていただきましたが、学校の実態、子どもの実態に応じて、学校が必要に応じて取り組んでいくものかなというふうに思います。
以上です。
16654【山本委員】 ありがとうございます。今後どうするかということに関して、被害者に寄り添った対応等を求めましたが、別に加害者を出席停止にしろとかそういう具体的なことを私が求めたわけではないです。ただ、被害者の中で、私はこういう気持ちだということがあると思うのです。そういうことに関しては寄り添った対応をして、その人の心の痛手というか、傷というか、心も体も傷ついていると思うので、やはりそれに対して御対応をお願いしたいということを要望しておきたいと思います。
もう一つ、今後どうするかです。性教育に関しては、先ほど陳述者からも、自分の受けた性教育についてお話があったし、私なんかはかなり前に小学生生活を送ったので、なかなか記憶は定かでない点もあるのですけれども、今の武蔵野市の性教育に関して、こうした事例を受けて、時期を早めるとか、内容を膨らませるというような、そういうことについては必要があるというふうに私は感じたのですけれども、それはどのようにお考えでしょうか。これは全般的なことなので、教育長に聞いたほうがいいのかな。
16655【高丸統括指導主事】 先ほどから申し上げているとおり、性教育については学習指導要領に基づいて行っているところでございます。もし内容を膨らませるということであるならば、先ほどお話しさせていただいたような「生命の安全教育」というところで、性犯罪に巻き込まれない、加害者にならない、そしてそれを傍観しない、そういったところについてはまだまだこれから学校のほうで取り組むべき必要があるというふうに考えておりますので、そちらを今回はしっかりとやっていくというふうに捉えているところでございます。
16656【山本委員】 学習指導要領に基づいてというお話がありましたので、それはちょっとこの後で話したいのですけれども、この前、代表質問で私が性教育について小美濃市長にも質問をして、もう少し時期を早めたらどうですかということと相談体制のことを言ったら、小美濃市長は、小学校入学前の性教育に関して、保育園では、生命、体の大切さを伝えた上で、その後の性教育につながるよう、プライベートゾーンの話などを発達段階に合わせて行っているということでありますというお答えだったのですけれども、武蔵野市の保育所、つまり、市が直接管理している保育所ということだけなのか、もちろん全般的に民間の保育園も含めてやっているのか、認可保育園とか幼稚園等は一応これには該当しないということなのか、そこを現状で、市長、もしお分かりだったら教えてください。
16657【吉田子ども育成課長】 未就学児の対応についてでございますが、今、委員御指摘のように、プライベートゾーンの大切さ、また、自分の体、周りの人の体が大切であるということは、発達段階に応じて保育の中で子どもたちに話しているところでございます。これについてはもちろん市立保育園で対応してございますが、必要に応じて園長会議等で共有して、民間保育園の取組にもつなげているところでございます。
16658【山本委員】 必要に応じてということだったので、ちょっと市長の見解を聞きたかったのですが、今の御答弁に関して、御説明があったと理解をします。
私の質問の最後に、包括的性教育に関してちょっと伺いたいと思います。包括的性教育というのは、もともとですけど、ユネスコなどが2009年につくった性教育についての指針、これは国際セクシュアリティ教育ガイダンスの中でコンプリヘンシブ・セクシュアリティ・エデュケーションという言葉が使われていて、それを基にこれを翻訳したり、その内容を広げていくということだったと私は理解しているのですけれども、包括というのは本当にいいことだと思っているのです。内容の点でも、いわゆる物理的・生理的なこと、例えば受精卵がどうやってできるかみたいな話だけではなくて、対人関係や社会的・文化的なジェンダーの問題から差別の問題、いろいろトータルして包括的に考えていくというのは内容を深めるということで全然間違っていないし、年齢の上でも各年齢に応じて必要な性教育があるわけだから、これも包括をするということで、何ら問題はない。本当に包括的性教育はとてもいいことだと私は思っているのですけれども、一部の人なのかな、それをちょっとイデオロギー的な面があると思って誤解をしている人がいるというふうに私は思っているのですけど、誤解があるという点をどう思っているか、ちょっと誰かに伺いたいのですが、いかがでしょうか。
16659【高丸統括指導主事】 内容的にいいのではないかというところでお話がありました。包括的ということで、様々な分野にまたがっているということはこちらとしても承知をしております。ただ、先ほどから少し話にも出ておりますけれども、様々な捉え方をしていらっしゃる方がいる中で、現状の本市の状況を考えたときに、何かそういった、委員は誤解というふうなことでおっしゃいましたけれども、いろいろな認識を持っている方がいる中で、そういったところに引っ張られるのではなくて、明らかにもう国として進めていくと明確に示した「生命の安全教育」を選んだほうが、我々としてはしっかりと、今回の案件を踏まえて、何を大事にするべきかというメッセージになるというふうに考えております。ですので、今回は「生命の安全教育」というところをしっかりと進めていくというところでお話をさせていただいているところでございます。
16660【山本委員】 御答弁ありがとうございます。私が言いたかったのは、包括的性教育というのは別に特別なことではなくて、今まさに必要とされている教育。今だけではないです。やはり人間のセクシュアリティというのはいろいろな側面があります。文化的・社会的なこともあります。生物学的なことだけではないわけですので、例えば妊娠の経過だって、その意味では必要なことがあるかもしれないし、男女間の意見の違いということがあった上でも、差別的、支配的にならないということに関して、やはり内容を深めていくということはお互いの関係をよくする上で何ら問題がないと思うので、私としては、それを今すぐ武蔵野市の教育委員会がやるべきだとか誤解を解けとかそういう言い方ではなくて、包括的性教育という、包括というのは、内容の点でも、あと、年齢の点でも問題がないし、これをある意味イデオロギー的な対立にしたり、ましてやそれをSNSで特定の考えだみたいなことを言って、叩くというか、問題視するというようなことは、私は間違っているというふうに思っておりますので、これは明確に言っておきたいと思います。
その上で、お互いの人間を尊重し合う。それから、人に自分の意見を強制しない。相手がいいと言っているか、相手の同意を常に求めていく。こういうことは、性的な関係でも、そうではない関係でも、もちろん恋愛関係でも大変重要だと思います。そういう点について、どのような考えで、どのようにそれを共有していくのか、これを伺いたいと思います。
16661【高丸統括指導主事】 委員がおっしゃるように、しっかりとお互いの意見を受け止めていくということだと思うのですが、それは非常に大事なことだというふうに我々も認識をしております。そういった取組は、先ほどからお話しさせていただいておりますが、人権教育の中で行っていくものだと思います。各授業の中でいろいろな人たちの意見を聞いて、それを認めていくという取組を今進めているところでございますし、子どもの権利条例の中でも、子どもの意見表明とともに、意見を大切にするということが示されているところでございますので、そういったところで各学校の教科の指導を充実させていくことがそこにつながっていくのではないかなというふうに思っているところでございます。
以上です。
16662【山本委員】 ありがとうございます。ここは相当大切なところだなと私も思っていまして、とかくというか、これまでというか、やはり、ある集団の中で、そこで支配的な人が力がある。物理的な力もあれば、そうではない権力ということもあるかもしれないけど、それを基に自分の意見を相手に押しつける、強要するということがないような教育環境をつくるように努めていただきたい。これが包括的な性教育にもつながると私は思います。あとは、やはり性の多様性というものも今あるわけだから、それがいろいろあるということに対してもこの中では大切にしていただきたいと思います。
最後に、学習指導要領に基づく教育ということについてちょっと質問したいのですが、学習指導要領というのはあります。もちろん、これを基にいろいろなことを考えていくことが悪いと言っているわけではありませんが、学習指導要領も何年かに1回改訂されておりますし、それから、学習指導要領に書いていないことも武蔵野市で行っている例も、自然体験教育等あると思うのです。時代に合わせて、そして人々の要望、意見を基に学習指導要領も変えていったり、よりよくする必要があるというふうに思っているのですけど、それはどのようにお考えでしょうか。
16663【高丸統括指導主事】 基準性としての学習指導要領は、公教育である以上、大事にしていきたいというふうに思っておりますし、本市として特色ある教育活動が指導要領よりの高いものがあるということはあると思います。現状、学習指導要領の次期の改訂に向けた動きということも少しずつ始まっているところでございますので、そこは我々も国の方向性をしっかりと見ていきたいというふうには思っているところでございます。
以上です。
16664【山本委員】 ありがとうございます。私も学習指導要領に準拠しないでいいなんて言っているわけではないですけれども、もっとよくしていく上で、そこに書いてあることが全部ではなくて、それに加えていったり、書いていないから駄目なのだということではないということについて、これは不断の努力が必要だと思っているので、それはちょっと私の意見として申し上げておきたいと思います。
最後に言いたいのは、現状で、やはり保護者の方、当事者の方により寄り添った、本人の意見、それからこうしてほしいと思うことをぜひこれからもきちんと聞いて、それに沿った対応をぜひともお願いしたいと思います。これは陳情でございますので、今日こういう陳情が出たということに関しては、私は本当によかったというふうに思いまして、これを基に武蔵野市の教育がさらによくなることを望んでおりますので、質問はこれまでにいたします。
16665【本多委員】 それでは、よろしくお願いします。私からも幾つかお伺いしたいと思います。
今回の話は非常に難しくて、私としても大変悩んでいる事案です。個別具体的な話と、そうではなくてもっと一般化された教育についてというところの話が両方出てきている陳情なのかなというふうに受け止めているところなので、その個別具体の話も先ほど陳情者の方に質問した際に、やはり個別具体の今回のケースに対しての足りないところという部分の指摘もありつつ、その上で武蔵野市の教育をもっと発展させたいというような、そういった御意見なのかなというふうに受け止めたところです。私としては、性教育をもっと充実させていったほうがいいのではないかということについては全く反対するものでもないですし、今、自分の子どもがちょうど保育園児3人という状況の中で、私が受けてきた性教育というものとももう時代も全然違いますし、ジェンダーという意味でも、男性がとか、女性がとかというようなことを自分の子どもたちがすごく意識しているかと言われると、そういうふうにあまり感じないという意味でも、時代というのはもう大きく変わっているのだろうなというふうには思っているところです。そういった中で、私もあまり自分が今まで性教育の分野については質疑をしたことも実はなかったですし、今回改めて勉強してみたというところであって、いろいろ新しいことを学ぶことができたというのは、本当にありがたい、いい時間だったなというふうに思っています。
その上で、個別具体のところを先に少しだけ質問してから今回の大きな話に移りたいのですけども、個別具体のところとして、あまり細かい話はしないのですが、今回の事象というのをどういうふうに捉えるかによって、全く考えられる対策であるとか対応であるとかそういったところが異なるのだろうというふうに思っています。陳情の陳述者の方のお話の中でも、やはり情報がないので、こうだというふうに決め切ることは難しいというお話があって、私もそう思っています。私たちも議員としていろいろお話をいただいて、情報を提供いただきましたが、全てではないと思いますし、その全てではない情報の中で、やはり当事者ではない中で、情報がない。そして、それが市内全域で、その意味では情報量に大きな差があるということ。そういった状況の中で、あれもやったほうがいい、これもやったほうがいい、当然そういう話が出るというところ。でも、実態はどこがどうなっているというところはやはり分からない。ここが非常にその意味では議論を呼びましたし、混乱も招いてしまったのではないかなというふうに思っています。ただ、全てを公開するということは当然ないというふうには思うので、今回の情報の提供の仕方とか対応の流れという中で、より改善できたところはなかったのかということについて、一定の時間が過ぎたかなというふうに思っているので、一度そこをちょっと振り返りをしていただきたいと思います。
16666【高丸統括指導主事】 情報公開というところで、保護者の方々や、また、お問合せの中では、やはり報道で知るではなくて、教育委員会あるいは学校のほうから先に知りたかったというところのお声をいただいているところでございます。そこは一つ、反省点にはなるかなとは思います。ただ、一方で、先ほど委員がおっしゃったように、かなり今回の件は個別の具体の案件というところもありますので、我々としてもどこまで発信をすることができるかというところはかなり悩んだところであります。その上で、今回に関しては学校のほうで対応していたというところでありますので、市全体に発表するということはしませんでしたし、あくまで報道を受けてという形で、通信臨時号という形で出させていただいたという形になっております。これが受け手としては、やはり後手に回っているのではないかというところの印象を与えてしまったということはあると思いますので、今回の反省としては、やはりこちらからも情報発信をできることはどんどんしていこうというところがあります。その反省を踏まえて、今回、35号の後も36号という形で出させていただいたというところも、その反省点を生かしたものでございます。
以上です。
16667【本多委員】 ありがとうございます。やはり、隠しているつもりはなくても。今回は隠さなければいけないところがあるので、そこは難しいところなのですが、隠蔽しているとかそういうことではなくて、変なうわさであるとか違った情報、間違った情報が出回っていくとか、臆測でお話がどんどん進んでいくとか、そういったことというのはなるべく防いでいかないといけないのだろうなと。情報社会にある中で、どちらかというと、やはりそういった意味では積極的に発信をしていくということ自体がリスクを下げるということにつながるのではないかなと。この意味では、考え方を変えていかないと、よくある、何か過激な説明会の状況みたいなのが報道に出てなんというのは本当によく見かけることですけれども、そういった形にならないためにはどうしたらいいのかとか、やはり出せるものは出す。そして、それ自体が、私も被害者ではない分、当事者の気持ちを勝手に推測してお話しするのは違うと思うので、そこは避けたいなというふうに思いますけれども、そのケアをするというところと、周りの人たちも含めて、今回の事象を正しい形で捉えていくということ、両方やっていかなくてはいけない非常に難しい事案だと思いますが、そこはやはり今回一つ大きな学びにしていかなくてはいけないのではないかなと思っています。
その中で、今、学習者用コンピュータ通信を出していただいたというお話があったのですけれども、私自身は、なぜ学習者用コンピュータ通信にしたのかということを、結構これは気にしています。懸念として思っています。というのは、今回、代表質問とか様々な質疑の中で、今回の事象を教育委員会としては非行行為であるというふうに捉えているということが分かりました。その上で、人権・道徳教育、情報モラル教育、「生命の安全教育」を徹底したい、そして被害者の思いを第一に対応したいというのが代表質問のときの質疑で出てきたと思います。私はそこで、ああ、非行行為だというふうな捉え方をするようになったのだなということをこの時間の経過の中ではっきりとここでおっしゃっていただいたというところで、そういう内容であったと。そうなったときに、学習者用コンピュータ通信でいいのかと。これは市内全域の保護者、そして子どもたちに対しての強いメッセージです。そこでメッセージを発信しているというふうになったときに、私は、この内容で非行行為と捉えていて、人権・道徳教育が必要で、情報モラル教育も必要で、「生命の安全教育」もしなくてはいけないと言っている強いメッセージをなぜ学習者用コンピュータ通信に入れたのか、そのツールを使ったのはなぜだったのかというのは非常に気になっているのですが、そこについてのお考えを教えてください。
16668【高丸統括指導主事】 今回、学習者用コンピュータ通信という形で発信をさせていただいた、その理由でございますけれども、幾つかあります。1つ目が、今回の件がやはり学習者用コンピューターを使って行われた案件であるということ。ですので、仮にこれが先ほどお話しさせていただいているように非行行為だとしても、やはりそういったキーとして学習者用コンピューターが出ている以上、やはり学習者用コンピューターという流れの中でお話しさせていただくほうが御理解いただきやすいというふうに考えたということが1点です。もう1点が、今回の件を受けて、情報モラルを進めていきますとか人権教育を進めていきますということを書きましたが、では、これまで何もやっていなかったのか、特に情報モラルについて何もやっていなかったかというと、そういうわけではないと我々も考えております。現状として、35号という形でその際出しましたが、そこまで34号に至るまで学習者用コンピューターを使った取組というところはあると。そこのところを踏まえた上で今回こんなことが起きてしまったというところを御理解いただくために、あえて今回の通信という形で出させていただきました。この通信が、保護者の方々の認知度というところではどうであったか、これまでの34号分があったのかどうかというところは、これは課題として考えております。保護者の方のお声として、こんなものがそもそもあったのかというところで捉えている方もいらっしゃるというのも分かっております。だからこそ、今回、この35号(臨時号)という形で通信を出すことで、決してこれまで何もやっていなかったわけではないということを分かっていただくために今回こういう形を取らせていただいたというところが大きな2点目でございます。
以上です。
16669【本多委員】 分かりました。意図は分かるのですけど、やはり受け止め方というところで、これだけ大きなこととして教育委員会が捉えていますということをどう伝えるのかというところは、こういったものも伝えたい、情報としてやってきたということも伝えたいという意図は分かるのですけど、今回みたいな情報提供の在り方というところを考えたときに、よくPRの話もさせていただいていますが、その伝え方、どういうふうにそれを受け止めるかというところまで考えてメッセージを発信していかないと、今回の件は確かに学校が配ったタブレットを使って行われたことであるということは分かりますが、でも、それは持ち込んだスマホであるとかそういったもので起こってもおかしくはない。そもそもツールが問題だということではないのではないかなと。そういうことではないですよねと。だから、人権教育が必要だとかという話をしているわけではないですか。何であっても駄目なわけです。昨日も報道が出ていましたけど、児童同士で90万円を超えるやり取りがあったみたいなニュースがありました。やってはいけないことをやっているということなのです。それはタブレットだろうが何だろうが、そんなことは関係なくて、どんなものであっても、どういう状況であっても、他人を大事にする、自分を大事にする、そういったことが大事だという話ではないですか。となると、学習者用コンピュータ通信にしたことによって、その印象がそこにフォーカスしてしまうということは、私はちょっと違ったのではないかなというふうに。いろいろお考えになってやられたことだというのは分かりますけれども、強いメッセージを発信するというふうになったときに、それが全市において、なぜこの通信なのかというところは、私は非常に受け止めとして疑問に思ったというところです。やはり大きなこととしてメッセージを発するとなったときに、どこまでそれがどう伝わるのかというところについてはぜひまた考えていただきたいというふうに思っていますので、そちらはお願いしたいと思います。個別の話は、私はそこまでにします。具体的なところについては様々お話も出ていますので。
私が大きな話として今回の陳情について伺いたいのは、先ほど陳述者の方とのやり取りの中でも出しましたけれども、法的な部分でのこの陳情の審査というか、私も過去の陳情とかもたくさん調べてみたのですけど、教育の内容について陳情でやったということが私自身はちょっと見つけられなかったのです。議会が、陳情において、陳情を審査する権限はもちろんありますけれども、その中身として、教育の内容。オンライン授業をやりましょうとかそういったことについては今までもあったと思います。そういった手段をこういうふうにやっていこうよという形で、それはやっていることに対してお話をする、提案をするというものだったと思っているのですが、「生命の安全教育」については既にやっているものだと。それで、もう一つ、記書きの2番で書いてある包括的性教育ということについては、非常に大きな議論があるというワードだと思います。そういったものについて、私は議会でこれをどこまで言っていいのだろうかということは一つ疑問に思って、今回様々調べたりとかしてみたということなのですが、過去の陳情を遡ったところ、平成19年ぐらいにあったもので、教科書採択のものについての陳情というのがあったのですが、それも一応中身を見てみると、国に意見書を出してくれという内容だったので、やはり市のやっていることに対しての教育の中身について議会で採択をしているというケースはないのではないかなと。私が遡った限りはなかったのですが、ちょっとそういったデータがまずあるかどうかということについて確認させていただければと思います。
16670【牛込教育企画課長】 過去の陳情ですけど、こちらでも把握をしておりません。
16671【本多委員】 ありがとうございます。分かりました。私もちょっとホームページに載っているだけの分しか見れていないので、平成十何年ぐらいのところまでしか遡っていないのですけど、一応そこを見た限りでは今のところなくて、その上で、ないものはないでしようがないので、ないものはないということで話を進めますけど、私が一番疑問に思ったことは、公教育というのは誰が決めるものなのかということなのです。家庭での教育とか、あとは私学の、民間のほうで何かをやるとか、そういったことというのは御家庭で選択をしていくことだと思うのですけども、公共が義務教育という範囲の中でやっていることというのは誰が決めていくものなのか。そして今までも、例えば、教育委員会から言っているけれども、先ほどお話にあったような各学校で決めていますといったようなこと。教育委員会からは、こういうふうにやったほうがいいですよとか、こういうのがありますよとやって、でも結局それを学校で必要かどうかというふうにして決めたりしている。今までも私も何回か、こういう性教育のことだったり、命の教育について、もっと武蔵野市はやったほうがいいですよという話もたくさんありました。そういったお話もあって、それは各学校でいろいろお話をしながら、外部講師として入っていって、そこで教育を提供できたり、全然やってもらえなかったりということのいろいろな反応を聞いてきたというのはこの数年でも確かにありました。では、こういう公共が行う義務教育といったものの中身を誰が定めていくものなのか、誰が決めていくものなのか。そして、その範囲というところ。これが、私は今、1人の議員としてここで今質疑をさせていただいていますが、1人の議員としてどこまで言っていいのかなというのはすごく疑問があるのです。それを議会として議決することの責任というものも当然ありますし、逆に言うと、そこに権限がないのであれば、それは違うよねという話になるかもしれない。では、どうすればいいのかという話はまた別にあるとしても、この話というのはどこかで一度議論しなくてはいけないのではないかなと思って、今日、その質疑をさせていただきたいと思ったのです。
なので、今、過去の陳情の前例というのがないので、その意味ではその議論がちょっとできないから、今回新しく議論するしかないのかもしれないのですけども、今後のためにも含めて、この公教育というものを誰がどうやって決めていくものなのかという考え方、そして、そこと議会との関係性という部分。もちろん、予算委員会でいろいろな質疑をするとか、いろいろな提案をするとか、そういったことは当然認められていることで、その中でお話をするということは当然やるべきことだと思っているのですが、どこまでそれを議決という行為を含めてやるということがいいのかどうか。私は今回の包括的性教育とか性教育の分野をどうするというところの議論もとても大事だと思っているのですけども、教育全般というふうに考えたときに今後に非常に大きな影響を与えるのではないかなというふうに思っていますので。今回の中身がどうとかではなくて。教育というものに対して、どこまで話をしていいものなのか。誰かがいいとか悪いとかというのは今日は多分言えないと思うのですが、一つのテーマだと思っていますので、そこの辺りの御見解を伺わせていただきたいです。
16672【竹内教育長】 細部については担当のほうから考えがあれば話していただきたいと思いますが、まずは、学校の日常の様々な教育活動を決めるのは校長権限です。校長が教育課程内にあるものについては自ら決めていく。それは自ら決める中にいろいろなプロセスが当然ありますけども、そういう権限になっています。教育委員会はそれに対して、例えば予算であるとか人的な配置、あるいは物理的な環境、そういうものを整えるということは主な役割としていますし、権限でいうと、学校管理規則というものがあって、そこで教育委員会が関与する、あるいは学校が報告をしなければいけない、学校に義務づけるものについては学校管理規則の中で規定されています。私はいつも言っているのですけども、学校管理規則は、そこに上げてあるものは学校を拘束するわけですけども、そこに書いていないものは基本的には学校の自律、主体的な取組が期待されている、そういう性質の規則だと思っていますので、そういうふうに運用しているわけです。さらに、その部分で今お尋ねの、議会がどうするかということですけども、議会が学校に対してこういう教育活動をしなさいという指示とか権限は恐らくないのだと思います。その中で、例えば、御質問を通して要望するであるとか、こういう環境であるからその辺を考慮してほしいとか、そういう形であるかなと。今までのいろいろな陳情であるとか、あるいは議会での御質問、やり取りの中を考えてみますと、私の中では、先ほどのお尋ねでいうと、そういう認識であるかなというふうに思っております。
16673【高丸統括指導主事】 今、教育長からありましたとおり、学校の教育課程の編成権は校長にございますので、最終的には校長が決めていくものでございます。私は統括指導主事という立場でございますが、指導主事がこういった教育内容については指導助言ということで学校のほうに関わらせていただいておりますし、大きな教育の方向性というところで学校教育計画等で方向性を示したりですとか、また、様々事務的なところも支援をすると、そういったところは教育委員会の役割であるというふうに認識をしております。
以上です。
16674【本多委員】 答えにくい質問でありがとうございました。今回、そういった議論をしようと思って、いろいろなものを調べて、これは本当にどういうふうになっているのだろうという仕組みの部分を。今までも私は5年間議員をやってきて一番難しいなと思っているのは教育なのです。教育分野が一番提案をしてもなかなか現場で実現するというのが難しいと、そう思っているのです。恐らくそれはほかの分野に比べて関わっている組織が非常に多くて、今みたいな権限というところでの整理がなされているからこそ、どこからどう言っていったら変わるのかな、もっとよくなるのかなというのが一番難しいと感じている分野です。恐らく、私だけではなくて、既に通ってきたお子さん、保護者の方々であるとか、そういったところでも、現場でいろいろ言ったけど変わらなかったとか、先ほどお話ししたみたいな、校長先生にもいろいろ提案してきたけど、なかなか変わらなかった。では、市に言ってみようと言って、教育委員会のほうにもいろいろ言ったけど、変わらなかったというようなことが恐らくたくさんあるのではないかなと思っています。関わっている組織が多いし、人も多いので、いろいろなところで相談するのだけれども、それがどうしても複雑に絡み合ってしまって、実現に至らないということがよくあったのではないかなというふうに思っています。だからこそ、今回の話というのも、では、何をどう変えなくてはいけないのかという話をするに当たって、ここでこうして議論していることも、それが本当に現場に届くのかということ。恐らくいろいろなところで、今回の話というのもそうですし、コロナ禍での対応だったりとかいろいろなところで現場ではたくさん声も上がっていたし、保護者からも子どもからもたくさんの声が上がっていたと思いますが、それがどうしても実態として変化につながらないというところがやはりあったのではないかなと。その積み重ねが、ここで爆発したとは言いませんが、いろいろなタイミングで噴出してくるということが多いのではないかなというふうにずっと感じていることです。
それで、今、公教育、義務教育というふうに考えたときに、当然、学校ごとの独自性、認められるところ、主体的にやられているところはたくさんあると思いますし、そういった特色というのは学校改築の話でもたくさん出てきているというふうに受け止めていますが、今日お話に上がっている学習指導要領との関係性というところ。そもそもはそういったものが、これも調べると法規範性があるとか、いろいろな裁判もあったりとかして、では、どこまでがよいというか、やることなのか。先ほど過去の性教育についての経緯というところでも、過去に政治が介入して性教育をある種やめさせたというような事案があって、そのやめさせたということに対して、それはいけないでしょうと。教育に対して介入しているではないかというような議論があって、やはりそういったことも含めると、だからこそ私は、前のものはやらないでくれというもの、今回はやってくれということ、何にしても非常に権限というところが後に尾を引いて難しいなというふうに思っている。現状を変えなくてはいけないというところについてはもちろん共感はしていますが。
その上で、今回の陳情の中身に書いてある、先ほどもちょっと質疑を陳情者の方にしましたが、包括的性教育という言葉について、教育委員会としては、この包括的性教育という言葉自体をどのように受け止めるか。つまりは、学習指導要領との関係性というところにおいて、この包括的性教育というものをどういうふうに捉えていらっしゃるか。そして、先ほどから出ている「生命の安全教育」というものとの違いというのがあるのか、それとも、包括的性教育は「生命の安全教育」の中に含まれるのかどうかといったことについて教えていただきたいと思います。
16675【高丸統括指導主事】 包括的性教育の捉えというところでございますが、こちらは先ほど話になっていたような学習指導要領の中に出てくる言葉ではありませんので、基本的には先ほどから話に出ているユネスコの国際セクシュアリティ教育ガイダンスに基づくものということが包括的性教育であるというふうに我々としては認識をしているところでございます。それと、「生命の安全教育」については、先ほどもお話しさせていただいておりますけれども、文科省から示されているものということで捉えております。そう考えたときに、「生命の安全教育」に関しては性暴力を防いでいくというところを念頭に置かれた取組であるということで考えておりますし、それは確かに包括的性教育の中にも一部としてあるかなというふうに思いますが、包括的性教育という大枠の中で取り組むよりも、今回の案件、これまでのことを考えると、性暴力というところに特化し、「生命の安全教育」というところを進めていくことがふさわしいであろうというふうに捉えているところでございます。
以上です。
16676【本多委員】 分かりました。そうすると、恐らく一般的にという言い方をしますけど、やはり包括的性教育という言葉自体が非常に一般化された言葉のようで、いまいちそうでもないのかとか、非常に調べていて難しいなというふうに感じたので、ちょっとそういう質問をしました。私も、日本財団の提言書とか、そういう割と公的な書類に近しいものであるとかといったような医師会の書類とかいろいろなものをちょっと今回調べて、事の経緯であるとか現状については把握をして、国会の議事録とかも見て、国のほうでどういう議論になっているかとかそういったところも含めて調べてみたので、今、市の受け止めというところがおおよそ一般的な包括的性教育というものについてという受け止めであることが分かったので、それは分かりました。
もう一つ、先ほど陳情者の方に伺ったところ、「生命の安全教育」だけでは足りないのかということで。「生命の安全教育」というもの自体が、どちらかというと人権教育の部分であるとか、性暴力、性犯罪、そういったものに関わることであるとか、そういったものが含まれているということで関係性もあるのかなというふうに思ったので、それでは足りないのかということについて聞いてみたところ、そこにはやはり差別であるとか、ジェンダー平等や性差別については含まれていないのではないかというような疑問があったのですけれども、ジェンダー平等であるとか性差別、そういったものについてというのは「生命の安全教育」に含まれるのか、あるいは別の科目などで実施をされているということなのか、それについてちょっと教えていただきたいです。
16677【高丸統括指導主事】 「生命の安全教育」の中にジェンダーであるとか性差別というところは含まれているものだというふうに私は考えております。やはりこの中で、性暴力の根底にある誤った認識や行動、また、性暴力が及ぼす影響などを正しく理解した上で、生命を大切にする考えや、自分や相手、一人一人を尊重する態度を発達段階に応じて身につけることを目指す、これが「生命の安全教育」ということでございますから、先ほど言ったところは入っているものだと思っております。もし足りないものだとしても、人権教育の中で、例えば、人権課題の中に女性という項目がございます。そういったところで、これまでも学校のほうでは個別の人権課題については対応してきているところでございますし、根本の人権意識というところの取組はやってきているところでございますので、そういったところを鑑みても、包括的性教育という言い方よりも「生命の安全教育」のほうがふさわしいのではないかと捉えているところでございます。
以上です。
16678【本多委員】 分かりました。ありがとうございます。
あともう一つ、今回の事案もちょっと絡むところではありますが、今回この話をずっとしている中で、子どもの権利条例の話が全然出てこなかったのです。何でだろうと、ずっと思っていたのです。今日質疑の中で陳情者の方にも子どもの権利の話をさせていただいたのですけど、この話が出てから、子どもの権利条例がせっかくあるのに、何で子どもの権利条例の話は1回も出てこないのだろうとずっと疑問だったのです。そこについてお考えを教えていただけますか。
16679【高丸統括指導主事】 学校教育というところでいきますと、子どもの権利条例ということについては、そこはしっかり捉えていく必要があるというふうに捉えております。現状、確かに今回の通信等では出しておりませんけれども、学校に対して指導するときには、子どもの権利条例が施行されているところでもありますので、しっかりと、人権というところで、子どもの権利をしっかり守るようというところで指導、助言をしているところではございます。
以上です。
16680【本多委員】 絶好のと言ったらあれですけども、子どもの権利条例ができて、その議論の中でも、これは大人と子どもの話なのかと。子ども同士も含まれますよねという話もやったと思うのです。だから、子ども同士のことというのでも当然お話をしていかなくてはいけないと思いますし、子ども自身が何かつらいことがあるのであれば、それをきちんと伝えて表明してもらう、表明できるような環境を整えていくという話です。条例の趣旨は。なので、私は、今回の話が出て、なぜ誰も子どもの権利条例の話をしないのだろうというのは不思議でなりませんでした。せっかくあるのにという。それをやるために、やろうとして条例を施行したのではなかったのかなというふうに思いました。この間の一般質問でもやりましたけど、子どもの権利条例ができてから本当に現場は変わったのかということは再度確認していただきたいです。様々な事象、様々な業務において、本当にこれは子どもの権利条例に即しているのかということ。そこは、正解がぱっとあるものではないかもしれませんが、より子どもの権利条例に書かれていることを実現しようというふうな形でそれぞれが持ち場で見直しをしていかなければ、何も変わらないまま、権利条例のことだけを伝えていくという、周知啓発をするだけの条例になってしまう。非常にもったいないことだと思っています。現場を変えるために、先ほどお話をした、なぜ変わらないのかと思っている人がいっぱいいるわけです。だけど、子どものことについては、よく言われますけど、すぐ子どもが大きくなってしまうので、当事者からどんどんすぐ離れていってしまう。何かを変えようと思って、小学校1年生のときに何かが起きれば、6年間はそこで小学校といろいろ対話ができるかもしれませんが、5年生、6年生だったら、もうすぐ卒業だね、ではいいかとなってしまうわけです。保育園に行く時間も短いしとかというふうにして、やはり変えようと思うのに時間がかかるときに、ずっとそこに対して労力を割いていくということについて、やはり子どもに関わる部分というのは非常に難しさがあるというふうに思っています。だからこそ、どうすれば変わるのか。どうすれば変えられるのか。変えてほしいという声があったときに本当に真剣にそこをキャッチしていかなければ、しかもそれをスピーディに変えようとしなければ全然成果に結びつかないというのが私はこの子ども教育の分野だというふうにずっと思っています。
なので、今回のことも、今回の話はちょっと法的な部分との整合であったりとか、議会がどこまで言えるのかとか、そういう外回りの枠組み的な部分での論点というのもあって、非常に難しさはあるのですけれども、やはり教育の中身、学びの中身、子どもたちがどういった学びと向き合って、どういう環境の中で過ごしていくのかということ。私も、これから4月に入学して、子どもが小学生の当事者になりますので、その意味ではすごく意識が高まっているタイミングです。とても気になっています。本当にどういうふうになっていくのかなということ自体が。なので、この内容自体は今日よく質問の中で分かったのですけれども、非常に難しい。難しいけど、恐らく今みんなが言っていることは大体同じ方向を向いているのではないかなということは受け止めとしてはありますので、より一層子どもたちが過ごしやすい環境、そして、学びの多い充実した環境というのをつくっていただけるように、教育委員会として、しっかり現場との連携。そして、校長先生が全部決めるという言い方はちょっとよくないと思うので、校長先生が決めているのでしょうけれども、学校ごとにどういうふうに取り組んでいくのかというところ。学校現場も大変だということは分かってはおりますが、よりここは。問題はゼロにはならない。いつも言っていることですけど、ゼロにはならないので、しっかり一件一件に対して要望、宮代さんも言っていましたけど、リスクの低減というところに対して取り組んでいっていただきたいというふうに思います。
質問としては以上です。
16681【川名委員】 今、本多委員がおっしゃっていたことは結構大切なことで、議会がどこまで教育の内容まで踏み込んでいいのかというのは我々もちゅうちょしますし、言い切れないところもあるけど、言わざるを得ないときもあって、そこのバランスが非常に難しいなと思っています。かつて陳情があったかないかというと、思い出すのは、中学校給食をやっていない頃に、やってほしいという陳情があったら、教育長ではなくて市長が、やりませんと、よく分からない答弁が出てきたという時代を思い出して、それはいろいろその時々のバランスがあるのだろうなと思っています。
ただ、言いたいのは、これをやれではなくて、我々文教委員もそれぞれこういうことをやったほうがいいのだよと善意で提案をしているということで受け止めているという理解でいいのか、ちょっとここを確認させていただきたいと思います。教育委員会の定例会でも、一般質問で議員からこういう質問がありましたとか文教委員会でこういう意見がありましたというのは逐次報告をしていただいていることは知っていますし、教育委員も当然知っていますし、必要があれば教育長から校長会等々で何か情報が伝わっているという認識ではいます。ただ、我々もこうやって意見を言いますけど、これをやれと強制しているわけではなくて、あくまで意見、あるいはこういうこともあるのではないかという提言、アドバイスだという認識で受け止めていただいているのですよねということをまず最初に確認をさせていただきたいと思います。
16682【竹内教育長】 川名委員のおっしゃるとおりです。先ほどの本多委員の御質問のときにちょっと答弁しなかったのですが、教育委員会は学校に対して、先ほど権限の話で申し上げましたけども、例えば行政計画であるとか学校教育計画もそうですし、あるいは方針を示す。その中で学校はそれを受け止めて、どういうふうに日常の教育活動に向かうかということをやってまいります。これは市全体としての行政計画ももちろんあるのですけども、それと同様に、議会でのやり取りであるとか、あるいはそういう御意見をいただいたときには適宜、教育委員会の中で協議をしたり、校長会でも共有したりして、その上でそれぞれの権限に属する事柄について考えて行動していくということで捉えております。
16683【川名委員】 そういうわけで、持ち場、持ち場でそれぞれやっているという認識なのですけども、とはいえ、本当にそれをやっているのという不安、疑問に思う声が大きいのだと思います。今回の件で言うと、盗撮があったときに保護者にいろいろな情報提供をしている、学習者用コンピュータ通信に書いたということはあるのですけども、この内容は何と読んで、逆にやる気はあるのと思う保護者も随分いたというか、直接聞いているのです。結局、本気を持ってやる気があるのか、実際に、事なかれで取りあえずこれを書いてもうおしまいで、もうやらないのではないか、情報もこれで隠してしまうのではないかという臆測を呼んでしまっていたことがいろいろ波紋を広げているように私は思っているのです。今日の質疑を通じて、教育委員会、あるいは教育長も含めてですけれども、その辺は真摯に取り組んでいて、今回のことが起きないようにいろいろ考えて行っているということは分かったのですけども、それを保護者にどう伝えて理解して納得してもらうか。当然ながら子どもなのですけども、そこがなかなかできていないのではないかという印象を受けています。
そこで、今回のことが起きてしまって、人権の話とか道徳の話とかリテラシーの話をすると言っているのですけども、実際に何が変わっているのか、どうしているのかという、その具体性が見えてこないのです。言葉では、人権教育は大切だからやっていますと言っていますけど、実際何をやっているのというのが見えてこないのですけども、この点について説明をしていただけますでしょうか。
16684【高丸統括指導主事】 今回の件を受けて、各学校では、人権、あるいは情報モラルに関する取組をそれぞれの学校の発達段階に応じて各学級で、まず3学期1回は少なくとも指導してほしいということで話をして、それはそれぞれの学校でやっているところでございます。また、情報モラルのところになりますけれども、後ほど行政報告をさせていただきますけども、コンピューターの新しい指針というものを今つくっておりますので、それに基づいて、子どもたちにどういう情報モラルを育んでいくのか、年間計画の見直しというところをそれぞれの学校に今、行ってもらっているところでございます。また、あわせて、人権教育というところはそれぞれの学校で先ほどお話しさせていただいたような各教科の中で一人一人の大切なことを教えたり、それは例えば道徳であるとかそういったところでやっているところではございます。その計画についても、この年度末というところで見直しというところをそれぞれの学校でやっておりますし、そちらについてはまた年度が明けてからになりますが、それぞれの学校から指導課のほうに提出をしてもらって、内容の確認をしていくと、そういったところを今後行っていく予定でございます。
以上です。
16685【川名委員】 今回受けている改善をしていて、教育委員会としても注視して、その計画とか改善策を、チェックという話ではないのですけども、確認しているという話ですけども、それは実際どう子どもたちに伝わっているかというのは把握できるのでしょうか。非常に難しい話だというのは分かっているのですけども、先生が教えました、でも、子どもは誰も聞いていませんという可能性もあります。子どもは、聞いたけど、その日で忘れてしまうかもしれないし、これはそう簡単にできる話でもないし、ここで答弁したから決まるという話でもないので、そこをどう具体的に示していくかというのが非常に今問われていますし、それが明らかにされないと不安が広がるし、教育に対する信頼性というのが落ちていくというのは失礼な話なのですけども、広がっていってしまうのですが、そこをどう具体的に担保していくかというのを確認させていただきたいと思います。さっき教育長のほうからもいろいろ、何かをやれではなくて、子どもたちが主体的に考えていって、こういうことは駄目なのだよと自分たちで判断する能力をつくってほしいという話があったのですけど、まさにそのとおりなのですが、それは具体的にどうやってできるのかというのが非常に疑問なのです。私がこうしろという話でもないのですけども、そこをどう担保していくのかということについて、考えられる範囲で構いませんので、説明をしていただきたいと思います。
もう一つ、他の委員からの質問の中に、包括的性教育よりも「生命の安全教育」のほうがふさわしいという御答弁があったのですが、これはどういうことからなのでしょうか。休憩のときに陳情者の方に意見を聞いて、別に包括的性教育をやれば解決する話でもないし、「生命の安全教育」をやれば解決する話でもないと。多様なことをやっていかないと、多分これは解決に結びつかないと思うのです。そう考えていくと、包括的性教育を否定するまでもないと思うのです。ありとあらゆる可能性を持っていって、その中で何が最善策かと考えていくと、門前払いという言葉は失礼かもしれないのですが、否定すべきではないと思っていますが、そのことについて御説明をお願いいたします。
16686【高丸統括指導主事】 ありがとうございます。我々としても、この発信をしたことで済むとは決して思っておりませんし、そこの課題意識は学校と共有をしているところでございます。ここまでにも、各学校は様々な会で生活指導であるとか、学習者用コンピューターの検討委員会であるとか、先生たちとも意見交換をしていますが、そこの中で全て共通して出てきているのは、例えば、保護者と子どもで約束をつくったとしても、それをしっかりやったかどうかの振り返りというところが非常に大事になってくるということの話をしております。ですので、我々としては今後、委員がおっしゃるように、振り返り、では、やってみてどうだったのということについて、しっかりと学校のほうと確認をしていくということは大事になってくるというふうに捉えております。その方法についてはまた、では、具体としてどういうことをやっていくのかということはもう少ししっかりと練ってきてというふうには思っているところでございます。それを進める上で、やはり家庭との連携ということも大事になってくると思っています。今回の件について言うならば、やはり家庭の方々にも御協力、例えば、先ほど言ったような学習者用コンピューター、あるいはタブレット端末等の使うときの約束ということを、学校の中だけではなくて、家庭でもどう扱うかということについて約束というところをつくっていき、そしてそれを、では、できているのかどうか、改善するとしたらどんな点があるのだろうか、そういったところを家庭とも協力してやっていく必要があるのではないかなというふうに思っているところでございます。
そして、包括的性教育等、ありとあらゆる方法をやっていくべきではないかというところで、おっしゃるところは確かにそうかなというふうには思いますが、やはり、では、何をやっていくことが大事なのかということを焦点化させていくという視点も大事だというふうに思っております。そう考えたときに、繰り返しになって恐縮ではございますが、我々としては、人権教育、道徳教育、そして情報モラル、そして命の安全、この3点に絞っていくことが今回の件についてはふさわしいというふうに考えているところでございます。
以上です。
16687【川名委員】 現場というか、実際にやっていくのは学校なので、ここでこれをやるというのは決めづらいのですけども、いろいろな可能性を探っていくということも必要なのかなと。当面はその3本の柱というのですか、やっていくのは当然必要なのですけども、ほかのところも当然考えていくという理解でよろしいのでしょうか。包括的性教育を今すぐやれと言っているわけではなくて、そういう考え方もあるし、参考にするところもたくさんあると思うのです。先ほど陳情者の方にも聞いたのですけども、国際的な基準だから日本にどうしても合わないところがあるので、いきなりそれを持ち込まれてもやはりそこはなかなか難しいでしょうと。それはそれでケース・バイ・ケースで取り組んでいったほうがいいのではないかというお話もしていたので、そこで取り入れられることは取り入れてもいいのだと思うのです。今すぐにというわけではないですけど、そこはきちんと担保されているのですよねということでよろしいですか。多分いろいろやらなくてはいけないので大変だというのは分かるけども、その3本の柱だけではなくて、いろいろなことも考えていくし、必要なことは取り入れていくということでいいのかということをまず確認をさせていただきたいと思います。
もう一つ、今、タブレット端末の使い方は当然必要なのですけども、そこにとらわれ過ぎていないのかというのがちょっと気になったのです。今回、陳情の中に、こういう盗撮事件とかこういうことが低年齢化しているという話がありました。これは確かに事実だと思うのですが、これは認識しているのかということがまず一つ。もう一つは、タブレット端末ではなくて、スマートフォンもあるし、もっと小型のカメラというか、非常にたくさんあって、我々が想像している以上の使い方が誰にでもできる状態になっていると、タブレットだけの話ではなくなってくると思うのです。違う機械を持ってくるかもしれないし。そう考えていくと、タブレットだけではなくて人権の話とかモラルの話に持っていかないと、どうしてもタブレットの使い方、家に帰ったらタブレットを使わないでね、使ってねという話に終始してしまって、では、ほかの機械ならいいのではないのという話になりがちなのですけども、それはあくまでもタブレットの使い方は一つとして、そこも含めての教育というのかな、教えていくという理解でよろしいのかどうか、ここも確認させてください。
16688【高丸統括指導主事】 まず3本やっていくというところで、先ほど少しお話に出ておりましたけど、では、それをやってみてどうだったかということについては、それは検証ということは必要になってくると思っております。その上で、では、ほかに何か必要なことがあるのであろうかというのはまた次の段階で、やはりそういった検証をしっかりとやっていくことは大事になってくるかというふうに思っております。
あと、タブレット端末というところに特化し過ぎていないかというところですが、やはりそこは我々としても、今回は学習者用コンピューターという端末で起きたことですけれども、この端末の機能というところではなくて、委員がおっしゃるように、人権意識であるとか、そこが課題であるとこちらも認識をしておるところです。ですので、これは単純に学習者用コンピューターに焦点を絞るだけではなく、ふだんの学校生活の中でもそうですし、日常生活、学校外の中でも、そういったIT意識ということをしっかり持っていくということについては指導していきたいというふうに思っているところでございます。
以上です。
16689【川名委員】 あともう1点、陳情書のところにもあるのですけども、真ん中の、令和3年度には東京都教育委員会の先ほどありました「性教育の手引」を周知しという話ですけど、これが今までそんなに周知されていなかったという理解でよろしいのでしょうか。これを基にもっとやっていく、深くしていくという話なのですけども、そこが見えていないのです。東京都で、随分前というか、一応つくっていただいて、それをやってくれという話なのですけども、それが実際やっているかどうかというのはちょっと我々には分からない。議会でこれまでにも包括的性教育のそういう質問があって、私は最終的には校長先生の判断になるという理解なのですけども、となると、やっているか、やっていないか分からないのに、それで本当に対策してきたのか、進められるのか、そこら辺が見えないのです。かといって、同じ話ですけど、それを強制的にやれと言うわけにもいかないのだけども、これは実際どういうふうに活用して、どういう効果を持っていて、今回の件とどう関連してきたのか、その辺は把握をされていらっしゃいますでしょうか。逆に、もっとこの教育をしていたら防げたのか、防げなかったのか、それは分からない話ですけども、ということも当然検証対象になってくると思うのですけども、現況でどういう指導をされていて、まだそれがやはり伝わっていなかったのかもしれませんけども、その点は現状でどうお考えになっているのか、確認をさせていただきたいと思います。
16690【高丸統括指導主事】 令和3年度に「性教育の手引」の内容を周知しとなっているということでございますけれども、先ほどお話にありました、例えば外部講師を活用した授業というのは、この令和3年以降の取組として行っている学校さんでございます。先ほどお話しさせていただいたとおり、外部講師について、こちらのほうから、東京都教育委員会でこういったプログラムの提供がありますよ、どうしますかということについては、周知ということはやってきているところでございます。そういったところで、それぞれの学校の実態に応じてこの「性教育の手引」というところは使われている例があるというところでございます。
以上です。
16691【川名委員】 そうすると、手引は、学校というか、教育課程ではなくて。教育課程といえば教育課程なのかもしれないですけども、よく保護者向けにいろいろな講演会等をやってくださるではないですか。その中でやっていることで反映しているという理解でよろしいのでしょうか。要は、教育課程の中で反映しているのか、いないのか、今よく分からなかったので、その点について説明をしていただきたいと思います。
もう一つは、地域の人たち、保護者向けにこういうことを幾つかやっているというのは私も知っているのですけども、何年か前に、やはり包括的性教育をテーマに、たしか地域のかな、保護者向けにやっていると思うのです。そのときの評価はありますか。いつやったかどうか覚えていないのですけども、実際にそういうことを開催したという話を聞いていますので、とすれば、その成果なり評価というのは当然あって、それがいいものだったか、悪いものだったかということが分かると思うのですが、この点は把握されていないでしょうか。この点をお願いいたします。
16692【高丸統括指導主事】 「性教育の手引」に書かれている中身、先ほど言った外部講師の活用というところもそうですし、指導要領に示されている、例えば、先ほどお話しさせていただいた保健分野での取組であるとか、理科における取組であるとか、そういったところを着実に行っていくようにみたいなことも書かれておりますので、そういった意味では、しっかりと教育課程の中で位置づけられている中で取り組まれているものと認識をしているところでございます。
16693【荒井指導課長】 委員が御指摘いただいた、包括的性教育が実施されたのではないかという事例なのですけれども、ちょっと私が知っている事案がそれに当たるかどうかというところは後で学校名などのすり合わせをさせていただければありがたいなと思うのですが、保護者の方が中心となって主催をされた会で実施をした小学校があるというふうに聞いております。そのために、授業の中で行ったものではないために授業の評価ということにはなっていないというふうに当該校の校長からは聞いております。
以上です。
16694【川名委員】 ちょっとそこは調べていただきたいと思います。要は、一つのポイントは、学校ばかりではなくて、やはり地域とか家庭もこれは理解してもらって一緒にやっていかなくてはいけないというところもあると。そう考えると、保護者向け、地域向けのそういう講演会というのも充実させなくてはいけないという理解でいるのですけども、それは教育委員会として同じ認識を持っているのかということが一つの質問。
もう一つは、先ほどの陳情者も随分若い方でもあったのですけども、学校であまり深く受けたことがないという話もされていて、逆に、では、家庭でやるべきことなのかと言われると、私も含めて、ちょっと無理だなと思っているのです。こういうことは本来は家庭がやるべきだということを主張される方もいますけども、教育委員会としてはそう考えているのか、もしくは家庭と学校と連携してやっていくのか、逆に言うと、家庭に対しても情報提供をしないと多分家庭での教育もできないと思うのですけども、家庭との連携、家庭の教育についてどういうお考えを持っているのかについても確認をさせていただきたいと思います。
16695【高丸統括指導主事】 委員がおっしゃるとおり、家庭あるいは地域との連携というところが非常に大事になってくると思っております。先ほど御紹介させていただいた外部講師を活用する際も、やはりこういった方を呼ぶのだということについて保護者に事前に連絡をしたりですとか地域の方々にも周知をしておく、そういったところはしっかりやっていくようにということで、こちらは東京都教育委員会のほうからも指導として手引の中にありますので、そういったところはしっかりとやっていく必要があるというふうに思っております。
また、性教育というところについて、これは先ほどの例でいきますと学習指導要領の中にもしっかりと書かれている中身でもありますので、学校でやっていくもの、そして家庭にも協力してもらってやること、そして家庭でやってもらうこと、そういったところはしっかりと連携させながらやっていくことが大事かなというふうには思います。
以上です。
16696【川名委員】 市というか、教育委員会としても、地域とか家庭に対してそういう情報をこれからも伝えていくという理解でよろしいでしょうか。
もう一つ、性教育というと、どうも何かいろいろ批判的な意見が出されてしまって、学校現場で扱いづらいという話をよく聞くのですけども、そういうことにとらわれてしまうと、結局、最後は子どもたちが確かな知識を得られないということになってしまうことを考えると、教育委員会として率先的という話ではないのですけど、正しい知識、そしてもう一つは人権教育、さっきから言っている話ですけど、これをより進めていくべきだという認識でいいのかどうかを確認させていただきたいと思います。指導要領に沿ってきちんと教えているから大丈夫だという論と、それでは間に合わないでしょう、子どもたちの今の話は情報も山ほどあるので大人ではついていけないよという考えで考えていくと、今のままでいいとはとても思えないです。それは具体的に何をしていくかというのは別問題ですけども、そこら辺は今までどおりではなくて、より1歩でも2歩でも進めるのか深めるのか、それは言葉の差なのですけども、やっていくという認識でいいのかどうかだけ、ちょっと確認をさせていただきたいと思います。今回のことが起きて、教育を今までやってきたという自負は皆さん持っていると思うのですけども、起きてしまったことは事実です。では、どうしていくのかというと、ちょっと具体的になかなか見えないこともあるので、今のままでは駄目なのだ、もう少し進めていく、深めていくという認識でいいのかどうか、ここも確認をさせていただきたいと思います。
16697【竹内教育長】 先ほども答弁申し上げましたけども、この事例を踏まえてお答えするとしたら、全ての子どもたちに現在行っている教育活動、「生命の安全教育」であるとか人権教育も情報モラル教育も含めてですが、それを徹底していくこと、全ての子どもたちにそれは入れていくこと、そしてそのことを通じて汎用的な力を育んでいくことが大事だと思っています。ただ、性教育に関してでというと、学校で学習指導要領に基づいて教育課程で行われている性教育とともに、「生命の安全教育」で補完したり、さらにはほかの人権教育で行うものについてもう少し深めていくという要素はあると思いますので、そういったことにも向き合っていくべきかなと認識しているところです。
16698【川名委員】 再確認ですけども、今、一生懸命皆さんがやっていることも理解していますし、ただ、今のままだと、時代の変化もあるし、子どもたちの様子を見ていくと、まだまだ足りないというのも失礼な話なのですけども、もっと、今回の陳情の文には、充実させてくださいという願意だと思うのですけども、何らかのことをやっていくという理解でよろしいのでしょうか。ちょっとそこが、やっていくということなのだろうけども、具体的に見えないということと、今までの教育でいいのではないのというところに逆に捉えてしまいそうに私は今思っているのですけども、さらに進めていく、深めていくということでいいのですよねと、ちょっとここは再確認させてください。お願いします。
16699【高丸統括指導主事】 進めていくというところでは、先ほどからお話しさせていただいている「生命の安全教育」、ここのところがやはり今までの取組からすると弱かったところであるというふうに捉えていますので、まずそこはしっかりと進めていくというふうに考えているところですし、それは学校のほうにしっかりと、指導したことを、我々としても、では実際どうだったのかということはフィードバック、振り返りというところを大事にしていきたいというふうに思っているところでございます。
16700【川名委員】 ぜひとも進めていっていただきたいですし、子どもたちの意見も聞いていくし、やはりこれは子ども同士で話し合うということも必要ですから、そういうこともやっていっていただきたいと思います。
最後に市長に伺いたいと思います。教育内容ですから、市長がああせい、こうせいというのは言えない立場は十分分かっているのですけども、先ほど議会からの意見をどうするという話があったときに、これは平成26年でしたか、法律が改正になって、総合教育会議ができたとき、最終責任はやはり市長にあるということになりました。これは大津の事件があって、結局、教育委員会がやっていることに対して市長が何も言えない、裁判になったら市長が責任を取らなくてはいけないということもあって、最終的には市長が責任を取るという法体系になりました。ただ、なったからといって、それこそ教育内容に言うのではなくて、大綱的な話については市長も責任を持ちますよと。そこには民意も反映させなくてはいけない。あと、身体的な危機があるときには、そこはきちんと市長のほうからも介入しに行かなくてはいけないという大きな流れだと思っています。今回の事例を受けて、市長としてどう対応していけばいいのかということをお考えになっているのかどうか。基本的に細かいことは学校に任せるし、教育委員会だと思うのですけども、これは教育委員会任せではなくて全市的に取り組まなくてはいけないと。先ほど他の委員からもありましたけども、男女平等推進センターですか、そこら辺の協力も得るという話もありましたけども、ほかの部署も一緒になって取り組んで、こういうことが起きないようにしていかなくてはいけないし、子どもたちを守る、あるいは教育のことを進めていかなくてはいけないと思いますけれども、そういうお考えがあるのかどうか、最後に市長の見解を伺いたいと思います。
16701【小美濃市長】 この事象というのは盗撮の件ということでよろしいですか。盗撮は性犯罪ということになります。この当事者が性犯罪と意識していたかどうかというのはちょっと分からないところですが、まずそういったところをしっかりと認識をしていたら、ひょっとしたら防げたのかもしれない。そういう意味では、性教育というのは大事なのだろうなというふうに思っていました。ただ、では、性教育をきちんとやっていたらこの犯罪は防げたかというと、それもちょっと私は疑問に思っています。何回か私は保護司をやっているという話をしましたけど、私は、性犯罪の、ちょっと内容は言いませんけども、2人対象者を持っていました。これはやはり非常に本人の個性に関係しているところだと考えています。それは家庭の環境も含めて、その本人の生い立ちとか発達状態だとか、そういったものに多分に影響されていたのではないかなというのを感じています。では、この当事者がどうだったのかというのは私は分かりませんけども、まだ小学生でもありますので、私の立場からすれば、児童1人をどのようにこれから、更生という言葉が正しいかどうか分かりませんけども、これから社会に出ていくに当たって、しっかりと大人が支えていかなければいけないのかなと。そして、彼が本当にそういう形でそれを認識したときに、被害者に対してもまた申し訳ないという気持ちを持って、謝る気持ちが出てくるのかどうなのか。更生というのはそういうものなのかなというふうに思っておりますので、教育の内容はもう教育委員会の言っていたことを私は応援をしていきたいというふうに思っておりますし、この個人、当事者個人に関しては、これは市民として、市がどれだけフォローができるのか、支えていけるのかというのを考えていければなというふうに思っています。
16702【川名委員】 ありがとうございます。ぜひとも支えていっていただきたいと思います。私が質問したことは、教育委員会がしっかりやるにしても、やはり市長部局もそこら辺はフォローしなくてはいけないし、全市的にこういう対応をしていっていただきたいと思っているのですが、そのことについてという至極単純な話です。というのは、例えば、地域との連携をしていって、外部講師をもっとたくさん呼ばなくてはいけないとなると、これは予算が関連してくる話です。市長が予算査定をして増やしてあげたけど、議会がそんなものは要らないよと切ってしまったらそれでおしまいなので、当然議会が関与してくる。そうすると、今回の最終的な出口として、現場は頑張ってもらうにしても、市長部局もそこは関係してくるし、議会も当然関係してくる話ということを私は認識していますので、その点について、市長部局というか、市長としてもこれは。今回のことは本当に簡単に一つをやれば解決するという話でもないので、市長部局としても支援をしていっていただきたいですし、よりよい教育に対するフォローもしていっていただきたいと思いますが、この点についてお願いいたします。
16703【小美濃市長】 先ほど盗撮のという話だったのでちょっと個別の話にしましたが、それはもう当然の話でありまして、先日初めて総合教育会議にも出席をさせていただいて、これから施策の大綱をまとめなければいけないのですが、教育委員の皆さんとよく話をさせていただいて、最終的には市長が施策の大綱をつくるということになっておりますので、今回のことはどういうふうになっていくかというのはちょっとまだ考えておりませんけども、しっかりと教育委員会と連携しながら、前向きにやっていきたいなというふうに思っています。
16704【浜田委員長】 2時間たちました。まだありますよね。どうしましょう。陳情の取扱いと含めて、休憩を一緒に取るか。(「今、質問します」と呼ぶ者あり)すぐ終わりますか。では、このまま続けます。
16705【小林委員】 よろしくお願いします。
まず冒頭、この問題につきましては、直接、間接的に多くの方が関わっていて、それぞれ思いがある中で本当に難しい問題だなというのが率直な印象です。一番そういう中でも難しいなと思っているのが、保護者がどういうふうに考えるのか。子どもの教育に対してはやはり大きな影響を与えますので、そこについて懸念を持っているというか、注視しているというところではあります。
そういう中で、質問する項目として、そもそも想定したのがこれまでと今後の対応ということだったのですけども、その点につきましては、今から申し上げるのをまとめてみたのですけど、こういう理解でいいのか、もし補足あるいは訂正することがあったら教えていただきたいというように思います。残念なことに、非行行為が発生したということではありますが、令和5年から「生命の安全教育」が実施されるというようなところであるけれども、問題としては、どの子にもそういった十分な徹底ができていなかったところに問題があったというように認識されているというところ。ただ、一方では、これまでの教育の結果として、その非行行為を止める子どもたちもいたということ。これは実際、ある意味、これをポジティブと言っていいのか分からないのですけど、そういう評価もしてもいいのかなというようには思っています。そういう事実があったのかなというふうに思っています。そして、今後とすると、自他の尊重、自己指導力を育てるため、学習指導要領に基づいて、人権教育、道徳教育、情報モラル、性教育、「生命の安全教育」、こういったものを具現化するために課題意識を持って振り返りを確認しながら推進していく。こういうようなところというように今までの答弁を聞いていて伺っているのですけれども、何か補足、訂正すべきことがあったら教えていただければと思います。
16706【高丸統括指導主事】 補足するものはございません。
16707【小林委員】 ありがとうございます。理解に問題なかったということで安心しました。そういう中で、次の質問としてお伺いしたいのは、令和5年度から始めたということだと思うのですけど、「生命の安全教育」、これはどのような内容のものなのか、改めて、簡単でいいので、指導の手引などがあると思うのですけども、その内容について教えていただけたらというように思います。
16708【高丸統括指導主事】 「生命の安全教育」ですけども、生命の貴さというところで、性暴力の根底にある誤った認識や行動、また、性暴力が及ぼす影響などを正しく理解し、生命を大切にする考えや、自分や相手、一人一人を尊重する態度を発達段階に応じて身につけていくことを目指した取組でございます。具体的なところとして、先ほどから出ておりますけど、水着で隠れている部分は自分だけの大切なところであるとか、相手の大切なところを見たり触ったりしないであるとか、また、SNSを使って気をつけることなどを具体的な内容として指導するものでございます。
16709【小林委員】 ありがとうございます。そういう中で、先ほど答弁もあったと思うのですけども、この教育で十分今後徹底していくことで、子どもたちに、人権教育、道徳教育も含めて、これまでのような事件が起こりにくい状況が生み出されるというようにお考えであるということでよろしいのか、確認させてください。
16710【高丸統括指導主事】 やはりこういった行為はまずいのだということの認識を子どもたちにつくって、やめていこうよという声をしっかり出せるようにしていく、そして防いでいく、そういった子どもたちを育てていく、そして、そういった被害に遭わないようにしていく、そういったことをしていくものでございます。
16711【小林委員】 ありがとうございます。しっかり推進してもらえればというように思います。
それで、別の話になるのですけども、今回事件が発生して、非行行為が確認されて、保護者の方に説明会があった、直接的に関係された保護者の方に説明会があったと聞いております。そういった方々の御意見というものはどういうものがあったのかということと、そういう中で、例えば、今回、性教育という話があるのですけども、こういったところへの要望などもあったのか、事実関係を教えていただければと思います。
16712【高丸統括指導主事】 先ほどお話しさせていただきましたけども、一番はやはりデータの流出というところはないだろうかということに対する心配、不安というところの声が聞かれたというところでございます。あとは、被害児童への支援をどうしていくのかというところ。あとは、指導面でいきますと、人権教育や道徳教育を進めていくというところについては御理解いただいた声が多かったかなというふうに思っておりますし、ぜひそれはしっかりやっていってほしいというところが話として出ておりました。そして、加害の子どもにも新たないじめが生まれないような配慮というところもしていただきたいというところで話が出ております。その他としては、機能面の制限ということはやっていかないのかといったところの御質問などがありました。
以上です。
16713【小林委員】 ありがとうございます。そういう意味では、2つ目に聞いた性教育を求めるような意見はなかったというような理解でいいでしょうか。後でもし何かあったら教えてください。ただ、そういう御心配、御懸念をされている保護者のほうについてはしっかり対応いただければというように思います。こちらもよろしくお願いします。
一方で、これまで陳情が上がるまでの間、この事件が発生した後ではなくてこれまでの間に、全市的に保護者の方から何かしら市にも意見が届けられたかなというようにも思っているのですけれども、その点について教えていただければと思います。ただ、先にちょっと私のほうで保護者の方を中心に確認した意見を御紹介させていただきますと、今回の件についてはタブレット使用のルールの問題であり、性教育とは関係ないという意見、公教育で包括的性教育という形、学習指導要領を超えるのはどうかというような意見、そして、「生命の安全教育」の取組の検証をしっかりするのがまず必要だろうというような御意見、あとは、道徳教育を充実させるほうがよいという保護者の方には、今回の件を騒ぎ立てることはどうか、被害者と保護者等をないがしろにするものにならないのか、今よりも心に傷を負うことにならないのか心配している、こういうような意見が届いたりはしています。性教育を進めるべき、いや、ちょっと待て、いろいろあると思うのです。市にはどういうような御意見が届いていらっしゃるのか、教えていただければと思います。
16714【高丸統括指導主事】 まず、保護者会のほうですけれども、保護者への説明会のほうで、性教育を進めてほしいというよりも、やはり人権教育というところを進めてほしいという声をいただいているものと認識しております。そして、いわゆる一般の保護者の方々や地域の方々、この間、電話であるとかホームページへの問合せ、または手紙等でおよそ50件のお問合せをいただいております。その中で、明確に包括的性教育という形で御意見いただいているのは1件でございました。また、性教育というところでお話を進めてほしいということでいただいたのは1件であるというふうに認識しております。そのほかとしては、人権教育というところで進めてほしい、それをぜひそのまま進めてほしいといったことや、あとは性暴力は犯罪であるというようなことをしっかりと教えてほしいというようなことの御意見もいただいている。指導面についてのところが多かったというふうに認識をしております。
16715【小林委員】 具体的な御紹介ありがとうございます。とはいえ、やはり性教育に関して求められる方もいるというのも事実ですし、様々意見があるのかなというふうに感じています。ただ、やはりどうしても思ってしまうのは、こういう中での保護者の方の理解を得られるのかというのが本当に疑問というか、難しいのではないかなというように思ってしまう。合意形成というのが適当か分からないのですけど、そういうのが難しいのかなというふうにこの件については思っているというところでございます。
そういう中で、児童の権利条約第18条、家庭教育について定めた教育基本法第10条、こういったところでは、父母や保護者が第一義的責任を有するというようにしています。また、教育基本法第13条では、「学校、家庭及び地域住民その他の関係者は、教育におけるそれぞれの役割と責任を自覚するとともに、相互の連携及び協力に努めるものとする」とあります。親の背中を見て子は育つという言葉があるとおり、やはり保護者、家庭の理解と関係を、しっかり子どもたちに第一義的な責任を持って接する、こういったような環境をつくってもらうことも重要かなというように考えています。今後、これまで十分だったのか分からないのですけれども、家庭、地域等住民の関係者、こういった方との協力を進めていく、連携、協力が得られるように努めていく、このように理解していいのかというのが一つ。
それともう一つは、実際に今もし包括的性教育というところ、ちょっと括弧書きということになっているのですけども、指導要領の範囲内かというようなこともあるのですけども、ちょっと超えるという話もあると思います。そういう中で、保護者、家庭の理解、これを受けることが可能なのかということについて、私は難しいかなと思うのですけども、市側としてどのようにお考えになるか、教えてください。
16716【高丸統括指導主事】 先ほど別の委員のお話でもさせていただきましたけど、性教育等をやっていくという場合には、地域、保護者の方々にもしっかりと連携していくということは大事になってくるというふうに思っております。特に外部講師等を呼ぶ場合にはそういったことは欠かせないものかというふうに認識をしております。
また、包括的性教育という言葉を使ってやっていくとなった場合には、先ほど少しお話にも出ていますけど、様々な捉え方をしていらっしゃる方がいますので、もし仮に進めるとするなら相当な説明をした上でないと御納得いただけない方もいらっしゃると思いますし、そういったところでは、現状として、まず我々がやっていくべきものは「生命の安全教育」というところで、国がやろうとしているところをしっかりとやっていくことが御理解いただきやすいのではないかというふうに思っているところでございます。
16717【小林委員】 御答弁ありがとうございます。それで、質問は、一般論としてお伺いしたいのですけれども、今回、非行行為が発生したというのであるならば、これを防止するために必要なもの。これは盗撮とかというものに限らずです。この点について、学校教育としてどのようなことをすべきか、どのように市側として考えているのか、お知らせいただければと思います。
16718【高丸統括指導主事】 本件については非行行為というところで捉えておりますので、やはり一人一人の子どもたちが、自分自身がまず大切な存在であるというところをしっかりと理解していくというところが大事だと思います。そういった自己の存在を大事にしていくというところ、そして、相手のことを大切にしていくというところでは共感的な人間関係をしっかりとつくっていくというところ、そして、今のと関わりますけど、自分自身はどう人と関わっていくのか、自分自身はどうしていくのか、そういう自己決定というのでしょうか、そういったところをしっかりとやっていくというようなこと、そういったことができていくことが非常に大事になってくるかなというふうに思います。これらがいわゆる生活指導というところで今大事になってきているところで、先ほど指導課長からもありましたけど、自己指導力というところになってくるものというふうに考えているところでございます。
以上です。
16719【小林委員】 ありがとうございます。そういう意味では、自他尊重、自己指導力ですか、こういったところを高めていくというようなことが必要だということで、こういったものを進めていただける、進めていただかないと困るというところだと思います。この点については本当に強く要望させていただきたいと思います。そして、やはり私は、家庭の影響というのは大きい、強いものだと思いますので、そういった家庭の方に学校がどこまで介入できるのか、立ち入れるのかというのは、すみません、分からないところでもあるのですが、学校教育法の13条にあったと思うのですけども、連携して、しっかり子どもたちのそういった能力、自他尊重、自己指導力、こういったものが育成できるように努めていただきたいというように思います。
以上です。
16720【浜田委員長】 これにて質疑を終わります。
陳情の取扱いについて意見を伺います。
(「休憩」と呼ぶ者あり)
16721【浜田委員長】 「休憩」という声があります。休憩と、陳情の取扱いの時間はどんな感じですか。(「取扱い休憩をどうするのか」と呼ぶ者あり)取扱い休憩を含めてです。10分でいいですか。通常の休憩時間と合わせて再開は4時10分とします。よろしくお願いします。
○午後 3時40分 休 憩
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○午後 4時10分 再 開
16722【浜田委員長】 休憩前に引き続き会議を始めます。
陳情の取扱いをどういたしましょうか。
(「採決」と呼ぶ者あり)
16723【浜田委員長】 「採決」という声がありますので、これより討論に入ります。
16724【本多委員】 様々議論させていただき、ありがとうございました。ワクワクはたらくを代表し、本件は不採択の立場を取らせていただきます。
教育委員会の受け止めとして、学習指導要領にはない教育について、その時々の数の議論で議決をするということに対して、権限上の疑問が残るというふうに感じております。法規範性のある学習指導要領を基本にして行われる公教育において、各学校の独自性や主体性はもちろん認められるものでありますが、それを市議会の議決でというのが課題があるというふうに考えております。
一方で、今回の盗撮事案の発生や昨今の社会情勢、そして今回の陳情の中にもあった様々な社会状況ということを踏まえると、人権教育や「生命の安全教育」等、学びや子どもたちのコミュニケーションの充実というものは必要不可欠です。それらについての提案というものは今後も様々な質疑において継続して取り組んでいきたいというふうに思っておりますので、現場への実効性ある変化を起こすためにも教育委員会の方々には御尽力をいただきたいというふうに改めてお願いをいたします。私も、子育てに直面する者として、子どもが加害者、被害者、傍観者にならないための行動というものを取り組んでいきたいというふうに考えております。
以上です。
16725【川名委員】 それでは、賛成の討論をさせていただきます。
今回のことが起きてしまって、これは教育委員会もそうですし、議会も同じなのですけども、やはり何らかの対策をしなくてはいけないし、子どもたちに人権の大切さ、道徳を深めていくということはやっていかなくてはいけないというのは同じ思いだと思います。ただ、ここにいろいろ言葉に書いてあることにいろいろ意見があることによって賛否が分かれてしまうのかもしれませんけれども、やはり子どもたちのために今の教育をより一層進めていただきたいですし、性教育についてもしっかり深めていくこと、これは学校だけではなくて、地域、保護者、市全体として取り組んでいって、命の大切さを進めていくよう提案をさせていただきまして、賛成といたします。
16726【小林委員】 今回の陳情に関しまして、自由民主・市民クラブを代表して、不採択、反対の討論をさせていただきます。
3つ理由があります。1つ目は、子どもたちが性に関して正しく理解をして適切な行動が取れるためには、学習指導要領に基づいて着実な指導に努めていく、そして「生命の安全教育」の推進などに取り組んでいくことが市として重要であると考えられます。文部科学省は、子どもたちが性暴力の加害者、被害者、傍観者にならないため、「生命の安全教育」の教材及び指導の手引を作成し、全国の学校での取組を推進しています。今年度は初年度ということですが、しっかりと今後これに注力していただきたいと思います。そして、先ほど市から、指導要領に従ってしっかりと自他の尊重、自己指導能力を育むための人権教育、道徳教育、情報モラル教育、「生命の安全教育」を強く推進するということが確認できているというように考えております。
2つ目ですが、包括的性教育の実施について、保護者からの意見、こういったところを確認してみたところ、私個人的にも、また、市民の意見としても、様々意見がある中で、これについて現状理解が得られなく、合意形成を図ることが難しい、こういうふうに考えられるというところが2つ目の理由でございます。
3つ目は、国によって価値観や文化が大きく異なっているということで、性に関する指導についても価値観は国によって異なる。日本においては中央教育審議会の議論を経て策定された学習指導要領に基づいて、児童の発達段階に応じて学校教育全体で必要な教育を行っていく、こういったことが今後も重要だというように考えます。
以上の観点から、陳情の記書きの2にある、発達段階や子どもの実態に応じた性と人権に関する指導(包括的性教育)を一層充実させるということについて、メリットもデメリットもあるというようには考えられますが、現状においては時期尚早と考えられ、最終的に子どもの最善の利益とならないのではないかというように考えられます。学校、家庭、地域の連携をしっかりして、今後もしっかりと子どもの命を守る、安全を守る教育を進めてもらいたいというように思います。
以上です。
16727【山本委員】 それでは、私も、この陳情に対して賛成の立場で討論をしたいと思います。
まず、今回、昨年12月の市内の公立小学校で起きた盗撮事件を、これが問題だというふうに考え、若い世代の方がこのような形で陳情を出されたこと、これはこの社会をよくしていく上で大変希望が持てる、よかったことだというふうに私自身は理解をしています。この陳情は、記書きのところで、「子どもたちが将来にわたって性犯罪、性暴力の加害者、被害者、傍観者とならないように市内教育機関において「生命(いのち)の安全教育」の指導を一層充実させること」、そして2番目として、「市内教育機関において発達の段階や子どもの実態に応じた性と人権に関する指導(包括的性教育)を一層充実させること」とあることは、両方とも現在極めて重要なことだと考えますので、私としてはこれに賛成です。
そして、本日質疑でも述べさせていただきましたが、討論ですので、改めて発言をいたしますと、この盗撮事案に関する当該の当事者、保護者に対する情報公開の現状までの在り方としては、やはり私としては、少し考え直して、もう少し十分にやっていく必要があると今でも思っております。当事者や保護者の知りたいこと、なぜこんなことが起きたのか、これからどうなっていくのかということに対して万全な情報提供ができたというふうには、申し訳ありませんが、思っておりません。
一方で、盗撮に関しては問題であるということに関しては、広く今日の議論でも情報が共有されたと思っております。問題は、今後どうするかということがあると思うのですけれども、情報公開をさらに進めていくとともに、公立学校でできる対応はやっていただきたいと思います。それは、まずは被害当事者に寄り添った対応を行うということであり、加害者に対する教育の場を十分に持つということでありますし、また、更衣、着替えということに関しても、早い段階で具体的な措置を取っていくことが必要だと思います。そして、教育委員会のみならず、男女平等にずっと努めてきた市長部局の人たちとも連携協力関係を深めていただきたいというふうに思います。
包括的性教育に関して、本日はいろいろな意見がありました。2009年にできた国際セクシュアリティ教育ガイダンスの中にこういう言葉がありまして、最近、そのキーコンセプトとしては8つ挙げられていますが、1、人間関係、2、価値観、人権、文化、セクシュアリティ、3、ジェンダーの理解、4、暴力と安全確保、5、健康とウェルビーイングのためのスキル、6、人間の体と発達、7、セクシュアリティと性的行動、8、性と生殖に関する健康という8つのキーコンセプトが挙げられておりますが、これはどれも大切な内容でありまして、包括的に性教育を考えていくということは、特定のイデオロギーに基づいた考えではなくて、今まさに内容の面でも年齢の面でも必要なことであると私は考えております。お互いの人格を尊重すること、自分の意見を相手に押しつけないこと、相手の同意を大事にすること、差別があるということを認めていくこと、性が多様であることを認識すること、このような人権を大切にする姿勢というのは、どのような人間関係を培っていく上でも大切だと思います。
なお、今日の質疑で、教育委員会が教育内容を決めていくということに対して御意見もありましたが、私ども議会がこの陳情を採択するかどうかということと、教育委員会の権限に対して踏み込むかということは、私はそれは一定、別の問題であると考えております。今後、予算委員会もありますが、我々議員には、条例を決める、予算を決定する、そういう権限もございますので、教育委員会の権限をこの陳情の賛否に関して侵すということは、私はちょっと別の問題ではないかと考えております。
また、保護者の意見ということを問題にされた方もいらっしゃいました。確かに現在、性教育に関しても様々な見解があると思います。私も公立の小学校、中学校の保護者をやってきましたので、もちろんいろいろな意見の方がいらっしゃるということは当然だと思います。だからといって、この陳情を今、上げないということにはならないのです。意見が違うということは、議論ができるということでありますし、教育がどうあるべきか、人権教育はどう進めていくべきかということに対して意見を言っていって、より社会が発展をする、より多くの人の人権が保障され、民主主義が守られていく、そういう方向になるために教育はあるのだと私は思っておりますので、家庭での教育も大事ですが、今、問題になっているのは、公の教育、公教育がどういう内容で行うべきかだと思っております。より進んだ、より現在必要な教育を行っていくということと、今、保護者の中で幾つかの意見があるということは、これはまた別の問題で、積極的に振る舞っていくことが私たち議員には求められていると思います。
以上のような趣旨で、この陳情には、記書きの1、2とも賛成ですので、賛成討論といたします。
16728【浜田委員長】 これにて討論を終局し、直ちに採決に入ります。
陳受6第2号 子どもを性犯罪、性暴力の加害者、被害者、傍観者にさせないために市内教育機関において「生命の安全教育」及び発達の段階や子どもの実態に応じた包括的性教育を充実させることに関する陳情、本件を採択とすることに賛成の方は挙手を願います。
(賛成者挙手)
16729【浜田委員長】 挙手多数であります。よって、本件は採択と決しました。
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16730【浜田委員長】 日程第4、陳受6第5号 包括的性教育導入に関する陳情を議題といたします。
本陳情につきましては、議長より、陳情者から取下げ文書が提出された旨の報告がありました。
お諮りいたします。本陳情の取下げを了承することに異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
16731【浜田委員長】 異議ないものと認め、さよう決定いたします。
なお、本件は、本会議で承認されるまでは継続審査の取扱いといたします。
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16732【浜田委員長】 次に、行政報告に入ります。
児童福祉法等の改正に伴う相談体制の整備について、報告をお願いいたします。
16733【石川子ども家庭支援センター担当課長】 それでは、児童福祉法等の改正に伴う相談体制の整備について御報告いたします。
1番、趣旨になりますが、こども家庭庁発足に伴い、同時に児童福祉法等の改正が行われました。法改正により、児童福祉機能と母子保健機能を統合した「こども家庭センター」を整備し、両機能を組織として一体的運営することが求められております。また、こども家庭センターと密接な連携を取る機関として、「地域子育て相談機関」の整備も求められております。こども家庭センター及び地域子育て相談機関の整備は、児童福祉法上の令和6年度からの市町村の努力義務となっており、第六期長期計画・調整計画に基づいて相談体制の整備を行います。
2番、こども家庭センターについてです。児童福祉機能及び母子保健機能の円滑な連携のためには執務場所の一体化が望ましいですが、現行の保健センター内に子ども家庭支援センターが移ることは物理的にも困難なため、児童福祉機能と母子保健機能の指揮命令系統の一体化を図ります。そのため、組織としての名称は変更せず、こども家庭センターは両機関合わせての機能とします。こども家庭センターのセンター長は子ども家庭部長とし、子ども家庭支援センター、健康課母子保健係の指揮命令を行う形とします。児童福祉機能及び母子保健機能における双方の業務に精通し、俯瞰して判断できる職員を子ども家庭支援センターに配置します。
下の組織イメージ図を御覧ください。具体的には、健康福祉部に母子保健を担当する部長の職を新たに設置し、その職を子ども家庭部長が兼務します。その結果、子ども家庭部長が、子ども子育て支援課、子ども家庭支援センターと健康課母子保健係をそれぞれの担当課長経由で指揮命令を行う形とし、一体的な支援を行うための指揮命令系統の確立を行います。
裏面を御覧ください。3番、地域子育て相談機関についてです。(1)概要になりますが、妊産婦、子育て家庭及び子どもが気軽に相談できる、物理的にも近距離にある、相談者にとって身近な相談機関となります。相談者の中には、こども家庭センターに直接相談しにくいと感じる家庭もあることから、この地域子育て相談機関が身近な相談先として相談を受けるとともに、こども家庭センターと連絡調整を行い、必要な社会資源につなげていく役割を担っております。市町村において一定の区域を設定し、区域ごとに体制整備に努めるものとなっております。国の提示した職員配置基準が利用者支援事業(基本型)を想定した職員配置になっていることから、既存の利用者支援事業実施施設を指定いたします。
(2)業務内容となりますが、相談支援及び情報発信となっております。
(3)指定機関になります。こちらは、現在、利用者支援事業(基本型)を実施している0123吉祥寺、0123はらっぱ及び桜堤児童館となっております。
4番、相談体制のイメージ図となります。本市は令和3年度から子育て世代包括支援センターを、子ども家庭総合支援拠点──こちらは児童福祉の機能となっております──を子ども家庭支援センターが担っておりまして、利用者支援事業(母子保健型)を健康課母子保健係が担っております。そして、利用者支援事業(基本型)の3施設とともに、連携型として相談体制の整備を行ってまいりました。今般、法改正に伴いまして、まず、子育て世代包括支援センターという言葉はなくなります。その上で、児童福祉と母子保健は一体的な相談支援体制として、こども家庭センター、利用者支援事業(基本型)の施設を地域子育て相談機関として、お互いに連絡調整を行うという形になりました。これは市として、法よりも先行して行っていた相談支援体制について、法改正により制度として追いついてくることとなり、それに伴う所要の改正という形で整理されたと考えております。
報告は以上となります。
16734【浜田委員長】 報告が終わりました。これより質疑に入ります。
16735【本多委員】 簡単に言います。今、裏面のほうで、令和6年度以降はこういうふうに変わりますという図で表していただいたところなのですけど、今までもずっと議論してきた中で、基本的にいろいろなところで相談に乗っていただけるのがいいだろうということで、そういった意味では、今ここには0123が2つと桜堤児童館という形になっているのですけども、これ以外の施設であったりとか、その辺りで相談機能としてもっと恐らく全域にあるのではないかなと思うのですけど、そこの状態とか、あと、そことの今回のこの制度の関係性というところについて教えていただきたいと思います。
16736【石川子ども家庭支援センター担当課長】 より地域に身近な場所での御相談の体制というところでの御質問をいただいたと思っております。まず、利用者支援事業(基本型)の3施設につきましては、地域連携という機能を持っていまして、地域の子育て団体の支援を行うというところを業務の一つとしております。ですので、0123吉祥寺、0123はらっぱ、桜堤児童館を3駅圏分担するという形で、それぞれコミュニティセンターであったりとか地域の子育て支援団体の支援を行うというところも大事な業務の一つとさせていただいていますので、そこで日常的に、困っていることであったりとか、こういう相談を受けたけども、どこにつないだらいいかとか、そういったところを御相談を受けた上で支援を行う、適切な相談先を御案内していくということも業務の一つとして行っていますので、身近な地域でより相談できる体制というのはこれからも充実させていきたいと考えているところでございます。
以上です。
16737【本多委員】 ありがとうございます。安心しました。基本的に、0123は、ゼロ歳のうちが自転車に乗れない間、やはり3駅圏といっても実は行けないという層が結構いるのです。なので、やはりゼロ歳のうち、家から近いところで相談できるというのが一番いいかな、体力的にもいいかなと思いますので、ぜひその辺りはより充実していっていただきたいと思います。
以上です。
16738【菅委員】 お願いします。
この整備についての報告資料にもありますが、執務場所です。一体化が望ましいが、物理的にも困難なため、指揮命令系統は一体化すると。今日はその議論にはしませんが、要するに保健センターが複合化すればそれが一体化できるという想定だったのでしょうけれども、そこが見通せない中で、機能をどのように、物理的には一体化していなくても一体化していくかということについて、もう少し御説明いただけますか。
16739【石川子ども家庭支援センター担当課長】 物理的な一体化についての御質問をいただきました。委員御指摘のとおり、令和4年度に保健センター増築・複合施設の基本計画を策定いたしまして、その中では、その当時の段階では、令和10年度に保健センターの中に子ども家庭支援センターも移った形で一体的な相談支援体制というところは、基本計画の中で触れているところになっております。今後については、そこはまたこれからという形で、代表質問、一般質問の中で御答弁させていただいているところかなと認識しておりますが、それにかかわらず、令和6年度に関して言えば、どちらにしろ、もともとの保健センターの増築・複合化についても間に合わないといいますか、もう令和6年度が始まってしまいますので、そこの体制に向けてどうするのかというのは中で検討していたところになっております。ただ、やはり一番のところは現行の保健センターの中に物理的に一体化するようなスペースがないというところが大きいというところと、あと、今、健康課も、管理係、健康増進係、母子保健係、3係一体的に事業運営を行っているところもございますので、現行の業務をいかに変えずに法の要請を満たすかというところで今回この形にさせていただくというところになります。
以上です。
16740【菅委員】 何か物理的に一体でないことをフォローする工夫はあるのですか。
16741【石川子ども家庭支援センター担当課長】 今回のこども家庭センターの要件といたしまして、情報の一元化というところがございます。今回、それぞれの事務分掌というところも見直しを行いまして、お互いがお互いの相談の情報を見られるような形にしていきたいと考えています。ですので、お互いに関わっている相談者の情報というのが共有できるという形での対応を取っていますし、そこが共有できる前提で、合同のケース会議であったりとか、一緒に同行訪問をするであったりとか、一体的な体制という形に努めていきたいと考えております。
以上です。
16742【川名委員】 横の連携に努めていくということと法律改正が背景にあるということは非常によく分かるのですけども、これは実務的にきちんと回っていけるのかなというのがよく見えないのです。例えば、両方が連携していくのはいいのだけど、職員数に変更があるのか。兼務するということは、その分、例えば部長は大変になるし、下の課長が減っていくのかどうかというのはよく分からないのですが、これはどうするのですか。要は、適正化計画があって、いろいろ兼務させることによって人を減らしていくというのを今までやってきたのですけども、このことによって両方の部の人数がどう変わっていくのか。仕事が大変になってしまって本来の目的が果たせないと困るのですけれども、その辺はどうなっていくのかということと、健康福祉部長は残るのですよね。そこにもう一人部長が、子ども家庭部長が来て、指揮命令系統が随分複雑になると思うのですが、この辺はどう行っていくのか。要は、母子保健係長に直接、今でいうと子ども家庭部長が命令を出せるような図式化なのですけど、しないと思いますけど、結構現場で混乱が起きるような気がするのですけども、その辺は具体的にどう運用していくのかについて御説明をお願いいたします。
16743【石川子ども家庭支援センター担当課長】 まず、連携のことについてお話しいただいたかと思います。人数のことについてになりますが、今のところ、人数を減らすという形で考えているところではございません。2個目の質問にも関わってきますが、健康福祉部に母子保健を担当する部長を新たに設置いたします。今、健康福祉部は健康福祉部長も当然いらっしゃいますし、保健医療担当部長もおりますし、それに新たに母子保健を担当する部長職の設置というのを予定しております。また、子ども家庭支援センターにつきましては、私、子ども家庭支援センター担当課長と、あと、今、母子保健は地域保健調整担当課長が所掌しておりますので、そこはそのまま残るという形になっておりまして、子ども家庭部長がそれぞれの担当課長経由でマネジメントを行うという形を想定しているところになってございます。ややこしくなるのではないかというところでの御心配をいただきましたけれども、健康課と子ども家庭支援センターが日常的にケースの連携というところは、これ自体は平成27年ぐらいからずっと定期的に合同会議を行っていまして、他市よりも非常に連携は取れているのではないかというところは私としても感じておりますので、そこは実務的に影響がないような形にしていきたいと考えているところです。
以上です。
16744【川名委員】 それは実際の運用でやっていっていただきたいと思います。ちょっと1つ気になるのは、子どもと保健が一緒になっていくというのはいいことだと思うのですけど、障害児はどうされていくのか。本当はそこは結構密接な関係を取っていかなくてはいけないと思うのですけど、この図だと見えていないのですが、どう関連していくのかということが1点。
もう1個、0123吉祥寺と、はらっぱと、桜堤児童館を地域子育て相談機関として位置づけるというのはいいのですけども、例えば、対象というのは18歳までなのですかということになってきますよね。恐らく児童福祉法でやっていくと。では、18歳の子を0123に来てもらうのかという、ちょっと矛盾が出てくるような気がするのですけど、細かい運用なのですけども、具体的にどう考えていくのかというのが2つ目。
もう1点、どうでもいいと言ったら失礼な話ですけど、これからの話なのですけども、子どもの「子」の表現はどうされていくのですか。たしか、こども家庭庁ができていて、そこからは全部開きなさいという話になっています。武蔵野市は、子どもの「子」は漢字だけど、「ども」は平仮名にしていく。法律上は「供」は漢字にしているので、結構この中にも子どもの書き方が全部入り乱れているのです。別にそれで支障があるとは思わないのだけども、ちょっと統一感もないし、業務文書としておかしくなってくるような気がするのですが、今後検討するしかないと思いますけども、現状でのお考えを伺わせていただければと思います。
16745【石川子ども家庭支援センター担当課長】 3点御質問いただいたかと思っております。
まず、障害児についてですが、こども家庭庁が発足しまして、障害児の所管もこども家庭庁に移っています。保健センターの増築・複合化の中でも療育相談というところは一体化にしていこうというところで大きな流れとしては動いていたところになりますが、やはり令和6年のこども家庭センターの体制を満たすというところに当たって、物理的な条件がどこもなかなかクリアができないかなというところになるのがまず1点と、こども家庭センターの要件としては、障害児の対応というのがまず含まれていないので、またさらに違う部署との連携となってくると、なかなか難しいところが出てくるのかなと思っていますので、まずは令和6年度、最低限といいますか、基本的なところを法を満たす形でやった上で、障害児のことについてはまた後々検討という形にさせていただければと考えております。
あと、0123のことについてになりますが、対象者なのですけれども、おっしゃるとおり、法律上、明確な規定はない状況になっています。ただ、1月に国の説明会で説明があったのですけれども、法律上、子育てに関する相談を行い、必要な助言を行うと記載があることから、子どもの年齢に制限はないものの、就学前の児童を中心に支援を行うのが適当であるということの説明はございました。ですので、国の想定としても、幼稚園とか保育園というところをまず中心に考えているというのが地域子育て相談機関の考え方になっています。もちろん、子ども自身から御相談があればお話を聞いた上で適切な機関につないでいるというところについては、数は少ないのですけれども、今も当然職員としてはやっていることになりますので、もし御相談があればそこについては適切につないでいくという形になりますし、地域子育て相談機関が全てを解決するわけではもちろんないのかなと思っておりますので、こちらについては御相談があれば対応していきたいなと思っていますが、趣旨としては、子育て世帯、保護者も含めた形での対応というのが中心ということで、今回このような形で整備しております。
子どもの「子」の表記になりますが、ちょっと大きな話になるかなと思ってございますので。
16746【勝又子ども家庭部長】 子どもの「子」の表記についてです。国は、こども家庭庁をつくるときに平仮名でやっています。東京都は「子供」、両方とも漢字です。武蔵野市は以前より、子どもの「子」は漢字で、「ども」が平仮名という形です。昨年度策定された子どもの権利条例をつくるときにも実はこの議論をしました。子どもの「子」を漢字にするのか、平仮名にするのかというのは、こども家庭庁ができたところもあったので、名称について協議をしたのですけれども、今までの子どもプランですとかそういうところも、表記についてはこれにしなさいという定めは実はありませんので、自治体が決めるというルールで、ですから東京都もそういう表記になっている、国もそういうふうになっているということです。ほかの市町村でも様々な表記があるということは認識をしております。それまでの子どもプランの流れもありまして、今回、子どもの権利条例をつくるときに議論をして、今までの子どもの表記というのは守るというか、この表記が一番適当だということで、その段階で今現在、武蔵野市の表記については、子どもの「子」は漢字、「ども」は平仮名ということで現在は考えております。
16747【川名委員】 まず、この2つの連携をしていって、障害を持ったお子さんについては将来的という話だったのですけども、相談とか情報連携はきちんとされていくという理解でいいのですよね。今もやっていると思いますけども、この図だけだとそこら辺が見えてこないものですから、その辺を再確認させていただきたいと思います。
0123については、基本的にゼロ、1、2、3だけども、4、5も一応対象としているという理解でよろしいのか、ここの確認。
それで、こっちが、令和6年度以降、こども家庭センターは「こ」が開いているのですけども、別にどうでもいいような話なのですけども、これは時代の流れを見ていって、いつかは統一なり何かしていくという理解でいいのか、ここだけ確認させてください。
16748【石川子ども家庭支援センター担当課長】 現状の相談のことにもなりますけれども、当然に、健康課であったりとか、子ども家庭支援センターであったりとか、障害を理由にした御相談というところ、そこについての悩みといいますか、御相談は受けているところですし、そこは適宜、障害者福祉課と連携して対応していますので、そこは引き続き適切に行っていきたいと考えております。
0123施設ですけれども、0123施設は利用者としてはゼロから3までですけれども、御相談としては、利用者支援事業(基本型)としては基本的に未就学児をお持ちの御家庭を対象にしているのが原則的なところになりますので、御相談は受けていきたいと思っていますし、それ以上のお子さんからの御相談を受ければ、そこは適切な相談機関を御紹介していくという形で対応していきたいと考えております。
以上です。
16749【勝又子ども家庭部長】 こども家庭センターの名称は、これは国の仕組みの名前なので、うちでこれを勝手に漢字にするというわけにはいかないのです。ですので、今回は機能としてやりましたけれども、国が進める制度は恐らく子どもの「こ」は平仮名になっていくと。この後もそうだと思っております。時代の流れに沿って、子どもの「こ」が平仮名が適当だというような判断がもしなされるのであれば、そのときには全庁的に変えなければいけませんので、そのときには議論したいと思います。
16750【山本委員】 ちょっとだけ聞いておきたいことが出てきまして、伺いたいと思います。
なお、今、議題になっていた「子ども」の記載、漢字か、平仮名かということでございますが、私は両方漢字というのはちょっと違うかなと個人的には思っております。「供」というのを漢字にしてしまうと、子どもは別に大人や保護者のお供をしているわけではないので、そう受け取る人も可能性があるということで、「ども」は平仮名のほうがいいということを申し上げておきたいと思います。
その上で、質問というのは1点だけなのですけれども、保健センターに子ども家庭支援センターが移ることは物理的にも困難なためということなのですけれども、来年度に関して言えば、予算特別委員会もありますが、市長が、保健センターの大規模改修と増築に関して、実施設計については一旦立ち止まるという方針を出されていて、それが今後の予特でも議論されるかと思うのですけれども、だから、今後どうなるかというのは今現在確たることを私がこうだとかああだとか言えないのですけれども、もし保健センター改修を、北側に保健センターを造って、今の保健センター部分を子ども・子育て支援センターとして機能強化をするということになった場合にも、やはりそこで、ここは難しいのだ、物理的にも無理だということになるのでしょうか。これは仮定の問題ですけど、いかがですか。
16751【石川子ども家庭支援センター担当課長】 仮定のお話という形で答弁させていただければと思いますが、2月の全員協議会のところで基本設計案を出させていただいたかと思っております。そのときには、既存棟の2階に相談対応をする職員がワンフロアに集まるという形で出させていただいていまして、そこには子ども家庭支援センターと、健康課母子保健係の職員と、教育支援センターの職員と、あと、ハビットの療育相談の機能の一部が来るという形で座席としては想定していますので、一応そこに集まるという形で2月の基本設計の段階では御提示していますので、そのままという形であれば一緒に一つに集まるという考え方になります。
以上です。
16752【山本委員】 分かりました。仮定の問題を聞いてしまったわけですけれども、もちろん実施設計に関して、市長が一旦実施設計については戻してということでございますので、そういう方針が出されているわけですから、今後の議論を私としても見守るしかないのですけど、私個人としては、保健センターの大規模改修と増改築には賛成なので、以前の基本設計があったとおりに、現状の建物を今後使う場合には子ども・子育て機能をそこで集約して、新しい機能も付け加えればいいということをこの場で申し上げておきたいと思います。
以上です。
16753【小林委員】 3点あります。よろしくお願いします。
1つ目は、率直な疑問なのですけれども、これは児童福祉法の10条の第2項の改正に伴うものと認識していますが、これは設置の努力義務だというように認識しています。もしこども家庭センターを設置しなかった場合はどうなるのかというのを素朴な疑問として教えてください。
2つ目は、この組織イメージ図があるのですけども、これは将来的にどうなるのか、すみません、議論はありましたか。ちょっと聞き落としているかもしれないのですけども、今は機能としてということだと思うのですけども、将来的に、例えば保健センターみたいなものができて一体化できたら、そのときはどうするのかというのは、すみません、それは聞き落としているかもしれないのですけども、そこら辺の点について改めて教えてください。
3つ目です。保健センターはそれなりのスペースが必要となってくるような認識をしています。今、保健センターはどのぐらいの大きさですか。もし出れば、予定としてどのぐらいの大きさとしてこのセンターをそもそも想定しているのか。もししていないよというならいいのですけど、それがどのぐらいなのかというのと、ほかの自治体がどのような対応をしているのか。それなりの面積があるところで、みんなどうやって。センターを設置しようとすると、そんな簡単な話ではないような気もするのですけども、その点についてお伺いしたいと思います。
16754【石川子ども家庭支援センター担当課長】 3点御質問いただきました。こども家庭センターについて、児童福祉法の努力義務というところですけれども、設置しない場合どうなるのかというところが御質問の趣旨かなと思っております。まず、裏面の相談体制イメージ図に関わってくるところになるのかなと思っていますが、令和3年度から、子育て世代包括支援センターという形で、児童福祉と母子保健と利用者支援事業(基本型)を連携型として一体的に支援していきますという体制を整えていたところになるのですが、子育て世代包括支援センターという文言が法律上なくなるところもございまして、そうすると、今まで利用者支援事業(基本型)と利用者支援事業(母子保健型)、子ども家庭支援センターが連携をしていた法的根拠というところもちょっと宙ぶらりんになってしまうというところが一番の、今回、努力義務になっていますが、令和6年度にこの体制にさせていただきたいと思った内容になります。ですので、実際、看板がかけ替わる形になりますが、引き続き、この5機関で連携を取っていきたいという形で整理をさせていただいたところになります。あとは補助金ですけれども、新たにこども家庭センターを設置することでの補助金というのが発生しますので、そちらのほうも取るという形で整備をさせていただいています。
2番目に、将来的な組織イメージ図のところになりますが、こちらのほうも、ちょっと仮定のお話にはなりますが、今後、保健センターの増築、複合施設整備の中で一体化になるのかどうかというところでまた議論は変わってくるのかなと思っています。仮に、基本、2月に全員協議会でお示ししたとおりの案になるのであれば、教育相談も療育相談も含めて一体的な組織体制をどういうふうにしていくのかという形の検討になると思いますので、そこは今後の議会の皆様との議論の結果になってくるのかなと思っているところでございます。
3番目の保健センターの面積なのですけれども、こちらは今、既存の面積という意味合いでしょうか。そこはちょっと今、把握していないので、申し訳ありません。
16755【勝又子ども家庭部長】 補足をいたしますけれども、面積の想定というお話がありましたが、先日お示しをした基本設計の案の中に具体的に、あれは複合の形ですけれども、先ほどちょっと担当からも説明しましたように1階部分はどういうスペースで2階部分はどういうスペースでということですが、具体的に申し上げますと、こちらのほうの相談体制は既存棟の中の1階部分が総合相談窓口で、2階部分がスタッフのいる、職員の居場所と。ですから、保健センターの2階の部分が職員のいるスペース、1階の一部分が総合相談窓口、要は市民から直接相談を受けるところ。そのほかに1階には健康増進のスペースがありますので、ちょっと面積的に何平米という表現はできませんが、先日お示しした基本設計を見ていただけると、大体どの部分がこの組織の面積になるのかというのは、具体的には面積としては分かりませんけれども、イメージとしてはつかめるのかなと思っておりますので、御参考にしていただければと思います。
あと、他の自治体のものは、今、担当課長から説明させます。
16756【石川子ども家庭支援センター担当課長】 他の自治体の状況になりますが、26市に調査をしているところですが、令和6年度に実施する自治体は14自治体と聞いているところでございます。ちなみに、令和5年度の段階で2つの自治体が先行して実施をしておりまして、令和7年度に5自治体の予定、未定なのが4自治体というところで聞いているところでございます。他市のやり方といいますか、状況ですけれども、物理的に場所を用意して一体化するというところもあれば、離れているけれども指揮命令系統を一体化するというところもございます。ただ、共通しているところだけを言いますと、母子保健の部門を子どもの担当の部署に寄せていくというところが全体的な傾向としては見えているところでしょうし、こちらはこども家庭庁発足に伴いまして母子保健の担当もこども家庭庁に移っていますので、そこを意識した形での組織体制かなというところでこちらとしては理解しているところでございます。
以上です。
16757【小林委員】 ありがとうございました。そういう中で、1つ目の質問なのですけれども、補助金の影響があるというような話もありました。これはお幾らぐらいになるものか、もし把握されていたら教えてください。
2点目は、今後、保健センターの成り行きを見て検討していく、まだ決まっていないということで理解しました。違ったら教えてください。
それで、最後の部分は大体2,000平米ぐらいの影響なのかなというようには、1階と2階部分だと2,000平米ぐらいのイメージかなというように思いました。それは確認します。そういう中で、自治体によって、場所を用意するところもあれば、そうでないところもあるというようなところ。そして、健康課、母子保健事業が子ども家庭支援センターのほうに移るような話になるということです。分かりました。そこは理解しました。
それでは、すみません、補助金のところかな、教えてください。お願いします。
16758【石川子ども家庭支援センター担当課長】 現状の補助金が国から示されている金額になりますが、627万2,000円の3分の2が国庫負担で、6分の1が都、6分の1が市の負担という形で補助金として提示されているところでございます。
以上です。
16759【勝又子ども家庭部長】 補足をさせていただきますが、今、センターを造った場合の補助金はそうなのですけれども、こども家庭センターについては一応令和7年度末までちょっと経過期間があるのですけれども、令和8年以降、この制度をつくらないと、例えば利用者支援事業(基本型)ですとか利用者支援事業(母子保健型)ですとか、今まで市がもらっていた補助金がもらえなくなってしまうのです。そこの経費が数億円単位。ちょっと細かな数値等は持ち合わせておりませんけれども、億に近い、今もらっている補助金がもらえなくなるという可能性がございますので、これは子育て世代包括支援センターを造ったときにもそうだったのですけれども、このこども家庭センターという仕組みをつくらないと既存でもらえていた補助金がもらえなくなるということがございます。
16760【小林委員】 ありがとうございます。補助金を数億円もらえなくなるということで、大きいなというように思うのですけど、これは、でも、やはりちょっと中身を見ないと何とも言えないかなというような印象もありますので、この点について、どういうような補助金が対象になっていて、補助金をもらえるところもあれば、一方で市独自の財源もあるわけなので、こういったところについて、また後日確認させてもらえればというように思います。
以上です。
16761【浜田委員長】 これにて質疑を終わります。
次に、樫の実幼稚園の認定こども園への移行について、報告をお願いいたします。
16762【月原保育施策調整担当課長】 それでは、樫の実幼稚園の認定こども園への移行について御報告いたします。報告資料を御覧ください。
まず、事業の概要についてですが、幼児教育を行う社会資源の維持を図るため、個人立幼稚園の認定こども園への移行を支援するものでございます。
次に、経緯についてです。これまで、市内の樫の実幼稚園は個人立であることから、今後、運営の継続が困難となる可能性があることが課題でありましたが、そうした中、樫の実幼稚園から、社会福祉法人ちとせ交友会とともに、認定こども園に移行した上で樫の実幼稚園の幼児教育を継承したいとの提案がなされました。この提案を受けまして、市の認可保育施設整備等対策本部会議において、樫の実幼稚園を廃園した上で幼保連携型認定こども園を新設することについて検討し、これを決定しました。
続きまして、施設概要についてです。施設種類については、幼保連携型認定こども園です。幼保連携型認定こども園は、幼稚園的機能と保育所的機能の両方の機能を併せ持つ単一の認可施設です。運営事業者は社会福祉法人ちとせ交友会で、当法人は全国で認定こども園7園及び認可保育所55園を運営しております。移行年月日について、認定こども園としての開設日は令和7年4月1日を予定しております。定員については、現状の保育需要を踏まえ、現行の幼稚園定員110人から、幼稚園部分の1号認定42人と保育園部分の18人を合わせた60人の予定です。ただし、認定こども園開設当初の設定については、在園児の年齢の持ち上がりの関係で、この限りではありません。施設名称、所在地ほかは記載のとおりでございます。
続きまして、資料の裏面を御覧ください。今後のスケジュールについてです。令和6年5月に建築工事に着工し、現在の園庭場所に新園舎を建築、11月に完成する予定です。その後、園児は既存の旧園舎から新園舎へ移動し、11月から翌年2月にかけて旧園舎を解体し、園庭を整備する予定です。
以上で報告を終わります。
16763【浜田委員長】 報告が終わりました。これより質疑に入ります。
16764【本多委員】 御報告ありがとうございました。これは、市としては、認定の部分とかそういう手続のところは理解したのですけども、何かお金が出ていったりとかということはあったりするのでしょうか。
16765【月原保育施策調整担当課長】 費用につきましては、令和6年度に、今、予算要求をさせていただくような形で考えておりまして、お金につきましてはその予算審査の中でお答えさせていただきたいと思います。
16766【川名委員】 認定こども園になるということは了解しましたということなのですけど、これは現状110人の定員で何人ぐらいの子どもたちが通っているのかということと、園庭といってもそんなに広くないなというイメージがあるのですが、その辺を踏まえて、大丈夫なのでしょうねという確認が一つ。
もう一つ、地域の人から言われたのですけども、これはたしかもう80年ぐらいたっているのです。多分感情的な話なのでしょうけども、あそこの三角屋根の園舎が何か残せないものかという話もありました。80年もたっていたら耐震的に難しいのかなと思っているのですが、旧園舎は結局跡形もなくなっていってしまうのかどうか。形として残せないものだったら、何か写真を撮るなり記録として残していってあげてもいいのかなと思うのですが、たしか小美濃市長の出身地ですよね。せっかく地域でずっと愛されている幼稚園の園舎がなくなるというのは寂しいものもありますので、何かそういう協力をしてほしいみたいな要望があるようでしたら対応ができるのかどうか、この点を確認させてください。
16767【吉田子ども育成課長】 現在の幼稚園の定員は90名弱程度まだいらっしゃることになってございますので、この園児さんたちにつきましては御希望があれば認定こども園に移ることができるようにしていきたいと考えてございます。
16768【月原保育施策調整担当課長】 園庭のスペースが狭いのではないかというところで、園庭につきましての御質問です。確かに、新しい園舎を建てるというふうになると、今の園庭のスペースが、今回定員を設定した中での園舎を建てるということになると、ぎりぎりのスペースになるというふうには認識しておりますけども、事業者から図面等で確認をしておりまして、そこの部分については新園舎が建てられるというところについては、今、十分に確認を取っているところでございます。
あと、三角屋根を残すとか、既存園舎の部分について何か記念で残すというようなお声があるのではないかというところにつきましては、既存園舎の持ち物については、当然幼稚園の持ち物ですので、市が何か言えるという立場ではないのですけども、そういった声があるというところを踏まえまして、事業者にお伝えをして、この事業を進めていきたいというふうに思っております。今、話の中では、既存園舎については全て取壊しというような形では聞いております。
以上になります。
16769【川名委員】 園舎についてはこちらが何とも言える話ではないので、そういう話があったら対応していっていただければと思います。
あと、たしか、ここは園長さん、住まわれている方も、住居と一緒ではなかったでしたか。その辺も大丈夫なのかなとちょっと不安を持っているのですけども、大丈夫だから建てるのだと思いますけれども、新園舎に移ったときに十分な園庭とか、その辺は教育環境として問題はないのですよねということを確認だけさせていただきたいと思います。
16770【月原保育施策調整担当課長】 新園舎が建って、新しい園庭ができてというところの環境は大丈夫なのかというところの御質問だと思うのですけども、この提案を総体的に市のほうでも大丈夫かというところを確認をしておりまして、また、都の認可が下りるかどうかというような、そういったところの確認も都と調整を行っております。今もそこの調整を行っているところでございますけども、そういった形で、事業者からの提案を様々な関係機関で確認はしているところでございます。
以上です。
16771【浜田委員長】 住居人はよろしいですか。住居人がいらっしゃるという。
16772【月原保育施策調整担当課長】 委員おっしゃるとおり、今、そちらに園長先生が住まわれているというところは承知しているところでございます。そこも含めて移動していただいてというようなところで、園とは調整して話を進めているところでございます。
16773【山本委員】 この樫の実幼稚園の認定こども園への移行について、今日、私は補正予算でも幼稚園関連でちょっと質問させていただいたのですが、全般的には、社会的に共働きが増えて、保育園の需要がこのところずっとあって、どんどん保育園を造ってくるということがあって、幼稚園も、幼稚園の中で幼稚園をやりながら預かり保育を夕方やったりとかしてきたわけです。結局、現行の幼稚園の定員が110人で、それなりにいらして、今も90人以上いるということは、そんなに小さな規模だと思わないのですけど、そういう預かり保育とかいろいろな努力をしても吉祥寺東の地域において幼稚園の存続が難しい、つまり、需要がない、人が集まらないということなのか。運営をしている人の運営する体制が取れないのか。その辺りは、何か言いづらいことかもしれないのですけど、どういう状況なのでしょうか。
16774【吉田子ども育成課長】 今回の移行につきましては、園児数が減少したことに伴うものというよりも、個人立であることによって、今後、代替わりがうまくいかなくなる可能性も生じる可能性がございます。そうしたリスクを考えて、今回、法人へ移行した上で認定こども園に移行するということを想定しているものでございます。
16775【山本委員】 分かりました。ということは、人が集まらない、利用者が集まらないというよりも、これまで運営していた人、また、体制の問題であるということです。それで変更があるわけですけど、全体の定員、これまで定員が110人で、もちろん夜までやっているわけではないけれども、これが60人になって、私も経費的なところはよく分からないのですけれども、やはり経費関係も含めてこういうふうに認定こども園に変更することに見合ったということなわけですか。
16776【吉田子ども育成課長】 今回の認定こども園の定員設定につきましても、地域の保育需要ですとか、今後の幼稚園部分の需要なんかも想定した上で、一番適した形に設定しているところでございます。
16777【小林委員】 よろしくお願いします。
端的に2つかな。2つという意味では、1つは、個人立であることから今後運営継続が困難となったということなのですけども、ここについて、もう少し具体的になぜ困難になったのかということを考えているのか、教えてください。
もう一つが、市の認可保育施設整備等対策本部会議において、こども園を新設することについて検討したということなのですが、どのようなことを検討したのか、教えてください。
3つ目は先ほどの定員の話なのですけど、これは結果的に保育需要を見てということなのですけど、問題ない状況にあるというふうに理解していいのか、念のため、併せて教えてください。
以上3つ、お願いします。
16778【月原保育施策調整担当課長】 認可保育施設整備等対策本部会議での検討の内容についての御質問でございます。こちらにつきましては、樫の実幼稚園を廃園にする、並びに認定こども園を新設するという形で、この移行の、まず総体的なところの確認を行ったというところがあります。その上で、今回運営事業者は社会福祉法人ちとせ交友会でございますけども、そのちとせ交友会が運営事業者として適正かどうか、そういったところを既存園に視察に行って保育内容等も確認しております。その内容の結果を報告して、その中の会議で内容を精査しているところでございます。また、財務状況の確認もしてございます。そういったところで、財政面、保育面、運営面という形で、トータルでこの事業が大丈夫かというところを確認しているところでございます。
16779【吉田子ども育成課長】 今後、個人立であることによって継続が困難となる理由でございますけれども、まず一つは、先ほど申し上げましたように、代替わりの際に相続が発生する可能性があるというところでございます。それと、園舎が戦前に建てられた部分がございまして、今の建築基準法を満たしていない状況でございます。その意味では、今後認可の変更をする際には、満たしていない基準をクリアしていかないといけないのですけども、そうすると、建て替え等が必要になってくると。建て替えが必要となるということは、そうした費用を負担することも必要になってきてございますので、一定程度経営基盤が強化されていないと難しい面がございます。その意味では、先ほど御紹介したような大きな法人でそうした負担にも耐え得るような体制が必要になってきますので、そうした面も考慮して、今回、個人立から法人に移行するという判断に至っているところでございます。
16780【月原保育施策調整担当課長】 定員についての妥当性というところになりますが、先ほどの繰り返しになりますけども、現在の保育需要、それは1号の幼稚園部分のところと、2号、3号の保育園部分のところにつきまして、現状を踏まえまして総合的に考えた結果、こちらの定員にしているというところで、今後の保育需要を見据えた上で、市としてはこの定員は妥当だというふうに考えているところでございます。
16781【勝又子ども家庭部長】 補足をさせていただきますが、今、東京都が新たに園を設置するときは、個人立はもう認めていないのです。ですので、例えば、事業が継承されたときに、今やっている方がまた新たに個人立で継承するということができないのです。ですから、いろいろなほかの所要の問題がありますが、根本的には、個人立はもう継承できないということなのです。そこが一番の大きな問題です。
16782【浜田委員長】 これにて質疑を終わります。
次に、令和5年度武蔵野市子どもの学習・生活に関する調査報告書について、報告をお願いいたします。
16783【牛込教育企画課長】 令和5年度武蔵野市子どもの学習・生活に関する調査報告書について御説明をします。
まず、概要版を御覧ください。こちらの調査実施の目的でございますが、第四期学校教育計画及び第六次子どもプラン武蔵野策定の基礎資料とすることを目的として行っております。質問項目については、国の全国学力・学習状況調査や東京都の調査と比較をして、絞り込んで設定をしております。
調査対象としましては、国の調査と合わせて、市立小学校の6年生及び中学校3年生です。あわせて、その保護者、また、市立小・中学校の教員を対象に行いました。
3番の調査方法につきましては、調査期間は6月から8月にかけて、ウェブアンケート方式で行いました。回収状況については、小学生は69%、中学生は32%、保護者は54%、教員は66%でした。
4番です。アンケート調査の中から主な質問と回答について御紹介します。まず、児童生徒を対象としたアンケートで、学校で楽しいと思うことについてです。まず、1位と2位は、小学生、中学生共通の回答でした。3位は、小学生は給食を食べているとき、中学生は授業中に問題が解けたときというのが多かったです。
2ページ目を御覧ください。学校でもっとやってほしいことにつきましては、小学生、中学生で、上位に来た回答が分かれております。小学生は、学習者用コンピューターを使った活動が上位に来ました。中学生は、学年、学級を超えた交流ですとか、プロの音楽家、美術、スポーツなどリアルな体験が上位に来ております。
続きまして、保護者を対象としたアンケートについてです。学校でもっと進めてほしいこと、取り組んでほしいことに関する質問については、小・中学生の保護者で大きな違いはなく、1位が生徒指導の充実、次が子どもの興味・関心に応じた学びで、3位が教員の働き方改革の推進が多かったです。
次に、働き方改革の推進に関連して、学校が担う必要がないと思うものについて質問をしました。これも小・中で大きな差はなく、行事の見回り、登下校の見守りなどは半数を超えております。休み時間の見守りや給食の見守りは回答としては低かったです。
次に、3ページ目を御覧ください。教員を対象としたアンケートです。やりがいを感じるときを聞いたところ、小・中ともに、子どもの成長を感じられたとき、子どもや保護者から感謝の言葉を述べられたときが高かったです。3位は小・中学校で違いが見られ、小学校の先生は同僚や管理職から仕事が認められたとき、中学校の先生は学校行事がうまくいったときというのが高かったです。
次に、学校教育でもっとやっていくとよいと思うものに関する質問は、小学校、中学校ともに、1位は働き方改革の推進が最も多かったです。2位以下は小・中で違いが見られ、小学校は特別支援教育、また、3位に話合いを通した合意形成が高く、中学校は不登校対策、学力の育成、生徒指導の回答が多かったです。
続きまして、クロス集計について御紹介をします。学校行事などのときに目的を考えているかという質問については、先生が考えを聞いてくれていると思う生徒ほど、学校の目的を考えていると。先生がよく聞いてくれると答えた児童生徒ほど、行事の目的をよく考えているという結果が出ております。
4ページに行きまして、児童生徒、保護者、教員の比較を出しています。学校の取組や行事のときに目的や目標を考えているかという質問で、こちらは教員がよく考えさせているという回答をしたのが76%であったのに対し、よく考えていると答えた児童生徒が46.6%で、こちらは差が見られました。
概要版の最後は、保護者、教員の比較についてです。保護者が学校に協力できること、学校が協力を得たいことを比較しております。教員は、働き方改革の推進、不登校児童生徒への支援に協力を得たいというふうな回答が多かったです。保護者は、具体的にこのイメージが難しかったのか、無回答が40%で最も多かったです。次いで、様々な人と関わる学び、体力向上、また、開かれた学校づくり協議会の強化が多かったです。
以上、概要版は学校教育に関する質問を中心に掲載しております。
加えて、報告書本書のほうを御覧ください。報告書の質問から幾つか御紹介をします。まず、24ページを開いてください。放課後の過ごし方を子どもを対象に聞いております。小・中学生とも勉強が最も多かったです。2位以下は、小・中で違いが見られたのは、小学校は、友達と遊ぶが多かったです。中学校は、動画やSNSを見る、音楽を聴くという回答が比較的多かったです。
続きまして、29ページを御覧ください。子どもの権利について質問をしております。子どもの8つの権利の中で最も大切だと思うものについて、小学生は、安心して生きる権利が最も多かったです。中学生は、自分らしく育つ権利が最も多かったです。というところで違いが見られました。
続きまして、30ページです。こちらは、家族で助けたり、お世話をしたりする人がいるかということで、ヤングケアラーを意識した質問であります。いると回答した方は全体の13%おりました。
続きまして、31ページ。それで生活にどんな影響が出ているかということで、特に影響がないと答えたのが半分以上でしたが、小学生では、自分のやりたいことや好きなことをする時間が少ないというのが多かったです。中学生では、学校の休みや遅刻が増えた、相談できる人がいないという回答が多かったです。
続きまして、48ページです。保護者に対する質問の中で、子どもに関する費用で負担を感じているものについて聞いております。一番多かったのが、学力向上のための塾代や、また、大学等への進学のための費用が比較的多かったです。
そして、最後に64ページを御覧ください。教員を対象とした質問で、子どもの権利を教えるに当たってどのような難しさを感じていますかという質問をしました。小学校の先生は、関心を持ってもらうのが難しいという回答が多かったです。中学校の先生は、教える時間がないという回答が最も多いという結果が出ました。
説明は以上でございます。
16784【浜田委員長】 説明が終わりました。これより質疑に入ります。
16785【本多委員】 ありがとうございました。細かい、ここからの施策についてとかは予算とかでやりたいなというふうに思うので、ちょっとこの調査についてというところだけ今日は伺いたいと思います。
まず1つ目は、回収状況のところで、本書の3ページです。有効回収率というところで出していただいているのですけど、結構高い数字だなと思っている中で、中学3年生だけがちょっと低め、周りに比べればというだけなのですが、ここは数字的にここだけちょっと低いのは何か理由があるのかなというところで気になったので、教えてください。
あと、大体ざっと全体を見たのですけども、そもそもの調査の質問項目のところで、いろいろなところから参考にして引っ張ってきていますということだと思うのですけども、例えば、これは学習や生活に関するというところだったりするので、どちらかというと、何か前、ほかのアンケートとかで見た、朝御飯を食べてきているかとか、生活というところでそういう設問もほかのアンケートであったかなと思っていて、ここには盛り込めなかったけど、もうちょっとそういうものを聞きたかったなとか、ほかのアンケートでやっているからそれはいいとか、いろいろ仕分があったのかもしれませんが、調査項目のところで何か工夫だったり、もう少しこういうところも聞きたかったなみたいなところがあれば教えていただきたいです。
16786【牛込教育企画課長】 このアンケートにつきましては、小・中学生は学習者用コンピューターでも答えられるような形式でおりました。こちらのほうで、小・中学校にも協力を要請しまして、できるだけ在校時間にということで要請をしたのですけれども、中学生のほうが今、カリキュラムがいっぱいで、なかなかこのアンケートの時間が取れないということで、放課後答えてもいいということにはしたのですけれども、結果として、こういった小学校と比べると低い数字になっております。
そして、質問項目については、やはり回収率を上げるために絞り込みました。例えば、朝御飯を食べているかとか、あるいは自分によいところはあるかとか、そういった質問については国の毎年行っている調査でも聞いておりますので、そういったところは精査をして、今回こちらのほうでは聞かなかったということにしております。
16787【本多委員】 ありがとうございます。質問はとにかく、もともと多いから、それに対してというのは難しいところはあると思うのですけど、子どもの権利のときもそうだったのですけど、結構こういうものに対して自由記述で子ども自体が表現することというのは、大人に比べると、そういうほうが回答しやすかったりとか、そういう心理が働くのかなと思ったりするのですけど、今回も、例えば、学校で変だなと思う、おかしいなと思うルールはありますかみたいなところで、何でシャーペンが禁止なのだとかそういうことを自由記述で書いてくれているのを見て、これこそ、その意味では学校の校則についての考え方であるとかルールを見直していこうという、本当に子どもの権利の部分の意見を自分で主張していくというところと結びついてくるのだろうなというふうに思っていて、そういう意味だと、こういう自由記述のところを割と盛り込んでいくことによって、子どもの権利の部分もそうだし、ある種、回答するという意欲というところにつながってくるのではないかなと。中学生なんかは特に自分で思っていることを表明したいというので、この自由記述をもう少し増やしてみても面白い結果が得られるのではないかなと思ったりもしますけれども、そういったところについてはいかがでしょうか。
16788【牛込教育企画課長】 自由記述につきましては、従来、紙のアンケートであったのですけど、今回パソコンを使ったアンケートということになりましたので、恐らく自由回答も紙と比べて回答がしやすかったのではないかなというふうに考えております。また、今後については、やはり質問数が多くなるとどうしても回収率が落ちてしまうので、より内容は精査をして行っていきたいというふうに考えております。
16789【本多委員】 ありがとうございます。こういうものは重ねていくものだと思いますので、またいろいろブラッシュアップしていただければと思います。
あと、もう一つだけ。今回、回収依頼方法ということで3ページに書いていただいている、「全市立小中学校、チャレンジルーム、むさしのクレスコーレを通じて、児童・生徒に回答依頼のチラシを配布した」というふうになっています。この場合、学校に行っていないお子さんについてはそのチラシが行き渡るということがあったのかどうか。私は、やはりふだんから意見を伝えられる環境にいればできると思いますが、そういう状況にないお子さんこそ言いたいことがあるだろうと思います。そういったお子さんが、ここの、今見ている限りのところでは、依頼自体はチラシで行われているので、どこかに行っていないともらえなかったのかなと思ったりしますけれども、その辺りについてのフォロー体制というのはどうだったのか、教えてください。
16790【牛込教育企画課長】 こちらは紙のチラシで周知依頼をするとともに、学習者用コンピューターの画面でもアクセスできるという設定にしておりますので、そういった形で周知をしたというところでございます。
16791【本多委員】 分かりました。こういうものは、ぜひ答えてくださいというのが来たときに、例えば、私の会社とかでもそうですけど、国とか東京都とかいろいろなところからアンケートはメールでばんばん来るのです。すごい数が来るのですけど、そういう事業者向けのアンケートとかは、やはりメールで送られてきて、何のために取っているよ、だから答えてねというふうに言われると、ああ、やろうかなというふうに思う。これは今、URLがデスクトップみたいなところにあるとか、掲示板上にあるとかというので、こっちは一応お知らせしているよということにはなるのだと思うのですけど、あなたにぜひ答えてほしいのだというのは、やはりプッシュをして、多分メールで届く、LINEで届く、そういったものがあると回答しようかなというふうになるのかなと思いますので、そういう個々人に対して。ちょっと私も学習者用コンピューターの掲示板上に回答を依頼してというところがポップアップとして個人に対して直接的に答えてねというふうになるのかどうかは分からないので、そこをやっていただきたいなと思うのですけど、教えてください。
16792【牛込教育企画課長】 こちらは学習者用コンピューターの画面に表示させるとともに、保護者宛の緊急メールという形で複数回行っておりますので、保護者からの声かけで回答につながったというケースもあると認識しております。
16793【本多委員】 分かりました。こういう意見を書けるとか出せるということ自体が非常にいいことだというふうに思いますので、統計を取るということもそうなのですけど、ここから、ある種。私も教育サービスとか何かをやって、全然違う作文とかを提出してもらって見ているときに、これはもしかしていじめに遭っているのではないかなとか、そこから通報したりとかということも実際あったりします。だから、全然違うところから、こういうアンケートとか何か自由記述でとか、そういったところから発見できることというのも、子どもがそこで発信するということができるかなというふうに思うので、できるだけたくさんの方が答えられるような環境というのを今後も整備していただきたいと思います。
今回、保護者からのアンケート結果もありますし、教員からのアンケートというのもあって、非常に興味深いなというふうに思っていますので、もう少し踏み込んで、予算のほうに持っていきたいというふうに思っております。
以上です。
16794【菅委員】 お願いします。
1つは30ページ、先ほど触れられていた「家族の中にあなたがいつも助けたり、お世話をしたりしている人はいますか」という問いで、これは一緒にお答えいただきたいと思いますが、「(注意)」というところももちろんこれは設問にあっての答えだと思うのですが、その答えでこのパーセンテージというのは、私は結構高いのかなと認識したのですが、そこをどう捉えているかということが一つ。まずそれをお願いできますか。
16795【牛込教育企画課長】 以前、子どもの権利条例をつくるに当たって行ったときの同趣旨の質問が、それはたしか回答が1割前後だったかと思いますので、一定数こういった状況にいる子がいるというような認識はしております。
16796【菅委員】 この注意書きがなくて、いつも助けたり、お世話をしたりとかというと、幼い兄弟、例えば小学生同士で世話をするとかそういう、世話の中でも、ここに書かれているようなことよりはもう少し軽いものを想像して、ある程度のパーセンテージになるのかなと思ったのですが、この注意書きまでして、「例えば、病気や障害がある家族の看病やかい護をしたり、幼いきょうだいに食事を作ってあげたりすることを言います」ということで、子どもの権利条例のときも1割前後ということですが、ちょっとこれは高いなというふうに。それ以上、今、何も私も持ち合わせていないので、その認識を伺いました。
それから、先ほど本多委員からも自由記述のところがやはり非常にいろいろなことが分かってということで、先ほどの41ページの、これは保護者のほうの自由記述です。両方なのですが、子どものほうの自由記述も。これは19ページです。子どものほうの小6と中3の自由記述。41のほうは保護者のほうの自由記述で、それぞれこういうふうにいろいろ書かれていることに対して、もちろんこれは数で言ったらとても大きいものではないですけれども、いろいろ書かれているということはそれなりにそこに思いがあって書かれているということだと思いますので、特に、これはもちろん今日市議会でも報告されて、例えば校長会みたいなところでも報告されるのかなと思うのですが、あるいは教職員に対して報告。保護者に対しては、何らかのペーパーになるのでしょうか。そのことを一つ伺いたいのと、子どもです。実際にこういう決まりについていろいろ、特にシャーペン、私たちの頃もシャーペンは禁止だった気がするのですけど、そういう決まりに関してこういうものが上がってきたときに、要するに自分が答えた。答えたことに対してどういう返しがあるのか。これは回答率にも関わってくると思うのです。答えたら答えっ放しで、そのまま、ありがとうございましたで何も返しがなければ、あれはどうなったのだろうと。あれはどうなったのだろうとも思わず終わるかもしれないのですが、その辺は特に教職員、保護者、子どもと、それぞれどういう結果の返し方をされているのかもお願いします。
16797【牛込教育企画課長】 学校については、校長会や副校長会などでこちらの結果を説明するとともに、また、パソコンのほうでも見られるような形にしております。また、こちらのアンケート結果についてはホームページにも掲載をしていますので、そういった広報をまたさらに図っていきたいと思います。また、こちらは学校教育計画の策定の資料として作っておりますので、こちらを基に来年度、中間まとめを作りますので、そのときにもまた保護者や子どもたちに意見を聞く場を設けていきたいというふうに考えております。
16798【菅委員】 私がきちんと認識できなかったので。小学生に対しては何らかの形で伝えるのですか。その概要というか。
16799【牛込教育企画課長】 学習者用コンピューターを使って何らかの形でフィードバックをしていきたいなと考えております。
16800【菅委員】 やはり私も今日まできちんと、特に概要しか読んでいなかったのであれなのですが、繰り返しになりますが、これをヤングケアラーと一般的には呼ぶのでしょうけれども、やはりこの問いで1割というのは、こういう調査をして、こういう結果が出たときに、すみません、私はそういう対応を今、これはちょっと教育委員会を超える話なのかもしれませんが、こういう結果が出たのだけれども、何らかの対応が、何か実態をもう少し詳しく調べる必要があるのではないかとかそういう話になる程度の話かなと私は感じたのですが、その辺りは何かそういう、どこでも結構なのですけれども、ございましたら教えてください。
16801【石川子ども家庭支援センター担当課長】 ヤングケアラーへの支援という形での御質問かと思います。市のほうで、子ども支援連携会議という形で、子ども家庭部、教育部、健康福祉部の関係部署の各課が集まりまして、ヤングケアラーについては検討を行っているところになります。今年度に関しましては、支援者側に対し、ヤングケアラーはこういう方たちなのだよというところで、発見という形ですか、そういう方へ支援が必要だというところで支援につなげていただくような周知を行っているところですし、先進自治体の視察も今年度行かせていただきまして、今後、施策についてまとめていきたいなと考えているところでございます。いずれにしても、ちょっと個別具体的な事例の中で困っている児童生徒というところを見つけるといいますか、そこに寄り添っていただいて、つなげていただく、その上で市の関係部署でそれぞれの役割分担をした上でその家庭全体への支援に当たっていきたいと考えているところでございます。
以上です。
16802【菅委員】 ありがとうございました。あとは要望ですが、やはりこういう答えをしたときに、それをどう把握していくかというか、つかんでいくかというか、実際に調査ではそういう答えをしたけれども、それはそれっきりという。実態がどの程度のことであるか、それは一例一例、分かりませんので、もう少し詳しく取り組む必要。詳しくというのは、詳しく確認する必要もあるのかもしれませんが、今のような取組を逆にそういう横の連携でされているのであれば、なおさらそこにどうやってアクセスできるかというか、これは子どもたちに、では、アクセスしてくださいと、いろいろな相談でもいろいろなお知らせを学校を通じてしているとは思うのですが、なかなかそれで自分からアクセスできるものかどうか分かりませんので、そこのところをちょっと、これは要望ですけれども、横でせっかく連携していらっしゃるということですので、そういう子どもにどうアプローチできるかということについて、ぜひさらに積極的に検討していただきたいと思います。
以上です。
16803【山本委員】 このことに関して1点だけちょっと伺いたいことがあります。それは自由記述になるのですけれども、これはおかしいとか変えたいという決まりが校内であるかという設問があって、それに対して、小学生は、シャーペンを使っては駄目。まだシャーペンを使っては駄目と言っていたのかと驚いたわけなのですけど、あと、中学校で制服のことを書いていました。校則とか、学校の決まりというのは今、例えば、昔のことを言ってはいけないけど、生徒手帳とかにそういう校則とか決まりというのが書いてあって、それを変えるというのは、生徒会だとか学級会とかそういうのを通して意見を言って、何か生徒同士で話し合って変えることになるとか、その変える手続とかというのはどういうふうに、それこそ児童生徒に周知徹底しているのかというのを伺いたいと思います。昔、大昔ですけど、鉛筆はHBから2Bであるとか、毎晩帰って家で鉛筆を削らなければいけないとか、何かそういう、かなり昔の経験しか私はないのですけれども、今、シャーペンを使ってはいけない学校というのがそんなにたくさんあるのですか。それから、制服とかありますけど、制服と標準服はやはり違っているのですか。制服がある学校というのは、中学校が6校、小学校もありますけど、何校ぐらいあるのですか。だから、どうやって変えられるかという変える手続のことと、シャーペンでは駄目とか制服を着なさいとかというのが公立の小・中学校ではどの程度あるのか、ここを伺いたいと思います。
16804【高丸統括指導主事】 制服等を変えていくというところは、委員がおっしゃるとおり、生徒会のほうで議案として発案してもらったりですとか、それを学校で職員会議等で教員と話し合ったりですとか、また、保護者の方々の意見を聞いたりというところで変えていくような取組というのはあります。今回、1月に行いました教育フォーラムで、子どものやりたいを実現するというテーマで行いましたけども、その中でも市内の中学校のそういった服装に関する決まりを変えていくための取組について、これを生徒さんが実際にこういうふうにやってきましたということを報告してくれました。その中で、子どもたちも変えていく中で、いろいろな人の思いがあって今のルールがあるのだということを理解し、それを変えていくためには様々な観点、様々な立場というところをしっかりと理解してやっていくことが大事なのだということを生徒の言葉で言ってくれて、当日参加していた方々にもこれだけ子どもたちが考えているのだということをしっかりと理解いただいたと思っております。この取組については、当日は1校の取組でしたけども、それぞれの学校でも共有しておりまして、そういった子どもが学校運営に関わっていくというところを、子どもの参画というところを推進していくということは、今、まさに進めているところでございます。
シャーペンのところでございますけども、シャーペンの使用禁止は、私ももともと小学校の教員ですので、実際やはりあります。これはやはり、子どもたちが実際の学習活動をするときに、学習に集中しやすいであるとか、子どもたちのいろいろな、手先の器用さは千差万別ありますので、そういったところでより学習に集中できるというところで、教師側の意図として、そういったルールをつくっていっているというのがやはりあるのかなというふうに思います。それが現状まだ引き継がれている学校さんなんかもあるのだというふうに思いますし、また、本市の場合には標準服という形で言っておりますけれども、市内の中では、決まりがないのが基本的には2校です。標準服に関して、それぞれの子どもたちが服装を通常は自分たちで選んでくるという形でやっている学校が2校、ほかについては標準服があるという形で把握をしております。
16805【浜田委員長】 制服のあるなしですか。
16806【高丸統括指導主事】 ですので、標準服という形でそれぞれの学校でやっております。制服という形で言っている学校はございません。
16807【山本委員】 ありがとうございます。シャーペンの話は何かびっくりしてしまったのですけど、私がどうのこうのではないかもしれないけど、シャーペンを使っていると、シャーペンはとがっているから危ないとか、シャーペンの芯を替えるのが大変だとかという話になっているのか、それは私は定かには分からないけれど、何か非合理な面があるなと思います。ただ、変えていく手続というのが明確にあって、変えてきた経験が児童生徒に共有されているのですか。されているかどうかということを聞きたいと思います。
あと、制服というのはなくて、標準服はあるということで、制服も標準服も全然ない学校もあると思うのですけれども、それも含めて、これも児童生徒が自分たちの意思で、これがいい、こうしたい。標準服にしても、やはり幾つもはないわけだから、毎日洗濯するわけにも毎日アイロンをかけるわけにもいかないし、買ったらお金は高いし。高いですから、やはりいろいろな面で、ないほうが子どもも保護者も洗濯とかいろいろなケアが楽だというのはあると思います。それは言った上で、校則やこういう決まりを変えた経験というのがあるのか、そのことがみんなに共有できているか、ここだけ聞きたいと思います。
16808【高丸統括指導主事】 全児童生徒が持っているかと言われると、やっていない学校もありますが、昨年、生徒指導提要というのが改訂されまして、先ほどお話しさせていただいたような、子どもが自分たちで決まりをつくっていく、学校をつくっていくということを大事にしていくということが言われているところでございます。ですので、それぞれの学校で、先ほどお話しさせていただいたような標準服の決まりについて改訂していったりですとか、小学校のほうでも学校の決まりについて見直して、よりよくするにはこうしたほうがいいのではないか、そういったことの提案が学校でそれぞれ進んでいるところでございます。
16809【川名委員】 すみません、今のところを確認したいのですけども、シャーペン使用禁止等が一番多くて、これは子ども自身で解決できる可能性があるという理解でよろしいのですか。ちょっとそこがよく分からなかったのです。合理的な説明をされていて、子どもたちが納得しているのはいいのだけども、多分昔はこういうのは、シャーペンが結構高級過ぎて、そういうものをいっぱい持ってくるなということがあって、学校に持参すると豪華なシャーペンの競い合いになるからやめろという話があったと私は記憶していて、今はそんなに高いものでもないです。そうすると、合理的な説明をどうされているのかということと、これは子ども自身が解決する可能性はあるのかということをまず確認をさせていただきたいと思います。
服装、制服についても同様で、この前の教育フォーラムでしたか、ベストとかチョッキを変えられることができましたと、生徒たちがすごいうれしそうという話ではないけど、何か報告していましたよね。先生も何かそれに取り組んでいって、とても学校がよくなったという、何かそういう話を聞いた者として、こんなことがいっぱいあって、もっと取り組むことがいっぱいあるのではないかと思ったのですが、全体的にこれから改善する可能性はあるのかどうかについて確認をさせてください。
16810【荒井指導課長】 先ほど統括指導主事が答弁したとおりではあるのですけれども、今おっしゃった子どもたち自身の手で変更できるかということについては、先ほどの生徒指導提要に基づいて具体的な事例を全校に紹介していくことが必要であろうと考えまして、他区の事例にはなりますけれども、実際に校則を子どもたちが主体的に話合い活動をして、半年間かけて変更した事例のある学校の副校長を講師として招いて、生活指導主任たちに研修を行ったという実情がございます。それを受けて、各学校で現在取組をスタートさせており、今後もこういった取組を推進していきたいと、このように考えております。
16811【川名委員】 ぜひともやっていって、必要だと思います。たしか、一中かなんかが昔、制服を変えるときに、制服のファッションショーみたいなものをやって、これを決めたという経緯もありました。そういうことがあって、もうやっているわけだから、そこら辺をもう少しうまく説明して、伝えていってあげるとできるのかなと思っていました。
シャープペンシルが禁止になっている合理的な説明はできますか。ちょっとさっきの話だとよく分からなかったのですけど、シャープペンシルがなぜ禁止になっているのかというのは、把握しているのだったら説明していただきたいと思います。
16812【高丸統括指導主事】 小学校の場合ですと、先ほど話したような学習の集中というところで、やはりシャーペンを使ってカチカチする音が集中を乱すというのは、発達段階の、そういった音に過敏に集中してしまうお子さんなんかもいます。また、筆圧が弱い子なんかだと、やはりシャーペンの芯だと折れてしまったりというところがありますので、なかなかこれもまた学習がしづらくなっていくというところがあります。ですので、教員の中では、学習をより進みやすくしていく、子どもが集中して学習に取り組みやすくするというところでシャーペンは禁止しているというのが、禁止としている学校としては、説明としてはできるところなのかなというふうには思います。
16813【川名委員】 それは子どもたちに説明して、子どもたちも納得できるようにしていくという理解でよろしいですよね。どっちがいい、悪いという話ではないと思いますが、その辺は確認をさせていただきたいと思います。
それで、概要版のほうで、学校でもっとやってほしいこと、やってみたいことということが書いてあるのですけども、小学校6年で、「学習用コンピュータなどを使って自分が興味のあることを調べること」と書いてあるのですが、これは逆に言うと、できていないのですか。こういうことのために導入したと思うのですけど、なぜこういう答えになっているのかということを、分かる範囲でしかないと思いますけど、説明していただきたいと思います。
もう一つは、「いろいろな学年や学級の子どもたちと学んだり遊んだりして交流すること」と書いてあるのですが、これは何か縦割りの授業とかいろいろやっていますよね。それとは違う意味なのか。私は、これはやっていると思っていたのだけど、こういう答えが出ているということは、まだまだ足りないのかなという捉え方でいいのでしょうか。もう少し詳しく説明していただけますか。
16814【牛込教育企画課長】 学習者用コンピューターで自分が興味のあることを調べることは、質問の仕方が、もっとやってほしいことや、やってみたいことということで、今やっているのだけれども、よりもっとやってみたいという意欲があるというふうに受け止めております。
16815【川名委員】 いろいろな学年との交流も同じですか。要は、今はできているけど、もっとやりたいというか、より積極的な答えが出てきたという話なのか。これだけ見ていると、できていないからやりたいのか、そこが分からないのです。そこを確認しています。
16816【高丸統括指導主事】 新型コロナの影響でできていなかったというところは事実としてあると思います。ただ、やはり今年度に入ってそういった取組を進めてきている学校さんもかなり、ほとんどの学校がやっておりますので、全校やっておりますので、そういった意味でもっとやってほしいということで子どもたちが捉えるのかなというふうには言えるかと思います。
16817【川名委員】 分かりました。より積極的な話だということでと思いました。
もう一つは、この設問の中に、同じ学校の中の異学年の交流はあると思うのですけども、例えば、ほかの学校と交流をする、あるいは私立の学校と交流する、自分の学校以外との交流ということは想定されているのでしょうか。同じ市立ならその辺はあってもいいような気がするのですけども、今回そこまで設定されているかどうかだけ確認させてください。
16818【牛込教育企画課長】 この回答の選択肢の中で、下のほうなのですけれども、「オンラインを使って、他の地域や普段会えない人などと交流すること」という回答も設定しておりますので、そういったことも想定していること、また、私が知っている範囲では、例えば、境南小の市民科の授業で二小の児童と交流をしたとか、そういった事例が出てきているというところでございます。
16819【小林委員】 お願いします。
様々な発見があって、興味深く読ませていただきました。これをもって、今後、子どもたちにとってよい教育を進めてもらえればと思うのですけれども、その中で、発見という意味だと、先ほど他の委員からありましたけども、Q15、30ページなのですけども、家族の中であなたがいつも助けたり、お世話する人はいますかというところで、10%を超える人数が対象になったことがあるのですが、そういう中で、また、20ページです。Q7、学校でもっとやってほしいこと、あなたがやってみたいことは何ですか。こういったところで、学習者用コンピューターを使って興味のあることを調べる、プログラミングでアプリやゲームを作ったりすること。こういうものを見て、面白いなというふうに思いました。子どもたちがどういうものを望んでいるのかなとか、どういう問題があるのかなと。こういった問題はしっかりとフォローして今後に生かしてもらいたいというように思います。
ただ、心配事についてということで、保護者がお子様に。Q4、34ページなのです。お子さんの日常生活について心配することはありますかと。勉強や成績のこと、友人関係とか、登校渋りや不登校、こういった問題があって、これもこれで参考になると思うのですが、私が見る限り、子どもたち自身が、相談先というところでは、Q3です。14ページになるのですけど、困ったときは誰に相談しますかといって、家族、友達、学校の先生とかあるものの、困ったことは何ですかというような相談が見当たらないのです。そこら辺はそういう理解でいいのかというのが一つと、せっかくならそういうのを聞いてもらいたいなというふうに思うのです。実際、あるところでちょっと見ていましたら、セーブ・ザ・チルドレンというところが、子どもの困り事についてというところで調べたアンケートが3,000人に対してあったそうです。ここでは、進学や受験、就職のことが約4割です。お金のこと、3割。授業や勉強のこと、約3割。新型コロナウイルス、15.7%。家族以外の人間関係、15.3%。一方で、いじめなんかは1.9%と出ているのです。ここら辺の事実関係は必ずしもこういう実態になるかどうか分からないのですけども、やはりこういったところを調べて、では、子どもたちが困っていることは何なのか、実態を調査することによって、今後の武蔵野市のよりよい教育環境の構築に至るのかなというふうに思ったりします。なので、これは一つ要望なのですけど、ぜひこういうのをやっていただきたい。子どもが困ること、やってほしいこととして。やりたいことというのもあってもいいと思うし、困ること、こういったことについてもぜひ聞いてもらいたいと思うのですが、一応御所見を伺ってもよろしいですか。
16820【牛込教育企画課長】 今回のアンケートについては、主に第四期学校教育計画の基礎資料とするために行ったものでございます。このほか、学校では様々、いじめのアンケートですとか、日頃からやっているところですので、それとかぶらないような形で質問を設定したということ。また、教員をはじめ、スクールカウンセラーなども配置をしておりますので、子どもたちの生活状況はつぶさに見て、必要に応じて相談に応じているというところでございます。
16821【小林委員】 ありがとうございます。そういう意味では、こういったことも既にやっているということですかね。ただ、このセーブ・ザ・チルドレンのを見たときとか、今回子どもがやってほしいことというのを見たときに思ったのは、子どもたちは生きる力をつけたいのかなというか、将来に対してどう生きる力をつくっていくのかなということを考えているのかなというような印象を持ちました。なので、私自身も、今振り返ってみると、自分の生きる力というのはあるのかどうか分かりませんけども、そういうものを培いたいなというふうに考えた時期があったなと思っています。振り返ってみると、言葉で表現すると、生きる力。そういったところをしっかりと今後も市として対応いただきたいというように思います。
以上、要望です。
16822【浜田委員長】 暫時休憩といたします。
○午後 6時03分 休 憩
────────────────────────────────────
○午後 6時25分 再 開
16823【浜田委員長】 休憩前に引き続き会議を開きます。
武蔵野市立第五小学校改築基本設計概要版について、武蔵野市立井之頭小学校改築基本設計概要版について、第五小学校及び井之頭小学校改築実施設計業務委託及び工事の発注方法について、以上の3件は関連しますので、一括して報告をお願いいたします。
16824【西館学校施設担当課長】 よろしくお願いいたします。
第五小学校及び井之頭小学校の基本設計がまとまりましたので、概要版を用いて御報告させていただきます。
まず初めに、今回の基本設計をまとめるに当たりましては、令和2年4月に全面実施となりました小学校の新学習指導要領、令和4年3月に文部科学省より出されました、「新しい時代の学びを実現する学校施設の在り方について」最終報告、令和5年4月に市で策定いたしました第五小学校及び井之頭小学校の基本計画、現在工事を進めております第一中学校、第五中学校で得た経験や知見を基に、基本設計を進めてまいりました。
基本設計概要版の基本的な構成は両校同様でございますので、第五小学校の資料を用いて御説明をさせていただきます。第五小学校改築基本計画概要版を御覧ください。
1枚おめくりいただき、目次を御覧ください。5章立ての構成といたしました。
1ページを御覧ください。I章のコンセプトについてです。
1では、令和2年3月に策定いたしました学校施設整備基本計画、令和5年4月に策定いたしました第五小学校基本計画に基づき基本設計をまとめた旨、記載しております。
2ページを御覧ください。2、第五小学校のコンセプトについてです。基本計画策定時にも御説明させていただきました標準的な考え方で整備を進める事項と、各学校の伝統や地域性を踏まえて整備する事項を整理しております。
3ページを御覧ください。ここでは、1)普通教室・教室回り、2)ラーニング・コモンズ、3)特別教室・特別教室回り、4)校舎全体を緩やかにつなぐ学びの空間整備について、教育空間の考え方を整理しております。
普通教室・教室周りは、多様な学習内容・学習形態及び児童の主体的な活動を支援し、豊かな創造性を発揮できる空間とし、拡張性、可変性を持たせた可変空間を計画し、個別最適な学びと協働的な学びに柔軟に対応できる空間としております。
4ページを御覧ください。(2)設計コンセプトです。これからの学校施設については、学校施設全体を学びの場として捉え、魅力のある空間を連続させることで、子どもたちが興味・関心を持ち、楽しく学ぶことができる、明日また行きたい学校を目指すことを設計コンセプトといたしました。
空間づくりの設計コンセプトとして、3点掲げております。1)校舎全体が緩やかにつながる、2)木漏れ日の下で自然に緩やかにつながる、3)地域と共に育ち、まちに緩やかにつながるです。
4ページから9ページにかけて、図とパースを用いて、3つのコンセプトについて考え方をまとめております。
6ページをお願いいたします。従来の片廊下一文字型の画一的な教室配置ではなく、使い方を限定しない、大小様々な揺らぎのある空間をつくることで、自由で広がりのある学びの場を創出します。
下の図では、画一的でない教室配置により生まれる空間と活動例をお示ししています。
10ページをお願いいたします。3、(1)第五小の特徴を生かした設計の考え方です。四角の囲みの中に、基本計画で掲げた基本方針と整備方針を記載しております。基本設計では、これらの方針を実現する施設として具体的な空間構成を計画し、10ページから12ページにかけ整理をしております。
13ページをお願いいたします。14ページにかけまして、室配置の基本的な考え方を整理しております。普通教室・オープンスペースは2階から4階までの校庭に面した東側に配置し、各普通教室の前にはオープンスペースを配置し、授業の形態に合わせて普通教室の拡張空間として使用できる計画としております。また、各普通教室から直接出入りできるテラスを設け、授業での活用や避難経路としても使用できる計画としております。
ラーニング・コモンズは2階中央に開放的に配置しております。
特別教室は1階から3階の校舎北側にまとめて配置しております。
特別支援教室は全学年が通級しやすい2階に配置しております。
管理諸室は校庭や正門への見通しのよい1階に配置しております。
14ページをお願いいたします。地域子ども館は、校庭や屋内運動場に直接アクセスできる校舎1階に配置をしております。
15ページには各階の構成図をお示ししております。
16ページから24ページには部位別の設計方針を記載しております。
普通教室とオープンスペースです。教室とオープンスペースの間には、可動式の間仕切り壁を設置いたします。ランドセルロッカーは教室の背面に固定せずに、可動式とし、教室の使い方の自由度を高めます。オープンスペース周りは可動式の家具等で仕切り、フレキシブルに利用できるようにいたします。
17ページをお願いいたします。吹き抜けの安全性につきましては、児童の重心よりも高い安全な高さ、1.4メートル程度の足がかりのない手すりを設置いたします。
音環境につきましては、天井に適切に吸音材を使用し、音の伝搬を抑制いたします。
18ページをお願いいたします。手洗い・水飲み場は、各教室からアクセスのしやすい位置に分散して配置しております。
19ページをお願いいたします。プールは校舎南側の調理場の2階に設置します。周囲や上空からの視線や日射を遮ることができるよう、目隠しフェンスや日よけを設置いたします。
20ページをお願いいたします。テラスの安全性は吹き抜け同様に、児童の重心よりも高く、足がかりにならない安全な高さ、1.4メートル程度の手すりを設置いたします。
21ページをお願いいたします。地域子ども館の室配置は、学校敷地外に出ることなくアクセスできる動線としております。
23ページをお願いいたします。避難所です。避難所となる屋内運動場は、バリアフリーに配慮した1階のアクセスしやすい位置に配置いたします。災害対応GHPを設置し、停電時には、避難所エリアの空調、照明、スマートフォン等の充電に使用できるようにいたします。
25ページをお願いいたします。ここからは設計方針の全体になります。
(1)避難計画ですが、災害時に使用する階段は、屋内階段を3か所、屋外階段を2か所、分散設置し、混雑しない避難動線を確保しております。
26ページをお願いいたします。環境配慮・設備計画についてです。武蔵野市公共施設の環境配慮指針に基づいたエネルギー消費性能水準といたします。
28ページをお願いいたします。空調・換気設備です。換気設備は中央換気システムを採用いたします。給気は、新鮮な外気を適切な室温に調整し、吹き抜けを介して校舎全体に送ります。排気は、各教室の換気設備から個別に排気いたします。
29ページをお願いいたします。構造計画です。耐震性能につきましては、柱、はり、床等の構造部材だけでなく、天井材、照明装置等の非構造部材も含め、十分な耐震性能を確保いたします。
30ページをお願いいたします。スケルトン・インフィル、教室の天井高について記載をしております。
32ページをお願いいたします。第II章、建築概要でございます。
用途地域は第一種中高層住居専用地域で、建蔽率60%、容積率200%、高度地区は第2種高度地区、防火地域は準防火地域に指定されております。
今回の計画建物の規模ですが、建築面積が4,460平方メートル、延べ床面積が1万350平方メートル、階数は地上4階建て、最高高さ16.7メートル、構造は鉄筋コンクリート造とし、屋内運動場の屋根部分を鉄骨造とする計画でございます。
事業費についてです。プール・外構を含む建設費は71億8,106万円、既存校舎等の解体費が7億5,000万円の総事業費79億3,106万円でございます。
想定工程でございます。令和6年度、7年度で実施設計を行い、令和7年度から9年度までの3か年で、解体工事を含む改築工事を行う予定でございます。
続きまして、配置図、平面図、立面図、断面図について御説明をさせていただきます。
33ページの配置図兼1階平面図を御覧ください。地上4階建ての校舎棟を西側に配置し、平屋建ての体育館を北側に配置しております。体育館の位置が現在の南側から北側に移動しておりますが、おおよその建物の配置は既存校舎とほぼ同様でございます。プールは南側、調理室の2階に設置しております。東側の五小通りの正門から校地に入り、西に向かって進みますと、ピロティの南側に昇降口があり、そこから校舎に入ります。1階には職員室等の管理諸室、体育館、給食調理室、家庭科室、地域子ども館、開放エリアを配置しております。昇降口正面の大階段を上がり、2階に進みます。
34ページをお願いいたします。2階には開放的なラーニング・コモンズ、普通教室、理科室、図工室、特別支援教室、プールを配置しております。ラーニング・コモンズ内の階段を上がり、3階に進みます。
35ページをお願いいたします。3階には普通教室、音楽室、多目的室、習熟度別教室、児童更衣室を配置しております。
36ページをお願いいたします。4階には普通教室、多目的室、習熟度別教室を配置しております。
37ページは屋上の伏図になりますが、屋上にはキュービクル、太陽光パネルを設置しております。
38ページには立面図、39ページに断面図をお示ししております。
40ページから42ページにかけまして、外観パース、内観パースをお示ししております。
43ページを御覧ください。第III章、改築工事中の対応について記載をしております。
47ページから第IV章、用語集、53ページから第V章、参考資料をおつけしております。
77ページから80ページの各階平面図に、全てではございませんが、教職員、児童対象のワークショップ等でいただいた御意見を反映し、変更した部分をお示ししております。
続きまして、井之頭小学校について御説明をさせていただきます。
10ページをお願いいたします。3、(1)井之頭小学校の特徴を生かした設計の考え方です。第五小学校同様に、四角の囲みの中に基本計画で掲げた基本方針と整備方針を記載しております。基本設計ではこれらの方針を実現する施設として具体的な空間構成を計画し、10ページから12ページにかけて整理をしております。
26ページをお願いいたします。災害時に使用する階段は、屋内階段を2か所、そして屋外階段を3か所分散設置し、混雑しない避難動線を、井之頭小学校についても設置しております。
33ページをお願いいたします。第II章の建築概要でございます。
井之頭小学校につきましては、用途地域が第一種低層住居専用地域、建蔽率50%、容積率100%、高度地区が第1種高度地区、防火地域は準防火地域に指定されております。
今回の計画建物の規模ですが、建築面積が4,050平方メートル、延べ床面積1万550平方メートル、階数は地上4階、地下1階建てでございます。最高高さは14メートル、構造は鉄筋コンクリート造でございます。
事業費です。プール・外構を含む建設費は73億706万円、既存校舎等の解体費が7億9,000万円の総事業費80億9,706万円でございます。
想定工程は、令和6年度から7年度で実施設計、令和8年度から10年度までの3か年で、解体工事を含む改築工事を行う予定でございます。
続きまして、配置図、平面図、立面図、断面図について御説明させていただきます。
34ページをお願いいたします。配置図兼1階平面図です。井之頭小学校は地下に給食室を設けており、地下1階、地上4階建ての校舎になります。体育館は1階に、体育館の屋上、校舎の4階レベルにプールを設置しております。北側の正門から校地に入り、校務センター前を通って昇降口に入ります。1階には職員室等の管理諸室、体育館、児童更衣室、家庭科室、地域子ども館、開放エリアを配置しております。昇降口正面の大階段を上がり、2階に進みます。
35ページをお願いいたします。2階には開放的なラーニング・コモンズ、普通教室、音楽室、特別支援教室を配置しております。ラーニング・コモンズ内の階段を上がり、3階に進みます。
36ページをお願いいたします。3階には普通教室、習熟度別教室、理科室、図工室、多目的室を配置しております。
37ページをお願いいたします。4階には普通教室、習熟度別教室、多目的室、プールを配置しております。
38ページをお願いいたします。地下1階には給食調理室を配置しております。搬入車両は地上からスロープで地下へ降りる計画としております。
39ページをお願いいたします。屋上にはキュービクル、太陽光パネル等を設置しております。
40ページには立面図、41ページには断面図をお示ししております。
42ページから44ページにかけまして、外観パース、内観パースをお示ししております。
基本設計概要版の御説明につきましては以上でございます。
続きまして、第五小学校、井之頭小学校改築実施設計業務委託及び工事の発注方法について御説明をさせていただきます。
第五小学校及び井之頭小学校につきましては、令和4年度の改築事業開始時点では、工期短縮、工事費縮減を目的に、実施設計業務を設計施工・一括方式──以下DB方式と申し上げます──で施工会社に発注することを想定しておりましたが、その後、令和5年度に施工会社を対象に意向調査を実施した結果、民間工事需要の高まりにより、施工会社の人手不足が生じていることから、DB方式では入札不調の可能性が高いと判断し、DB方式での発注を見送り、工事発注を一般競争入札とすることとし、その結果、実施設計業務委託につきましては別途発注する必要があり、公募型のプロポーザルにて選定することといたしました。
選定委員会の設置及びスケジュールは記載のとおりでございます。
説明は以上になります。よろしくお願いします。
16825【浜田委員長】 報告が終わりました。以上の3件については関連しますので、一括して質疑を行います。これより質疑に入ります。
16826【本多委員】 よろしくお願いします。幾つか伺います。ここまでまとめていただいてありがとうございました。結構いろいろな子ども向けのワークショップとかもやっていただいたりとかして、その子ども向けのワークショップのところでも、1年生からやり直したいみたいな、もう1回通いたいという、そんなかわいらしいコメントも載っていて、そうだよなというふうに思った次第です。
今回この子どものワークショップのところなんかは、どちらかというと、今この基本設計のところにどこまで盛り込まれているかというと、ちょっとこのさらに先なのかなと思ったりもするのですけれども、何かこうしたところから反映したところがあれば教えていただきたいと思います。どちらかというと保護者とか有識者のほう、みんなで話し合っている、子どもではない、大人向けのところ、教職員とか様々なところは、ある程度ここで、今回プールのこととかいろいろ反映されているのかなと思うのですけれども、この子どものところはどう反映されたのか、今後するのかということについて伺いたいと思います。
それから、ある程度もう大分中身は詰まってきているので、仮設のときの話というのをずっとこれまでも、仮設の間どれぐらいいろいろな変更点があるかとか、実際に通う人たち、それから施設を利用している人たちにどういう影響があるかということを、お話ししているのですけれども、今回のところで、休日の地域スポーツ団体が活動できるように、校庭を一部利用できるようにすることを検討するというふうに書いてあるのですが、この部分についてこれはどういうことなのか、この改築工事中にそういう校庭のところを使うという。一部ってどれぐらいなのかなとか、検討となっているのでこれからだと思うのですけど、ここの中身について教えてください。
もう一つがお金のことです。両方とも70億円超えになっています。建設費が70億円超えということなのですけど、これは当初見込みからどれぐらい変わっているのかというのと、あと今回、発注方式を変更するということで、この発注方式を変更することによって、恐らくこれもまた金額がアップした原因なのかなというふうには思っていますけれども、この辺りの関係性について教えてください。
16827【西館学校施設担当課長】 まず、1点目の児童ワークショップの件でございますが、井之頭小学校でいきますと67ページ、第五小学校のほうでいきますと66ページになりますが、テーマのところで、新しい学校でどんなことがしたいか、どんなことが心配かということをテーマに、児童に話を聞きました。
ですので、具体的な意見というのはいろいろ出たのですけれども、その中で、トイレの前にベンチを作ってほしいですとか、あとは、写真を見ていただきながら、好きなところとか、こんなことをしたいというような意見をもらったりしましたので、具体的に設計に反映できるような要望型のワークショップではなかったのですが、一定要望的なものもいただきましたので、ベンチが欲しいなんという御意見に対しては、トイレの前にベンチを設けたりなんかはさせていただきました。
それとあと、懇談会でもちょっといろいろ御意見いただいて、子どもたちの要望、こういったことをして、ラーニング・コモンズのところに橋があって、そこから見下ろせるみたいなことが写真にあって、非常にそういうところが楽しみだというような意見もあったので、ぜひそういう空間を残して、せっかくワークショップをやったのだから、子どもたちが好んだ場所というのはしっかりと残してほしいというお話もいただいたので、極力設計に反映できるような形で進めさせていただきました。
そして、2点目の仮設校舎のときの利用者への影響ということでございますが、今既にそれぞれの学校、小学校、中学校の先生方と協議は始めさせていただいております。具体的にやはり小学校、中学校が一緒に生活するタイミングになりますと、授業の組立て、そこは我々にはできませんので、学校さんのほうに御協力いただきながら進めていくということで、その辺は学校さんとともに一緒に協議を進めて、うまく展開できるようなことを、令和6年度中にはしっかりとまとめて、アナウンスをさせていただきたいというふうに考えております。
それと、休日のスポーツ団体への校庭利用ということで、こちらもかなり御要望がありまして、特に小学校はサッカーチーム、野球チームがあるということで、何とか少しでもいいから残してもらえないかという御要望をいただきました。やはり工事現場は、一部でも残すと、工事の工程、工期に影響を及ぼしますので、できれば全部工事のエリアとして使わせていただきたいのですが、やはりそういった御要望もございますので、本当に一部、野球で言うとキャッチボール程度ができる空間ですとか、あと、サッカーだったらちょっとパスの練習、そういった小さな練習しかできないと思うのですが、20メートル角程度のスペースは確保できないかなということで、今検討しているところでございます。
それと建設費の件でございますが、まず令和3年12月に、総事業費932億円ということで行政報告をさせていただきました。その時点からの上がり幅でいきますと、932億円の費用には、建設費、それから設計管理、解体工事費、仮設校舎の建設費とリース料、その辺を全部盛り込んだ上での932億円ということで御説明をさせていただいておるのですが、今回、建設費ベースでちょっと上がり幅を御説明させていただきますと、約1.5倍になります。建設費と解体費のみを932億円。第2期公共施設等総合管理計画もこれは同様でございますが、そのときの金額と比較をしますと、約1.5倍の上がり幅という結果でございます。
最後の発注方式による金額の影響というのは、特に発注方式が変わることによって金額が上がることはないというふうに認識しております。
以上です。
16828【本多委員】 ありがとうございます。お子さんのほうはワークショップだけではなくて、アンケートとか、シールを貼ってもらったりとか、いろいろやったみたいなので、なるべく反映できるような形で今後やっていただければというふうに思っております。
校庭のところも利用がもしかしたらということが、今お話として出ましたけど、工期に影響するというのもデメリットとして。
多分今もう井之頭小のほうなんかは1年ずれたことによる影響、これもちょっと聞こうかなと思っていたのですけど、1年遅れたということに対して、どういう反響があったり、やはりお子さんの年齢によっては、本当にその1年というのが大きな影響を与えるのではないかなというふうに思いますので、そこを影響を分かる範囲で教えていただきたいと思っていますが、どっちを取るかみたいな話になってしまうのか、それともその20メートル角でも何とか確保していくというところでやれるのか、あとは全く別のやり方で何か代替地とかが近くにあれば、そういったことも例えば臨時的に、そこだけ、そのときだけそれを使うとか、そういったこともあればできたらいいのかなと思ったりはしますが、なかなかエリア的にも難しい面もあるかと思うので、その辺りは慎重に検討していただければとは思っています。これは要望です。
お金のところです。これが1.5倍になっているということで、本当に悩ましいとしか言いようがないのですけど、悩ましい状況になっているなということです。ここで止めるということにもなかなかならない状況だとは思いますので、非常に難しいなと。今ちょっとお話があった、この発注方式のところを変更したことによって、特に影響はありませんというお話だったのですが、さっき言っていた、ここに書いてある工期短縮及び工事費縮減を目的にDB方式にすることを想定していたけれどもという話なので、縮減が図れなかったということは、プラスになっているのではないかなと思ったのですけど、ここをもう1回御説明をお願いします。
16829【西館学校施設担当課長】 すみません。まずDB方式でやった場合、やれた場合であれば、当初の目的の工期短縮、工事費縮減ということをもくろんでいたわけでございますが、やはりこの社会情勢、物価高騰、人件費の高騰によって、もうこれはやれないということを、ゼネコンのほうからヒアリングをした結果、言われておりますので、もし実現すれば可能性としてはあったのですが、今のこの社会情勢ではなかなか難しいというところで、DB方式をやめたとしても金額的には大きな違いはないという認識でおります。
以上です。
16830【本多委員】 分かりました。ここの部分はもしかしたらたらればの話になってしまうかもしれないので、そこは仕方がないことなのかなというふうに思いますけれども、この間保健センターの話のところでも出ていましたが、こういう今1.5倍という状況になっていて、ではそういう見込みの中で、削るといってもみたいな話がやはり出ると思うのです。でもだからといって、何でもかんでもお金を使えばいいということでもないと思いますから、非常に見通しの立て方、そして工夫というところは難しいなというふうに思っています。
先日の保健センターの話でも出ていたのは、仕様を見直すということが、費用を少しでも抑えるために工夫できることなのではないかという話がありました。今この建設費が1.5倍になっているという状況に対して、そういう工夫をする想定なのか、それともそういったことはもう特になく、この金額でやるぞということなのか、そのお考えをちょっと聞かせていただきたいです。
それでさっきちょっと伺った、1年間遅れたことに対する反響というのはもう一度お聞かせください。
16831【西館学校施設担当課長】 まず、金額の件で仕様の見直しというお話をいただきましたが、以前の文教委員会でも御報告をさせていただいたのですが、学校施設につきましては、東京都の標準仕様に基づいて仕様を定めて設計を進めておりますので、この仕様を落とすと、非常に武蔵野市の学校として問題があるのではないかというところで、学校施設についての仕様を落とすということは考えておりませんので、そうしますとお金を落とす、どうしても下げるということになると、面積を小さくするということが必要になってきますが、先ほど冒頭申し上げましたとおり、これからの学びの空間につきましては、長澤先生、大学の先生がいらっしゃいますが、その先生からも、大体1人当たり3平米から4平米の面積はこれからの学校には要る、必要ですというような御助言もいただいておりまして、今回、第五小学校、井之頭小学校はもうほぼ3平米ぎりぎり確保しているという状況なので、これ以上小さくしてしまいますと、これからの子どもたちへの教育環境としていいのかということもありますので、学校としては何とかほかに工夫できる部分を探しながら、金額を青天井で上げてやるつもりは我々は全くありませんが、やはりちょっとなかなか落とす部分が見えないところもありますので、今後実施設計の中でもやれることはやっていきたいなというふうに考えております。
あと、2点目の1年遅れの反響ということにつきましては、やはりお話をいただいております。もともと1年生から新校舎に上がれる予定だったのに、2年生からになってしまうということは、1年生のときは仮設校舎に通わなければいけなくなるのではないかというような御指摘もいただいた方はいらっしゃいます。その辺はすみません、我々としても、不調という結果でこういった結果になったことは大変申し訳なく思っております。
あと、反響のところにつきましては、以前に不調の説明会を実施して、今後の改築の時期についても御説明させていただいたところです。
以上です。
16832【本多委員】 ありがとうございます。分かりました。青天井ではないということがありましたけれども、なかなか教育施設ということで下げるところが難しいのも分かりますし、ゆったりとした空間で、そしてある程度多分、今回パースとかも出していただいていますけど、ちょっとデザイン性だったりとか、子どもたちが楽しみにしている部分というのは、きっとそういう部分にあるのだろう、やはり見えるところにあるのだろうなとも思うので、なかなかそういったところを削っていくと、質素な感じの、シンプルな昔ながらの学校みたいな感じになってしまうのもまた違うのかなというところもあり、非常に難しいなというふうに思っていますが、できる工夫はしていただいてやらないと、やはりこれはこのままいくと、本当にとんでもない金額になるし、ここだけではない、そのほかの学校、次の学校との兼ね合いというところもあると思うので、工夫できるところはぜひともお願いしたいと思っています。
1年遅れのところの影響というので、うちもやはり子どもたちがどのタイミングでこうなるかみたいなことは、あの表を見ながら前からずっと、どこだ、どこだとやっていた身なので、やはりそれぞれの環境だったり、あとは受験を考えたりとかという方もいらっしゃいましたけれども、様々な影響があるなということで、今後の部分で進捗管理というのですか、これからまた、でもだからといって不測の事態がどうなるかということは誰にとっても分からないわけなのですけれども、一応その辺りの今後の見通しというところと、あと、先ほど不調のときに説明会をやったと。私も行きましたが、その説明会なり、今後通われる方とか地域の住民の方に対して、これはまた説明とかをするのかなと思うのですが、その辺りのスケジュールについても教えていただきたいと思います。
16833【西館学校施設担当課長】 まず1点目の今後の見通しということで、進捗管理について御説明させていただきます。工事が始まりますと、工事監理は設計者のほうについてもらって、我々職員が監督員という立場で現場を管理し、週1回、定例会議というのを実施します。もう既に第一中学校、第五中学校は毎週1回、定例会議をやっておるのですが、その中で工事の進捗管理をしっかりしております。遅れが出たときには、どこで遅れを取り戻すのかということを、都度協議しながら工事を進めておりますので、しっかりと工事管理をしながら、遅れのないように管理はしていきたいと思います。
ただやはりこの昨今の社会情勢の中で、職人さんがなかなかつかまらないというのは実態としてあります。ですので、我々としても必死に業者と連携を取りながら進めているところではございますが、人がどうしても来ないということになりますと、工事がどうしても遅れるということはあり得るのかなと思っております。今のところ一中、五中については何とか遅れない形で進めておりますので、今後も遅れないように進めていきたいと思います。
それと説明会の件でございますが、まず3月、今月は、武蔵野市のまちづくり条例に基づきます、建物の高さの2倍の範囲にお住まいの方を対象に近隣説明会を、今週の金曜日の夕方、それから土曜日の午前中に第五小学校、土曜日の午後と月曜日の夜、井之頭小学校でやる予定です。4月に入りましたら保護者向けの説明会をやる予定で、今予定を組んでおります。
以上です。
16834【本多委員】 ありがとうございます。分かりました。今後の説明のところはそういった御予定になっているということなので、また適宜進めていただきたいというふうに思います。
今、私は何のことを言っていましたか。1個目。(「進捗管理」と呼ぶ者あり)進捗管理。ありがとうございます。すみません。
進捗管理のところで、全然関係ない話ですけれども、この間トンネルの工事が全部やり直しになったというニュースがあって、公共工事で、進捗管理もやっていたのに途中できちんと見なかったから、その設計の大本のところが全然違うようになっていて、全部それだともうトンネルが崩れてしまうので、全部やり直しになるという形で、何年遅れみたいな大変な事態になったというニュースを見て、今、一中、五中のほうも進めていただいているのは、写真をホームページに出していただいて、あれをアップされるたびに見ているのですけど、そういったところでやはり質の部分というのも、途中できちんと見ていかなければいけないのでしょうし、そういうふうに設計監理の人がいてもそういうことが起こっているというのが、公共工事であるのだというのが本当にびっくりしたので、そんなことになったらとてつもないことだと。
全部やり直しだし、それが幾ら事業者のお金だからとか、そういう問題ではないだろうというふうに思った事案だったので、やはりこういう公共施設で、教育の分野で、特にこうやって慎重に進めているものについてというところで、何であってもそうですけれども、しっかり適宜、ペースだけではなくて、質の部分もきちんと確認をしていただいて、チェックしていただいて、しっかり進んでいくようにやっていただければと思いますので、そちらはよろしくお願いします。
以上です。
16835【西館学校施設担当課長】 質の管理について、すみません、お話をちょっとさせていただきたいのですが、おっしゃるとおり、管理者に丸投げでやらせるとそういったことが起こるということは我々も認識しておりますので、市の監督員、総括監督員、主任監督員、担当監督員ということで立てて、現場も管理者と共に見ております。職員はもう朝から、コンクリート打ちのときには材料の検査で立ち会ったり、配筋検査だったり、あらゆる場面で現場に行って見ておりますので、そのトンネルのようなことは絶対起こらない形で、管理をしっかりさせていただいております。
以上です。
16836【菅委員】 お願いします。両方の平面図を見ていまして、先ほどちょっと話題になった児童更衣室なのですが、五小の3階の図面には児童更衣室がありまして、これは私が見落としていたらあれなのですが、井之頭小の図面にもどこか児童更衣室があるのか。学校って多分もうしつらえとして、この部屋は置かなければならないという部屋があると思うのですが、ちょうど同時に進行している2つの学校ですので、もしその2つの学校で、どちらかにあってどちらかにない部屋があるのであれば教えてください。まずは児童更衣室についてお願いします。
16837【西館学校施設担当課長】 すみません、ちょっと図面が小さくて見にくくて大変申し訳ありません。井之頭小学校のほうですね。34ページの図面を御覧いただけますか。昇降口を入って大階段の左側に児童更衣室というのがございますので、ここで設置をしております。
16838【菅委員】 ありがとうございました。1階にあるのですね。1階に入ったところに更衣室ということですね。分かりました。ありがとうございました。
これは、あまり今後のことはまた、今後のその小学校のあれになりますが、基本的には今後はこの更衣室というのはもう標準で考えるということでよろしいでしょうか。
16839【西館学校施設担当課長】 令和2年3月に、我々は全体計画と称しておるのですが、学校施設整備基本計画というのを定めております。その中で、これからつくる学校についての標準仕様、それから、どういった部屋を設けるのかということを決めております。その中で更衣室につきましては、各校2つ、普通教室の半分の更衣室を設けるということで決めておりますので、今後の学校も2つの更衣室は設置する予定でおります。
16840【菅委員】 ありがとうございました。あと、プールに関してはというか、地域の皆さんがこれだけ丁寧に改築に向けて議論を重ねてこられた結果だと思うので、事実関係だけ教えていただきたいのですが、それぞれの学校について、独自のプールの設置についてページが割かれていて、例えば五小ですと45ページにあって、結果としては五小も井之頭小も自校設置することにしましたとあります。
この後の資料のところに教員アンケートは紹介されていて、この文章では、改築懇談会での議論及び児童、保護者、教員アンケートを踏まえてということなのですが、すみません、ちょっと私は確認していないものですから、その児童、保護者の意向というのは、どちらの学校もどんな感じだとか。教員は大体約半数がということだと。あと、改築懇談会は多数が独自でということは分かったのですけれども、その辺教えていただけますか。
16841【西館学校施設担当課長】 児童、保護者も、やはりプールについては各校に設置してほしいという声が実際には多かったという状況でございます。
以上です。
16842【菅委員】 分かりました。ありがとうございます。あともう一つ、仮設校舎へのバスです。これは五中と一中に通うわけですけれども、これもかなり丁寧に、巻末を見ますとアンケートが取られていて、ここまで。私も実際に多分アンケートに答えた方から話を聞いたのだったと思うのですが、要するにどうなるのだろうということで、朝早く遊びに出かける子どもから、夜遅くというか、学童から帰る子どもまで含めて、どうするのだということだと思うのですが、これは2024年度内に詳細は決定しますと両方ともなっていますけれども、この辺は今こういうアンケートを受けて、またこれからどういう段取りで。
この辺は特に保護者の皆さんが一番気にされているところだと思いますし、今ここで各論をあまり触れてもあれなのですが、例えば今、五中の仮設校舎に向けてのバスで言うと、五中のそばに止まるのではなく、若干離れたところに止まって、そこからまた五中まで歩くみたいなことで、多分それについてもこの御意見、御要望のところにいろいろ書かれているのは見たのですけれども、そういうことも含めてこの辺は、どちらもどういう段取りでこれから集約して、最終的に決定告知をされるのか、教えてください。
16843【西館学校施設担当課長】 まず、それぞれの学校ごとにちょっと御説明させていただければと思いますが、まず井之頭小学校につきましては、なかなか周囲にバスを止める場所、それから、バスを待つ子どもたちが滞留する場所を確保することが難しいという状況で、井之頭小学校の敷地の一部に、バスの寄りつきができる場所を設ける予定でおります。そこから子どもたちは乗降すると。第一中学校側につきましては、市民文化会館の東側、大型バス等が止まるスペース、あそこを使わせていただいて、子どもたちはそこで乗降するというようなことを考えております。
第五小学校のほうにつきましては、第五中学校の周辺にバスを止める場所がないという状況で、路線バスの駐車場、今、新武蔵境通りのあさひ自転車さん、あそこの前にバス停があるのですが、あそこにちょっと止められないかということで、警視庁と今協議をしているところでございます。今年の秋ぐらいまでには何とか許可を得られるようにということで、今既に協議は。協議というか、相談を開始しているところでございますので、年度内になるのか、令和6年度中になるのか、ちょっと今ここでははっきり申し上げられませんが、なるべく早く決めて御案内できるように、努力はしたいと思います。
以上です。
16844【菅委員】 丁寧にやっておられるということは、これを読むとよく分かりました。ただかなり、3年間ですか、一番長い方で3年間、スクールバスでということになりますので、これは今、告知方法といいますか、決めてお知らせするということですけれども、その辺りの、例えばこの要望の中だとムーバスのような路地も通れるバスが理想という御意見が1つあったのですが、今の御説明だと、もっと大きいバスを使うことはもうあらかじめ想定されていると思われますので、そういった説明が、もうこれは来年度に間もなくなりますから、再来年度から通うバスを使うようになるわけですから、来年度早々にもそういう説明をされるということなのでしょうか。運行の計画等も含めてです。いかがでしょうか。
16845【西館学校施設担当課長】 バスの具体的なお話については、まだちょっと御説明できる段階にはございませんので、もう少し方向性が決まった段階で、対象になる保護者の方向けの説明会にするのか、案内を送付させていただくのか、そこはちょっと検討させていただきたいと思います。
バスの大きさにつきましても、小型バスも実際検討はしたのですが、やはり小型バスになりますと、どこの事業所にも車の台数がないのです。ですので、大型バス、または中型バスということでないと対応ができないというところで、我々としてはもうこのサイズのバスで進めたいというふうに考えております。
以上です。
16846【川名委員】 工費が1.5倍になるというお話があって、保健センターのこともあるので、これはどうしたものかなと思ってしまいます。とはいって、やはり学校ですから止めるわけにもいかないし、子どもたちの未来のためにきちんとした学校をつくらなければいけないなというのは、非常に悩むところなのですけれども、これはここまで来てしまうと、総コストダウンはほとんど難しいのかなという印象を持っているのですが、そういう理解でいいのかということが1点目。
もう一つは、補助金の見込みです。たしか新築だと2分の1ぐらい国庫から出るのですけれども、それはあくまでも標準仕様の校舎に対して出てきていて、要はオーバークオリティ部分に対しては出ないと思っていましたが、とすると、今回出てきたこの大体70億円ぐらいかな、それに対して半額ではないですよね。大体どのくらい見込まれているのかということを聞きたいと思います。
というのは、多分四角四面の一番シンプルな学校に対して、その半分が出るという想定だと思っていて、もっと質をよくしていく部分にはほとんど出ないと思うのです。そうすると、その部分をどう判断するのかというのがちょっと悩ましいところなものですから、まず基本的なことを伺わせてください。
16847【西館学校施設担当課長】 川名委員がおっしゃるとおり、これから実施設計に入っていく中で、大きく金額を下げるということは難しいと思っております。やはり小さいもの、ちりも積もればではないですけど、なるべく何か落とせるものがあれば。落とせるというか、変更して金額が下げられるものがあれば、実施設計の中でしっかりと検討はしていきたいというふうに考えておりますが、なかなか大きな金額を落とすのは難しいという認識でおります。
あと補助金の件でございますが、以前にもちょっと御説明をさせていただいたのですが、文部科学省の学校施設環境改善交付金というのがございます。これが3分の1の補助が出るものなのですけれども、大野田小学校でもこれを使っていると思うのですが、建物の耐震性能を調査します。その結果、4,500点というちょっと具体的な数字になってしまうのですけど、その点数よりも下がった場合は対象になります。
武蔵野市の学校は、もうずっと保全整備をして、状態がいいのです。ですので、全体計画をつくったときは、補助金はもうもらえないという想定でいたのですが、その後、全て更地にしてしまった場合、500点のポイントがもらえるということで、4,500点が5,000点以下になります。そうなりますと、調査をした結果、第五中学校は対象になりました。さらに第五小学校、井之頭小学校も、現在調査をしているのですが、5,000点は下回りそうです。
ですので、第一中学校は音楽室を残しましたので補助金の対象にはなりませんが、今進めている4校のうちの3校は、この環境改善交付金の対象になるというふうに考えております。ちょっとまだ見込みではございますが、第五中学校のほうは令和4年度から6年度にかけまして、約ですけれど、今4億円程度の補助金が出る見込みでございます。
以上です。
16848【川名委員】 これは国の制度なので何とも言いようがないのですが、いわゆる新築扱いにはならないのですよね。改築。では校舎については、3分の1が限度という理解でよろしいのでしょうか。ちょっとたしか新築だと半分ぐらい出るような気がしたのですけど、そういうわけではないのですねということを確認させていただきたいと思います。
例えばこのラーニング・コモンズとかをたくさん造っていて、非常に魅力的だなと思っているのですけれども、こういう部分というのは補助金の対象になるのですかというか、標準的な学校仕様プラスアルファの部分であって、そこにはならないのかなと思っていました。本当にコストを下げ出したら、こういうのも切れという話になると思うのですけれども、さすがにそこまでできないなと思っているので、一応事前知識として、やはりそこら辺は教育として必要な部分の建設だという理解をしたいのですけれども、その点を確認させていただきたいと思います。
もう1点は、こういう校舎の建て方って、やはり千川、大野田と続いてきて、また造ることになるのですけれども、先行の学校でいろいろ課題があったことに対して、何か改善は今回されるのかどうかというのを伺いたいと思います。たしか千川というのは扉が閉められなかったのですけれども、今回きちんと密閉できるような形になっていて、その辺は改善しているのかなという印象を持っています。
もう一つは、千川はカーペットか何かが敷いてあって、確かにすごく静かで雰囲気はいいのだけど、牛乳をこぼすと大騒ぎだという話を聞いていて、それはちょっと学校としてはいかがなものかなと思っていると、そういう床材をどうしていくかというのも検討しなくてはいけないのだろうなと思っています。今回のところはそういうところまで、材質まで書いていないのです。その辺は要は、千川、大野田でいろいろ造ってきて、ノウハウもたまっていますけれども、何かそこから改善していく点等あるようでしたら、御説明をお願いいたします。
16849【西館学校施設担当課長】 まず、1点目の学校施設環境改善交付金についての御質問でございますが、ラーニング・コモンズ等の仕様に関して交付金が出る、出ないということではなくて、あくまで金額に対して3分の1ということになるのですが、ただその金額というのが、総事業費の3分の1ではなくて、国の基準に基づいて算出した額の3分の1になりますので、そこが我々は80億円のうちの3分の1とかと考えてしまうのですが、実際にはそうではない、もっと小さな金額にはなってしまうのですが、その国の基準に基づいた面積から計算して算出されます。ただその中に、豪華な仕様だからそれは駄目ですとかという基準はないというところです。
それと2点目の仕様の改善についてでございますが、今、川名委員からもお話しいただいたとおり、千川小学校と大野田小学校は教室に間仕切りがないという状況で、あれはあれで一定の考え方に基づいて造られた学校ではございますが、やはりいろいろ閉めて使いたいときもある、開けて使いたいときもあるということで、そういった具体的な学校の改善点も含めて、それとあとは、先ほど申し上げました、文部科学省で出された新しい時代の学びを実現する学校施設の中でも、具体的にそういった例が示されております。やはり可動式の間仕切り壁というのは非常に使い勝手がいいということで、そういったことも含めて改善しながら、これからの学びの空間を設計させていただきました。
それとあと、床の仕様でございますが、基本的には仕様の話については金額的なこともありまして、各教室全部フローリングにするというようなことは非常に難しい状況です。ラーニング・コモンズですとか体育館なんかはフローリングにしようというふうに考えておりますが、そのほかの普通教室なんかは塩ビシートです。ビニール系のシート。
ただそれも、今いろいろな柄があって、見た目はそんなに悪くないので、最近の学校を視察に行きましたけど、結構な塩ビシートを使っている学校もありますので、問題ないということで進めていきたいと思いますが、タイルカーペットについてはやはりおっしゃったとおり、子どもたちが牛乳をこぼしたり、嘔吐したり、小学生なので。衛生的な問題もあるので、カーペットは敷かない方向で今考えております。具体的な仕様の決定は実施設計の中で行います。
以上です。
16850【川名委員】 どうもありがとうございます。補助金についてはこれからでしょうから、細かいことができたら、また御説明をしていただきたいと思います。
これはあと、学童とかあそべえは対象にならないですよね。教育施設ではないから。たしかそういう理解でいたので、何かいろいろ取っていくのは大変だろうなと思っていますけど、そこら辺は対応していただきたいと思います。材質についても了解いたしました。
それで1つ、ちょっと細かいところを伺いたいのですけれども、五小のところ。両方あるのですけれども、3ページの最初のほうに、校舎全体を緩やかにつなぐ学びの空間整備というところがあって、児童同士の見る・見られる関係から、自発的な学びを促す空間。何かいいような、具体的に何をするのだかよく分からないのですけれども、今の学校って見る・見られるという関係で造っているのですか。何かここのイメージがよく分からないのです。自発的な学びを促す空間としてラーニング・コモンズを造っているということは非常に分かるのですけれども、今の学校って見る・見られる関係で造っているのかというのが、この言葉の意味が分からなかったので、説明をお願いしたいと思います。
もう一つは、学童のところでクールダウンスペースというのですか、書いてあって、これは具体的にどういうことをする目的の部屋で、どのくらいの面積を使ってしまうのかというのを確認させていただきたいと思います。子ども施設、保育園もそうですけれども、ちょっと子どもが隠れる場所とか、何か隅っこに入って気分を落ち着かせるスペースは必要だと思っています。市内の学童にそういうスペースがあるところとないところがあるので、これをあえて造っている理由というのはよく分からなかったものですから。特にこの図面には落としていないですよね。ちょっと具体的に、現状で分かる範囲で構いませんので御説明をお願いいたします。
16851【西館学校施設担当課長】 まず、1点目の見る・見られるの関係の考え方について御説明させていただきます。第五小学校でいきますと5ページを御覧ください。ごめんなさい、井之頭小学校も5ページです。両方とも5ページにちょうど図面をお示ししているのですが、この吹き抜け空間を使うことで、子どもたちがこのラーニング・コモンズですとか、その吹き抜けの廊下なり階段のところから、友達が何を今しているのか、勉強している、遊んでいる、それが見える。縦にも横にもつなげることによって、子どもたちがお互い何をしているのかというのを見ることによって、影響を受けて、自分も勉強しようとか、そういったことを感じてもらえるように、こういった縦にも横にもつながるような空間というのを考えました。
それと学童のクールダウンスペースの件でございますが、育成室の中の一部に2メートル角程度のスペースを、カーテンを設けて、何か興奮してしまって落ち着かせなければいけないお子さんが出たときには、カーテンを閉めてそこで落ち着いてもらうというようなことを考えておりまして、これは改築懇談会の中でこどもクラブの方からの要望を受けて、そういったものを設置することで今進めております。
以上です。
16852【川名委員】 分かりました。ちょっと担当がいないのであれなのですけれども、意外とそういうスペースを造って、気がついたら物置になっているというパターンが多いので、コンセプトがきちんと生かせるように伝えておいていただければと思います。
あと、バスについてはまた今後詳細ということでよろしいのですよね。このルートがどうなるのかって、たしか五小のときはお伺いしていたのですけれども、井之頭小の場合って、御殿山のほうってバスがどう動くのか、なかなか難しいのですけど、その辺はまた今後なのか、現状で分かっている範囲があれば、御説明をしていただきたいと思います。
16853【西館学校施設担当課長】 バスのルートにつきましては、もう決定というふうに考えております。井之頭小学校につきましても、様々地域を見て回って、2ルートつくってほしいみたいな要望もいただいたのですが、やはりちょっとルートがつくれない、子どもたちが安全に待てる、乗降できる場所がないということで、井之頭小学校につきましては、井之頭小学校のところまで来ていただいて、そこからバスに乗ってもらうということを考えております。
第五小学校については、関東バスの駐車場が第五小学校の北側にありますので、あそこと関東バスの営業所、この2か所をバス停で考えておりまして、それぞれ同じですけれども、ルートとしては時計回りに運行する予定でおります。
ですのでバスの運行ルートは、これ以外の選択肢はないというふうに考えておりますので、あとは時間ですとか、バスのサイズですとかを今後御説明していく形になるかなと思って。それとあと、添乗員とか、子どもたちの具体的なソフト的な安全をどうするのかということを、今後詰めていきたいというふうに考えております。
16854【川名委員】 分かりました。ちょっとバスについて物理的に難しい地域でもあるので、その辺は改善していっていただきたいと思います。
あと、ラーニング・コモンズと先ほどの自発的な学習というのが分かりました。これはちょっとこういうスペースを造ると、実はいじめ防止にもなるのだという話も先ほど伺っていて、確かにそうなのかなと思っていました。
要はいろいろな多様な人たちの目で見ていくと、例えば、昔は校舎の陰に連れていかれて何とかというのがあったけど、そういうのを防げる効果もあるという理解でいいのかということをちょっと確認させていただきたいということと、もう一つはここに必ず誰か、職員なり、秘書さんなり、常駐しているという理解でよろしいのですよね。というのは、場所だけ造って誰もいないとどうなるのかなと、これは前々から言っていることなのですけれども、その辺も考えているという理解でいいかどうか、ここを確認させてください。
16855【西館学校施設担当課長】 すみません、今ちょっと具体的なソフトの話は、私のほうから明快な回答ができないのですが、基本的にこのラーニング・コモンズは開放的な空間として設けておりますので、もうすぐ隣には普通教室がございますし、ラーニング・コモンズ内には司書さんがいるスペースも造りますので、そういった方々の目が届くという認識はしております。
以上です。
16856【山本委員】 幾つか改築の基本計画で質問したいと思います。
まず、これは基本設計の概要版ですが、これまでの過程で、井之頭小の近くも五小の近くも、かなり住宅が混んで建っていますけれども、周辺住民の理解をどのように得てきたかということに関して、御説明いただきたいと思います。
16857【西館学校施設担当課長】 近隣の方々につきましては、まず基本計画の段階でも御説明をさせていただきました。それとあと、オープンハウスによる説明会をそれぞれの学校で実施いたしまして、近隣にお住まいの方々から御要望、御意見等いただくような場面を設けさせていただきました。
以上です。
16858【山本委員】 具体的なやり取りがあったということですけれども、その中で出た意見で具体的に変更した点とか、意見を取り入れて今回の基本設計に反映した点というのは、どういう点であるのでしょうか。
16859【西館学校施設担当課長】 参考資料のところにも、ちょっと今までいただいた意見ということで、これは近隣の方ではないのですが、様々意見をいただいておりまして、かなり御意見をいただいた内容を反映はさせていただきました。特に近隣の方からは、やはり北側にお住まいの方は日影、それからあとは駐輪場による音、それと子どもたちの声、そういったこともあったりとか、あとは樹木を保存してほしいというような御意見をいただいております。
まず日影規制につきましては、今の学校よりも新たな日影を落とさないということで設計を進めさせていただきました。あと駐輪場等については、なるべく近隣の家の前には設けないなど、そういった配慮はさせていただきました。あと既存樹木につきましても、樹木診断をさせていただいて、危険なものはもう切らなければ仕方がないのですが、工事に影響がないようなもの、健全なものについては残すという方向で進めております。そうですね、近隣の方はそういった意見がほとんどだったと思います。
以上です。
16860【山本委員】 分かりました。近隣に住む方としては、工事の期間はどれぐらいで、どういう危険があるかとか、それから、新しくできる建物によってこれまで以上に日影が増えたらちょっと困るなと思ってみたりとか、それでも、目で見ている樹木が減ると、それはちょっと寂しいなとか、いろいろなことを考えると思うので、今のお話で、そういった意見を反映してこういう設計を考えられているということで理解をいたしました。今後ともぜひよろしくお願いいたします。
学校そのものに関して3点ほど伺いたいのですけれども、1つは、私はインクルーシブな学校をということをずっと訴えてきておりまして、その中で、バリアフリーやユニバーサルな学校ということがあるわけなのですけれども、トイレの問題で、1階は地域の方も使えるトイレにするということや、あと、多様な性を踏まえたトイレということを書いているのですけれども、これまで造ったトイレの中で、いろいろな配慮をされていても、障害がある人が着替えをする、もしくは障害がなくても、小さなお子さんがおむつを替えたりとか、寝て着替えをしたいということもあると思うのですけど、そのときにスペースが足らなくて、一定の身長以下の人でないと使えないというところがあって、それを非常に残念に思った方がいらしたのですけれども、大人用のベッドのスペースというのは何センチまでの人が使えるかとか、何かそういう決まり事があるのかというのと、多様な性を踏まえたトイレというのはどういうことを指しているのか。
だれでもトイレということなのか、いろいろな意見の人がいて、例えば女性用と男性用と誰でもとあったほうがいいという人もいますし、それはスペースがないという考えもあると思うのですけど、ここの考え方を御紹介いただきたいと思います。
16861【西館学校施設担当課長】 トイレの件については、この概要版では18ページ、19ページを御覧いただければと思います。
まず1階です。第五小学校でいきますと19ページの真ん中の図です。こちらが1階の平面図になります。赤で囲って。ピンクですか。すみません、ちょっと白黒で見にくいかも分からないのですが、校務センターの上にトイレがあるのですが、ここはハンディキャップトイレ、バリアフリートイレを設けております。懇談会の中でもいろいろ議論があったのですが、やはりまだ男性、女性を分けたほうがいいと。さらにその間なり近くに、どちらでも入れるトイレ、車椅子の方も入れるし、男性、女性、誰でも入れるトイレを設けたほうがいいということで、こういったトイレを1階、2階、3階、それぞれのフロアに1か所ずつ設けさせていただいております。
さらに地域開放用トイレです。こちらについては、括弧で書いておりますが、ベビーチェア、オストメイトパック、大人用ベッドということで、通常の大人の方がおむつが替えられるサイズの大人用のベッドを用意しております。これは1階の体育館のそばです。避難所になる関係で、この場所に第五小学校、井之頭小学校、それぞれに設けさせていただいております。
以上です。
16862【山本委員】 トイレの問題を伺いまして、御説明ありがとうございます。
私も現状可能ならば、男性用、女性用、それから誰でも入れるトイレというふうに分かれていたほうがよいと考えています。大人用のベッドというのは、私なんかすごく身長が低いのですけれども。ただ今だったら、例えば180センチ台の方もいらっしゃるし、もちろん人によっては200センチ以上ある人がいるかもしれない。そんな方がベッドを使うかどうかというのは、今現在私はよく分からないですけれども、あまり小さいと、せっかくあっても使えないということだともったいないし、もちろんトイレというのはスペースがあってベッドを置くわけだから、幾らでも大きくはできないとは思うのですけれども、一定の長さがやはり必要ではないかと思っていますので、これについてちょっと考えをお聞かせいただきたいと思います。
あと、ちょっと簡単に2点申し上げたいのですけど、不登校の方の居場所というのは、私はラーニング・コモンズのどこかとか、保健室のどこかではなくて、やはりそれ相応のそのための場所があったほうがいいと思っておりますが、これは私は要望をこれまでもしてきたのですけど、見た限りないのではないかなというか、自分で探して使えというのは。
やはりもちろん不登校の方が学校に来ない場合もあります。違うことを選ぶ場合もあるし、家庭にいる場合もあれば、別のフリースクールに行く場合もある。いろいろなケースがあると思うのですけど、学校には行くけれども普通教室には行きたくないとか、それをちょっと望まないという人もいると思います。そういう場合は、毎日どこか決まったところがあったほうが安心して過ごせると思うので、それはぜひ、基本設計の段階だから、今後どうか入れていただきたいと思うのですけど、これについてのお返事をいただきたいと思います。
あと、あそべえや学童クラブもこの中にきちんと書いてあって、本当に今学童クラブも人数が増えていますから、育成室が増えているなと思って見ているのですけど、それこそ例えば給食をどうするか。昼食問題ってありますけれども、例えばランチルームとかがあったら、結構給食を食べるのに楽でしょうけれども、給食に関しては基本教室で頂くという考えなのでしょうか。ランチルームは考えていないということなのでしょうか。
16863【西館学校施設担当課長】 まず、1点目のベッドのサイズでございますが、こちらについては、今の段階では標準的なサイズということで考えておりますが、ちょっと具体的な標準のサイズが幾つなのかというのを持ち合わせていないものですから、実施設計の中で、しっかり使えるものをしつらえたいと思います。
それと不登校の居場所の件でございますが、こちらについては今までもちょっと教育委員会の中で議論させていただいて、ここという部屋は設けないということになっておりまして、今回の第五小学校、井之頭小学校は、様々な居場所、いろいろな大小様々な空間を設けておりますので、それぞれのお子さんが選んでいただいて、落ち着ける場所を探していただくというようなことを、ハード側では考えさせていただきました。今後こちらについてはソフトの話もセットになりますので、指導課とも協議をして、どういった場所がいいのかという話をさせていただきたいなと思います。
それとあそべえ、こどもクラブのお子さんたちの昼食の件でございますが、やはりちょっと図面を見ていただけると分かるとおり、小学校は非常に敷地が狭いので、なかなかランチルーム等をもう造るスペースがないということもありまして、全体計画の中でもランチルームというのは設置をしない方向で考えておりますので、今回の2校についてもランチルームの設置はございません。
以上です。
16864【山本委員】 御答弁いただきありがとうございました。行政報告ですので、質問の最後には要望を言っておきたいのですけれども、私としては何度も言っていますが、不登校の方が毎年のように増えている、そういう状況の中で、当該の保護者の方からも具体的に聞いているのですが、やはり不登校状態になった人で学校に全く来たくないという人もいれば、時々学校に行く気になったり、イベントのときは行ってみたりという人もいるのだけれども、学校のどこに行くかということが、安定した関係のためにはやはりいいという人が、私の知り合いで言うと、不登校の保護者の方で多かったです。
ですので、これはまだ基本設計の段階ですから、そんなに広々としたスペースが必要でないかもしれないけど、家庭と子どもの支援員ですとか、特定の人が寄り添って、不登校状態になった子どもに学校でも付き添ったりケアするということがあるわけですから、ぜひこれは特定の場所を決めていただきたいということを要望しておきたいと思います。
それから学童クラブの方のお昼御飯の問題に関しては、これは今後の課題。別にランチルームがないとやっていけないということではないと思いますが、ランチルームというのはないのかなと思って見たところなかったので、育成室ですとか、そういうあそべえの部屋というのがきちんと来やすいところにあるというのは、大変立派なことだと思うのですけれども、ぜひお昼をどうやって取るかという問題についても、学校施設の中で考えていただきたいと思います。これは要望です。
以上です。
16865【竹内教育長】 不登校の子どもたちの居場所については一般質問もあったので、ちょっと誤解のないように答弁申し上げたいと思いますけれども、今の学校で言えば家庭と子どもの支援員の場所なのですが、学校では子どもたちの状況で、言ってみれば好きな場所って結構いろいろ、その子どもたちや学校の状況によって様々です。校長室が好きで校長室にいつも行くというような子どももいるし、学校はそういった子どもたちの状況に対して、安定的に、この居場所が行けるなと、そういう運用をしています。
ですから、この学校の新築に際しても、いろいろな子どもたちの状況や学校の状況があるので、あらかじめ特定のこういう場所を設けておくというよりも、その子たちや学校の状況に応じて、特定の場所で運用できるようにあらかじめ場所とか空間を定めないで、学校のいろいろな空間がありますから、その中で運用できるように考えていきたいと、そういう方針です。ですから、子どもたちが自分で場所を探して見つけろと、そういうことではないので、そこだけは誤解していただかないようにお願いいたします。
16866【小林委員】 よろしくお願いします。まず驚いたのが、この金額です。70億円、71億円。それで解体費を含めると80億円という水準の事業費というところなのですけれども、令和2年の3月、学校施設整備基本計画がつくられたということでした。今現在、令和6年3月ということで、4年間コロナがあって、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻。コロナ禍がアフターコロナとなって、様々動き出したりもしつつあり、日経平均なんか4万円というような水準にも至っているようですけれども、これまでと大きく状況が変わっていると思うのですが、学校改築においてどのような変化や影響があったのかなどを、ちょっと事例を挙げて、簡単にでいいので総括してもらうことをお願いできますでしょうか。
16867【西館学校施設担当課長】 今、小林委員からもお話しいただいたとおり、まず令和2年3月の学校施設整備基本計画を策定した段階では、まだコロナがそれほど、本当に始まったところだと思うのですが、コロナの影響は加味していない計画でございます。その後、令和3年の12月に行政報告をさせていただいた932億円の総事業費のとき、この金額についても、社会情勢の変化ですとか、コロナによる影響については金額的には入っておりません。
その後のコロナウイルス感染症が一定収束したというところで、社会がかなり動き始めたということ、それから、やはりロシアによるウクライナ侵攻ですとかイスラエルの戦争など、この辺の社会情勢というのは大きいのかなと思っています。
それと建設現場におきましては、やはり大きな話としては、建設材料の物価高騰、それと慢性的な人手不足による人件費の上昇、それから2024年問題と言われている働き方改革、それと、すみません、先ほどの繰り返しになりますが、コロナが一定収束したことによる民間建設投資の活性化ということで、かなり費用がまだまだ上がっています。
さらに昨今は、国内において半導体工場、それからデータセンターの建設ラッシュがございます。これによって、建設費については一定上昇が落ち着いたと言われておりますが、電気設備、それから機械設備については、まだまだ材料費が上がっているという状況でございます。そういった様々な要因がございまして、今回1.5倍というような計画になっております。
以上です。
16868【小林委員】 ありがとうございました。資材高騰が大きい。様々影響がある中で資材が高騰している、1.5倍ということだと認識しました。ちなみに、すみません、この大きな変化という意味で、例えば工期もちょっと延びるような状況にはなっているとか、それはそういう認識でよろしいですか。一応確認させてください。
その上で、単価の変化をちょっと確認させてください。そもそも932億円と見ていたときには、1平米単価38万円と工事費を見ていたと認識しています。これが私の持っているデータだと、五中が45万円、一中が54万6,000円かな。今回五小と井之頭小ですね。これについての単価は大体幾らぐらいなのかというところ、工事費の部分を教えていただけますでしょうか。
16869【西館学校施設担当課長】 まず、1点目の工期の件でございますが、工期については、職人さんの不足ということはありますが、我々としては工期を延ばすということは考えておりませんので、しっかり工期内に収めるという努力はしていきたいと思っております。
そして単価の話でございますが、まず、第2期公共施設等総合管理計画にも書いておりますが、小学校については総事業費ベースでいきますと61万3,000円、中学校につきましては65万1,000円、これが総事業費に対する平米単価になります。そして第一中学校、第五中学校ですけれども、第一中学校、第五中学校はもう既に契約を済ませております。こちらについては、建築、電気、機械の校舎、体育館の建設費から平米単価を計算いたしますと、第一中学校が約54万円、第五中学校が約45万円、第五小学校、井之頭小学校については今回の概要版に記載をさせていただいておりますが、第五小学校が約69万円、井之頭小学校も同じく約69万円という平米単価になっております。
以上です。
16870【小林委員】 ありがとうございます。工期についてなのですけど、そもそも解体も含めて2年で見ていた計画が昔あったような気がするのですけど、違ったでしょうか。ちょっとすみません、それと比べたら、今解体を含めて3年という意味での工期の延びる状況にはなっているのかなと認識をしています。ちょっとそれについて一応確認させてください。
ごめんなさい、今ちょっと別の作業をして聞き取れなかったかもしれないですけど、そもそも932億円で38万円という私の認識ベースで見ると、今69万何千円という、その五小、井之頭小が、単価で見ると1.8倍ということになっているのです。今1.5倍というのが建築費だというような話だったのですけれども、そうすると、建築以外だと機械設備とか電気設備工事、こういったところが2倍とかそういうような水準になっているという理解でいいのでしょうか。すみません、そこら辺もう少し。すみません、ここまで細かく聞く必要はないのかもしれないのですけど、傾向としてでもいいので、大体の理解としておかしくないのか教えてください。
あと、できれば解体も以前と比べてどのぐらい上がっているのかとか、分かれば教えてください。
16871【西館学校施設担当課長】 まず、すみません、工期の件ですが、全体計画の中での工期が2年というふうに書いておりますが、第一中学校、第五中学校のときもそうだったのですが、解体の際にアスベストが出てきた関係で、解体の工事期間が延びておりまして、解体工事を含めると3年間ということで、一中、五中の段階から工事期間は3年間ということになっておりますので、今回第五小学校、井之頭小学校がこの社会経済情勢を受けて3年になったということではなく、同じくアスベストの影響によって、やはり解体に時間を要するというところでございます。
そして費用の件でございますが、まず建設費と解体工事費を合わせて比較させていただきますと、第五小学校の932億円のときから今回の基本設計に至る間で、計算上、約1.5倍の上昇でございます。932億円のときの平米単価なのですが、建設費、それから解体工事費、仮設校舎等、それぞれで平米単価を出して、総面積で割り返しを行って、第2期公共施設等総合管理計画の中では平米単価を出しております。今回、932億円の段階での建設費の平米単価は、小学校につきましては47万5,300円になります。
以上です。
16872【小林委員】 分かりました。すみません、またちょっとデータについて、細かいデータは後日確認させてください。ただ少なくとも1.8倍というのは僕のほうの見過ぎであって、1.5倍程度だということで理解しました。
やはり、とはいえこの費用の増加というのは大きくて、リソースが有限である中では、今後この学校建築、これは本当に設置義務があるものなので、最優先でやらなければいけないと思うのですけれども、ほかのことは別に考えていかなければいけないのかなとは思ったりはしています。そこはぜひ、先ほど申し上げました立川の改築に関する考え方の見直し、こういったことも全体としては参考にしてもらえたらなと思うのが1つなのですが、もう一つ言うと、二中と六中の学校統廃合を廃止にして今後議論される、白紙にしてもう1回議論するという話なのですけど、こういった問題を含めて、早急に市民に知ってもらうという作業が必要なのではないか。
それで議論して、やはり今後全市的にどうやっていくのか。この五小、井之頭小は造るとしても、そのほかの学校について。そういったところも様々議論しなければいけない問題だと思うので、その様々議論するためには、それなりの時間を取らなければいけないと。そうするとそれは少しでも早く進めたほうがいいのかなと思いますので、そういったところもちょっとお願いしたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。御見解をお願いします。
16873【西館学校施設担当課長】 令和6年度以降に、二中、六中だけではなく、今後の学校施設はどういうふうに改築を進めていくのかという議論をさせていただきます。ですので、少なくとも全体計画でお示ししているスケジュールは、あくまで案ではございますが、そことずれが発生してまいりますので、早い段階で市民の方には周知が必要と考えております。現在その辺につきましても、どのタイミングでどういう形でお示しするのかというのは、庁内で協議をさせていただいているところでございます。
以上です。
16874【小林委員】 ありがとうございます。本当にこの問題につきましては、やらなければいけないことなのですけれども、市の財政に大きな影響を与えるところなので、市民の人の知恵というのかな、知識、そういったものもお借りしながら、この事業を前に進めていただければなと思います。
以上です。
16875【浜田委員長】 これにて質疑を終わります。
次に、武蔵野市学習者用コンピュータ活用指針について、報告をお願いいたします。
16876【高丸統括指導主事】 それでは私から、武蔵野市学習者用コンピュータ活用指針について報告いたします。
資料を開いていただいて目次を御覧ください。本指針は、学校、家庭、教育委員会の役割など、7つの大項目と参考資料で構成しております。
内容について説明いたします。2ページを御覧ください。まず、本指針の位置づけですが、本市はこれまでも、体験活動の充実、市民性の育成などの教育活動を総合的に進めてきました。本指針で示すデジタル・シティズンシップを含む情報活用能力の育成もその一つであり、学習者用コンピューター活用事業はその柱をなすものでございます。
令和2年に総合教育会議で協議し、「武蔵野市学習者用コンピュータ活用に関する基本的な考え方」を教育委員会で決定、そして児童生徒が自ら学習に必要な文具として市で調達し、対応しました。
試行期間の取組の概要につきましては、2ページ、3ページを御覧ください。
続いて、学習者用コンピューター活用の成果と課題について、4ページを御覧ください。全国学力・学習状況調査の児童生徒質問紙や、令和5年7月に実施した武蔵野市学習者用コンピュータ活用に関するアンケートの結果から、今後の課題として、4ページの下段に書きました5つの課題があるというふうに考えております。1つ目、教科によって学習者用コンピューターの活用状況に差がある。2つ目、ICTの活用技術に不安を抱えている教員が3割程度いる。3つ目、家で学習者用コンピューターを使う約束がない家庭が多いなどでございます。
5ページを御覧ください。そのほかの課題として、活用が進むにつれ、故障台数も増加をしております。修理の予算も限られており、今後、児童生徒が自分の端末として責任感を持つような工夫が必要となってきます。また、学習者用コンピューターを含めた持ち物の重さについても改善の要望が寄せられ、次期端末の導入の際に、重量を併せて検討する必要があると考えております。
さらに、児童生徒のICTを扱うスキルも向上しましたが、市内の学校で学習者用コンピューターの不適切な使用が発生し、ICT機器は使い方によっては、いじめや性犯罪等を助長させてしまう温床となる面もあることを教えていく必要があります。そのため、情報モラルと、その大本としての人権意識の育成等が必要でございます。
6ページを御覧ください。3段目になりますが、こうした現状を踏まえて、デジタル・シティズンシップを含む情報活用能力の育成を計画的に進めるため、武蔵野市版育成を目指す情報活用能力を作成しました。能力の詳しくは、参考資料2を後ほど御覧ください。
続いて、学校の役割でございます。7ページを御覧ください。学校では、4つのことが重要と整理をいたしました。1つ目が、文具としての活用です。特に段落最後に示しましたが、不登校支援や学級閉鎖の対応等、学びの機会を確保する手段として積極的な活用を進めていきます。2つ目に、本市の特色ある教育活動をより効果的にするための活用でございます。そして3つ目、児童生徒への育成を目指す情報活用能力の明確化、4つ目、児童生徒の意見を踏まえた校内外における適切な活用方法の作成でございます。
8ページでは、学校の役割の2つ目として、教員のICT活用能力の向上を示しました。
9ページを御覧ください。12月に発生しました学習者用コンピューターを使った児童間の盗撮の件を受け、情報活用能力のうち、特にデジタル・シティズンシップ教育の指導事例について内容を充実させました。さきに述べましたとおり、ICTは扱い方によっては、いじめや性犯罪等を助長させてしまうことをしっかりと教えていく必要があります。その際、教員らが関係法令を理解し、発達段階に応じて指導するとともに、児童生徒が遵守するといったことが前提として大切になってきます。
その上で、四角囲みにあるような情報モラルやクリティカル・シンキングなどに関する力を、様々な場面で継続的に指導し、その成果を定期的に確認するなどの工夫が必要です。また、全てを規制し、ICTを児童生徒から引き離すことは、自律的な活用にはつながりません。そのため、児童生徒が自分の判断でICTを適切かつ効果的に活用できるよう、学習者用コンピューターへの規制は、フィルタリングの設定など最低限にとどめ、学校、家庭が連携して指導してまいります。
10ページについては、そういった具体的な取組の実践例を紹介しております。
11ページ、12ページは、家庭や地域との連携について明記をしてございます。家庭では、学習者用コンピューターの使用に関する約束づくり、地域と関係機関との連携では、ICTにたけた地域人材の協力や、警察や情報通信に関する企業等と連携し、最新の知見に基づいた取組を進めることが考えられます。
最後に教育委員会の役割ですが、13ページを御覧ください。教員研修や家庭、地域への啓発等を今後も進めてまいります。
そして13ページ下段にございますが、次期端末の調達については、これまでの経緯や課題、本指針の内容や学習者用コンピュータ活用検討委員会における意見を踏まえ、1、児童生徒が自ら管理する学習に必要な文具という考え方を継続する。2、本指針で述べてきた取組の一層の推進、課題の解決といった視点を基に、令和8年度以降に導入する学習者用コンピューターの機種、導入ソフトについて検討していく。3、令和6年度に学習者用コンピュータ選定委員会を開催し、学校から意見聴取をする機会を設ける。次のページのほうになりますが、4、国からは補助金の見込みがあり、本市としても申請をしていく。そして5、その上で、調達方法としては、CYODなど、児童生徒が自分の機材として責任を持って利用するとともに、保護者への負担を考慮した方法を中心に検討すると明記をいたしました。
次ページ以降は、参考資料及び指針の概要版をA4、1枚で用意させていただきました。
学校には、昨日、教育長名で本指針を発出したところでございます。
また今後ですが、本内容を紹介した学習者用コンピュータ通信を保護者、地域向けに、学校緊急メールにて案内する予定でございます。
最後に1ページに戻っていただき、はじめにを御覧ください。このはじめにの段落、最後のところでございますが、本指針は、教育のDXや生成AIの進化など、ICTを取り巻く社会情勢が日々変化することを鑑み、必要に応じて見直しをしてまいります。
私からの説明は以上です。
16877【浜田委員長】 報告が終わりました。これより質疑に入ります。
16878【本多委員】 ありがとうございました。まずこの指針自体は、このタイミングで作成するということが決まっていたのか、今回の盗撮の件を受けてつくったということなのか、その経緯についてお聞かせいただきたいと思います。試行がちょうど3年終わってというタイミングなのかなというところもありますけれども、その経緯を知りたいです。
それからもう一つは、7ページのところで、先ほど不登校支援とか、学級閉鎖の対応だとか、様々なときに、このICTって積極的に活用していけるというお話があったと思います。これはどんどん進めていただきたいのですけれども、恐らくここに、そういう単語では書いてきていないのだけれども、個別最適な学びというところを活用することによって、もっと進めていけるのではないかというふうに思っています。
この不登校支援とかというのはそうだとは思うのですけれども、あと学習に障害がある方とか、デジタル教材でそういったところがもっと使いやすくなるとかという話もあったと思うのですけれども、例えばそういう教材の工夫だったりとか、ICTの活用のところでそういう部分も個別最適な。これはそれこそ障害がある、ないということにかかわらず、本当にそれぞれが学びを進めていくために、このもの自体、学習者用コンピューターを、もっと活用できるのではないかなというふうに思っているのですけれども、その辺りについて。ここだとちょっと割と絞り込んだ内容だけ書かれている感じがするので、そこについてもお聞かせいただきたいです。
16879【高丸統括指導主事】 まず、こちらの指針の策定の経緯というところですけれども、おっしゃっていただいたとおり、3年間の試行事業の総括としてつくったということですので、当初の予定どおり作成したところでございます。先ほどお話しさせていただいたとおり、盗撮の事案を受けて、追記もしくは補強したところはございます。
そして、個別最適な学びであるとか、いわゆる障害のある子に対しての合理的な配慮というところかと思いますが、そういったところの活用も当然考えられるというふうに認識しております。まずは、特に7ページでございますけれども、文具としての活用ということは、そういったところも想定がされていきますので、学校のほうにはしっかりと指導してまいりたいというふうに思っております。
以上です。
16880【本多委員】 分かりました。ここの7ページのところでは、週3回以上家で学習者用コンピューターを使っていると回答した児童生徒は約45%と半数以下にとどまっていることから、自律的・創造的な活用を一層促すと書いてあって、一層促すってどういうことなのだろうなと思ったのです。
ここに全部細かに書いてほしいということではないのですけれども、例えば、ハードを整備するということではなくて、ソフトの部分、中身で、教材の工夫であるとか、いろいろなソフトがあると思うのですけれども、そういったものをどんどん入れていくことによって、例えばこの間一般質問でも、学校内外で様々な学びの場がありますよねというお話をさせていただいて、川西市で見てきたときは、やはり自習教材を物すごく充実させているということをおっしゃっていました。
やはり何かやってみたい、ちょっと勉強したい、やりたいなと思ったときに、きちんと教材にたどり着けるということ、そこが整っているということも、非常に大切なことだなというふうに思ったのです。学びたいという意欲があるわけなので。でも何もやることがないというのは非常にもったいないというふうになったときに、コンピューターをどう使うのかというところはもちろんそうなのですけど、その中身のところが充実しているということも、この利用を促進するというところにつながるのではないかなと思いますけれども、その辺りがどうなっているかということも教えてください。
16881【高丸統括指導主事】 学びの充実という面でのソフト面の充実は、非常に大事な視点だというふうに思っております。13ページに教育委員会の役割で、先ほど次期学習者用コンピューターの調達というところの話を少しさせていただきましたけれども、そういった子どもたちが学びを充実させていくために、一人一人に応じたソフトということについても、学校のほうの意見ということを聞いていきたいというふうには思っておりますし、現状としてやれているものもありますので、まずはそれをしっかり使っていって、それを継承していくということも必要だと思います。
また、そういった取組をそれぞれの学校でやっているのですが、しっかりと共有していくということも大事になってくるというふうに思っておりますので、そういったところは教育委員会としてしっかりとやっていきたいと考えているところでございます。
以上です。
16882【本多委員】 ぜひよろしくお願いします。やはりこのタブレットを全員に配っているということによって、その意味では民間でもいろいろなものが機械とかありますけど、公教育でそれが賄えているということ、活用できるものが全員に配られているという、非常にそういう意味ではとてもいい公平性のある機器だと思うのです。だからこそ、やはり中身の部分というのでもしっかり。そんな意味でここは予算をつけていくというところでは、議会でも議論が必要だと思いますけれども、機器を入れるということだけではない、その中身の部分を、次はもっと高めていく段階に入っていくのではないかなというふうに思いますので、そういった議論をまたさせていただければと思います。
以上です。
16883【菅委員】 この教員のICT活用能力を高めるというところで、これを読んでも先生方の中で。でもこれを読むと、実施後のアンケート。その前です。8ページの中で、できる、ややできると肯定的な回答の割合が全項目で70%以上。全項目であまりできない、できないと回答した割合は15%。全項目で否定的な回答をした教員に年代、経験年数による偏りはないということで、大体一般的に、年齢の高いほうが苦手かなというふうに思っていたのですが、そういうことが書かれていて、なるほどと思いました。
その上でその下に、取組が定着するまでをめどにということですが、校内でICT活用推進リーダーを指名するということで、確かにこういう形で底上げを図っていこうということなのかなと思うのですが、これは先生の中からまたこういうリーダーを選ぶということになるのでしょうか。ちょっとその辺りを御説明いただきたいなと。それもそれでまた一つのお仕事になるという。もちろんやらなければいけないことなのですが、定着するまでをめどといっても、そういう形でまた先生方にそういう役割を付与するのかなと思ったものですから、ちょっとこの(1)、(2)のICT活用能力を高める取組のところをもう少し詳しくお願いできますか。
16884【高丸統括指導主事】 こちらのICT活用推進リーダーについては、校内の教員という形になっていきます。今も各校にはこのICTの推進リーダーはおりまして、定期的に集まって、情報交換や意見共有ということをしているところです。それを引き続きやっていくとともに、そこに書かせていただいたように、校内でのICT活用能力の推進というところを一層、中心として頑張ってもらうというところであるかというふうに思っております。
また、市としてはICTのサポーターというのもおりますので、そういったところで、教員のフォローアップをしていくというところもやっていくことになってくるかと思います。
以上です。
16885【菅委員】 最後のところで今、サポーターとおっしゃったのですが、このサポーターは、もっと専門性の高い方が何か補助されているという意味でのサポーターなのでしょうか。
16886【高丸統括指導主事】 ICTにたけている者たちが各校を回って、いろいろな授業のアドバイスであるとか、業務のお手伝いをさせていただいているところでございます。
16887【菅委員】 そういうサポーターでもいいですし、このリーダーでもいいのですが、各校でいろいろそういう課題というか、どこでつまずくというと変ですけれども、共通の課題もあるかもしれませんが、各校でそういうリーダーが取り組んでいる中身というよりは、そういったつまずきというか課題、これはもちろん子どもでも大人でも一緒だと思うのですが、その共有みたいなことは、このリーダー間なのか、何か取組はされているのでしょうか。
16888【高丸統括指導主事】 行っているところでございます。つまずきやすいという意味では、例えば他地区から異動してきた教員で、本市が使っているような、いわゆるグーグルのクロームブック以外のアプリケーションを使っていらっしゃるところから来た方なんかは、やはり最初戸惑ったりということがあります。そういったところをフォローアップするために学校の中で、こういった資料を用意して使っていますとか、こういった取組をしていますということを共有して、それぞれの学校が、よりスムーズに取組を進めることができるような、そういった情報交換もさせていただいております。
16889【菅委員】 あと、壊れるという話は、これは子どもが使うものなので、そうなのかなと思うのですが、何かどこかで聞いた記憶があるのですが、ちなみに修理にどのぐらいかかっているのかというのも、分かれば教えてください。
16890【高丸統括指導主事】 昨年度の数字になりますけれども、修繕の台数としては449台の修理というところの実績がございます。
16891【浜田委員長】 金額は。
16892【荒井指導課長】 今申し上げたのが昨年度実績でございますけれども、補正を以前お願いしておりまして、今年度は既に上回るということが明確になっております。台数については現段階でお伝えすることが難しゅうございますので、年度が明けたところで正確な数字を算出したいと思っております。
16893【山本委員】 すみません、私もそんなにデジタル関係のことがよく分かっているほうではないのですが、何点か質問したいと思います。
この学習者用コンピューターの端末の破損に関しては、予算特別委員会の資料請求でも、今回出させていただいているのですけれども、5ページに各年度における1か月の平均故障台数というのがあって、これは1か月平均だから、これを、8月はないとして、12倍するのか、11倍するのか分からないのですけれども、何台というのが左にゼロから70までありますが、母数というのはどうなっているのか、これは分かりますか。
16894【高丸統括指導主事】 導入台数としては9,000台を超えている台数になっております。
16895【山本委員】 全体で、だからその1人1台というので、小・中学校の児童生徒の数を足せばそうなるということになるのでしょうけど、それが母数といえば母数だけど、これは1か月なので、これというのは、児童生徒があまり使っていない時期として8月とかは考えているのですか。
16896【高丸統括指導主事】 そうですね。やはり修繕が必要となるような故障が発生するのは、学期の初めに持ってくるというのが、実績としては多いかなというふうに思います。例えば3月末に子どもたちを集めて、それが次年度に向けて整備をしなければならないというときに、やはりその3月末に集まったものが4月頭に来るというようなところで、年度当初が多かったりですとか、1学期通してやってみて、ある程度たってから、使ってみて壊れてきたというところで、学期の初め、学期の終わりが少し多いかなということで、特に多いのが年度初めというところにはなっております。
16897【山本委員】 ありがとうございます。詳しいことは予算のほうでも聞きたいなとは思ってはいるのですけれども、私もスマホとか、よく壊すほうだなと自分でも本当に思っていて、何で壊すのだろうと思っていろいろ考えてやっているのですけれども。今も横にあったりするのだけれども。教育委員会として故障を減らすのに、自分のものだという意識を高めると書いていますけれども、その気持ちの持ちようというか、大切にするということの具体的な例として、ここに入れなさいとか、このように扱いなさいとか、何かそういう具体的な内容での声かけとかはあるのでしょうか。
16898【高丸統括指導主事】 教育委員会として、何か具体的にこうしなさいであるとか、こうしてほしいというようなことを直接的にお話ということは、なかなかしていないところではございますが、そこに載せさせていただいたような──5ページです──故障の原因というところで、例えば落としてしまった、踏んでしまったといった物理的故障の割合が多いことが分かったと書かせていただいておりますが、こういったところについては学校のほうにも共有させていただいて、そういったことがないように、各校で工夫して声かけしてもらっているというところが実態でございます。
16899【山本委員】 分かりました。では次の質問、あと2点したいと思います。
2点目の質問としては、8ページに教員のICT活用能力を高めるということがあって、よく分かっている人がICT活用推進リーダーになるということでやっていらっしゃるようですが、教師の方が今の仕事以外に、さらに仕事を持って頑張るということで、それは一つの仕事だということも言えるかもしれないけれども、それ以外に市としてICTのサポーターがいるというお話だったので、そういう方がいろいろ活躍していただきたいなという希望を私は思っていますが、このICTサポーターというのは、今後、来年度からの3か年もこれまでと同様に活躍していただけるという理解でいいのかというのを伺いたいのが1点と、行政報告だから最後まで、もう1点だけ聞きますと、14ページの次期学習者用コンピューターの調達というところで、調達方法としてCYODって、これはすぐ分からなかったから説明を読んだのですけれども、それとかサブスクリプションなど、児童生徒が市からの貸与ではなく、自分の機材として責任を持って利用するとともに、保護者への負担を考慮した方法を中心に検討するというのは、これはお金を一定払って使うということなのでしょうか。
16900【荒井指導課長】 まず、1つ目のICTサポーターの活用については、今後も継続をして、各学校に支援として行っていきたいというふうに考えております。
2点目の調達については、4)、5)を併せてお読みいただきたいと思っています。まず4)のほうを御覧ください。国からは5万5,000円の補助金の見込みが出ております。もちろんこの5万5,000円で、本市が現在使用している機材と同等か、あるいはより使いやすいものが購入できれば問題ないわけですけれども、後継機であるとか、今使っている機材の後に発売されている、スマートフォンなんかでも後継機と言われる、そのライン上の流れにある機械というのがあるのですけど、導入してから数年たっておりますので、後継機が既に出ているのです。
それがこの金額の中で買えるのかとか、あるいは本市の子どもたちにとって重量が問題になっているわけですから、もっと軽いものがないのかとか、そういったものを総合的に勘案していく中で、金額、もちろん保護者の方に負担がないほうがいいということは十分分かっているわけですので、そこも含めて総合的に検討していくということで、今回このように記載をさせていただきました。
16901【山本委員】 御説明ありがとうございます。教員のICT活用能力を高めるの項で、市としてのICTサポーターの問題を聞いたのですが、当面、来年度以降も市としてICTサポーターがいて、学校の教員の方が、ちょっと分からないなとか、私なんかしょっちゅうつまずいてすぐ電話するのですけど、やはりいざというときに疑問になっていることにすぐ答えていただける安心感とか、それによって仕事が進みやすいという点はあると思うので、希望としましては、ぜひICTサポーターの方に、問題があったときにつながりやすい環境を続けていただきたいと、要望をしておきたいと思います。
最後の負担の問題なのですけど、それは私も、その上の、「なお、国からは5万5,000円の補助金の見込み(令和6年度国概算要求より)」というのがあって、これは申請していくという。なかなか今、端末もスマホも高いですよね。高くて、それを何か年で割って、毎月お金が落ちていくとか、そういうことにもなっているわけでして、その5万5,000円でいくのか、そうでないのかというのは、私も今定かに、絶対これでいけるだろうとか、そうではないなとあるのですけど、学校で使う機材ですから、しかも児童生徒が絶対に端末が自分にないと困る、貸与してくださいというふうに言ってそうなったということではない、方針なわけですよね。
保護者への負担を考慮した方法を中心に検討するとあるので、その中心に検討するというのが、ちょっと引っかかるかなというふうには思っております。この辺については、考えていらっしゃると思いますが、義務教育であるということも考慮した、負担の少ない方法を御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
16902【荒井指導課長】 負担を考慮というのは、負担のあるなし、双方負担感、保護者の方に負担を求めないということも含めて、負担を考えていくということは一定必要だと思っておりますので。例えば、今、私たちは特に保護者の方から使用料を取っているというわけではないです。けれども、例えば市民からのお声の中には、あまりにも故障台数が多いと。使い方がよくないのであれば、破損について、保険が適用できない部分というのはやはり想定を超える破損なわけだから、保護者に払わせたほうがいいのではないかなんというお声をいただいたりもするわけなのです。
そういったことも含めて考慮するということについて、表現として、保護者の負担をプラスもマイナスも含めて考慮して検討するのだという書きぶりになったということで、もちろん委員のおっしゃる、できれば負担がないほうがいいということについては同意をしておりますし、十分に検討していきたいと思っております。
16903【川名委員】 デジタル・シティズンシップはぜひとも進めていっていただきたいですし、もっと深めていっていただきたいと思います。
確認なのですが4ページのところに、ICT活用技術に不安を抱える教員が3割程度いる。保護者のシティズンシップ教育についての認知度が低いということが書いてあって、対策と言えるのはこの8ページなのですか、教員のICT活用能力を高めるのところにあって、研修会ですとか、ICT活用推進リーダーを育成していくことで、この3割の人たちも対応していくという理解でよろしいのでしょうか。
以前質問したことがあって、いわゆるチョーク・アンド・トークというのですか、昔ながらの、俺の話を聞けば全ていいみたいな感じのそういう先生は、面白い先生は面白い先生なのですけれども、寝てしまうときは寝てしまうみたいなのがあって、いい悪いはなかなか言いにくいのですけれども、こういう機械はもう社会的に標準なので、使うのが当たり前という前提でやはりやっていってもらわなくてはいけないと思っていますが、そういう先生たちも、話すのも大切ですけれども、きちんと使いこなしていくことを目指しているのかということを、まず確認させていただきたいと思います。
16904【高丸統括指導主事】 文具として使うということですから、どんな教室、どんな授業であっても、効果的に使える場面では使っていくというところを推奨していきたいというふうに考えております。
16905【川名委員】 ぜひともお願いします。導入当初は頑として使いたくないというような方もいらしたように記憶しているのですが、もうそういうことはないという理解でいいのかということと、先ほど冒頭のところで、保護者に、こういう教育をしているのだというのが確かに伝わりづらいのかなと思っているのですけれども、これはどういうふうに努力をされているのかについて確認させていただきたいと思います。
そしてもう一つは14ページにあった、次期の機械、機器です。最初は国は全然出さないのかなと思ったけれども、一応5万5,000円出すということは、これはいいことだけれども、これでは足りないのではないか、なかなかきついという話だったと思います。このCYODという概念なのですけれども、BYODとかBYADといって、自治体が全部用意するのだか、家庭で買ってくるのだかと、2つの方式があったと思いますけれども、この方式というのは、自治体が幾つかの機種を選んで、その中から持ってきたほうがいいですよという考え方なのでしょうか。ちょっと私はこれは初めて聞いた概念なので、その辺を説明していただけますでしょうか。
要は気をつけないと、5万5,000円はお金が出るけど、6万5,000円の機械と10万円ぐらいの機械とか、子どもたちが結構いろいろなものをばらばらに持ってきてしまう可能性もあるのかなと。それはそれで一つの考え方なのですけれども、この概念はどうなっているのか、御説明をお願いいたします。
16906【高丸統括指導主事】 導入当初、やはり今まで授業というところにこだわりのあった方というのは、確かにいらっしゃったと思いますし、今ちょうど先月末にですが、教員たちの研究会、武教研というのがあるのですけれども、そちらのほうにも参加してきましたが、かなり積極的に使おうというところが、やはり方向性として、研究の発表としてありました。具体的な取組として幾つもの事例が紹介されてきたところでございます。
今後もこういった取組、学習者用コンピューターを使った授業というところを、どこの学校でも見られる、どこの授業でも、効果的な場面で使っていくということを推進していきたいと思っております。
保護者への周知というところですけれども、先ほどお話しさせていただいたように、まずこの指針についても、より保護者向けに分かりやすくした通信、学習者用コンピュータ通信という形で発信をしていきますし、今後も、学習者用コンピューターを使ってこんなことを取り組んでいますということについては、各学校、あるいは本市のそういった通信の形で発信していきたいと思いますし、例えば学校公開等で子どもたちが使っているところ、子どもたちだけではなくて保護者にもデジタル・シティズンシップということをしっかり理解いただく。そういった取組をしていきたいというふうに思っているところでございます。
16907【荒井指導課長】 CYODについてですけれども、川名委員が今お話しいただいたとおり、数機種の中から我が子に合ったものを選ぶという形を考えて、ここに記載をさせていただきました。この方法については、現在都立高校が使用している方法の一つになっています。ですので、様々な調達方法を考える中では研究対象の一つとして持つべきだと考え、ここに記載したところです。
以上です。
16908【川名委員】 CYODについては研究対象で、決まったわけではないという理解でいいですよね。というのは、中学生ならそれはあり得るかなと思うのですけれども、小学1年生にそれはないだろうなという気はするのです。そう考えていくと、研究対象でもあるし、本来で言うと、このクロームがいいのだか、iPadがいいのかとかいろいろあって、それに使いやすいものを選んでもらうのが一番いいのですけれども、お金もかかりますからなかなか難しいなと思っています。その辺は、いわゆる低学年と中学生ということも配慮して今後考えていくのかということを、最後確認していただきたいと思います。
もう一つ、これは市長のほうに伺いたいのですけれども、全国市長会のほうからも、たしか去年かなんかかな、きちんと財政的措置を国へ求めているのです。その頃は議員だったから知らないかもしれないのですれども、本来これは義務教育の機器ですから、国が責任を持って出すべきだと思っているのです。値段の多少はあるかもしれないのですけれども、やはり保護者が負担するものではなくて、国が責任を持ってやっていくということは、市長会も通して要請していくべきかと思いますけれども、オンライン授業を積極的に推進する市長ですから、ぜひともその辺はやっていただきたいと思いますが、御見解を伺いたいと思います。
16909【小美濃市長】 令和5年11月15日に全国市長会のGIGAスクール構想の推進ということで、提言をしております。国策として推進するGIGAスクール構想の1人1台端末については、先行して整備を進めてきた都市自治体において近年更新時期が本格化するため、児童生徒分と予備機も含め、地域格差が生じることなく今後も計画的に整備が行えるよう、国の責任において引き続き国費による恒久的な財政支援を講じることということで、全国市長会からも提言をしているようでございますので、引き続きやらせていただければなと思っています。
16910【荒井指導課長】 国のほうからは導入に当たって、今後、都道府県単位での共同調達とかそういった提示もされてはいるのですけれども、現在そこの枠組みについての東京都からの詳細な提示がないために、検討に踏み込むことができていないということは、前段としてお伝えしたいと思います。
また調達に当たって、先ほどのCYODについて、低学年と、それから一定以上年齢がいった子どもたちで、調達方法を分ける可能性があるのか、あるいは機種を変える可能性があるのかも含めてだとは思うのですけれども、そこも十分に考慮する、検討する必要があるというふうに認識しております。
16911【小林委員】 よろしくお願いします。デジタル・シティズンシップ教育も進めていただきたいと思うのですが、10ページのほうに、人権教育と情報モラルの重要性という話があります。本日陳情で上がったものに関連するところであると思うのですけれども、この学習者用コンピューター活用を通じて、しつこいぐらいというと言い過ぎかもしれないのですけど、こういった人権教育、情報モラルを、機会を見て、その重要性をしっかりまず子どもたちに伝えていただきたい、このように思います。これは要望です。
その上で、この11ページでも、家庭・地域と連携してというところがあるのですけれども、ア、イ、ウ、エ、オ、カまであるところのその上のほうから見ると、コンピューターの使い方について約束をすることで、児童生徒が自律した活用につながっていることが分かるということが書かれています。こうした現状を踏まえて、家庭でも使用に関する約束を、我が子との対話を通じてつくる、定期的に振り返る等、家庭における適切な活用方法を、子どもと共に考えていくことが求められるとまでは書いてあるのです。ではそれをどういうふうに実行するのかというところが、ちょっと書かれていないというか、検討されているのかもしれない。
これは次のページの地域との役割というところでは、いろいろ見ると、検討していきたいとか、対応していく、考えられると、いろいろ書いてあるわけなのですけど、ここについて、ではそれでどうするのか、どうやってこの約束をつくっていくのかというところを、具体的に何かもう検討していることがあればいいのですけれども、検討していなければ、ぜひ検討してもらいたいと思いますが、現状を教えていただければと思います。
16912【高丸統括指導主事】 約束づくりの現状というところでございますが、教育委員会としては年度の初めに、学習者用コンピューターの使い方ということで、全児童生徒に、こういったところを大事にしましょうというところと、家庭で何分ぐらい使うのか、おうちの人としっかりと約束をつくりましょうということで、そういった時間を書き込むというようなものはこれまでもつくって、各校に配布して取り組んできたところでございます。
また、学校の具体的な取組として、例えば夏休み期間中にどういうふうに使っていくのかということを約束をつくって、それを家庭で終わりに振り返るような取組を、各校で工夫しながらやっているというところがあります。そういった各校の約束づくりというところについて、好事例をしっかりと集めていって、それをまた、市全体で共有できるものについては共有していき、そしてより実効性のある約束づくりということにしていきたいというふうに思っているところでございます。
16913【小林委員】 ありがとうございます。そういう意味では既に取り組んでいただいているということだと理解しました。
ただこれは、ちょっとすみません、僕もいろいろな資料を今日まで見ていて、読み切れていないかもしれない。家で学習者用コンピューターを使うときに約束があると回答した児童生徒は35%でということで、まだつくられていない家庭もあるということ、そういう理解でいいでしょうか。であるならば、やはりこのウエートを引き上げる努力、もう一段踏み込んでもらいたいというように思います。一応御所見を伺ってもよろしいでしょうか。
16914【高丸統括指導主事】 このアンケートにつきましては昨年の7月に行ったものでございます。その段階の数値が35%だったというところでございます。その後、では約束がつくられたかどうかということは、こちらとして調査をしているところではありませんけれども、全国学力・学習状況調査なんかの中でも、家庭でルールをつくっていますかというような質問項目があったりしますので、そういったところで今後、傾向はしっかりと把握していきたいというふうに思います。
16915【小林委員】 ありがとうございます。そういう意味で、そういった機会も通じて、冒頭申し上げた人権教育、情報モラル、こういったところも併せて知らせながらという工夫をして、ちょっとやってもらえればなと思います。
最後、これもまた要望なのですけれども、はじめにというところで、先ほど私も生きる力と言いましたけれども、武蔵野市の学校教育は生きる力の育成を目指し、知識・技能、思考力・判断力・表現力等、学びに向かう力・人間性等という資質・能力を、知・徳・体にわたって総合的に育む教育活動を推進してきたというようにあります。
例えば先ほど、プログラミングアプリとかそういうのをやってほしいとかという希望もあったと思うのですけれども、やはり子どもたちが生きる力を育成するために、様々な選択肢というのを市として用意していただきたいなというふうに思いますので、ここの市民性を高める教育や体験活動、読書活動など、こういったところも本当にすごく重要だと思いますし、こういった選択肢をさらに増やしていく。こういうような形での教育環境づくり、学校教育をつくっていただければなと思います。
実を言うと私が小学生のとき、塾に行きたいと親に言ったら、駄目だと言われたことがあるのです。当時の環境で、金銭的なものというよりは父の考え方だったと思っているのですけれども、勉強したいな、塾に行きたいな、でも駄目だと言われて、我慢した、自分で勉強したところは一定あるのかもしれないのですけれども、でもやはり今思うのは、そういったときに環境が与えられたらよかったなというように思うところもあります。
それは、市がお金を出してとか、そういうわけではないのですけれども、ただそういう子どもたちが生きる力を育むために、そういう環境、選択肢を与えられるようなところをつくることによって、子どもたちが未来に希望を持てる、そういうようなところが実現してくると思いますので、そういったところもぜひ進めてもらいたいと思います。
以上です。ありがとうございました。
16916【浜田委員長】 これにて質疑を終わります。
以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
なお、本日審査いたしました陳情中、採択といたした分で、執行機関に送付することを適当と認めるものについては、これを送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求するよう委員会報告に記載いたしますので、御了承ください。
本日の文教委員会を閉会いたします。
○午後 8時42分 閉 会